宇宙戦艦ヴンダー 《Reise zu einem Wunder》 作:朱色の空☁️
予想以上に長くなってしまいましたが、これでホントにお終いです。
次はガトランティス編です
2193年□月□日
月面 SOE直轄施設タブハベース
無重力空間を泳ぐシンジをほほえましく思い眺めながら、ユイは冬月と話していた。誰にも聞かれないように小声でこっそりと。その冬月は、複雑な心境が現れようとするのを必死に押さえていた。
「君の息子とは言え、連れてきてよかったのか?」
「私の体はもう持ちそうもないので、これならこの子と同じ世界を見続ける事が出来ます」
「Mark6とは異なるエントリー方式。君の考案と知ってはいたが……とはいえ、余りにも」
「人の姿を持った以上老いや病から逃れられません。シンジから少し離れる事になる事は心配ですが……」
「……いいんだな」
「これを知るよりはいいですよ。知るべき時が来たら、教えてあげて下さい。冬月先生には、いやな役を押し付けてしまいますが……」
「……分かった」
「新しい世界を作る為の儀式、ネオンジェネシス。鍵を回す事は出来ませんが、その生贄になるのは、私で十分ですから」
_____________
AW4年(2203年)1月
Tokyo3郊外 冬月家
正月気分も徐々に抜けてきた頃合い、この冬月家でも迎えた新年を進むための準備が進んでいた。この老人も、毎日の手順を踏み1日を始めようとしている。
「ユイ君。もうかなり経ってしまったがシンジ君は元気に過ごしている。安心してほしい。君としてはヤツの方が心配かもしれないが、今の私ではやつの居場所を探すことができない。すまないね」
冬月コウゾウ。男性、68歳。元京都大学形而上生物学冬月研究室の室長であった彼は、今は隠居の身となりユーロから移住したマリとシンジと穏やかに過ごしている。その彼の朝の日課というのが、この簡易的な仏壇に手を合わせることだ。
仏壇に向かう冬月の表情は、いつもと変わらない静かなものでありながら、どこか沈んだ色を帯びている。彼の胸には、未だ語られない真実への葛藤が渦巻いていた。
「ここだと思いました、冬月先生。朝ごはん、出来ましたよ」
「シンジ君、いつもすまないね」
「好きでやってる事なので、気にしないでください。マリさんは?」
「真希波君なら今日はよく寝ている。まだ起きてこないだろう」
彼の同居人、碇シンジ。14歳のこの少年は、父である碇ゲンドウに捨てられてから冬月家でお世話になっている。「冬月先生」と慕っているが、学校に行けなかった時期に勉強を教えてもらったことからの敬称だ。
仏壇の目の前に座ったシンジは、お鈴を鳴らし手を合わせた。
「母さん、おはよう」
仏壇に供えられた小さな写真。何かの集合写真から切り取ったようなその写真に写る女性は、シンジの母親であった碇ユイだ。約10年前の2193年に死去。
そして、父親である碇ゲンドウが妻であるユイを失ったことで狂ってしまい、自分を捨てたことを理解している。妻を失った痛みは分からないが、母を失った痛みを幼い頃に知ったシンジはその痛みを理解しながら、自分の父には理解を示せない。
冬月も知らないゲンドウの行方。ゲンドウが形而上生物学研究室にいたということで、そこから何が出来るかと冬月が考察をしていたが、結局ゲンドウが何をしようとしているのかは分からなかった。
冬月は、写真の中のユイに向かいそっと頭を下げる。彼の背中にはどこか重々しい陰が宿っている。「すまない」と繰り返すその声には、取り返しのつかない過去への悔恨と、胸に抱えた真実を話すべきか否かの葛藤が滲んでいた。
「……んにゃあ、ほはよぉシンジ君」
「マリさん? 早かったですね」
だらしなくパジャマの裾をたくし上げて腹をかき、マリがのそのそと起きてきた。14歳の多感な時期の少年がいながら随分と開放的だがこれがいつもの風景、冬月家の朝だ。
「人を遅寝遅起き遅ご飯人間みたいに言うんじゃないにゃ。午後から来客あるから今日は早く起きただけ。言ってなかったけ?」
「確か、マリさんの仕事の人、ですよね?」
「んにゃ。仕事の人って言っても別部署だけどね。あ、ユイさんに手合わせた?」
「はい」
「……一応前もって言っとくけど、ゲンドウ君とユイさん絡みの話なんにゃ」
「父さんと母さんの話ですか?!」
「んにゃ。帰ってきてから聞くかどうかはお任せする」
冬月は一瞬言葉を失った。その話をシンジに伝えるべきか否か。言うべきなのはわかっている。しかし、心のどこかで恐れているのだ。真実を伝えることで、シンジがどのように変わるのかを。
___________
「行ってきます」
「行ってらっしゃ~い」
