宇宙戦艦ヴンダー 《Reise zu einem Wunder》   作:朱色の空☁️

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設計完了
波動砲条約が締結されているので本作に登場する(?)地球艦の艦首搭載兵器は、波動砲か「大出力速射陽電子衝撃砲」のどっちかになります。

どっちもエグい兵器ですが‪w

重力子スプレッドはもう少しあとです。

そのうちガミラスの転送システム供与を受けて陽電子直撃砲とか作りそうで怖い(笑)


その身を纏うのは力のカタチ

第4話 その身を纏うのは力のカタチ

 

 

波動砲条約締結後、2人はbußeの設計に手を加えた。

 

主に波動砲周りの安全装置に関して、大きく変更が加えられた。安全装置は3重となり、強制注入機と圧力薬室、そして、艦長と副長、戦術長の同時指紋認証によりようやく発射可能になるように「鎖でガチガチに固定した」。

 

これは、150年前に存在していた核兵器発射の安全装置の仕組みを参考にした方法である。

 

軍全体が波動砲の力を知り、恐れた。

 

それ故、厳重な管理と安全装置によって守られている。

 

研究者としての責任を果たし始めた2人と真田さんは完成まであと一歩の艦艇の設計図を眺めていた。

 

 

「徹夜のかいがあったわね……」

「眠い……」

「君たち寝てないのかい?ちゃんと寝ないと良い仕事が出来ない」

 

そういう真田さんもそんなに寝てない(4時間)。でも、眠そうに見えないのは、慣れているからであろう。

 

 

(良い仕事が出来ないって言ったが、これはとんでもない船だな……素晴らしい)

では、真田さんが唸るほどの設計図を見てみようか

 

 

全長2500m、地球脱出船bußeをベースにして、bußeの主機であるDT反応式核融合炉2機から、イスカンダル技術である波動エンジンの改良型「双胴式波動エンジン(1対)」に換装。

両舷の第2船体に1基ずつ搭載している。2基で1組である。

双胴式は波動エンジン2基を同調稼働…分かりやすく言うと「息を合わせて動かす」事で、波動エンジン1基よりも高出力で稼働させることが可能。なお、エンジン2基使ってる関係上、波動コアは『2つ』必要だが、ユリーシャさんいわく、『波動コアはワンオフ品ではない』ので、1年後に到着予定のサーシャさんが運搬してくれる1つと、ユリーシャさんが乗ってきた宇宙船から取り出したものを使用する前提となっている。

 

(一応1つでも動くように2基のエンジンの間にバイパスを繋げてある)

 

波動コア2個の譲渡は、波動砲条約の締結が前提であった。

 

 

何故2基を同調稼働させると出力が増大するのか…

それは、双胴式波動エンジンのエネルギー変換の仕組みに秘密がある

 

波動エンジンは、我々の住む次元よりも高位の次元『余剰次元』からエネルギーを得ている。通常、余剰次元はキレイに折りたたまれていて、観測不可能なサイズとなってこの宇宙に重なり合っている。波動エンジンは折りたたまれた余剰次元を、通常空間(我々の住んでいる宇宙)に元のサイズで開くことで内部に存在する重力のエネルギーを増幅、そしてそれらをエネルギー変換することで莫大なエネルギーを生成出来る。

 

双胴式は、 発生したエネルギーを一度艦の中央部にある波動エネルギー衝突炉に流し込み、衝突反応を起こし、エネルギー量を増大させる。流入スピードと波動エネルギーの出力はズレのないようにする必要がある。

これが同調させる理由である。

(なお、衝突前と衝突後の波動エネルギーは位相か異なるため、基本的に混ざることはない。衝突炉の各パイプと各閉鎖弁には光学的フィルタが3枚備えられているため、衝突後の波動エネルギーが逆流することはない。)

 

ちなみに、波動エンジンの1基はイスカンダルの設計図を使って作ったもの、もう片方は人類(真田さん&ハルナとリク)が理解して改良したものである。

 

 

