宇宙戦艦ヴンダー 《Reise zu einem Wunder》 作:朱色の空☁️
自信を持って言えます。と〜っても危ない機体です。
では、メ2号作戦前の話、お楽しみください(*˘︶˘*)
冥王星、ガミラス冥王星前線基地
『Wunder、応答願います! こちらメディック!』
大型スクリーンにWunderの姿と、森の通信をガミラス語訳した字幕が流れる。
『なるほど、テロンの船はヴンダーというのか。やはりデカいな』
「しかしここまでの大きさとなると、この基地の全戦力を投入しても撃沈は困難を極める物と思われます。そもそも通常艦艇での撃沈が可能かどうかも怪しいです」
シュルツとその側近であるガンツ、そしてヤレトラーは、銀河方面司令長官のグレムト・ゲールと通信をしていた。
『必ず撃沈しろ! そして正しい報告を私にするのだ! 貴様から正しい報告を貰って初めて私が総統にご報告できるのだぞ!』
「ザーベルク!」
『良いか! 正しい報告だぞ!』
疲れる上司との通信が終わり、シュルツはため息をつく。
「全く.......我々の苦労を分かってない。ドメル司令の元で戦っていた頃が懐かしいな」
「そうですね。ここに来てからというもの、ゲール司令に怒鳴られる日々でそろそろうんざりしてきました」
ヤレトラーも現状に不満を持っているようだ。
「だが、我々は与えられた仕事を行わねばならん。定期便の方はどうだ?」
シュルツが、ガンツに声をかけた。
「遊星爆弾103号がまもなく発射予定です」
遊星爆弾.......ガミラスの隕石を用いた質量兵器で、これで地球上を放射性物質で汚染した。地球人を駆除するための方法その1であり、もうかれこれ100発以上打ち込んでいる。
余談ではあるが、ガミラスの有毒胞子を撒き散らす植物は、まだ地球が完全に汚染される前にデラメア級強襲揚陸艦で送り込まれたものである。それが放射能汚染範囲が広がるにつれて地上に広がっていった。
その発射シークエンスは理にかなっていた。
「反射衛星砲発射準備、エネルギー充填開始!」
シュルツの命令により、反射衛星砲発射シークエンスが開始される。
『反射衛星27号リフレクター展開、誤差修正マイナス2度』
『反射衛星44号リフレクター展開、誤差修正プラス3度』
ザルツ人士官の操作により反射衛星が起動、リフレクターを展開してリフレクターの角度を調整する。
『反射衛星砲エネルギー充填中。充填完了まであと10バーセル。発射点まであと、3.......2.......1』
シュルツが発射スイッチを手に取り、
「反射衛星砲、発射!」
スイッチを押す。反射衛星砲台から極太の陽電子ビームが放たれ、それは天へと伸びていく。
そして反射衛星に命中、陽電子ビームはリフレクターに反射されて、向きを変える。次の衛星でも反射されて、狙い通りの小惑星に向かって進んでいく。
『103に着弾します!』
ディスプレイにはビームの軌道が正確に表示されている。反射衛星をビームの中継地点にしてビームを反射して小惑星に命中させる。なかなか器用なシステムである。
そして、エッジワースカイパーベルトの小惑星の1つに命中。小惑星は火を吹き出しながら本来の軌道から逸れていった。
「103号の点火を確認。惑星テロンへのコリジョンコースに入ります」
つまり衝突コース。このようにして遊星爆弾は今まで地球に送り込まれたのだ。
「ガンツ、これは使えると思わんかね?」
「?? どういうことでしょうか? 」
シュルツの目には秘策を思いついたような目だった。
「上級士官全員を集めろ。作戦会議を行う」
ここに、ガミラス冥王星前線基地による「ヴンダー撃破作戦」が始まった。
「やっと終わった……」
「そうだね。お疲れ様」
2人は現在、暁・睦月研究室で自分のイスの上で伸びていた。完全に「オフ」の状態である。
コスモナイトの採掘指揮、艦内工場でコスモナイトの加工、機関室でエネルギーコンデンサの取り換え……。もうグッタリだ。
今日は、なぜか徳川機関長、森、ユリーシャも来ていた。普通の部屋より少しだけ広い研究室で一時の平和を噛みしめる。
「いやはや、コンデンサの取り換えにも付き合ってもらってすまんな」
徳川機関長が申し訳なさそうに頭をかきながら2人に感謝する。