マリの間延びする声に送り出されてシンジは坂を下っていく。元々緩い斜面だった場所に立てられた集合住宅の為、この長い長い坂の上り下りがシンジの毎日の風景だ。坂の麓にある停留所には既に人の列が出来ていて、社会人や学生、家族連れが入り交じって並んでいる。
さっきは驚いた。今まで細々とした情報しか出なかった父と母の話なのだ。それが急に来れば、驚くのも無理はない。でも、それを持ち続けたら自分らしく振舞えない。これから会う友人がその場にいるから、自分は前向きにふるまえているという事はよく分かっているからだ。何とか気持ちを切り替えたシンジは、その友人に手を振った。
「おう、シンジ!」
「碇、遅かったな」
「ケンスケ、トウジ。おはよう」
相田ケンスケ、鈴原トウジ。同じ集合住宅に住んでいるクラスメイトで、シンジの友人だ。揃って3馬鹿などと呼ばれているが、小学校に行けなかったシンジの貴重な学友である事は変わりはない。
「なあなあ見てくれよ碇。WILLEってメディアにも優しいから大助かりなんだよ! 見てこの特集! WILLE艦隊特集だってさ!」
興奮気味の相田がシンジの眼前にタブレットで表示させたのは、配備済みのナガト、タカオ、ユキカゼ型の一般公開情報に基づいた戦力比較だ。分かりやすく能力値がパラメータ化されていて、ミリタリー好きには大助かりな配慮がなされている。
「まぁメディア公開用だからホントはもっとえげつない性能していると思うけど、それでもありがたいわぁ~」
「ホンマにケンスケ軍事バカやなぁ。朝から晩までナガトとかタカオとか考えてよう飽きんなぁ」
「飽きるわけないじゃないか! 洋上戦艦の形してそのまま宇宙に上がっていけるんだぞ! 21世紀のロマンが23世紀で現実にしてしまったとか最高じゃないか!」
「えっと、カッコいいとは思うけど、あれ全部身を守る為の船なんだよね。だったら、何で何百隻も備えてるのかな」
「そりゃ外宇宙からの侵略者に備えてって事だろ? 碇も知ってるだろ? イスク・サン・アリア条約で波動砲が使える戦艦は絞らないといけないから、1隻1隻をバカみたいに強くして数を揃えてるんだ。最近ドレッドノート級とアンドロメダ級が就役しただろ?」
「ああ~あの波動砲2個積んだやつか」
「アンドロメダ級だな。アレ連装だから1隻で2隻分と換算してるらしい。それに波動砲を元々搭載したドレッドノート級を就役させて、波動砲搭載艦は今大体40隻いる」
「40なら大丈夫なの?」
「50までだからな。アンドロメダ級3隻と超戦艦Wunder合わせて8隻換算、総旗艦ヤマトとドレッドノート合わせて32隻。今んとこドレッドノートを10隻追加できる空きがあるんだ」
WILLEはこの数か月でドレッドノート級の編入を行った。表向きは新造艦としての就役だが、実際は政府の建造したドレッドノートから拡散波動砲を抜き出し、薬室の調整を行った「条約型戦艦」として編入させただけだ。WILLEとKREDITと時間断層工廠をもってしてもかなりのハイペースでの作業となり就役が遅れてしまったが、ドレッドノート級航宙特砲戦艦として今後は地球圏の防衛に付く手筈だ。
そして、ポイントネモ2で建造されていた「AAA-01 Leben1」から「AAA-03 Leben3」は条約に合わせて改装され「アンドロメダ級航宙特砲戦艦」となった。方舟の護衛役として与えられた能力は更に強化され、戦艦型のアンドロメダとアルデバラン、航空戦艦型のアポロノームの3隻が「WILLE宇宙海軍特砲運用艦隊」の各分艦隊の旗艦として就役する予定が整っている。既に簡易的な就航式が執り行われ、慣熟訓練に明け暮れている。
「ケンスケ。このドレッドノートって、ナガトを造った人じゃない人が作ったのかな?」
「ん?」
「なんか見た目が凄い違うからそう思ったんだけど……なんだろ、ケンスケが見せてくれたやつと違ってWILLEらしくないって言うのかな」
「設計思想の違いか……マジでそうかも」
シンジの鋭い言葉にケンスケは顎に手をやり唸る。
「設計思想って何や?」
「図面や仕様書では表現し切れないアイディアやコンセプトの事だ。造る側のクセとか、こうしたいと思ったからこう造ったとか。オーバードウェポンとかもそれの一部だと思う」
「はぇ~、って事は、このドレッドノートっちゅうのはWILLEの別部署が造ったって事か?」
「書いてないから流石に分かんないよ軍事情報だから。WILLEが出してくれる情報も出しても問題ない範囲のだから多くないよ。あ、バス来た」
そうこう話していると停留所にバスが停まった。列に従ってバスに乗り込むと自動運転で滑らかに走り出し、何時もの朝が始まった。新学期、1月の冬空の中、どこにでもいる中学生が過ごす、どこでも見れるはずの日常が始まった。
