宇宙戦艦ヴンダー 《Reise zu einem Wunder》 作:朱色の空☁️
発進回は2部構成にします
(収まりきらないので)
人類史なんて宇宙からしてみれば一瞬。せめて数瞬にしてやりたいもんです(うp主はとち狂ったww)。
第3話 宙へ舞いたい数瞬前
リクは久しぶりに自宅に帰った。物が少ないのは、研究所に寝泊まりすることもあるからで、帰るのは週に4回位だ。でも、大切な物は研究室には置いていない。
家に帰ったのは身支度するためと、大切な物を取りに来たからだ。
「僕は帰って来れるのだろうか…。母さん。」
彼が目を向けるその先には1人の女性と写る少年の姿があった。古い写真で少し色が黄ばんでいるが、その写真は過去の思い出を確かに残している。
彼女の名は『睦月
彼はその写真をトランクに入れる。そして、デスクの小物入れ、その鍵のかかった引き出しを開けてある物を取り出した。
それは時間の止まった時計と、水色の石と橙色の石がチェーンで繋がってるペンダントだった。
時計のカレンダー機能は2155年9月13日を指したまま。
これを見るとあの時を思い出す。
(赤い...十字架...?)
(ハルナ!逃げるぞ!!)
(リク!母さんに構わず逃げてっ!)
(母さんっ!!!)
ピピピピッ
「はっ!!」
途端に携帯端末の音で現実に引き戻された。このペンダントと時計を見ると毎回のごとく思い出す。止まった時計なんて今更使えないが、これはあの時持っていたものだ。この時計のアラームで救助されたと、目を覚ました時に自分を診察した医師から聞いた。
命を救ってくれた時計だから今でも持っている。
学術書や仕事道具以外、家から持っていく物を詰め終えたリクは携帯端末を確認する。案の定メールが入っていた。
内容は要約すると
明日極東管区本部ビル正面に集まるようにとの事だった。
送信者は極東管区ではなく真田さん。
追伸で『ユーロからお客さんが来るから心の準備を』と書かれている。
まだ誰の事かは分からなかったが、Wonderにユーロの研究者が乗ることは見当がついた。
過去の思い出を身に付けて、リクは自宅を後にした。
翌日、極東管区本部ビル前に向かう前に自分たちの研究室に行ったリクは驚きの事実を告げられる。
「えっ!お客さんって貴方は!」
そう。お客さんというのは、『波動砲の改善用データを作成して、自分たちに渡してくれた「赤木リツコ博士」』なのだ。
「私も来た時ビックリしたのよ。真田さんドッキリですか?」
「いや、至って真面目だが。」
真田さんは平然としてるが、真面目に考えると、恐らくユーロで五本指に入るかもしれない頭脳の研究者が目の前にいるというのははっきり言って異常事態である。
「あら初めまして、赤木リツコです。皆さんと同じようにWonderへの乗艦が決まってます。」
(ハルナとリクはフリーズ中)
「はっ!初めまして、暁ハルナです!こっちは睦月リクです!」
「あっ赤木博士!改善用データ、ありがとうございました!」
「上手くいったかしら?」
「はいっ!」
「良かったわ、あの兵器は宇宙を壊しかねないんでしょ?ならその欠点を潰してここぞという時に運用するしかないわ」
「ところで真田さん、赤木博士はどうして船に乗ることになってるんですか?」
「んん…それはね、波動砲の欠点改善の見返りとしてなんだよ。」
「私はあの船と外宇宙とガミラスに興味があるの。私は研究職だけど、カインの会社で艦船設計に関わったりしたこともあるのよ。はっきり言ってあの船は異形そのものよ。興味が尽きないわ。」
「それに未知の航海だから、様々な分野に精通した研究者がいると心強い。そう言う感じで藤堂長官に掛け合ったんだ。」
「感謝してるわ、真田くん」
「あなたと技術開発が出来る時を楽しみにしています。赤木博士。」
2人は直感した。
『真田さんと赤木博士を混ぜたらヤヴァい、混ぜるな危険』と
「ユーロからのお客さんはあと2人いるの。2人とも長旅で疲れてるから今は仮眠室にいるわ。1人は戦闘機乗り、もう1人は私の研究室の副チーフよ。」
「1人じゃなかったんですね」
「人材は多い方がいいでしょ。それもエキスパートの。」
「ですね。」
「あ、そろそろ向かった方がいいですね」
ハルナが時計を気にしていたお陰で話し込みすぎて遅刻は回避出来そうだ。
「それじゃあ私は寝てる2人を起こしてからそっちに向かうわ」
「では会場で」
久しぶりに研究室に鍵をかけて各々会場に向かった。
「アスカ?マリ?起きてる?」
「Zzz」
「んにゃあ、神さま仏さま赤木さまどうかこの私めにあと10分お時間をくださいにゃあ」
「寝言言ってないで起きる!!」
「えへへ〜もう起きてるよ〜。姫〜、Good morning〜!」