「いえいえ、造った者として最後まで責任を取りますよ僕たちは」
「途中から赤木博士が協力して下さったのでカタログスペックよりも性能は上がっています。今後、異常をきたすことはほぼないと思います。」
「それなら安心じゃな。しかし物事に絶対は無いからなぁ、長持ちするようにうまく運用するのがわしら機関科の仕事じゃ」
「お願いします。そのほうがこの船も喜ぶと思うので」
作りが丈夫に作り、使い手が長生きするように使う。それはどんな物にでも言えることである。
「そういえばエンケラドゥスでモリさんってコダイと抱き合ってたの?」
「えっ!!! なんでそのことを!!!!」
森は顔を真っ赤にしてユリーシャに聞いた。真っ赤になりすぎて沸騰寸前になっている。
「? アスカちゃんから聞いたの、とってもいい雰囲気だったから着陸して現場確認するの気が引けたって」
「式波二尉~!!! 今度会ったらたたじゃ……」
謎の殺気が滲み出る。自分の恥ずかしいシーンを誰かに言われるなんてたまったもんじゃない。
「まあまあ落ち着くんじゃ森君。式波二尉なら今頃加藤隊長に叱られているからそれでプラマイゼロにしておこうか」
「……はい(仕返ししてやるぅ)」
以後一週間、森からはちょっと危険なオーラが常に出ていた
「玲、お前は主計科のはずだがいつから戦闘機乗りになったんだ?」
「加藤隊長、その言い方はないんじゃないですか。」
航空隊控室でアスカと山本は「コスモゼロ無断発進」のことで叱られていた。結果的には採掘班とメディック両方救えたからいいのだが、問題は、主計科のはずの山本がコスモゼロに乗っていたこと。そしてそれをアスカが止めなかったことであった。
「式波二尉…。ここはユーロじゃない。うちを引っ掻き回すのはよしてくれ」
「ですが、シミュレータでハードでコスモゼロの高難易度でスコアは90、実戦で見事にメディックを救った。それでもだめなんですか?」
「はあ……。式波二尉、君は玲を航空隊に推薦したいのか?」
「はい。彼女の転属の許可をお願いします。」
「航空隊に転属させてください」
アスカと山本が同時に頭を下げる。しかし、
「ダメだ!」
加藤の怒鳴り声とともに加藤の真横にあったロッカーを殴りつける。何の罪もないロッカーが尊い犠牲者となった。
「俺にその権限はねぇ。決められるのは艦長だ」
「加藤隊長? ロッカーはサンドバックですか?」
「違う、聞かねぇんだよあいつらが。」
「なるほど、ロッカーが言うこと聞かないんですね~。」
ロッカー殴りつけて手が無事なわけがなく、加藤は医務室で原田に包帯を巻いてもらっていた。
そして加藤は原田に感謝を告げてから医務室から出ようとする。
「加藤隊長!」
「?」
原田が加藤を呼び止めた。
「あの……エンケラドゥスで式波二尉と山本さんが助けに来てくれなかったら私たち、結構やばかったみたいです。2人に『ありがとうございました』とお伝えいただけないでしょうか」
「フッ、考えてみるか」
「へっ?」
「なんでもねぇよ。2人見つけたら伝えとくわ。そっちも見つけたら言っとけよ」
加藤の顔は少しすっきりしたような顔だった。
「作戦としては、第1段階として反射衛星砲によるロングレンジ砲撃を行う」
作戦会議中の冥王星基地では、「使えるものは何でも使う」という考えで作戦を練っていた。
「なるほど! 確かにあれを転用すれば冥王星宙域ならば確実に狙えますな!」
「だが、ロングレンジ砲撃のみで撃沈できるとは思えんのだ。さらに強い兵器が欲しいところだが」
一同考え込む。もう1手欲しいところだがそれが思い浮かばない。
「シュルツ司令、1つ心当たりがあります」
突然ヤレトラーが意見を言う。
「何だ?」
「銀河方面司令部からの定期便に、新型有機演算コンピュータシステムとその概要がありました。それによると、アリステラ星系で発見された、どんな環境でも適応出来る『圧倒的環境適応能力』とコンピュータにクラッキングを仕掛けることも可能な『高度な演算処理能力』をもつアメーバ状の生物を核としたコンピュータシステムだそうです」
「それを兵器として使用するのか?」
シュルツは疑問だった。アメーバで何をするのか?確かに演算能力は優れているがそれでもどう攻撃をするのか?