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静止軌道上第13巡視艦隊
旗艦 WILLE’sCF-1stDF-[T]ATAGO-AMD[Ptolemy-half*1]
「レーダーに感。微弱な反応ですが、艦艇らしきものを確認。IFF無し」
「サイズは?」
「レーダー上では駆逐艦より小さいです。旧磯風型よりも小さい反応が出ていますが、光学映像では何も確認できません」
「デブリの可能性は?」
「微弱な熱反応も確認してますので、その可能性は薄いかと」
「分かった。その艦艇に向けて指向性通信を行う」
静止衛星軌道上の哨戒活動を行っていた第3巡視艦隊が微弱な艦艇反応を捉え、艦橋に警報が響く。方向から考えて月面からやって来たように見えるが、光学映像では全く映っていない。他の波長での観測にも切り替えたがあらゆる電磁波が素通りしている様で感知できない。未確認の敵艦の可能性も考え、第3巡視艦隊は戦闘配置に付き通信を行った。
「こちらはWILLE宇宙海軍静止軌道上第13巡視艦隊、旗艦アタゴだ。直ちに停船、臨検に応じよ。繰り返す。直ちに停船し、臨検に応じよ。……レーダーどうだ?」
「ガン無視で直進中です」
「……さて副長、こういう時はどうするんだったかな?」
「えっと、接舷し臨検を行います!」
新米の副長は少し詰まりながらも正解の答えを出し、艦長は満足そうに頷いた。
「正解だ。だが目では見えないからな。お客さんの特殊機部隊にも声かけてくれ。先に騎兵さんに声かけてもらってから臨検するぞ」
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『アタゴCPよりイカロス1。不審船は目視では確認できない。こちらのレーダー情報を送信する。それを頼りにして接触されたし。イカロス1からイカロス4は発進用意』
「イカロス1了解。傾注、聞いての通り見えないから慎重に接触して。何らかの手段で姿を消しているから、あらゆる波長での観測が出来ないよ」
『アスカ、ならシールド使う? 接触する事になるからいるんじゃないの?』
そう意見をしたのは山本だった。元々航空隊に所属していたが、可変戦術機への適正も見出され本人の希望もあり転属、新2号機の設計データから生まれた「N2式戦術歩行空間機動戦闘機 秋水」のみで構成されたイカロス試験飛行中隊*2に在籍している。
「シールドかぁ……新2の翼ってシールドにならないからなぁ。接触するのは玲達になっちゃうけど」
『まぁいいんじゃない?』
「んじゃ分かった。私と玲は止めにかかるわよ。発進用意」
オーバードウェポン「プトレマイオス」内部でドラム式格納庫が回転し、カタパルトに機体が搬送される。「アドミラル」を改造して製造されたプトレマイオスは機体を仰向けにしてパレットに固定していて、発進時もカタパルトに対して仰向けでの発進となる。これは格納と発進に必要なスペースを削減してなるべく多く機体を格納するための処置であり、お陰でユニット1つで20機搭載可能となり余剰スペースを使い整備も可能となっている。
パレットがカタパルトに接続され、機体がカタパルト上にロックされた。
「イカロス1、式波・アスカ・ラングレー。出る」
電磁カタパルトの急加速に耐え、新2号機と秋水3機は他のカタパルトから同時に発進した。そのまま飛行形態に変形し一気に加速、不審船がいると思われる宙域に飛んだ。
_______
N2式戦術歩行空間機動戦闘機 秋水1番機(イカロス2)
「レーダーによると、ここだって」
『んじゃ呼びかけと発光信号出す。こちらはWILLE宇宙海軍試験飛行隊イカロス中隊。まもなく接舷し臨検を行う。直ちに停船せよ。繰り返す、直ちに停船せよ』
アスカが発光信号と指向性通信で呼びかけるがレーダー上では直進を続けている。何度も呼びかけを続けているが全く反応のないその様子にアスカの声にもいら立ちが見え始め、
『
母国語が飛び出した。それでも止まらない不審船に秋水が翼をシールドにして構えて接触するが、それも意に介せず進んでいく。
『イカロス中隊、壁役は相応しいヤツに任せろ』
その通信の主であるアタゴが波動防壁を張って進路妨害をする。不審船らしき反応はそのまま進んでいき、そのままアタゴの船腹に激突した。アタゴは波動防壁で無傷だが、衝突した途端に不審船らしき反応が大きくなった。まるで粒子が剥離する様に不審船の正体が露になっていき、角張った艦体が特徴的なドレッドノートが姿を現した。
「アスカあれ!」
『凄っ、透明マントみたいなのを使ってたのね……ていうか何かドレッドノートっぽいじゃん』