「んん!煩い!黙れコネメガネ!」
「そう言わずに〜。極東での最初のお仕事よ〜、Very niceな滑り出し決めようよ〜。それとも遅刻でスベっちゃう?」
「ああ!もう分かった起きる!」
「賢明だにゃ」
寝起きのエースとイジリ大好きネコは女傑に連れられて会場に向かうのであった。
ザワザワ
ザワザワ
ザワザワ
「ついにこの時が来たのか」
「地球脱出の贖罪計画...。」
「見捨てるなんて.......」
「真田さん、いよいよですね。」
「ああ。それと艦の指揮系統の人選のことなんだが、見てくれ。」
「えっ、この名前って。」
「うわぁ、縁の力ってスゴッ」
「コダイとシマも乗れるんだね!」
「うおっ!ユリーシャなんでここに?!」
「忘れたのかい?ユリーシャも監査官として乗るんだよ。その発表のためにここにいるんだから。」
そういえばそうだった。赤木インパクトでだいたい吹っ飛んでしまったから忘れてた。
「沖田提督が話される。静かに。」
『諸君らは贖罪計画の選抜メンバーとして今日まで訓練を続けてきた。しかし、今回ここに集まってもらったのは贖罪計画の発動を宣言するためではない!』
(一体どういうことなんだ?)
(あの計画は破棄されたのか?)
(なら何をするんだ?)
集められた者たちの中には疑問が溢れることだろう。自分たちは計画の為に訓練させられてきたのに、それを破棄にして何をするのか?
『諸君らが混乱するのも無理はない。まずは、この映像を見てもらいたい。』
そうして大型スクリーンにイスカンダルからのメッセージが映し出された。1年前にユリーシャからもたらされた最初のメッセージだ。
多くの人が驚きに満ちているが、真実を知る2人、古代と島は真剣に見つめ、これから何が起こるか予想していた。
「2人は結構真剣な顔だね。」
「それならこの人事も受け入れそうだな」
「『二階級特進』でいきなり一等宙尉だからな。普通ではありえない。」
「つまりは『偉くなる』ってこと?」
「うん、それであってるよ」
メッセージが終わり、沖田提督が再び話し始める。
『1年前、我々はこのメッセージと波動エンジンの設計図を1人のイスカンダル人受け取り、地球脱出用として衛星軌道上ドックで建造中であった。地球脱出船Bußeを改造、恒星間航行が可能な宇宙戦艦を建造した。その名はWonder!』
再び会場がザワつく。
『極東管区ではこの恒星間航行宇宙戦艦Wonderをメッセージの送り主である遥か168000光年先の大マゼラン星雲、そこに位置する惑星イスカンダルへの派遣を決定した。』
『明朝0600に富士宇宙港ドックに集合せよ。そこから輸送船で衛星軌道に向かう。遅れた者は残留希望者とみなす。以上だ。』
その後、司令部付きの森雪三等宙尉が主要メンバーを読み上げていく。
『では、本計画における人事について発表します。艦長 沖田十三。技術科 真田志郎、真田三佐には、副長を兼任していただきます。機関科、徳川彦左衛門。』
ここまでは納得の人事である。ベテラン&秀才が入ってきたからまずは良しだ。
『戦術科、古代進。航海科、島大介。』
驚くのはそこだ。古代と島は2人揃って驚きを隠せてない、2人で見合って「マジで?」と言ってることだろう。
「やはり、人手不足だから選ばれたんですか?」
「うん、国連軍は既に多くのベテランを失ってしまっている。だから若手から抜擢して二階級特進をかけて責任職に就かせるしかないんだよ」
「コダイとシマが偉くなったんだね!」
その後もどんどんと読み上げられていく。
『甲板部、榎本勇。主計科、平田一。航空隊 隊長、加藤三郎。衛生科 佐渡酒造。保安部 伊藤真也。』
さあ、皆の出番だ。
『そして、本艦の設計者として乗艦する、暁ハルナ一尉と睦月リク一尉、ユーロ管区より、赤木リツコ博士、真希波・マリ・イラストリアス。ユーロ空軍
『最後に本艦の航海の外部監査官としてユリーシャ・イスカンダルさんに乗艦して頂きます。』
みんな揃って礼をする。顔を上げてみると、古代と島がかなり驚いてるのが見てわかる。ウインクして、気付いてることを知らせた。
『以上で人事についての発表を終わります。先程説明がありましたように、集合は富士宇宙港ドックに明朝0600です。では、これにて解散とさせていただきます。』
終了となったことで集合していた者は散り散りとなった。
「さて、みんな準備は出来てるよね?」
「出来てますよ。宙に上がりますか。」
「私たちはひと足早く行けるんですよね。物資輸送船に相乗りですけど」
「待って待って!私たちこの人たち知らないんだけど。とりあえず紹介し合う時間はあるよね?」
アスカが突っ込んだ。そりゃそうだ。お互い初見なのだから。自己紹介くらいあってもいいのでは?