双胴式とは言ったが、衝突炉への流入バルブを両エンジンとも閉じて、エンジンをバラバラに動かすことも可能である

 

(ワープしながら波動砲充填⇒ワープ直後に波動砲も可能)

 

武装は、核融合炉では出力不足で連射の効かない装備であった『陽電子衝撃砲』を主兵装として3連装化、砲塔単位で搭載

 

口径は48サンチ、副砲も同じく陽電子衝撃砲で35サンチ、それぞれ4基、6基搭載。

 

対空兵装もバッチリで、パルスレーザー砲塔が多数設置されている。

第2船体側面、艦中央部分、艦尾まで死角は少ない。。見る人が見ればハリネズミのようだ。

 

両舷第2船体艦首には魚雷発射管を4門ずつ

艦尾には3機ずつ搭載。

 

両舷第2船体艦艇部にはVLS(垂直発射システム)35発仕様が1機ずつ

 

中央船体後部には舷側短魚雷発射管が搭載、正面火力の強みがこの船の強さだが、側面の防御も忘れちゃならない

 

さらに、この戦艦だから載せることが出来た装備として、

『重力操作型ホーミングレーザー』を主翼に8門ずつ装備

wonderの重力操作により、曲射陽電子ビームを撃てる兵器。陽電子は重力、磁場に影響される性質を持ち、それを逆手に生かし曲がるビームを撃つ「wonderならではの武装」。

 

あらかじめルートを指定しておかないと曲げられない、万能かと言われたらそうでも無いが、ビームを曲げられることは実質射程が全方位であるため、強すぎる。

なお、ルート指定なしなら真っ直ぐ飛んでいく。

これは真田さんの思いつきで生まれた偶然の産物であり、それに、リクが重力子でのビーム軌道コントロールシステムを入れることで生まれた。

ある意味、地球と火星の合作である。

 

防御は次元波動振幅防御壁、通称波動防壁で、実体兵器光学兵器問わず防御可能。有効時間は20分程。

 

そして、決して使い方を誤ってはならない兵器である『次元波動爆縮放射機』…波動エンジン内で開かれる余剰次元を射線上で開き、その時発生する超重力でマイクロブラックホールが大量発生。それらが蒸発する時のエネルギーで射線上の物体を跡形もなく消し飛ばす破壊の咆哮である。

 

発射承認には艦長と副長、戦術長の同時指紋認証が必要。

これは、安全性の担保と「引き金を引く1人に責任を背負わせない」ようにしたかった彼らなりの考えでもあった。

 

 

 

上部甲板には兵装の他に超大型アレイアンテナが2機設置されている。

このアンテナは重力源、素粒子の観測、波動防壁の制御装置も兼ねている。

 

1つくらい壊れてもアンテナ1つでも波動防壁は制御可能。

 

そして、この艦の中央船体となっているのが火星で発見された未確認骨格「仮称 アンノウンドライヴ」である

 

この未知の骨格は、大電流の導通により、重力子、斥力子の発生が確認できた。それらの制御装置を組み込み、電流の位相により、発生させる素粒子を選択できるようになっている。

 

しかし、この骨格には欠けている部分がある。

骨格の背骨に当たる部分、脊椎部分に何かが通っていた部分がある。

現代の技術では再現不能であるため、人類がやった事と言えば骨を元の状態にして船体に組み込んだことくらいである。

 

こんな『ぼくがかんがえたさいきょうのせんかん』は、設計完成まであと一歩となっている。

 

 

「怪鳥みたい…。」

「さしずめタカかなぁ」

「いや、ケツァルコアトルスか」

3人揃ってズレている。疲労の性かな、それとも元々か

 

 

ハルナ(元々って何かしら(#^ω^)あ¨??)