アスカの言う通り。ドレッドノートの様に見えるが艦橋と主砲が撤去され、全長も短くされ波動砲口も塞がれている。非武装で輸送能力に特化させたように見えるこの艦艇は艦首部分が大きくひしゃけ、艦首からは火の手が上がっている。
「アタゴCP、空間騎兵に消火装備を持たせて突入させてください」
『CPよりイカロス各機、すでに準備を進めている。シーガルで移乗させる。イカロス各機は不審船の飛散物確保、流出した積み荷の確認を行ってくれ。ゴミ掃除を頼む形になってしまうが、済まない』
『イカロス1了解。各機回収開始。宇宙ゴミはなるべく減らす事!』
アスカの命令で、秋水各機は散らばった破片や積み荷の回収に当たり始めた。
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試製02式戦術歩行空間戦闘攻撃機
新2号機(イカロス1)
「あーあこんなに散らばしちゃって。まぁ仕方がないんだけどね、船同士が激突したんだから」
ドレッドノートから飛散した破片が取らばっているが、それを起用に掴み回収する。作業艇のロボットアームより直感的に動かせる腕は指先まで人間の動きのそれで、細かい破片まで器用に指で摘まめる。それをアタゴから持ち出したデブリ回収用ネットの中に放り込み、次の破片へと向かう。
「ん?」
『どうしたの?』
「積み荷みたいなのがある。長方形で……何かの箱みたい。取り敢えず確保する」
アスカは目標の箱に向かって新2号機を進め、その両の手で包み込むようにその箱を確保した。うっかり破壊してしまわないように慎重に確保すると、アスカはその中身に対し走査をかけた。掌から電波を出して大まかな中身を確認すると、その結果が直ぐに表示された。
「中身は……ッ!? ちょっ!?」
コクピットを開けたアスカは安全帯を繋いでその箱に触れた。人一人が入れる、いや、格納できるサイズの箱だ。第1世代艦で用いられた脱出カプセルに近い形状をしているが、随分と強化されて用途不明な装置が多数取り付けられている。側面には奇妙な文様が浮かび上がり、中身は妙な液体で満たされている。そして箱の中……その棺の中には人の体が浮いていた。
「私に当たるなんてどうなってんのよ! もう! 秘匿回線接続イカロス1から統合指令室、コード0! 繰り返す、コード0!」
『統合指令室よりイカロス1へ。コード0該当物の出現報告を確認。旗艦アタゴへ最優先命令を送る。現時刻より、イカロス1の所属を統合指令室直属とする。直ちにWILLE統合庁舎に該当物を搬送せよ』
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WILLE統合庁舎
長官室
「聞いての通りだ。コード0該当物が確保された。加持くん、予定を繰り上げて直ちに向かってもらいたい。該当物はこちらで調査する」
「SEELE絡みってとこですね。中身の体で所謂ただの器状態。何をしても魂が定着しなかったってとこですね。心当たりはまぁ、無くは無いんですが」
「レイ君の話によれば、同じ魂がこの世界に2つ存在しているイレギュラーな状態である事から発生したとの事だ。それと、その体の事だが……どうするんだ」
「あの子に与える事を考えても良いかもしれませんね。前のリク主任クローンの話はどうしようもなかったので無縁仏で弔いましたが、今回は入居出来る子がいますから」
「入居って……君ね」
「あの子は、ずっと会いたがってたんです。勿論同意の上ですが、これ位のサプライズはあってもいいんじゃないかと思います」
「……書類と説明は何とかする。該当物はあそこに預ける」
「お願いします。では、私は冬月家に向かいます。ああそれと、身体確保の件は話しても構わないですか?」
「……許可しよう」
Tokyo3第1中学校
2年A組
「どうやケンスケ?」
「うーん波動砲口はあるみたいだけどなぁ……でもナガトと設計思想が違うってのは碇の言う通りだな。思うにこいつは、移動式波動砲みたいなやつだ」
「?」
「こいつは波動砲を撃つことに特化した戦艦だ。でも、設計した時は、戦艦というより武器に近い感じだったのかな」
教室でのホームルームが終わり、即座に自前のタブレットを開いたケンスケは、公式に出されているドレッドノート級の画像をかき集めて考察を続けていた。ケンスケのミリタリーオタクは2年A組の皆が知る所にあり、いつも通り「また始まったか」の目で見るのみに終わっている。
「WILLEはとんでもない物を生み出したのは分かるけど、不可解な部分はココだ」
そう言うと、ケンスケはドレッドノート級の甲板にある謎の継ぎ目を映した。
「ここだけ不自然な跡がある。何かの改修をしたかのような跡なんだけど、位置的には、波動砲の発射システムが入ってるはずだ」