そしてシュルツは1つの答えにたどり着いた。
「そういう事か。物理的にも内部的にもヴンダーを倒すのか」
「そういうことです。あのアメーバの演算能力ならヴンダーのコンピュータシステムにクラッキングを仕掛け、誤作動を引き起こすことも可能と思われます。コンピュータシステムに組み込める以上、こちらから命令を入力できるはずなので、例えば『ヴンダーを自爆させろ』という命令を入力すればあとは自動で活動しますので、作戦の成功度もグッと上がると思われます。」
つまり、宇宙最強のコンピュータウイルスである。
「そして、そのコンピュータシステムの名称はなんと言うのだ?」
「名称は、『イロウル』です」
作戦は大まかに決まった。あとは確度を上げるだけだ。
ガミラスの牙が、Wunderに襲いかかろうとしていた。
中央作戦室には、主要メンバーとハルナ&リク、赤木博士にマリ、アスカが集められていた。
「諸君、儂はイスカンダルまでの旅路を急ぐため、無駄な戦闘は極力避けるつもりでいた。しかし、今も尚地球に遊星爆弾を降らせる冥王星基地だけは、見過ごす訳にはいかん」
メ2号作戦、『ガミラスを迎撃する』のではなく、『こちらから基地を叩く』積極的攻勢に出る作戦だ。大まかには「基地を叩く」事と「遊星爆弾を降らせない」事が重要だ。
「国連宇宙軍の観測データによると冥王星は、ガミラスの環境改造で水を有する準惑星へと変貌しています。そして、ガミラスの基地と思われる熱源反応は.......観測できただけでこれだけあります」
真田がタブレット型端末を操作してデータを床面スクリーンに投影する。
冥王星に出来た巨大な湾の周囲に、熱源反応を示す光点が複数表示された。
「こんなにあるんですか?」
相原が疑問を示す。こんなにあると一つ一つ潰すのは骨が折れる。
「残念ながら、これ以上詳しく調べることは出来ませんでした」
新見が残念そうにする。
「いや、この熱源反応の中に敵の本丸は最低限あるはずだ。その他は無人の施設の可能性がある」
古代が戦略的な考えを示す。如何に敵が大きくても、頭を討ち取れば勝ちだ。
「そして、その本丸が何らかの方法で隠されてる可能性も否定できません」
リクが古代の意見に補足を入れる形で進言する。
敵も馬鹿じゃない事を言いたいのだ。
「そして肝心の戦術についてだが、Wunder航空隊との連携作戦を行う」
沖田艦長の決めた戦術は、航空隊との連携。簡単に言うと、航空隊に見つけてもらってからWunderは移動、合同で基地を潰すということである。
「航空隊と連携ですか? 単艦でも敵基地の殲滅はできますが?」
南部が意外そうにする。確かにWunderの単艦性能はあらゆる地球艦艇を凌駕する。1隻で基地の1つや2つ簡単に潰せる。
「確かに本艦の性能を持ってすれば容易く潰せる」
「ならば!」
「だが、如何にWunderの能力が高くても目の届かない場所はある。そこを航空隊と連携することで火力と索敵を相互に補うんだ」
「.......了解」
南部は若干不満そうだ。思えば主砲や副砲、ミサイルを撃つ時はテンションが若干上がっていた。
「Wunderは冥王星周回軌道に侵入次第航空隊を発艦、部隊をアルファとブラボーに分けて敵基地の捜索を開始します。航空隊の指揮は自分が執ります。航空隊発進後、Wunderは小惑星ニクスの周回軌道に入り、航空隊からの連絡を受け次第、Wunderは総力を持って敵基地の攻撃行動に移ります。作戦内容は以上です。式波二尉も航空隊として作戦に参加して貰う、乗機の方は?」
沖田艦長から説明を引き継いで一通り話し終わった古代が、アスカに声をかける。
「もちろん参加させて頂きます。乗機はユーロから持ち込んだファルコンのカスタム機があるので大丈夫です」
「カスタム機?」
ここまで黙って聞いていた加藤が興味を示す。
「コスモファルコンEURO2、ユーロ空軍の技術者がかなりの野心的構想で改造した機体です。操縦系が異常な程敏感で、あまりにも危険なので封印扱いを受けてしまった暴れ馬です」
一同「へぇ〜」っていう感じで聞いていたが、マリだけは青い顔をしていた。
(ええ〜、姫、事も無げに言ってるけどあれ乗っちゃうの?試験飛行で危なかったこと忘れた??)
