異世界。魔王。討伐。 作:カロライナ
「どうする? 雪。進むか、今日はレーベでもう休むか。」
「僕は行けるかな。雅しだい。」
「よし、なら行こうぜ。俺も行ける。」
「うん。」
想像通り、足場が悪く中々思うように平地の様に動き回ることが出来ない。
さらに魔物の強襲が絶えず、なんとか中間地点まで来ることは出来たのだが・・・
「なんだ?! あの蜂は!! まわり込んでくるわ、増援を呼ぶわ!」
「蜂が主に厄介だね!」
ブゥゥゥウゥン
『キター!!』
回避する暇もなく逃げ回っている状態に陥っていた。
途中にある森で一休みをするが、気の休まらない状況は変わらず。
時間と共に少しずつ疲労していく感覚が僕達の中にあった。
「な、なんとか、森に入ったが・・・・・あと、旅人の扉までどのくらいだ?」
「半分越えて・・・あと半分。」
「まだ、半分かよぉ・・・。」
まだ半分、と言う言葉に軽く嫌気が指してくる。
だが、もうここまで来たならば引き下がる訳にもいかない。
行けるところまで行くしかない。
そんな時、背後の林からガサササと何かが出てくるような音が聞こえた。
思わずその場から飛び上がり自作の木の盾を構える。
雅も剣を抜いたようだ。
フラフラフラ・・・ポテッ
林から出てきたのは、弱りに弱ったホイミスライム一匹だけだった。
「・・・・・・。」スッ
「ゆ、雪! 他の魔物が潜んでるかもしれねェ! 近寄るときは慎重にな!!」
「・・・・・・。」コクン
ホイミスライムの状況を確認するために、盾を片手に恐る恐る近づいてみる。
ホイミスライムは基本浮遊しているのだが、浮遊していないところを見るとよっぽど
疲れて飛ぶ力がないのか、死んでいるのかの2択しかない。
そこらに落ちている棒を拾いホイミスライムをつついてみる。
ピクリとも動かない。
襲いかかられでもしたら、自殺行為になるが今度は素手でつついてみることにした。
プニプニ・・・
息はあるようだが、動かない。そして柔らかい。
僕は雅に『警戒しなくても、大丈夫。攻撃してこない。』のサインを出す。
雅はそれに対して道具袋をゴソゴソといじり始めた。そして取り出したのは薬草数個。
薬草をすりつぶしたものを現在《いま》は袋に入れている。
使い道はなさそうだと放置しっぱなしだったが、今回ついに役に立つ時が来たようだ。
僕は、そのすりつぶした薬草を紙に乗せ、片手でホイミスライムを抱きかかえるようにし、
もう片手でそのすりつぶした薬草を口の中に流し入れた。
うっすらとホイミスライムの目が開く。
意識が戻ったのを確認し、ホイミスライムを優しく地面の上に置いた。
目だけは相変わらずこちらを追い続けている。
その近くに薬草を置き、僕達は立ち去ることにした。
このまま完全回復をさせた瞬間襲いかかられたら、たまったモノじゃないと判断したがための
行動だった。なんで、回復したかと言われると難しいところだが、木の棒で突いたお詫びかな。
「雪、旅人の扉の近くに祠の宿屋があるらしい。今日は、そこに泊まろう。」
「そうだね。この時間帯じゃレーベにはもう戻れなさそうだし・・・」
相変わらず、ホイミスライムはこちらを虚ろな表情で見続けている。
僕はそんなホイミスライムに対し、『さようなら』の意味を込めて軽く手を振ると
再び山の中へ入って行った・・・。
最悪だ。どうすればいい。
このまま、無茶して歩いて魔物と遭遇なんかしようものなら確実に全滅。
そうでなくともどちらか片方が死んでしまう。僕達は今、そんな危機的状況に面していた。
コトの始まりは旅人の扉の下見が終わり、祠の宿屋で一泊しようと
再び山岳地帯に入った時だった。
気が緩んでいたせいか、バブルスライムの集団に背後からの奇襲を喰らってしまったのだ。
思わず反射的に初めて魔物を皆殺しにしてしまったが、その先頭の最中2人がほぼ同時にバブルスライムの猛毒を浴びてしまった・・・いや、正確には体内に取り込んでしまったの方が正しいか。
僕は、バブルスライムの体液を目から。
雅は僕が敵の体当たりの反動で倒れたときに呼びかけをして口から体液が。
1歩歩くごとに目がくらみ、視界が歪む。雅も同じ状況のようだ。
今は、お互いに肩を貸しあって立っている状況だが、いつ倒れてもおかしくないほどに
足がふらついている。
「雪・・・頑張れ・・・・・。あともう少しだ。頑張れ・・・」
「雅も・・・頑張れ・・・。頑張って・・・」
ブゥゥゥウウゥン
ああ・・・。最悪な羽音が聞こえてきた。また、あの蠍蜂野郎だ・・・。
本当についてない・・・。こんな事なら、レーベで今日は休むんだった。
初めから銃火器を使えばよかった。と色々と後悔の念が心の奥底から湧き出てくる。
そして、あのフロッガーと蠍蜂に完全に囲まれたとき
僕と雅の意識は共にブラックアウトした・・・。
【ユキとミヤビに送りたい言葉。】
・後悔先に立たず。
最近、悩んでいます。現在の更新スピードで続けるべきか
それとも2週間ごとの更新にするか・・・。はたまた、4週間ごとの更新にしようかと。
変更する理由として『3週間だと書いて投稿する分には丁度いいが、1ヵ月に投稿できる話数に
バラつきが出て色々と面倒である』からですね。
まだ変更する目処は立っていませんが、あまりにも面倒と感じた場合は変更させてもらいます。
また5話目となりますが、お気に入り登録者をしてくださる方が増えたと感じたので
短編サラマンダー同様、記載させて頂こうと思います。
デューク様、クトゥルフ様、た利刃様、白狼2様、S aya様、
お気に入り登録ありがとうございます!!