「不自然って、僕には分からないよ」
「いーや碇。ミリオタってのは細かな装甲の継ぎ目まで観察して特徴を見つけて愛でるんだ」
「それはお前だけやケンスケ」
「まぁ兎も角、本当にパッと見じゃ分からないようになってるけど、波動砲とかの改修をしたかもしれない。波動砲の改良は条約違反だからWILLEがするとは思えないんだよなぁ……マジで何をしたんだ?」
「さぁ~な。オヤジさんなら何か分かるだろ? ほら、設計局にいるって前言うてたやろ?」
「ああ。南部重工からの出向って事で睦月・暁国際設計局にいる。超美人がいるって言ってたけど、今入院中らしい。例の『KOMPASS以前』絡みで」
「ケンスケ、そろそろバレて怒られるよ」
「まぁまぁそれでも苦労して父さんのPCからゲットした写真があるんよ。これがまたまためちゃくちゃ美人な人でなぁ」
「美人?」
「マーズノイドらしいんだけど色白で白銀で赤目で美人なんだよ。その写真が、コレだ!」
ケンスケが持ってきた1枚の画像は集合写真だった。ナガトの艦橋をバックにして全員で写った写真の中心に白い髪の男女が映っている。2人とも眼鏡をかけているが、その奥に揺れる灯を隠し切れていない。
「顔隠しとるんか?」
「いや視力の問題じゃないかな。で、たまたま設計局内で密売されたのがコレ。ハルナ様って書いてあったな」
もう1枚は設計局内で闇取引されていた画像データだ。完全無防備状態でデスクで寝こけるハルナの寝顔がバッチリ映った至高(?)の一枚だ。
「キレーな人やなぁ。ホントその辺でアイドルやっても十分売れるやろ」
「残念。このハルナさんって人もう結婚してるんだよ。この集合写真に写ってる男の方が、永遠の伴侶」
「かぁーマジか。てっきりこんな無防備に寝るとか独身かと思ったわ。うちのサクラみたいじゃないか」
「そんな超夫婦があのバカ強い艦艇造ったって考えるとなぁ~父さんのPCからもっと持ってこればよかったわ写真。まだあるんよ、ハルナ様写真。いい商売道具が増えた増えたフフフフフフフ」
「あはは……」
あろう事かケンスケはこの写真を売りに出そうと考えている。恐れ知らずもいい所だ。これがバレればどこかの旦那様が新2号機を借りて強襲してくるだろう。
「こーら男子! また変な話しないの!」
「変なってなんだよ変なって! 地球を守る超戦艦の話を変だというな!」
一気に騒がしくなる2年A組教室。そんな教室を見守るのは教師の1人に溶け込んだ加持のMPだった。優秀だが、ハルナの寝顔写真が出回っている事までは想定外だったようで、後日流出元に「お話」しに行こうと硬く決めた。
午前11時
冬月家
「お時間いただき感謝します、冬月コウゾウさん。WILLE情報部の加持リョウジと申します」
「……WILLE情報部。電話では伺いましたが、貴方達は」
「SEELE撲滅を考えています。それと、シナリオ通りなら碇ゲンドウの確保もです」
「ゲンドウ君の居場所が分かるの?」
「だと良かったんだけどなぁ。真希波君、君分かって聞いてるだろ?」
「分かってても聞くにゃ。それで先生、そろそろ話してくださいにゃ。あの日何があったのか」
マリに真剣な目で見つめられる冬月は俯くが、同居人と地球の軍事組織に暗部の2人が相手では逃げられない。
「最初に1つ確認させてほしい。何故私に辿りついた? 誰からの情報提供か?」
「詳しくはお話できませんが、絶対に止めて欲しいと可愛い14歳の女の子にせがまれちゃいまして。その子はお宅のシンジくんが今でも好きなみたいで、シンジくんに危険がやってくるとWunder使ってでも助けに行くと言い出すんですよ」
「14歳の?」
「それで、その子は今後起こりうるシナリオを我々に開示してくれました。まぁこのとおりに動くとは考えにくいのであくまで参考程度ですが。そのシナリオの中で重要な立ち位置にいたのが貴方だったのです。元京都大学形而上生物学の、冬月教授」
冬月のことを昔の肩書きで呼んだことで、自分の調べが粗方ついていることを示された。あのWunderを動かす14歳の女の子というのが引っかかるが、今は気にするところでは無い。冬月は観念したように天井を見た。
「私を許しても許さなくてもが構わない。ただ、これだけは真実だ。私は碇の居場所を知らない。ただ、SEELEに協力しているのであれば、碇はもう初号機を確保しているのだろう」
「初号機って?」
「月面のタブハベースで建造され、起動実験の段階にあった機体だ。ユイくんは私とシンジくんを連れて月面に降りた。だが、その実態は起動実験などではなかった」
「と、言うと?」