「じゃあ軽〜くするね〜。改めて、私は真希波・マリ・イラストリアス!こっちのツインテの子は式波・アスカ・ラングレーちゃんだよ〜!」
「...よろしく。私のことはアスカでいいわ。」
「私は赤木博士の助手みたいな感じで乗艦するの〜。待ってろ外宇宙!宇宙の真理を解き明かすのはこの私だ!」
相変わらずテンション高めて決めポーズするマリとウンザリ気味なアスカ。
「私たちからも自己紹介するね。私は暁ハルナ。」
「僕は睦月リク」
「私は真田志郎だ。」
「ユリーシャイスカンダルです。」
「えっ!ちょ、イスカンダル人めっちゃキレイ!あ、私は式波・アスカ・ラングレーです!」
「ふむふむ、よろしくね!アスカちゃん」
「ちょ、なんでちゃん付け?」
「可愛いから!」
「好きにしたら...///」
アスカは若干照れていた。マリがいい玩具を見つけた子供みたいにニヤニヤして、赤木博士は、ツンな彼女が少しデレたのを不思議そうに見ている。
「自己紹介も終わったから行こうか」
「はいはーい♪」
7人は富士宇宙港ドックに向かった。
「やって来ました〜!衛星軌道〜!」
マリはどこに行ってもテンション高めだ。富士宇宙港からアフリカ管区の物資輸送船に乗って1時間。やってきたのは
衛星軌道上にある特設ドック「鳥籠」。輸送船から降りた彼らはいま、宇宙船舶係留エリアにいる。
「いやー、やっと着きましたね。」
「ああ、こうして見ると圧巻だな」
「やっぱりドック大きいわね、やっぱり船が大きいからだね。」
「ハルナさん、これってホントにドックですよね。」
「やっぱりそう思っちゃう?デカすぎるからね。」
「お、この船の創造主がやって来ましたか」
前を見ると、オレンジのつなぎを来た人が無重力空間で器用に飛んできた。
「どうも、甲板部の管理を命ぜられた榎本です。今はここでドック長をしてます。」
「初めまして」
「そこの銀髪コンビ。話は聞いてるよ。んじゃあ皆さん、今の状況を見せますんでどうぞドックの内部へ。」
銀髪コンビを先頭にして皆は榎本さんに連れられてドック内部に入っていった。
出迎えたのは、重武装で勇ましくなった人類の希望だった。
「おおっ!」
「(´-ω-)ウム 素晴らしいな」
「凄いっ!出来てる!」
「へぇ、なかなかカッコイイじゃない ニヤニヤ」
「あの砲塔はなに?!あ!あれが波動砲だね!あの骨は何!?」
「赤木さん?落ち着いてにゃ、私も人のこと言えないけど!」
「やっぱりカッコイイ...。」
「興奮するのも無理ないよ。全長2500mの機械仕掛けの不死鳥だもの、コイツはな。建造は信じられんくらいに大変だったけどな。」
榎本さんはお客さんたちが興奮しまくっているのを見て笑っていた。
「それじゃあ少し落ち着いたかな?そこの3人は内部構造知ってるはずだけど一応主要な箇所だけ説明しとこっかな」
榎本さんに連れられて皆は船の中に入った。
「まずここが中央作戦室。床にモニター敷いてあるから作戦会議がしやすいと思うぞ」
