宇宙戦艦ヴンダー 《Reise zu einem Wunder》   作:朱色の空☁️

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折角ひと時の平和がやって来たんです、こういう話もあっていいと思います。

それと、いい加減Javaスクから解放されたい。


それでは閑話一本目です。
風奏さんが語り部です


睦月風奏の観察記録

え〜っと皆さん、あの世からこんにちわ。

 

睦月リクの母の睦月風奏です。こっちに迷い込んでしまったリクが戻ってから、私的には少し暇になってしまったんです。

 

そこで、この狭間の海の砂浜で、Wunderの様子をちょくちょく見ているんですよこっそりと。

 

ハラハラした瞬間、ほっこりした瞬間、昔の言葉だけど「尊い瞬間」っていうのを沢山見てきたので、皆さんにお伝えしようかなと思ったので、是非是非聞いて貰えると嬉しいです。

 

どうにもこうにも、親と言う生き物は子の姿をいつまでも見ていたいって思っちゃうみたいで……。個人的に、零くんと薫ちゃんの分も見れたと思います。零くん、薫ちゃん、ハルちゃんは息子と一緒に強く楽しく生きてるよ。

 

……何から話そうかなと迷った結果、まずはこれかなと思ったのでこれから話していこうかなと思います。

 

 

 

case1 睦月夫婦の話

 

 

 

息子のリクとハルちゃんがめでたく結ばれて私本当に嬉しいんですよ。本当よ?

でも真田さんっていう2人のお友達がうっかり「夫妻」って言ってしまったから、艦内公認カップルみたいになってしまったのよ。

 

ハルちゃんはまんざらでもない感じだったけどね。けどそれとは別にね、こんなエピソードがあるのよ。

 

これね、録画したの。

……あの世でどうやって録画なんかしたのとかそういう突っ込みは無しだよ。

では、VTRをどうぞ!

 

 

 

 

2199年8月某日艦内時間1015

 

 

 

 

「眠い、眠すぎる」

 

「寝てきた方が良いんじゃないのかい?」

 

「ですね……ちょっと寝てきます。ハルナ、僕ちょっと仮眠」

 

「了~解……頑張る」

 

「暁君君もだ。昼から休憩なしじゃないか」

 

「……キリが付いたら寝ます……もう少し……」

 

「はぁ……赤木博士も何とか言ってあげてください」

 

「私はそういうのとは無縁だから」

 

(……聞く人を間違えた)

 

イスカンダルから発ってから大体2か月が過ぎたころ、艦内には、少し和やかな空気が流れていた。

イスカンダルの仲介でガミラスとは一時的な休戦協定が結ばれて、一先ずガミラスからの脅威は収まったといってもいい。

だがそれは「ガミラスの正規軍」からの攻撃のみで非正規群からの攻撃はこの限りではなく、政府の発表に反した艦隊が、こっちに攻撃を仕掛けてくるかもしれない。

そういう事で気を緩めずに帰り道を征くWunder艦内では、ある計画が進んでいた。

 

国連宇宙軍の第2世代艦艇の設計だ。

もっとも、これは正式に依頼があったわけではないが、将来的に必要になるという事で行われていることだ。

 

 

そもそも波動コアの量産が出来なければ意味がなくなってしまうが、波動コアについてはビーメラコアの方を解析して量産可能かどうかを調査している。

 

「……2時間ほどしたら戻って来るか」

 

しかし、真田のその考えは甘かった。

 

 

_________

 

 

「zzz……」

仮眠と言ったはずなのだが、タイマーもつけずに熟睡。1日分の疲れで何もできずにそのままぐっすり、ベットに体を預けて僅か数分で熟睡モードだ。

上段ベットに行く気力もなくそのまま下段で深い眠りについてしまった。

 

その数分後、眠い目をこすってハルナが研究室に入ってきた。

 

「……仮眠だけ……とらないと……もうふらっふら」

 

そういって下段のベットにふらふらと吸い寄せられるが、そこには先客がいた。

毛布もなしでリクが下段のベットでスヤスヤと寝ていた。

 

しかし、ここで衝撃的な事件が発生した。

 

 

 

「ふわふわでおっきい犬がいる……」

(深刻なエラーが発生しています)

 

深刻なエラーが発生したハルナの視界上には自身の彼氏……ではなく毛並みの良い大型犬が表示されている。人間は疲労が重なるとこの様にエラーが多発するのだが、これは度を越している。そこまでならよかったが……