「当時、ユイくんは重病に侵されていた。ユイくんの成し遂げる世界の新たなる創生『ネオンジェネシス』の実行が出来ないと悟ったユイくんは、手段を変えた」
「初号機に入った、というか一体化したんですね」
「ああ」
「提供されたシナリオと細かく違う部分がありますが、この部分はドンピシャですね」
加持は書きなぐられた自分の手帳を見て笑みを浮かべながらメモを取っていく。行き詰るかと思われた捜査も想定シナリオのお陰でスムーズに進み、ドンピシャな情報も手に入ったからご機嫌なのだ。
「ユイくんを失ったゲンドウは、その詳細を知らない。だからユイくんを初号機から救い出すために行動を続けているはずだ」
「成程。それでなんですが、面白い話があるんですよ。静止軌道上の巡視艦隊がこのような積み荷を確認したんです。多分、冬月さんの知ってる人に似てますよ」
加持が取り出したのは、藤堂から許可を得て持ち出した「身体」が映った写真だ。顔が見えるように撮影されたそれは、冬月の顔を凍り付かせた。
「ユイ君……ッなのか!?」
「分かりませんが、顔立ちであなたが反応したという事は遺伝的には近いかもしれません。WILLEの方で遺伝子検査を行ってますが、多分ユイ氏の遺伝子が組み込まれています。初号機の起動とサルベージの為に」
「ゲンドウはこれの体に何をしようと言うのか、君は想像が付いているのか?」
「初号機内の魂を移し替える為の器……ってとこでしょう。魂だけ取り出しても体が無ければただの幽霊です。その為にあの体を用意したつもりですが、こちらが体を確保した事でその目標も一旦足止め出来たかと思います。器も何もない所に水を注いでもどうにもなりませんからね」
してやったりと笑みを浮かべた加持だが、次の瞬間にはその笑みは消え、真剣な表情となった。
「私達はSEELEを潰し碇ゲンドウを確保する事だけを考えて活動しています。補完の回避とゲンドウ氏の捜索にはあなたの記憶と知識が必要です。冬月さん、力を貸してください」
そこまで言うと、加持は立ち上がり冬月に頭を下げた。冬月はこの男を最初に見た時に本心から頭を下げる人間だとは見えなかった。それでも、自分の目には誠意から頭を下げている様に見えた。故に冬月はこう応えた。
「ヤツを止められるなら、知恵は貸そう。それと、シンジ君の安全を頼みたい」
「その辺りは既に。コッソリとなんですが、シンジ君にはMPを張りつかせてます。SEELEかゲンドウ氏の手の者が来ても、気付かれる事なく処理できるようにしてます」
「勝手にやっていたのか……まぁ護衛は助かるが。シンジ君には、伝えられる分の真実を伝える」
「ではそのように」
極東管区旧広島 南部造船呉ドック
「材質の方は?」
「ドレッドノートの物で変わりないかと。丁度政府から接収した時に改修した物と同じです。ですが気になる装備が」
「これは……」
何とか時間を作り呉に足を運んだ真田は、改修したドレッドノート準拠の艦艇の解析結果を新見から聞いていた。積み荷からSEELE絡みだろうと判別されたドレッドノート型艦艇は、ブービートラップの可能性も考え遠隔操作ロボットでの調査が進められていた。
作業員から手渡されたタブレットに移っているのは、ケルビンインパルスのある筈の箇所だ。別の推進器に換装されていて、さらに何らかの微粒子を放出する機構が取り付けられていた。
「見たところ、粒子散布機と低温ガス噴射型の推進器の様です。ガスの方は分かるのですが、粒子の方は調査中です」
「発見時は不可視状態だった、だな?」
「ええ。レーダー上では旧磯風型と同等のサイズでしか表示されなかったと報告を受けています」
「つまり、可視光を含めた電磁波のほぼ全てを迂回、もしくは偏光させる粒子を纏っていたという事になる。粒子の解析は?」
「現在、クラス1クリーンルームで調査が進められています。現時点で挙がっている報告によると、マイクロプリズムに酷似し、粒子そのものが電磁場や量子情報を電場する伝導体の特性を保有するそうです」
「これを装甲表面に付着させて透明になっていたか」
「設計局の方も同じ結論を出しています。何でも、アッチはミラージュコロイドだとか大はしゃぎしているそうですが」
「的は得ているな。不可視を実現する粒子の製造方法と定着方法が分かれば、オーバードウェポンとして利用しこちらも不可視になる事が出来る。設計局に協力を要請してくれ。彼らにとって垂涎物だろう」
「私苦手なんです、設計局の人たちは」
「まぁガマンしてくれ。アニメ作品が現実になり得る23世紀は、彼らにとっては最高の舞台であり遊び道具と言った所だろう。そういう熱意の持ち主も時には頼った方がいい」
「先生がそう仰るなら、我慢はしますが____熱意は本物だと認めてます。あんな熱意が無ければ、第2世代は生まれてませんからね」