そう、基本的にアスカ以外乗れないのだ。しかも受領したての頃はなかなか危なっかしい飛び方をしていた。今はなんともないが、マリからしてみればヒヤヒヤものだ。
でも、危険すぎて誰も乗れなかった機体に乗れることも彼女の誇りである。
「本作戦は戦闘艦橋特殊作戦指揮仕様にて指揮を行う。徳川君も指揮所に上がって機関の面倒を見てくれ」
「わかりました」
「では、これにて解散とする。解散!」
一同敬礼して緊張が解け各々の持ち場などに戻っていく。
「じゃあ、一応特殊作戦指揮仕様への移行を進めておこっか」
2人は自分たちの研究室に戻り、特殊作戦指揮仕様のプログラムの最終確認を始めた。
「これか……」
シュルツ司令が巨大な処理装置を眺める。それはコンピュータとして職務を全うするはずだったが、奇しくも兵器として運用されることなど誰も考えもしなかっただろう。
システムの中核をなす物体『イロウル』が蠢く。不定形な姿のイロウルは、あらゆる状況下に対して瞬時に適応し、あらゆるシステムに対して攻撃を仕掛けることがてきる。
裏を返せば、単純に制御システムを外付けしてもあっという間に侵食されてしまい、制御ができなかったのだ。
従ってガミラスの技術局は、イロウルを制御するために自律思考システムにスイッチを取り付けた。
そしてスイッチをOFFにする。こうすることで、イロウルはこちらからの命令を予め提起された方法を使って処理するようになった。
今回の作戦では、そのスイッチをONにして『受けた命令に対して、手段を選ばずに遂行する』ようにさせるのだ。
「シュルツ司令。まもなく、システムの解体及び積み込み作業を開始します。司令部にお戻りください」
ガンツが伝令を伝えに来たことに気がつき、シュルツは司令部に戻って行った。
Wunder航空隊は人数が多い。中には新人もいるが、ベテランパイロットも多く在籍する部隊だ。Wunderの目となり牙となり、ガミラスに対してやり返してやることが彼ら共通の考えだ。
実を言うと地球の戦闘機は、ガミラス製と比べると性能面では互角、もしくは地球が上回ってたりする。
しかし、地球では「空母を運用するノウハウが皆無」であり尚且つ「宇宙では、空母にもある程度の砲撃能力が必要」という縛りの影響で、これまでの戦闘では活躍する機会が少なかった。
あるとすれば、地球にやってくる偵察機を潰して回るくらい。
今回Wunderに艦載機が積み込まれた理由としては、あらゆる状況に対応するためである。そのために、全体的に性能は高くクセが少なく武装も結構積み込めるコスモファルコンに白羽の矢がたったのだ。
そしてやっと出番がやってきた航空隊の皆様は、自分の乗機のメンテを行っていた。
コスモファルコンγ.......
国連宇宙軍極東管区宙技廠とユーロ管区航宙戦闘機開発局が共同開発した局地戦闘機を、Wunder積み込みに合わせて改良した機体だ。
主な改良点としては、操縦システムに脳波操縦システム『インテンションオートマチックシステム』を組み込み、通常の操縦に脳波によるアシストを付けてある。
これにより、操縦桿では間に合わない回避行動も可能となり、従って機動力も向上している。
思考のみでミサイルのロックオンもやろうと思えば出来るが、操縦が疎かになりやすいので要注意である。
「はい、これがインテンションオートマチックシステムの概要ね」
赤木博士がタブレット型端末を使って、加藤にシステムの概要を見せた。
どうやら脳波操縦はあくまでサブで、メインは操縦桿であるようだ。
「操縦桿も併用するんですね」
「全部脳波で操縦したらパイロットの脳が持たないわ。例外が1人だけいるけど.......」
「例外って、式波二尉ですか?」
「あら察しがいいわね。あの子の機体にも同じシステムが付けられてるけど、ちょっと危険なシステムも組み込まれてるの」
「その危険なシステムって.......なんですか?」
加藤は恐る恐る聞いた。隠し機能とかが無い汎用性重視の機体に乗る以上、ヒーロー物によくある『危険なシステム』には惹かれるものがある。
「.......NT-D。
「あなたが実装したんですか.......?」
加藤は正直驚いていた。そんな「人が部品になりかねない」システムが実装されてることが許されてる、もしそれを付けたのが赤木博士だったとしたら.......。
「いや、このシステムは私が付けた物じゃない。私が作った脳波操縦システムを元にしてユーロが独自に生み出した物みたいだけど、詳細は不明。私の権限じゃ分からなかったわ。おまけに人の思考を拾う妙な素材も使われてるし」
「とりあえず危険ってことはわかりました……」
加藤は思った。『危ない機体には乗りたくない』
その後、作戦概要の説明のため、航空隊は第1作戦室に集合していた。
「戦術長、1つ話があるんだがいいか?」
古代は、『お知らせ』の内容の察しがつかなかった。でもそれに対して許諾した。
「俺も航空隊全員に対して話があるんだ」
「??」
第1作戦室にはすでに全員集合していて、各々で話し合ったり騒いでいた。しかし、古代と加藤が入室してくるなり一気に静まった。
「では、本作戦の概要の詳細を説明する前に一つお知らせがある。本日付けで主計科の1名を航空隊に転属させることとなった」
一同騒めく。主計科から航空隊への転属は今まで聞いたことのない人事である。でもそれが現実に起こった。
「どうぞ!」
古代が合図すると、作戦室の入り口から白い髪の女性パイロットが姿を現した。
航空隊一同から声援が飛ぶ。紅一点の式波二尉に加えて、女性パイロットが増えたのだ。男性パイロット諸君のやる気も上がるだろう。
おっと、別にいかがわしい内容ではないぞ??
