大和艦橋会議室
東矢「さてと、どうする?」
康太郎「航空隊による攻撃はどうでしょう?」
東矢「いや、厳しいだろうな。さすがに迎撃は早いはずだ」
春奈「・・・やっぱり砲撃?」
東矢「それしかないな・・・。よし、各艦に伝達。これより上海近郊にいる敵地上部隊撃滅を行う。全艦、我に続け、以上」
春奈「了解」
索敵員「艦長!敵艦隊接近!!」
東矢「なに!どこからだ」
雫「おそらく青島からだと。確か第16艦隊の基地があったはずです」
東矢「となると、中国軍最後の主力艦隊か・・・、ここを叩かないと上海へは無理だな。敵艦隊戦力は?」
索敵員「空母5、巡洋艦12、駆逐艦23、フリゲート41、小型挺55、潜水艦12、輸送船46隻捕捉!航空機約1200!・・・っ!北京級戦闘空母らしき艦影も捕捉しました!!」
東矢「北京級もか・・・、ほとんどの艦艇や航空機を引っ張って来たようだな」
通信員「艦長、香港より第15艦隊が到着しました。他にも第一、第三、第四水雷戦隊、潜水打撃艦隊、航空機動艦隊、航空直掩艦隊も集結しています。第二水雷戦隊は敵水雷戦隊と戦闘中」
東矢「・・・こちらの戦力は?」
通信員「戦艦1、空母2、巡洋艦3、駆逐艦15、潜水艦11隻、護衛艦15隻、これに第15艦隊が、空母3、巡洋艦4、駆逐艦10、潜水艦4隻が加わります」
東矢「なるほど、分かった。よーし、ぶっとばすか」
春奈「答えの早さよ・・・」
東矢「しかしあまり時をかけれない。敵の主力から潰していって戦意削ぎながらポイントまで向かうぞ。それから護衛艦は全て上陸船団の護衛に向わせろ」
春奈「了解」
東矢「全艦出撃!航空隊発艦用意!」
進路を上海に向けて出撃した艦隊だったが上海近海で青島から出撃した中第16艦隊に追い付かれた。
東矢「もう来たのか・・・、敵は接近してる・・・、よし、全艦砲雷撃戦用意!」
康太郎「砲雷撃戦?それでは甚大な被害が・・・」
東矢「本艦が盾となり、その後ろから砲撃するように伝えろ」
春奈「なるほど。これの装甲を使うのね。分かった!」
見張り員「敵艦隊視認!10時方向、距離50000!」
索敵員「ミサイル、航空隊接近!数、分かりません、多すぎる!」
東矢「陣形変更急げ!対空戦闘!」
早すぎる攻撃に焦りを生じた東矢だったが、敵も同じであった。
敵は日ノ本を大型の空母と思っており、いざ見てみると空母ではなく戦艦だったのだ。
これに焦った中国艦隊は砲雷撃戦からミサイル戦闘に移行し、発射したが、その多くがが調整が完了しておらず
ほとんど日ノ本に当たった。
さらに航空隊は迎撃隊との戦闘で対艦攻撃ができていなかった。
東矢「被害を報告しろ!」
康太郎「機関、各武装異常なし!」
春奈「全部表面装甲で受け止めれたみたい」
東矢「すごいな・・・」
索敵員「敵艦隊有効射程圏内!」
戦闘員「1番から3番砲塔照準よし!」
東矢「撃て!」
康太郎「撃てー!!」
見張り員「・・・命中!誤射修正右2、下1、散布3!」
東矢「副砲及びその他火器自由射撃!主砲を援護せよ!」
戦闘員1「了解!」
戦闘員2「次弾装填よし!誤射修正よし!」
康太郎「撃てー!撃って撃って撃ちまくれー!」
春奈「各艦砲撃始めました!」
東矢「このまま前進!怯むな!全艦単縦陣!最大戦速で敵艦隊を突破する!」
春奈「了解!」
この猛攻撃で中国艦隊の士気は完全失くなり撤退を開始したが、黒刃艦隊と中国艦隊の進路が重なり戦闘は激しくなった。
そして黒刃艦隊の先頭にいた日ノ本に攻撃は集中したが13cmや15cm、短魚雷では全く損傷を与えることができず次々に沈められていった。
春奈「敵艦隊、撤退していきます」
東矢「・・・分かった。こちらの被害は?」
春奈「数隻損傷しましたが戦闘に支障はないそうです。航空隊もそれほど損害はありません。本艦は各地で火災が発生しており現在消火中」
東矢「了解。敵味方関係なく救助にあたれ。損傷艦は漂流者や負傷者を乗せて香港へ」
春奈「了解」
この海戦で中国軍最後の主力艦隊は壊滅、北京級戦闘空母も損失しており、生きて青島に帰れたのは数隻の艦艇と10機ほどの航空機のみだった。
中第16艦隊を突破した黒刃艦隊は数時間後、無事に上海沖に到着、攻撃の準備に入っていた。
そこに1通の電報が入る。
東矢「なに、海軍本部から?なになに・・・」
電報の内容は、レンゴウブタイ、ホンコンチャク、だった。