「ハルナ君とリク君と世界中の愉快な技術者の熱意の塊がアレだ。一回り大きい筈のドレッドノートを圧倒してしまったからな」
そう言い別のドックに目を向けると、簡易整備を受けるナガト型フソウが見えた。ドレッドノートより10m程小さい240mの艦体は洋上艦由来の滑らかなラインを描き、前世は洋上戦艦だと周囲に示している。見た目からはとても信じられないが、ナガト型とタカオ型は防壁展開状態でドレッドノートに正面衝突して一方的に押し込んでしまっているのだ。
そうして眺めていると、真田の端末が着信音を鳴らした。真田が直ぐに確認すると、その重大さにすぐに顔を引き締めた。
「先生?」
「Wunderのポイントネモ2入りが決まった。改装計画もすでに出来ているから入渠次第直ちに開始するとの事だ。それと、改修後の一時停泊地も決まった。北極だ」
「そんな寒い所に?」
「初起動時の位置がその辺だったらしい。それに、芦ノ湖では手狭だ」
その後二言三言会話を交わすと、新見と別れて真田は第3新東京への帰路に就いた。真田が受け取ったメールはもう一通あったが、件名に「極秘」の二文字が入っていたので、その場では確認しなかったのだ。
| 送信者 | 睦月リク |
| 件名 | 極秘です |
| 本文 | ネモ1のクロノスで合流を。 |
「よし……ッ!」
小さくガッツポーズをすると、真田は合流準備を進めた。
____________
2203年1月20日
ポイントネモ1
時間断層制御艦改ナガト型クロノス
眼帯のような機械を付けた女性が、管制室から時間断層工廠を眺めていた。モニターの向こう側にはゆっくりと降下するWunderが映り、99年時の「鳥籠」を参考に用意された特設ドックにゆっくりと着底し固定された。
女性は左目のコンディションを確認しながら流れ込んでくる情報の精査を続け、少し顔をしかめながらも改修プランの最終承認を出した。
「Wunderの入渠を確認。直ちに作業に入ります」
「お願いします。大がかりな物になるので通常空間では出来ないんです。VSPSTの方は?」
「ローエングリンの物を小型化して80㎝に直しました。それを3連装にって正気ですか?」
「そもそも48センチが小さすぎたんです。当時の技術限界もあったんですが、これでようやくサイズ感に相応しい主砲を搭載できます」
「ツインドライヴは?」
「ヤマトのとは違いますからね、言うなればオリジナルツインドライヴ。後にも先にもこの時空間で最強の艦艇になってしまいます。そのエネルギーの使い道の方は?」
「うちの局員に任せました、宿題として。でもあんなものが出てくるとは思ってなかったんです」
「一応見ましたがとんでもない兵器です。既に技術的下地が出来ているとはいえ、これを他の艦艇で運用するのはとてもできません。余りにも速いので制御もMAGIの全力稼働を噛ませないと出来ません」
「何するか分からないのがうちの局員ですから。でも、期待以上です」
傍にいた男性が金属質な音で指を鳴らすと、改修後のWunderの立体映像を表示された。メインエンジンノズルが奇妙な形に変わり、主砲の口径も全体的に大きくなっている。VLSの配置も変更され、タナトスの搭載の為に大きく変更された事が分かる。さらに波動砲も再装備となり、就航当時と同規格の物が取り付けられてる。
「うん、上手く鳴らせた。ここなら10倍速で出来ますので、頑張って外界経過時間で3か月ってとこです。じゃあ後お願いします。オーバードの方を詰めてますので。行こう」
「うん」
管制室を後にした2人は、のんびりと自室に向かった。ここに閉じこもってもう1か月半。そろそろ外が見たいと思っても無理なものは無理なので諦めている。今は身を隠すべきと理解しているからだ。
「ハルナ、目の方は?」
「まだ慣れないかな。さっきちょっと処理してみたけど、やり過ぎると軽めの頭痛が来る。おまけに見え過ぎだから、普段はこうしておかないと」
ミサトから受け継いだバンダナで左目を隠して眼帯のように結ぶと、少し子供っぽく首をかしげて笑った。一瞬無理して笑ってるように見えるが、決してそう振舞ったわけじゃないなと思ったリクは左手で頬を軽く叩いた。金属らしい光沢と僅かに聞こえるモーター音から、その腕が生身の物じゃない事が分かる。
「ホントに27か? 呪縛で若返っていくとかそういうのないよな?」
「な、何よそれ」
「……自慢の可愛い妻って事だ」
「ちょ、ちょっとド直球で褒めないでよ!」
「良いじゃないか、誰もいないから」
「誰が、いないって?」
