英梨々を甘やかして作る物語   作:きりぼー

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ゴールデンウィークも後半 みなさまいかがお過ごしでしょうか

前回の続き?になります。


【代替原稿】 R18版英梨々 ②

24日のクリスマス・イブが開けて、24日のクリスマス・イブが始まる。

何しろここは閉鎖空間。部屋から出られないし、時間も繰り返される。

初夜を終えるミッションをクリアするまで終わることはない。

 

「前回は危なかったわね・・・まさか、蝋燭の火が消えるとは思わなかったわ」

英梨々がカーテンを開けると、暖かい陽射しが部屋を明るく照らす。

 

もふもふした黄色いパジャマのまま、英梨々は部屋の模様替えをしている。蝋燭の火は安定しないので棚の上のランプはアルコールに変えた。

またベッドランプも調光式にして、明るくなりすぎるのを防ぐ。

音響は倫也に任せている。

 

棚を動かし、ドリルで背面に穴をあけて配線を通した。中には最新の高級オーディオが入っている。

これをノートPCと連動させ、CDではなくHDから選曲できるように切り替えた。昨晩のようなリピート機能を設定し忘れることのないように、いくつものクラシック次々と流れるようにする。これで朝まで音が消えることはない。

 

「アロマオイルとかも焚いた方がいいかしら?」

「任せるよ」

「なしでいいわよね。やっぱり人工的な香りの気がして好きじゃないのよ」

「そうだな」

部屋の家具が木製のせいか、ほのかに木の香りがする。

 

倫也が窓から外を眺める。広いバルコニーに雪が少し積もっている。庭は雪で真っ白だった。

窓をガラガラと開けると、ひんやりとした空気が心地よかった。

雪を触ろうとしたら・・・

 

チュンッ!

 

何かが高速でかすめた。続いてバンッという音が遅れて聴こえた。

英梨々が倫也の服を持って部屋に引っ張っていなかったら、銃弾に当たっていた。

 

「・・・おい、どういうことだよ」

「だから、言ったわよね。ここは閉鎖空間なのよ。物理的に、心理的に、ルール的に。何よりも強制的にね」

「・・・」

「もちろん、トイレや食事などというくだらない生理的欲求も起こらないから心配しないで」

倫也はうなずく。

英梨々は窓を静かに閉めて鍵をかけた。

 

遮光カーテンを閉めると、部屋は薄暗くなる。微かに洩れる光がなければ昼間だとわからないぐらいだ。

 

部屋のスイッチで電気をつけ明るさを確認する。こちらも段階式に調光ができる。

今はそこまで暗くするつもりはなかった。

 

英梨々はベッドに腰を掛け、ぼんやりと立っている倫也に呼びかける。

倫也は家の外のことが気になったが、たぶん考えても無駄なのだろうと英梨々に質問することをやめた。

隣に静かに座る。

 

「昨晩の続き・・・とりあえず、リボンの外し方の練習をしておきなさいよ」

「明るいうちにか」

「そうよ。慣れたら・・・暗くてもできるようになるわ」

「でも、ツインテールのままも可愛いと思うんだよな」

「・・・」

英梨々がモジモジとして目をそらす。可愛いとかさりげなく言われても困る。

「ん?外した方がいいか?」

「・・・バカ。好きにしなさいよ」

 

倫也と英梨々がベッドの上で向かいあって座る。

倫也は胡坐をかいて、英梨々はペタンと正座を崩して女の子座りをする。

パジャマの下はズボン型なので、倫也から下着がみえるようなことはない。

上は首元までボタンを留めていて、まるで隙がなかった。

ネコの模様なので、どこか子供っぽく、率直にいってセクシーさのかけらもなかった。

 

それでも蒼い大きな瞳で見つめられると、倫也は照れてしまい直視は難しい。

英梨々の方も倫也をずっと見ていられなくて、目をすぐにそらして、顔を火照らせた。

 

「えっとだな」

倫也は手を伸ばして、片手を伸ばして英梨々のツインテールをつかんだ。

「ちょっと遠いんだが・・・」

「そんなの仕方ないでしょ」

「昨日みたいにもう少し、寄れないか?」

 

昨晩は倫也にもたれかかっていた。

 

「そ・・・そんなのできるわけないでしょ!明るいのに」

「そういわれてもな・・・」

「だって、暗くしたらよくわからないんでしょ?」

「そうだけどな・・・」

倫也が胡坐をやめて、膝立ちをして英梨々に近寄っていく。

「近いわよ」

「しょうがないだろ」

英梨々の頭の上から覗き込んで、リボンの根本をみる。ゴムバンドが見えた。

「このゴムをはずせばいいんだな?」

「そうよ」

倫也が無造作にひっぱろうとすると、英梨々が「痛いわよ・・・それじゃ」と怪訝そうに文句を言う。

「ちゃんと根本の髪を抑えて」

「ん・・・こうか?」

「そう。そしたらそのまま抜けないかしら?」

 

倫也が英梨々の髪の根元を抑えて、ゴムバンドを動かすと、スルスルと動いた。英梨々の髪は思ったよりもずっと柔らかくて滑らかなだった。

 

「おっ、はずれた」

 

英梨々が頭を振ると、片方の髪が揺れて落ちる。光がちらちらと舞うように見えた

「もう片方も」

「そうだな」

倫也はもう片方のツインテールのリボンも外した。

 