「ここが食堂、飯はオムシスで有機物から作れる。人造タンパク質で肉も作れるから飯には困らんな。水も大丈夫。」
「ここが第1主砲塔。ショックカノンと実弾を撃ち分けられる。ほかの主砲塔も同じ構造してる。副砲もサイズ小さいだけでショックカノン限定だが同じ構造してるよ」
「そもそも船がデカいから歩いて移動するには限界があるんだ。だからこういうトロッコみたいなのが必要なんだよ。まあ、観覧車のゴンドラを高速で走らせてる感じだな。」
「ここが営倉、オイタをしたら放り込まれる。入りたくないね〜。」
「ここが艦載機格納庫だよ。こりゃまた面白い構造をしてるな。これはリク君の発案らしいな」
「ちょっと自慢です。慣性制御のなされていない円柱状の空間に一回り小さい円柱状のフレームを設置。フレームはレールになっていて、フレーム各所に設置された艦載機用駐機パネルを観覧車のように移動させ射出ハッチまで輸送、リニアで艦の後方に射出します。パネル一枚につき、両面使用して二機駐機可能です。」
「最後にここが艦橋。ここが航海艦橋。戦闘艦橋は上の開いてる球体の中だよ。ハルナさん、結構面白い構造にしてるね」
「はい。航海艦橋に設置されている機器と座席が、アームによって持ち上げられて戦闘艦橋に移動します。戦闘艦橋は全周式スクリーンになっていて、前後左右上下360度状況確認が可能。敵をレーダーで視認して、肉眼でも確認できるようになっています。」
「なかなか革新的じゃない」
赤木博士がニヤニヤしながら褒めた。
「えへへ、ありがとうございます」
「それじゃあオマケに見せとこうかな。皆適当な所に座ってみて」
「動かせるんですか?!」
「と言うか、試運転をまだしてないんよ」
皆適当な所に座った。ユリーシャはなんと艦長席に座って腕を組んでいる。気分は艦長か?
「それじゃあやってみるぞ、『艦の制御システムを戦闘艦橋に移行。座席ロック解除。ヒルムシュタムタワー移動開始。』」
ガチャンとロックな外れたような音と共に警報音がなりながら座席が上へ移動していく。
「これぞ地球人のロマンだにゃ!」
ユリーシャ至っては目が輝いている。ロマンのあるものに引かれるのは宇宙共通か?
座席が戦闘艦橋の内部に入り、球体が閉じてロックがかかった音が響いた。
《NHG-001 NHG-class Interstellar Space Battleship"Wonder"
Battle bridge system activation》
(NHG-001 恒星間航行宇宙戦艦ヴンダー
戦闘艦橋システム起動します)
ネイティブな英語とともにシステムが起動していく。
無数のプログラムが全天周式スクリーンに凄まじい勢いで投影されていく。それらはハルナとリク、技術部の面々が書き上げたプログラムで、ハルナは感動を隠せない。
《Completed connection with MAGI system 3rd and started image processing.
Started visualization information processing.