てっきり誰もいないと思っていたら通路の向こうから声がしたので振り返ってみると、クロノスに合流してきた真田だった。重傷を負ってからまだ半年。総旗艦ヤマトの手助けの時に電話越しに声を聞けて以降一切連絡が取れなかったが、撃たれる前と変わらず元気にしているのを見るとホッとした。
「居たら言ってください。場所変えますから」
「別に私は慣れている。それはそうと、改修が始まったみたいだな」
「ええまぁ。ガトランティス来る前提でここまで進めてきたので、最後の仕上げです。あ、ハルナ戻ってこーい」
右手で優しく頬を叩くと、恥ずかし過ぎて目を回していたハルナは直ぐに復活した。ちゃんと右腕と左腕を使い分けている所を見ると、結婚したての頃と何ら変わらない愛情を持っている事が感じ取れる。
「ちゃんと使い分けているようだな。物騒な機能を取り付けたからか?」
「手からレーザーの方が良かったですか?」
「私でもそっちの方がマシだと思う。それと話は変わるが、8番浮遊大陸がガトランティスに占拠されたとの連絡が入っている」
「浮遊大陸?」
「ガミラスと共用する予定だった外宇宙拠点の1つだ。ここから16.26光年先のエリダヌス40恒星系にある。2週間前から通信が途絶していたが、強行偵察に出たデラメヤ級がガトランティス艦隊を確認したそうだ」
「部隊の方は?」
「ガミラス軍から安保の要請を受けた第1防衛艦隊を出すとの事だ。その間は北米の第2とユーロの第3、東アジアの第4、豪州の第5防衛艦隊で守るとの事だ。アフリカとユーラシアはまだ編成中だ。就役済みの艦から慣熟訓練に出てもらっているが、艦隊を組むにはまだ早い」
「武装は?」
「有人無人問わずオーバードウェポンの装備を進めている。君達の設計局が沢山設計したお陰で、戦略の幅が広がったと沖田艦長から伝言を受け取っている。ミラージュコロイドの件も、既に設計局に渡っている。相変わらず変なテンションだが、良い仕事をしてくれるはずだ」
「それなら大丈夫そうですね。黄緑文明に遅れは取りません。それどころか大きく突き放してありますので後は古代くんたちに上手くやってもらいます」
「ハルナ君、君の見解は?」
「ん~勝ち戦、ですね。因みに、こっちに聞きたかったら切羽詰まった時だけにしてください」
そう言うと、バンダナで隠した左目を真田に見せた。右目と瓜二つな見た目の義眼は、電子回路の様な微細な模様を走らせている。アナリティカルエンジンと呼称されるそれは高性能な複合センサーでありスーパーコンピュータ並みの演算装置(通信能力も保有)であるが、ハルナはそれを脳神経に繋げて自分の脳の使ってない領域を義眼に貸し与えている。
それにより、あらゆる波長での観測とWunder及びMAGIとのリンク機能を持ち、頭で考えるだけで艦の管制が可能となった。しかし同時に脳神経に負担がかかり、乱用できない諸刃の剣となっている。
「今後一生これ付けて生活するとなると、なんか便利なような不便なような……って感じですね。ちょくちょく充電しないといけませんし」
「……すまない。君達の体の変異状況が分からない以上、再生医療が使えなかったんだ」
「真田さんが謝る事じゃないです。SEELEブッ飛ばせば済む事なので。幸い、月村さんから呪詛文様のサンプルが届いたので義眼と義手に仕込んでおきました。気休め程度ですが」
そう、月村率いるデイブレイクの努力で使徒封印呪詛文様の一部の解析に成功したのだ。その結果、変異をある程度抑える事が出来る文様配列が誕生し、肌身離さず身に着けている義眼と義手に彫り込んだのだ。これでどこまで食い止められるかは分からないが、少なくとも1年は持つだろう。
「ところで、レイくんは? 断層内の時間経過が精神空間に関わるかは分からないが退避させられないだろうか」
「一旦リクの中に避難しましたよ? 私じゃ抱え切れませんから」
「それ大丈……、もう深く考えないことにする。藤堂長官からの連絡通り、彼女もここ預かりとなる」
「勿論です。さぁて、最後の準備です」
2203年1月、睦月夫妻は現場へと戻った。まだ姿は隠したままだが、ガトランティス迎撃の為の最後の仕上げ「AAAWunderへの改装」の為にまた立ち上がった。
その双眸は紅く揺らめき、決して消えない灯のように。その灯に照らされる道はまた険しい事だろう。それでも、この2人と地球は進んでいけるだろう。
地球は備え続けている。今か今かと牙を研ぎ続け、知略を巡らせ、外宇宙に睨みを効かせ続ける。
「誰も来ませんでした良かったね」で済めばそれでよし、「危険なのが来たけど地球守り切れました良かったね」で済んでもよしだ。
備えあれば憂いなし。そんな3年間だったという事とし、ここで締めとする事にする
AfterWar2199~2202編 完
プロット書きに専念しますので、しばらくお待ちください。