英梨々は両手を自分の首の後ろに回して、髪をパサァーと広げると、電気の光がきらきらと飛び散っていく。

 

「そこのサイドテーブルに櫛がはいっているから、とってくれるかしら?」

 

倫也は膝で歩いて、ベッドサイドの引き出しから赤い櫛を取り出して英梨々に渡そうと手を伸ばす。

英梨々はそれを受け取らないで、じっと見ている。

 

「どうした?」

「・・・そこは倫也。もう少し空気を読むところじゃないかしら?」

「ん・・・」

英梨々が後ろを向いた。

 

「ああ・・・そうだな」

「・・・うん」

英梨々は耳が緊張しすぎてくすぐったいくらいだ。

 

倫也は英梨々の後ろで胡坐をかいて、その美しいブロンドの髪に櫛を通していった。

櫛に髪はひっかかることもなく、髪は素直なストレートに整っていく。

 

「やっぱりなんていうかさ・・・」

「何かしら?」

「娘みたいなんだよな・・・」

「・・・子供っぽくて悪かったわね」

どんな表情なのかは倫也から見えない。

 

「こんなもんでいいか?」

「さぁ?」

「この部屋、鏡ないな」

「手鏡がはいってなかった?」

倫也がサイドテーブルに櫛をしまって、手鏡を英梨々に渡す。

「いんじゃないかしら?って、倫也はどう思うのよ?」

「お人形みたいだなって思うよ」

「それ、褒めてないわよね?」

「いや、十分に美少女だなぁっと感心する」

英梨々は眉をひそめて、手鏡で倫也の表情を覗き見る。

倫也の顔も紅くなっているので、照れているのがわかった。

 

「ふふっ」

英梨々はベッドに立ち上がって、倫也の方を見て見降ろす。

「さて、どっちのあたしがいいかしら?」

左手を腰にあて、右手で倫也を指さしている。

「どっちも捨てがたいな」

「優柔不断って、こういう時にほんと役に立たないわよね」

「ふむ」

 

英梨々はそのまま手鏡をサイドテーブルにしまって、リモコンで部屋の電気を消した。

それからベッドランプを付けて明るさを調整する。

オレンジ色の光が、倫也を浮かび上がらせて、大きな影が天井に映った。

 

「倫也、ちょっと目をつぶって」

 

倫也は素直に目をつぶる。音楽は流れていない。

 

英梨々はこっそり忍び寄って、後ろから倫也にハグをする。

「なっ・・・なんだよ」

「しぃ・・・・」

英梨々が倫也に静かにするように促して、そのまま抱き着いたままにする。

それから、耳元で囁く。

 

「倫也・・・したくないのよね?」

 

英梨々の小さな胸が倫也の背中に当たっている。

 

「そうじゃねぇよ・・・ただ、よくわからない」

「ねぇ何が・・・?」英梨々がおかしそうに囁く。

「手順というか・・・だってさ・・・」

 

だって・・・

女の子は洋服を着ていて。それを脱がせると下着があって。

下着なんて普段は見る機会なんてまったくなくって、シャツから透けているブラの色がわかるだけでも興奮してしまって、何かの偶然でスカートの下着が見えたら、もうそれは一大事件でどんなニュースよりも大事だ。色も形も一瞬で目に焼き付く。

その後、さらにその下着をとって、体にふれて・・・

そのあたりから想像の限界を超える。

セックスとか都市伝説に違いない。

 

「手順って・・・AVぐらい見ているでしょ?」

「見たことないな!」

「そんなに断言しなくても、でもエロ本とか、エロアニメとか・・・」

「ないな。一応、設定が倫理君なんでな」

「バカじゃないの?」

「保険の教科書程度の知識しかないんだぞ?」

「自慢げに言わないでしょ。恥ずかしい」

「あっ、でもエロ同人本なら読んだことあるな」

「へぇ、どんなのだった?」

英梨々が倫也に抱き着いたまま前後に揺れている。

 

「屈強な裸の男が乱入してきてだな。女の子のケツに無理やり突っ込むような話だったな」

「何よそれ・・・」

「ほんとな、描いている作者の顔とか見てみたいよな」

「・・・はいはい」

 

英梨々。またの名をエゴスティックリリィ。凌辱系エロ同人作家。歪んだ性癖の表現はいったいどこからきたのか・・・自分でもよくわからない。

 

「あっ、そうか。もしかして英梨々。そういう風にやればいいのか?」

「なっわけないでしょ!」

 

英梨々が体重を後ろにかけて、倫也と一緒に後ろに倒れてベッドの上に転がる。

 

「ねぇ。こんな風にじゃれても・・・そんな気分にならないのかしら?」

 

英梨々は横になった倫也を後ろから抱き着いたまま聞いた。

倫也が英梨々の手をぎゅっと握る。

 

「それは聞かずに確認して・・・みたらいいんじゃないか・・・」

「・・・確認・・・?」

「・・・」

「・・・」

 

英梨々が倫也の背中におでこをつける。

顔を真っ赤にして、少し怒るような口調で言おうとしたが、力が入らずに・・・

 

「バカ・・・」

 

と小さな声で言うのがやっとだった。

 

(続)




ふぅ・・・
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