東矢「そうか、もう着いたのか」
2月27日午前2時、連合上陸部隊は香港や周辺地域に上陸した。
数は、歩兵20万に加え、戦車5千両、野砲1万門、航空機2千機、艦船500隻と言う大規模な上陸部隊だった。
さらにその数時間後、夜が明け始めた頃に、黒刃艦隊による上海郊外への砲撃が始まった。
この砲撃は数日間行われ、士気が減った中国軍は重慶に後退した。
その数日後には連合部隊が進行を開始、幸谷達も上海の占領に成功した。
しかし、中国は徹底抗戦をすることにした。
中国攻略から1ヶ月後の3月28日の深夜
北京上空
幸谷「・・・緊張するなー・・・」
隊員「そりゃあなた、初の特殊任務だからでしょ?」
幸谷「まあそうだな・・・。しかし、BWFと一緒に作戦をするとは思わなかった・・・」
BWFとは、ブラックウルフの呼び名で、アメリカ空挺特殊作戦群の1つのことだった。
BWF40名に加え、黒刃艦隊の特殊空挺隊60名、幸谷が選抜した精鋭20名で北京に夜間奇襲を計画していた。
幸谷「っと、そろそろだな。降下準備」
操縦手「ハッチ開きます」
後部ハッチが開き建物の光がいくつも見えた。
幸谷「・・・よし、時間だ。いけいけ!」
次々に輸送機から飛び降り、最後に幸谷が飛び降りた。
そして無事、発見されることなく着地し合流地点に向かった。
合流地点に着いた時は数人しかいなかったが、10分も経たないうちに続々と到着していった。
隊員「それで、どうしますか?」
幸谷「今夜は主席を交えた大きなパーティーらしい。そこに奇襲を仕掛けるぞ」
全員「了解」
幸谷達はバラバラに散って作戦を開始した。
まず、数人の備兵を暗殺すると軍服と装備を奪い中国兵に成りすました。
また、パーティー会場も街の端のため他の隊員は近くの森や茂みに隠れた。
中国兵「ん?おいお前、何のようだ」
偽装兵「はあはあ。て、敵が進撃を始めた、ため、それを報告に・・・」
中国兵「なんだと!?よ、よし、中に入れ、うっ・・・」
偽装兵「・・・もうちょい疑え。中国語なまってたのに。さて、合図を送るか」
幸谷「・・・おっ、あれは合図か。よし行くぞ」
隠れていた他の隊は合図とともに森から出てきて周囲の敵兵を排除しながら会場を包囲した。
幸谷「おい、街の敵は?」
偽装兵「皆南に向かったようです。やるなら」
幸谷「今だな。よし、扉を開けろ!全軍突撃!」
全員「おおー!!」
幸谷達は各所の扉を開け次々に突撃をしていった。
この奇襲により会場内の人達は混乱し、即座に降伏する者や逃走しようとする者もいた。
幸谷「逃げるやつ、撃って来るやつには撃て!なるべく多くを捕虜にするんだ!ん、お前は逃げるか、じゃあ撃つ!」
中国将校「うっ・・・」
隊員「隊長!大方捕らえました!」
幸谷「おーし、すぐに確認作業に入れ」
隊員「はっ!しかし、BWFのこの神経弾ってやつ、すごい威力ですね」
幸谷「ああ、なんでもかすっただけで数分間痙攣するらしい。お前もふざけて素手で触るなよー?」
隊員「ははは、分かってますよ。じゃ、作業に戻ります」
幸谷「おう。・・・これで中国は終わりだな。すでに工作で苗中将が主席に就くことになってるし」
2063年3月28日早朝にこの奇襲作戦は終了した。
この攻撃で中国側は十数名の政治家、将校等が死亡、晏杶飯主席他大臣、政治家、将校合わせて50名ほどが捕虜になった。
対して幸谷達は死傷者0という完全勝利だった。
その1週間後、特に大きな問題なく苗中将が主席に就いた。
無事に主席になれたのは多くの工作や調略、さらには1部議員や大臣、政治家、将校等に知人がおり、その人達も根回しをしたおかげでもあった。
そして主席に就いた3日後にあった議会で降伏することが決定、翌日には降伏宣言をした。
この宣言に多くの都市や地域は応じたが、重慶、大連は拒否、徹底抗戦の意志を発表した。
それからさらに2日後・・・
北京内臨時講話会議場
午前10時より始まった講話会議には中国代表として苗主席、連合軍代表として米外務大臣ウイリアム・コーギーが参加した。
そしてその2時間後に両者とも書名し、無事対中戦線は終戦となった。
東矢「やったな」
幸谷「おう。これで残す国はロシアとドイツくらいか」
東矢「そうだな。この2つを落とせば、この世界大戦は大体終わるはず」
幸谷「ああ・・・。じゃ、俺は残りの仕事を片付けてからそっちに行くわ」
東矢「りょーかい。じゃあな」