ドルワームは危機に陥っており、太陽の石の復活を見出したドゥラ院長の研究により冒険者達はカルサドラ火山へと向かうも・・・。
何故か、ルナナも同行する羽目に・・・
ドルワーム王国城下町にて、支度している一行。
火山対策に道具や装備を整えていた。
そして支度を済ませた一行は、ゴブル砂漠のキャンプにて一息ついていた。
「ここが、カルサドラ火山……」
「そうだ……ここにはたくさんの魔瘴石が採れるそうだが……」
一行が話しているその時、奥から話し声がした……。
「いやあ〜たんまり掘ったなあ!」
「これだけありゃあ、いったいどれくらいの褒美がもらえるのか…………! ダッハハハッ!! 想像したら笑いが止まらねえぜっ!!」
二人組の男たちは大量の魔瘴石を採り、ドルワーム王国に帰還した……。
「どうやら、これは遅れを取らない方がいいみたいですね?」
「でも、あの様子だと……」
「おや、あなた方も魔瘴石を採りにいらっしゃったんですか?
先ほどの方々で、魔瘴石の回収はほど通り順調です。
我々としては、魔瘴石の回収は一石二鳥です!」
そう言って笑う研究員の言葉を遮る声が響き渡る。
「ンもう!! あんた達!! 使えない下僕ね!!
もうこんなに先をこされているじゃない!!」
そう言って現れたのはルナナ達であった。
「ルナナ……」
「相変わらずだな……?」
「……ふーん? ここがカルサドラ火山の洞窟ね? 魔瘴石が採れるっていう……?」
「はっはい……でも、多くの冒険者達がずいぶんと掘られてしまった後ですし……かなり奥まで行かないと、採れないかと……」
「ふふん! 上等よ!!
誰も見たこともないくらい、デカイ魔瘴石を掘り出してみせるわ!」
「わっわかりました。それでは皆さん、この布をお受け取りください」
「それは、王立研究院で開発された魔法布です。
魔瘴石に直接触れると危険ですから、必ずその布ごしに待ってください」
「ああ」
「わかった」
「ふふん。さあ、奥へ行くわよあんた達!
このルナナさまの神がかった運の良さを、見せつけてあげるわッ!!」
ルナナはそう言い、仲間を引き連れ奥へと向かっていった……。
「ったく、少しは懲りて欲しいと願えども無駄足無理難題かのう?」
「そう言うな、腐ってもホルタ神父の娘だ。
行くぞ、奥に行ったに違いない」
「先が思いやられるな?」
ヒュンケル達はそう言いつつ、アルス一行と共に奥へ向かった……。
「ねえ、こんなくそ暑い中……よく採りに行こうってなるの?」
「暑いのはみんな同じ……最奥に行って、大物を採りに行こうって気がすごいよ……!」
「だからこそ、命をかけているんじゃないのか?
道中の魔物も気をつけながらね?」
アルス一行は難なく道中の魔物を倒し、最奥に進んでいた……。
時を経て、一行は無事最奥に着いたのだが…………?
「…………ここ……だよな?」
「……何にもねぇじゃねえか!!」
辺り見回しても、あるのは溶岩流と少ない地盤だけだった……。
「ふうん? でも、こういうのは大物が出ること間違いない……」
その時、のっしのっしと現れた大きな魔物「ましょううお」二匹だった……。
「…………これ、アレだな?」
「あれだね?」
「この流れ……あれよね?」
「はあぁぁぁ…………ここに来てそりゃねえだろ?」
「ふん! こんな魔物、あたしの敵じゃないわっ!!」
「待てやっ!! あんた一人じゃ危ないじゃろうが!!」
「そうだ!! それにここは暑い、体力気力の勝負になる!!
メルル! すまないがフッキー達を!!」
「はい!!」
戦列にはアルス・サモン・ポップ・マァム・ヒュンケル・ラーハルト・ゲンゴロウ・ルナナ。
後列はレオナ・メルルを筆頭にフッキー達となった!!
「アルスと言ったな? 道中、ポップたちから話を聞いている」
「お手並み拝見といこうか?」
「ああ、望むところだ!!」
アルスとヒュンケルは剣を抜いた、そしてラーハルトは槍を構えた!!
そして、瞬時にましょううおを目がけて攻撃を仕掛けてダメージを与えた!
「スゲェ! ヒュンケルとラーハルトの速さに着いてっているぜ!!」
「なんちゅう速さじゃ!! あのアルスっちゅう若いもん、めちゃくちゃ強いのか!?」
「まあな! キーエンブレム三つも持ってるからな!」
「そうか! なら負けてられないのう!!!」
ポップとゲンゴロウ達はもう一頭のましょううおと戦い始めた!
「ふうん? でもまだまだねっ! 私がいることを忘れないでね!!」
負けじとルナナも彼らの戦いに食いつく!!