作者(すいません、やりずました(・-・;)

 

 

「リクくんから完成したと聞いて来ました」

 

ユリーシャさんも見に来た。

リクとユリーシャはあれからよく雑談する仲となっている。主に自分達の星のことについてだが…。

 

ユリーシャさんは、完成間近の設計図を見るなり目を見開いた。

「ここまでのものは見たことがないわ、やっぱりあなた達凄いわね」

そして波動砲を見る。少し悲しげな目をしたが、波動砲の安全に大きく改良が加えられていることに気付くと少し安心したような顔をした。

「たった1人に引き金を引かせない……たった1人に責任を負わせない、その為に僕は3人同時指紋認証の安全装置をつけました。」

 

「全員で背負うことが発射条件ですから、忌むべき力を全員で理解して置く必要があります」

ユリーシャは地球人なりのケジメを信じた。

そして、あることについて話した。

 

 

 

 

「あなた達に話しておくことがあります」

「「「?」」」

 

ユリーシャは真剣な顔立ちでそう話した。

しかし、彼らは「波動砲の事」であるなと察した。

 

「あなた達の開発した波動砲は私たちの物と機構が若干異なります。この波動砲は余剰次元を射線上に展開しますが、それは私たちの宇宙を食い破る形で別宇宙が展開されるのと同じこと。食い破られた空間が元に戻る保証はありません。」

 

要約すれば、波動砲に欠陥があるという事だ。

発射は出来るがその後に問題があるらしい。

 

「つまり、ユークリッド2次元ブラックホールが破綻するという事ですか?」

真田さんはすぐに理解した。

つまり、『撃ちすぎると宇宙は不安定になる』という事。

 

そのことも考えた上で波動砲の回数を絞ることが大切である。

 

 

「わかりました、上層部に伝えてます」

「お願いします」

 

「ところでさ、この船の名前どうする?『贖罪』なんて暗いイメージしかないじゃん」

「そうだな、この船は人類の希望だ、良い名前が必要だな」

「名前なんて何でもいいんじ(ry」

「必要だよ!」

(ハルナ、拘るなぁ)

 

画して名前決めが始まった。

 

 

 

閑話休題……

 

 

 

「う~ん、ドイツ語か日本語で名前つけるって事は決まったんだけどなぁ〜」

「はい!ヤタガラスはどう?」

「足三本じゃないでしょ」

「そうだな、不死鳥とかどうだ?」

「良いですけど鳥から離れませんか?」

鳥の名前ばっかり出る。先程とかプテラノドンとか出てた。勘弁してくれ。

 

 

「じゃあ、『Erbsünde』はどうだ?」

「「「?なんて言ったんですか?」」」

3人とも目が点になった。そりゃそうだ。

 

「『エルブズュンデ』、日本語に直すと原罪だ」

「カッコイイけど雰囲気が今ひとつ、でもドイツ語ってカッコイイ言葉たまに出てきますね」

 

 

さらに思案中

 

 

「ねぇリク、ドイツ語で『救い』ってなに?」

「今調べる……えーっとErlösung(エアレーズング)だね」

 

「うーむ、もう一押し……」

真田さんは何時に無く真剣になってる

 

「はいっ!地球のドイツっていう国で『奇跡』ってなんて言う?」

 

突然考え込んでいたユリーシャが声を上げた。

 

「ふむ、ドイツ語だとWunder(ヴンダー)だな」

 

「カッコイイですね!人類に奇跡を起こす巨大戦艦!ロマンの塊ですね!」

 

「ユリーシャさんセンスあるね!」

「でしょ!」

金髪銀髪コンビではしゃぐハルナとユリーシャ、双子を見てるような気分だ。

 

「それじゃあ艦名は「buße」改めて『Wunder』ってことで皆さんよろしいでしょうか!」

 

「は〜い!」

「はいっ!」

「良いと思うよ(´-ω-)ウム」

 

全会一致だ。

 

画して、贖罪の名を冠す脱出船は奇跡の名を冠する『恒星間航行宇宙戦艦』として生まれ変わったのであった。

 




ども、作者の親友デス。
この話をアイツに見せてもらった時「夢とロマンしかないなぁ」って思いました。
でもいざ始まってみると、早15人の方がお気に入り登録してくれて、僕は横で見てるだけですが嬉しい限りです。

皆様の評価お待ちしておりますm(_ _)m

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