春奈「東矢、咲ちゃんから通信」
東矢「どうだった?」
春奈「無事、説得を成功させたって」
東矢「ふぅ、よかった・・・」
春奈「今子供や女性を優先に輸送艦に乗せてるって」
東矢「わかった」
幸谷「東矢!牽引の準備が終わったぞ!」
東矢「OK!じゃあ、帰りますか!」
艦隊が帰投の準備をしているとき、レーダーに艦影が映った。
索敵手「っ!て、敵艦隊探知!」
東矢「総員戦闘用意!数は!」
索敵手「10以上!内2隻はかなりおおが・・・」
突如、辺りが真っ白になり、あちこちで爆発音が聞こえた。
そして再び真っ暗になると辺りには船の残骸が浮かんでいた。
東矢「な、何が起きた?」
春奈「こ、これは・・・」
東矢「どうした!」
春奈「・・・空母アリゾナ、ヒューストン、共に轟沈・・・その他米艦艇多数撃沈破・・・」
東矢「なっ・・・こちらの被害は!」
春奈「巡洋艦矢矧、五十鈴、駆逐艦磯風、浜風、霞、朝霜轟沈!」
東矢「救助挺下ろせ!残存艦艇も乗組員の救助に当たれ!」
春奈「了解!」
東矢「康太郎!大和を艦隊の前に出せ!」
康太郎「と、東矢さん・・・」
東矢「どうした?」
康太郎「機関部が先ほどの攻撃で壊滅しました・・・」
東矢「なっ・・・」
幸谷「機関だけではない。主砲副砲もほとんどやられた・・・今浮いてるのが奇跡だ・・・」
康太郎「東矢さん、いえ、艦長。この艦もいつまで持つか不明です。すでに多くの乗組員が死亡し浸水が酷いです」
東矢「・・・生存者は?」
康太郎「・・・不明です」
東矢「・・・負け、か・・・」
幸谷「そうだな・・・、俺は、認めたくないが・・・」
東矢「・・・なあ、幸谷。さっきの攻撃・・・」
幸谷「ビスマルク改、だろうな・・・」
康太郎「ビスマルク!?」
ビスマルク改は、ドイツが建造した大型戦闘空母だ。
要塞砲をはじく装甲と艦首に付いてる80㎝砲が特徴で2番艦ベルリンと共に世界最強の空母として大西洋で暴れている。
東矢「まさか、あの砲があんな威力があるとは・・・」
幸谷「おそらく気化弾だ。噂では街を更地にできるらしい・・・」
乗組員「か、艦長!生存者を集めてきました!」
東矢「・・・たったこれだけか?」
艦橋に集まったのは東矢達含め僅か17名だった。
東矢「・・・仕方ない・・・総員退艦!遺体もできるだけ運ぶぞ!」
全員「はっ!」
東矢「春奈!各艦に救助要請!」
春奈「分かった!」
1月8日午前6時22分、大和退艦命令、臨時旗艦を駆逐艦響へ移行。
6時45分、大和、沈没、92名の内、離艦したり出撃している者含め23名生還。
この砲撃でレンギラン・フォーバ海軍大将は戦死、戦艦大和、空母アリゾナ、ヒューストン、巡洋艦5、駆逐艦13、潜水艦3隻轟沈、戦死傷者3170名、行方不明者822名、航空機31機の損失をし、撤退。
しかし、シーネスミサイル基地の破壊、そして何より英国から2万4千人以上の民間人や政府関係者が無事、臨時政府のあるアラスカへ亡命できた。
その後、ドイツは大西洋の哨戒を強化したため作戦を中止した。
そして1月15日、イギリスに核の雨が降り注ぎ、翌16日、英国はドイツに降伏、これによりヨーロッパはロシア派が支配した。
しかし英国亡命政府は引き続き戦闘を継続することを発表した。
そして東矢達は・・・
1月30日
秋風島秘密基地
東矢「・・・すみませんでした!」
村中「いや、土下座することではないから・・・」
貞夫「戦争には犠牲がつくものだ・・・気にするな」
東矢「しかし・・・」
村中「とりあえず、顔あげよっか・・・」
東矢「はい・・・」
貞夫「・・・話は聞いた。あの姉妹にやられたって。俺もあいつらには苦戦したわい」
東矢「そうなんですか・・・」
村中「実は大和はあいつらに対抗できるように建造したんだが・・・」
貞夫「あれでもダメか・・・、まあ、潮時だったかもしれないな」
村中「ですな」
東矢「どういうことでしょうか?」
貞夫「これよ」
貞夫は持っていた書類を東矢の前に出した。
東矢「これは・・・ナ号計画?」
貞夫「そうだ。だが、今のお前には扱えないな」
東矢「で、ではどうすれば・・・」
村中「もっと実戦を積むことだ。俺から長官には話しておいた。ソロモンでの戦闘が多くなるぞ」
東矢「わ、分かりました・・・」
貞夫「東矢、3年だ。その間に強くなれ、いいな?」
東矢「はっ!失礼しました!」
東矢は部屋をあとにした。