「航空隊に転属を命じられました。山本です。よろしくお願いします。」
なんとまあ、コスモゼロを乗りこなした山本が航空隊に転属ときた。
「玲……お前」
「あきら? 君、玲君じゃなかった?」
聞いていたのと名前が違う。『玲』で『あきら』と読むのか?
「ちょっと失礼します」
山本が一言断りを入れて、古代のタブレット端末を借りて、漢和辞典のアプリを起動した。
「これで、『あきら』って読みます」
ちゃんと『あきら』と読むようだ。
「このことは式波二尉の推薦と艦長の同意のもとにある。」
「ちょっと古代一尉! 内緒ですよそれ!」
アスカが少し膨れた顔で抗議する。そうだ。加藤に叱られた後、アスカと山本は、転属のことについて古代に話をしに行っていた。古代は、「立派な操縦技術を使わないのは惜しい」ということで2人を連れて、沖田艦長に直談判、沖田艦長も許可を出したというのが、この人事異動の背景だ。
「いやぁ~あの式波二尉が認めたんですね~。女性パイロット同士で対決しますか?」
「俺は式波二尉に1票」
「いや、山本に1票」
「お前ら静かにしろ!」
加藤が一喝したことですぐに静まった。
「本作戦の説明を行う。Wunder航空隊全機発進後、部隊をアルファとブラボーに分ける。アルファは僕と山本。ブラボーはコスモファルコン隊だ。式波二尉もEURO2で、ブラボー隊に加わってくれ。」
「了解です。古代1尉」
アスカはウスウズしていた。それもそうだ、EURO2で初めて宇宙を飛ぶんだ。シミュレーションで何度も行ったが、実機は初めてである。
「この中には、ガミラスとの戦争で家族を亡くした者も居るだろう。だが刺し違えようなど決して思うな。生きて帰ってくることが勝利の絶対条件だ!諸君らの健闘を期待する。」
一同敬礼、そして解散していく。
「それで、話って?」
古代が聞くが、加藤は、
「いや、もう済んだよ」
微笑みながら去っていった。
「積み込み作業、完了しました!」
1人のザルツ人士官がシュルツに報告を上げる。
有機演算コンピュータシステム『イロウル』は、デラメア級を急遽改修した改デラメア級高速ステルス輸送艦に載せられた。
これで作戦のコマは全て揃った。
反射衛星砲で物理的に攻撃、イロウルで内部的にも攻撃を仕掛ける。
イロウルに与える最初で最後の指令は『攻撃対象 テロンの超大型戦艦』『作戦内容 ヴンダーの撃沈』だ。
司令部で全ての準備が完了した旨を聞いたシュルツは、冥王星前線基地全施設に命令を飛ばす。
『総員に通達、第一種戦闘配置! これより冥王星前線基地は、テロンの超大型戦艦ヴンダーの撃沈作戦を行う! 反射衛星砲準備! 改デラメア級発進用意! 作戦コードは.......不死鳥狩りだ』
今ここに、ガミラスの不死鳥狩りが始まったのだった。
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アスカはワンオフ機体に乗ってます。コスモファルコンに1つ個性をつけたかったのでアスカの機体はヤバい試験機って事になりました。
特別を求めるアスカなら乗りそうですし、何よりそれに乗れる事が彼女の自慢ポイントとなるでしょう。
ちなみにEURO2という機体名は、エヴァANIMAのユーロのエヴァの名前から取ってます。✌️
次回、メ2号作戦発動です。ガミラスでも不死鳥狩り作戦が発動しました。作戦コードは『神殺し』にしたかったんですが、それはドメル中将にやってもらいましょう。
『神殺しの艦隊』.......かっこいい!テンション上がります!
ドメル中将「全艦発進せよ、これより作戦を開始する。作戦コードは……『神殺し』だ」
ではでは失礼致します(*´∇`)ノシ