 

 

「おっきい犬ふわふわ……」

 

 

そのまま抱き枕にしてあろうことか寝始めたのだ。自分の彼氏を「大型犬」と言って抱き着いて寝ているのだ。唯一の救いと言えば、2人以外誰もいないという事と、リクがまだ気付いていない事だろう。

 

……訂正する。リクがまだ気付いていない事は幸であり様々な意味で不幸だろう。

 

 

そのままハルナは熟睡を超えて爆睡、大型犬「リク」を抱えて幸せそうな寝顔を浮かべるハルナであった。

 

 

 

 

 

 

数時間後……

【side リク】

 

ん……思ったより寝てしまった。2時間……? いやもっとか、とりあえず起きないと、そして向こう片付けて……え?

 

再起動したばかりの処理の遅い頭を動かした結果、自分の今置かれている状況がやっと理解できた。

 

 

(は?! え?! ちょ?! どうなってんのコレ?!?!)

 

 

自分が寝ているときには荷が起こったのか見当もつかないが、ハルナに抱き枕にされている。いや、この際ストレートに言わせてもらうと、ハルナが自分に抱き着いたまま爆睡しているのだ。

 

「……おーい、ハルナぁ?」

 

 

「おっきい犬ふわふわぁ……zzz」

 

(犬?! 犬にされてるの?!)

 

小声で起こそうとしたけど全然起きない。いや、爆睡しているのならそれは当然だろう。

しかも抱き着いてきているとはいえ顔が見えていて、かなり幸せそうな寝顔でかなりドキドキする。

 

幸せそうに寝ているのに起こすのも忍びない、ここは負けてそのままでいる事にした。

 

 

ただ……羞恥心が途切れることなく襲い掛かってきて、眠気というものが軒並み吹っ飛ばされてしまった。

 

(いやいやいや抱き着かれるの少し慣れてきたというのにこれは恥ずかしすぎる……! 抜け出したいけどめっちゃ幸せそうに寝てて寝顔可愛いからそのままにしておきたいけどいくら何でもこれは恥ず過ぎるだけど?! でも犬?! 僕犬にされているとかどういう事?! 何で人間が犬に見えるの?!)

 

 

とまあこのように悶々と考えて何とか羞恥心を逃がそうとしていたが、言い方が妙なものになってしまうが、「相当長い時間密着されている」のだ。逃がしても沸いてしまう羞恥心に殺されそうになりながらも何とか耐えていた。

 

 

「んにゃあ……」

(今度は猫か……?)

 

「リク……」

 

「ハイハイどうしたぁ……?」

 

「リク……大好きっ」

 

(リクは99999(測定不能)のダメージを受けた! リクは倒れた!)

 

ノックアウトでオーバーキル。カンストダメージの攻撃繰り出されたら流石に倒れてしまう。羞恥心で顔が燃え、自分の彼女は実はとんでもない人なのではと考えてしまう。

 

「僕も好きだけど流石に勘弁して……これでは拷問じゃないか……」

 

寝言で想いを伝えられてもこれではじわじわ殺されるような物じゃないか。

そう言っても当の本人はそんなこともいざ知らず、まだまだ夢の中で大型犬と戯れていそうなので、リクは何もかも諦めたのであった。

 

 

 

 

 

━━━━━

 

 

 

 

 

「良いよ、そのままそのまま」って思ったわ。見ているだけでどんどん若返っていく気分(笑)

私って鬼かしら?

 

そしてこれが極めつけなんだけど、ハルちゃんリクを抱き枕にして寝言でこれなのよ

 

 

 

 

「リク……大好きっ」なのよ!

 

 

 

 

それが見事にクリティカルヒット。リクはダウンしてその後一切寝られなかったのよ。

 

ハルちゃん、一途だね。

 

 

 

 

 

肝心なオチだけど、爆睡していたハルちゃんが数時間後ようやく目を覚ましたのよ。

自分がやっていることにやっと気付いて叫んで、ベットから転げ落ちてもう大変!

 

ホント上段のベットで寝てなくてよかったわよ……

背中打って悶絶する姿は見たくないからね。

 

 

その姿を見ていた抱き枕被害者リクは顔真っ赤っかでね、見てた私は若返るわよ。

 

 

……とうの昔に死んでるから歳なんて関係ないけどね。

 

 

その後ハルちゃんがね、自分変な寝言言ってなかったかリクに問いただすの。

 

「日本語かどうか怪しい寝言は言ってた」って返してたけど、「リク大好き」はオーバーキルだからまだ顔真っ赤なのよ。例えるなら……「純愛砲」って感じかな? あれは間違いなくオーバーキルね。

 

「失礼ね、純愛よ」なーんて!