後列にて、その光景を見て息を呑むメルル達……。
「凄い……! あれがヒュンケルの強さ……!?」
「なんと……!!」
フッキーやリュウ、そしてユミたちもアルスたちの戦いぶりに驚きを隠せなかった…………。
アルスとヒュンケルの剣戟、ラーハルトの槍術。
そしてポップとレオナの魔法にマァムの格闘術等披露して、ましょううおは粘った。
「しぶといわね……これならどう!?」
ルナナはしばり打ちして、ましょううおの動きを痺れさせて封じ込めさせた!!
「お膳立て! 双竜打ち!!」
ルナナは双竜打ちしてましょううおに大ダメージを与えた!
「嬢ちゃん!! それだけじゃあ倒しきれん!! ランドインパクト!!」
「加勢させてもらうよ!! 魔神連牙斬!!」
「なかなかやるな! ブラッティスクライド!」
「ほお! 見事だな、遅れは取るまい! ハーケンディストール!!」
ルナナの攻撃に乗じて四人の男たちの奥義が炸裂した!
怒涛の連続攻撃の奥義にましょううおは怯んだ!
「ちょっと!! なにあたしの手柄を横取りしようとしてるのよ!?」
「なに言っとるんじゃあ!! 一人で突っ込むなっ!!
ああ見えてしぶといぞっ!!」
ましょううおはまだ倒れていなかった。
「……っ! ふうん、倒しがいはある方ね!!」
ルナナは負けじとムチの技を繰り出してましょううおにお見舞いした!
スパークショットやらせん打ち等を繰り出すも、ましょううおは怯まなかった。
その時、ましょううおは怒り出してルナナに襲いかかった!
「っ!?」
「危ない!!」
ゲンゴロウは身を張ってルナナを庇った!
「なっなんのつもりよ!?」
「ど阿呆ものがぁ!! 一人で勝てると思うなぁ!!」
ゲンゴロウはましょううおの猛攻に耐えるも、大ダメージを受けてしまった!!
「ゲンゴロウさん!!」
「全く、足を引っ張っているのはどっちなんだろうな?」
「言うな、今は目の前の敵を倒すだけに専念しろ!!」
アルスとヒュンケルとラーハルトは闘気を高めて武器に纏わせた!
「早期決着! 行くぞ!!」
「よっしゃあ! それなら!」
ポップはアルスの剣にイオを放ち、纏わせた!
「ポップ!? お前、いつの間にその術を!?」
「話せば長くなる! ぶちかませ! ヒュンケルもラーハルトもサービスだぁ!!」
ヒュンケルとラーハルトの武器にメラとヒャドを放って纏わせた!!
「これは……!」
「ポップ……! こんな術を使えるように……!?」
勝利を確信したヒュンケルとラーハルトは、奥義の姿勢をとった!
「負けてられないわね!」
マァムも負けじと闘気を高めて奥義を発動した!
「火竜乱舞!」
ましょううおを連続攻撃を繰り出し、炎を纏うかのように舞った!
「ブラッティスクライド!!」
「ハーケンディストール!!」
二つの奥義が一つとなって擬似メドローアとも言えた一線が完成した!
「OK!! これに奥義をぶちかます!!」
アルスの魔神剣・竜牙は
竜の頭はヒュンケルとラーハルトの奥義と一つとなって、巨大な竜の頭となってましょううおを喰らって打ち上げた!
これらの奥義は強力となって襲いかかったために、ましょうおうは打ち上げられて叩き落とされた!!
倒されたましょううおは消滅した……。
「ポップ……見ないうちに強くなったな……!」
「え? ……いやあ、これでも」
「ゔっ!?」
突然、ポップは胸を押さえて倒れかけた!
「ポップっ!?」
「しまった!!」
アルスとヒュンケル達は急ぎポップのもとにかけ集まった!
「ポップ!? ……おまえ、何があったんだ!?」
「だから言っただろ……? 話せば長くなるってな?」
そんな心配をよそに、ゲンゴロウは周囲を見渡した。
(ここは……なんじゃ? ……何か
「ふっふっふっ…………。
この辺りは、まだ誰も掘ってないみたいだし……デカイ魔瘴石が期待できそうね?」
「……っ! ルナナ! お前……!」
「何よ、相変わらず生意気ね?
さあ! ムチェ! ブチャ!
あなたたちの出番よ、さっさと掘ってちょうだいッ!!」
「へいっ!」「がってんでいっ!!」
ムチェとブチャは掘り始めた。
「……そんなことが」
「ああ、だから死ぬ前にダイを見つけようって話さ?
死ぬに死にきれないからな?」
「ポップ……」
一方、ルナナの方……。
「くくく…………。感じるわ。
魔瘴石の気配をビシビシとねッ!!
出るわ! デカイ魔瘴石が出るわよッ!!」
「ったく……少しはこっちの心配を……」
……その時。
「ルナナさま! なんか、変なものが…………」
「ん?」
掘った地面から、不思議なものが出てきた……。
「何よこれ? おふだ?
ずいぶん古くさい封印ね…………?
しかもこれ、解けかけちゃってるじゃないの?」
「なんじゃと……おい、それは……」
「わかったわッ!」
ルナナは躊躇いもなくおふだを剥がした!!
「おっおい!? それヤバいんじゃあ!?」
「うるさいわね!! それより……見て!」
おふだを剥がし、その正体は‘魔瘴石’だった!!