The main monitor lights up.》
(MAGIシステム3rdとの接続完了、
視覚化情報処理を開始。
主モニター点灯します。)
全ての処理が完了して、全球式スクリーンに映像が映った。ドック内部の映像だ。
「すごい...これを人類が作ったなんて。」
「リクさん、これ何かのアニメ参考にしました?それくらいカッコイイんですけど。」
アスカは何かと勘がいい。そうだその通りだ。
「これね、170年位前の古いSFアニメを参考にしたんだ。あの時のアニメが1番面白いから。見てみる?」
「映画鑑賞あるなら呼んでください。コネメガネあんたも来る?」
「興味あるにゃ。行くよ〜。」
「じゃあ航海艦橋に戻すよ〜」
こうして、戦闘艦橋体験はお終いとなった。
それから彼らはwonder船内で1泊。各々の部屋に私物を置き、自分の城としてしまった
ピリリリッ
端末に連絡が入った。電話の主はマリだ。
「はい、睦月です。」
『あ、リっくん?今ハルナっちにも声かけたんだけど、地球からの第1便のクルー輸送船が来たってさ、お出迎え行こ〜。多分君らが知ってる人もいるよ〜。』
「それって...!」
『お?心当たりある?真田さんの話だと古代と島って人だって。行くよね?』
「睦月、行きま〜す!」
リクは部屋を飛び出した。
甲板の上に出ると、ドックの入口からぞろぞろと人が出てきた。
「ねぇ、何人乗るんですか?」
アスカも来ていた。
「うん、船が大きいから900人?くらいだね。」
「900?!多すぎじゃないですか?」
「丁度いいくらいだよ。」
ドックに入ってくる乗組員は皆この船を見るなり驚いている。唖然としている。驚きすぎて荷物を落とす人もいる。
「あれ、古代くんじゃない?」
ハルナは視力が悪いがメガネを掛けて確認した。
「あ、あれだね。おーい!古代くん〜!こっちこっち!」
古代も気づいたようで手を振り返した。
「ほほ〜あれが古代くんね。若いけどやる気ありそうじゃない」
甲板の上で
「やっぱり古代くんと島くんじゃん。管理職とは偉くなったね。」
「でも、自分がそれに合う器かどうかは分かりません。少し心配です。マニュアルは一通り読みましたが、上手くいくか...。」
「そこは現場で磨いていくしかないと思う。任されたって事は素質があるってことだし沖田提督、いや艦長の目は確かだと思う。経験を吸収していき、原石からいっぱしの宝石になろうか。」
「...!はい!」
「島くん、返事は〜?」
「はいっ!頑張ります!」
『何、テロン衛星軌道に複数の艦艇だと?』
『はい、衛星軌道上のこの岩塊です。衛星の一つかと思いましたが、微弱ですが熱反応を感知しました。恐らくですが、艦船ドックの可能性が。』
『むう、可能性は捨てきれんな 。現在稼動可能な艦艇は?』
『デストリアが2隻、ケルカピアが3隻、クリピテラが3隻出せます。』
『よし、稼動可能な艦艇は発進準備にかかれ、1度惑星マルスで息を潜め、ケルカピアとクリピテラを1隻ずつ斥候として出し情報収集だ。黒ならそのまま攻撃開始だ。』
『ザーベルク!』
第3便(最終便)が到着して、1時間。航海の幕開けは近づいていく。
ドンドンッ
「誰だ?」
「暁ハルナ、睦月リクです。今お時間よろしいでしょうか?」
「うむ、入れ。」
「失礼します。」
2人は艦長室に足を運んでいた。航海前に一言挨拶がしたかったからだ。
「君たちか...この船を作ったのが。なかなか勇ましい見た目じゃないか。そして大航海の船として頼もしいな。」
「ありがとうございます。」
「だが、扱うのは未だ人類がまともに扱ったことのない兵器だらけ。本当は戦闘訓練後に出航したいが時間はそれを許してくれん。航海中に磨くしかないな。」
「はい。火器管制システムは、初見でもシステムの把握が容易となるように考慮しましたが完全ではありません。航海中もシステム更新と改良による最適化を行いたいと思います。」
「頼むぞ」
「「はい!」」
ハルナとリクが艦長室を後にした5分後、古代も艦長室にいた。
「古代戦術長、入ります」
「入れ」
「失礼します。」
「艦長、自分は戦術長の座に相応しいのかどうか疑問に思っています。」
「その事か、この船の人選は極東管区に任せたんだが、その中から管理職を選定するのは儂が行った。儂は軍に入ってから様々な人を見た。有望な者も多くいた。儂は君の中に戦術長として適正を見出した、磨けば光る。儂はもう50だが目はまだ衰えとらんぞ?」
「自分にですか?!」
「そうだ。大マゼランに向かう以上、ガミラスと戦闘することは避けられんだろう。その時は船を頼むぞ。『古代戦術長』。」
「はい!」
ヴィー!ヴィー!ヴィー!
艦内にけたたましい警報が鳴り響いた。
「敵襲?!」
「とにかく航海艦橋に向かうんだ。」
1人の歴戦の勇士と1人の有望株は揃って戦場に走り出した。
続く
長いっ!
発進回は1話に纏めるつもりでしたが、そうしたら10000を超えそうです。
それにヱヴァンゲリヲンからアイデアをもらった作戦も楽しみに取っておきたいので2話構成です。
沖田艦長の「wonder発進っ!」が楽しみです。
車校と執筆どっち取ろう.......。
高評価頂けると幸いですm(_ _)m
次回もサービスサービス!