 

 

 

とまぁ、睦月夫妻の「尊すぎる話」はこれでおしまいかな

私も若かりし時はあんなことこんなこと……

 

 

とにかく!次次!

 

 

 

 

case2 森船務長のコーヒーについて

 

 

イスカンダルから出てからは割と穏やかな航海だったのよ。それこそリラックスした顔でコーヒーを嗜めるくらいにはね。

 

そこで問題が起こったの。

 

航海科の集まりで今後の航路について話し合っていたのよ。そこで森さんがコーヒー淹れたんだけど、それはコーヒーじゃなかったのよ。

 

 

……別にコーヒー以外の物使ってたわけじゃないよ? ちゃんとコーヒー用の物よ?

 

 

でもね、航海科一同咽るなり吹き出すなりもう大変。

それはもう地獄絵図よ地獄絵図。

 

でもね、そこに颯爽と現れた救世主がいたのよ。そう、Wunderのチート枠担当赤木さん。

あの人本当に人間なのかな? MAGIシステムっていうすごいコンピュータ使っているとはいえ並行宇宙の存在断定してしまうしもう宇宙人枠でもいいんじゃないかなと思っちゃうこともあったわ。ちなみに、赤木さんはブラックコーヒーの愛飲家なのよ。

 

赤木さんはこの惨状を見るなり森さんのコーヒーセットを借りて一から淹れ直し始めたのよ。

その香りはまさしくコーヒー。香ばしい香りが航海科の面々に届き、そのコーヒーは、この上なくおいしかったそうよ?

 

 

余談だけど、森さんのコーヒー(?)飲めたのは、古代くんだけらしいわ。

 

 

 

 

case3 大食い大会

 

 

 

やり始めた時は、「馬鹿なの?」って思ったわ。

口が悪いことは自覚してるけど、「何やってんの?」って思ったわ。

 

 

リクと太田さんが木星オムライスの大食い対決してたのよ。これはイスカンダルへの航海中の事だけど、面白かったから追加で話させてね。

 

……凄まじい大きさなのよ。木星オムライス。

 

ユリーシャちゃんとハルちゃんが一口食べてとっても美味しそうにしていたから味は折り紙付きね。

 

でも、問題は食べきれるかってこと。

 

 

オムシスの無駄使いと言っていいほどのサイズだから。誰も手を付けないのよ。

殆どネタと化していたような産物に手を伸ばしたのがリクと太田さんなのよ。

 

 

食堂に野次馬が出来て対決が始まったら、太田さんすごい勢いで食べていくのよ。

ブラックホールでも所有しているのかしら?ってくらいにね。

 

でも失速。太田さんは、2キロの時点でダウン。

リクはそのまま食べ進めて無事に勝利。

 

 

 

……したのは良かったんだけど、太田さんが倒れてしまってそのまま数人がかりで担いで医務室に行ったのよ。

 

 

 

「くぉらぁ!何やっとんじゃあ!!」って怒られていたわね。

その時だけ、叱られている子犬みたいにシュンとしててホント面白かったわ。

 

 

 

 

 

 

とまぁ、こんな感じで面白いこと尊いことが盛りだくさん。まだまだ観察記録はあるけど一先ずはこんな感じかな。

 

最後に、リクとハルちゃんの母として、皆さんにお願いがあります。

 

あの世にいる以上もう手出しができないので、私は見ているしか出来ないんです。たとえ2人が苦しそうにしていても、今の私はただ見ているだけ、もう2度と干渉もできません。またこんな半分あの世空間に連れ込むことは出来ないし、こっちには来てほしくないんです。こっちに来るには早すぎます。

 

多分これからも山あり谷ありの人生と未来が2人には待ってます。だからどうか2人を見守って、時に支えてやってください。私の一番の願いは、ただそれだけです。

 

 

では皆さん、あの世から失礼しました。睦月風奏でした。




はい、閑話でした。
こんな内容書いていますが、決して「公式が病気」と言うやつではありません。

次の閑話は、新型艦艇の話にでもしようかなと思います。

では次のお話で
(@^^)/~~~
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