「なっなんだこれは!?」
「大きい……!?」
「やっぱり……あたしの思った通り、このおふだでこいつを封じていたんだわッ!!」
「おっおいルナナ! こいつは曰く付きものかもしれんぞ!?
これはまず研究員の人たちにっ!」
「そうですぜ! バギ……もといゲンゴロウさんの言うとおり、勝手にやったらまずいって!!
勝手に封印を解いちまったりしていいんですかい!? ルナナさま!?」
「そうだぜ、アグラニの二の舞になったら……!」
「ふんッ! 何を怖気づいているのよ!
そのために魔法布があるんでしょッ!?
さっさと掘り出してちょうだいッ!!」
「へっへいっ!」
ブチャとムチェは観念して掘り始めた……。
「バカの相手は疲れるわ…………。
採掘のウデ前がなかったら、とっくにクビにしているところよ?」
採掘し終えたその時……。
「こっこれは……!? 想像以上ですぜっ!!」
掘り出した魔瘴石は、凄まじく大きいものだった……!
「いや〜ん! やればできるじゃない、あなたたち〜!」
掘り出した巨大な魔瘴石を魔法布て包んで運び出した。
「さあ、それを持ってドルワームに戻るわよッ!」
ブチャとムチェは巨大な魔瘴石を運んだ、リレミトゲートを通じてカルサドラ火山から出た……。
(……このおふだは、回収はしときましょうか?)
サモンは剥がれたおふだを懐にしまいこんだ。
「ああ、アルスにも魔物を掃除してくれたごほうびをあげないといけないわね?」
「え?」
「ハイ! ‘これ’がごほうびよッ♡」
「小さな魔瘴石のかけら」を受け取った!
「じゃあ、さよならッ!」
ルナナもリレミトゲートを通ってカルサドラ火山を出た……。
(なんなんだ……? まあいいか……?)
アルスは受け取った魔瘴石のかけらを持っていた魔法布で包んだ!
「なんなんだ? あの女……?」
「話せば長くなる、俺たちも出よう?」
アルスたちもリレミトゲートを通ってカルサドラ火山を出た……。
ゴブル砂漠のキャンプを経由して、一息をついてドルワーム王国に戻った一行。
そんな時、もの悲しい音楽が聞こえ始めた……。
王家に生まれた 双子の子〜。
王位を争い 国を滅ぼす〜。
時は流れて歴史は巡り
またも生まれた災いの双子。
3つの星を手にした運命の子。
そうはいえどもかわいい我が子
誰がこの子を手放せようか。
誰がこの子を責められようか。
国を選ぶか我が子を選ぶか
ふたつにひとつ ふたつにひとつ
星振りの夜にルラルルル〜♪ ’
「……なんだ?」
「さあな?」
アルス一行は水晶宮前に向かった……。
「むむむっ! あなた、魔瘴石をお待ちですねっ?
魔法布と一緒に回収させていただきますっ!」
「はい……っても、こんなものだけどね?」
「おおっと、これはっ!!
なんとまれに見るささやかさっ…………。
…………すみません。そういうことなので、お礼もささやかさでっ」
「さっきまで、すごーい行列だったんですが……さすがにそろそろ終わりかな?」
そう言ったその時だった。
「んんんっ!?」
「ジャマよっ!」
あたかもタイミングを見計らったかのようにルナナが現れた!
巨大な魔瘴石を運んで……。
「ルナナっ!?」
「あら、アルス。それに……今はゲンゴロウだっけ?
ずいぶんと早い到着ね!
うふふ…………荷物が増えないように、気を使ってあげたあたしに感謝なさいッ!」
「は……はわわわわわわっ…………」
「ねえ、あなた! 王立研究員の人でしょッ!?
さっさと魔瘴石を引き取ってよッ!」
「はっはいぃっ!
少々お待ちをっ!!」
王立研究員の人はすたこらさと早足で掛け合いに行った……。
「あーもう……グズばっかりねッ!
こっちはこの魔瘴石のせいで、ノロノロとしか歩けなくて疲れてるのにッ!!」
数分後……。
ドゥラ院長を始め、王立研究員の人たちは息を呑んで驚いていた……。
「なんて……見事な魔瘴石だ…………!
……すばらしい!!
これだけの魔瘴石があれば、ドルワームは永遠に安泰だ!
さあ! この魔瘴石を玉座の間へ!
さっそく、太陽の石に変えるとしよう!」
王立研究員の人たちはルナナ達が持ち運んだ巨大な魔瘴石を担いで玉座の間へと運んだ。
「本当にありがとう。
あなた方のおかげで、私の夢がかなう!
さあ、私と一緒に来てください!
皆さんにキーエンブレムを贈られるよう、私から国王に進言しましょう!」
「キーエンブレム……!!」
「……キーエンブレムですって?
んっふふふ…………。当然よねッ!
あたしはこの国の英雄なんだから♡」
そう言い、ルナナは水晶宮へと入った。
アルス一行も、水晶宮に入った。
キーエンブレムを贈られることへの喜びに気持ちが高まっていた。
次回
一難去ってまた一難