ありふれた模型部は全国最高?   作:狼牙竜

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お待たせしました、ついにハジメ対光輝の戦いとなります!


感想、評価をいつでもお待ちしています!!


第4話 対決!ハジメVS光輝!

あの騒ぎから早くも一週間。

午後のSHRが終わり、光輝とハジメが席を立つ。

 

「ハジメ君…頑張ってね?」

「わかった…!」

 

忌々しそうにハジメに一瞬だけ視線を送る光輝と、負の感情を周囲から向けられるハジメ。

 

 

やがて彼らは教室から出ていき、学校内のアリーナへと向かっていった。

 

 

――――――――――

 

GVRのシステムが設置されたアリーナ。そこには既に多くの生徒達がこれから始まるバトルを心待ちにしていた。

 

「なあ、この戦いどっちが勝つと思う?」

「そりゃあ天之河だろ?南雲がいくらガンプラバトル強いとか言われても、元の実力が違うわけだし」

「つーか、女子も殆ど天之河目当てだろうしな…」

 

ほとんどの生徒は彼らの事情を知らず、今から噂のイケメン新入生が土俵違いの舞台で勝利を収めるのを今か今かと心待ちにしていた。

 

そんな中でハジメの勝利を願う一同はというと…

 

 

「…ねえ香織。さっきから緊張して私の手を握るのやめてくれない…?そろそろ痛くなって…」

「…あ、ごめんね雫ちゃん」

 

ソワソワして落ち着きのない香織に思わずため息が出る雫。

 

 

「というか、学校にガンプラバトル用のシミュレーターあるんすね…」

「導入されてまもなく、模型部の生徒の父兄が寄付してくれたんだ。今は10台まで使えるから練習試合も行えるしね」

 

大翔の言葉に答えたのは同じく観客席にいた或斗。

やがてハジメが現れると香織達が拍手をし、光輝が現れると大きな歓声が響いた。

 

 

「お互い準備はいいかな?」

 

審判係として瑠美が質問。

 

「はい!」

「僕も大丈夫です!」

 

光輝もハジメも返事をし、瑠美は小さく笑う。

 

 

「なら…これより天之河光輝と南雲ハジメによるガンプラバトル・エキシビションマッチを行う!!」

 

続けて裕が説明をする。

 

 

「今回のバトルステージは宇宙で、詳細は戦乱からさほどの時間が経ってない宙域が舞台。そのためステージにはデブリとなった戦艦の破片やモビルスーツの破片、さらに未使用のまま放置された武器などが漂っている。通常のGVR団体戦と異なり自軍の戦艦を使っての武装の補充は行えないが、ステージ内部の武器は自由に使ってもいいものとする」

 

「制限時間は30分。勝敗は制限時間以内に撃墜した方の勝利とする。また、万が一制限時間で決着が着かなかった場合は双方の機体耐久値が高い方を勝者とする」

 

説明が済むとハジメと光輝はそれぞれコックピットに座り、ダイバーギアをスキャナーにセットし続けてハジメはリーオー、光輝はインフィニットジャスティスをスキャン。

 

するとシステムの立体映像でお互いのガンプラのデータが投影され、ギャラリーはそれを見る。

 

 

 

 

「おいおい…南雲のガンプラ雑魚すぎじゃね?耐久値とか天之河の機体の4割くらいしかねえよ」

「きっとあれだろ?本人の腕っ節とかそんなのがモロ出てんじゃね?」

 

そう言って嗤うのはハジメのクラスメイトである『檜山大介』とその取り巻き達。

 

彼らの言葉に香織は小さく呟く。

 

 

 

「…何もわからないくせに、ハジメ君を馬鹿にしないで…」

 

 

 

 

 

やがてスキャンが終わり、双方ともにVRヘッドセットを被り操縦桿を握ると…

 

 

「南雲ハジメ!リーオー!行きます!」

「天之河光輝!インフィニットジャスティスガンダム!出る!」

 

 

カタパルトから勢いよく出撃した2体のモビルスーツ。

ついに2人の決戦が始まるのだった…

 

 

――――――――――

 

 

バーニアを吹かしながら武装『105ミリライフル』で攻撃するリーオーだが、インフィニットジャスティスの機動性の前に掠りもしない。

 

 

 

「くらえ、南雲おお!!」

 

インフィニットジャスティスはビームライフルを抜くとハジメ目掛けて発砲。

いきなり正確に頭部を狙い、リーオーがシールドで防ぐがインフィニットジャスティスは足めがけてメイン武器として持ち込んだグランドスラムを使い、リーオーはスレスレで避ける。

 

「逃がすか!」

 

だが光輝はシールドに内蔵された武器の一つ『シャイニングエッジ・ビームブーメラン』を投擲。

 

 

(天之河君、完全にジャスティスの装備を使い慣れてる!?まさか…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「光輝の奴、まさか一週間でインフィニットジャスティスの操作技術をモノにしたって言うの!?」

 

雫は光輝の素人とは思えない熟練さを感じるような操縦に思わず叫ぶ。

 

「ど、どういうことシズシズ!?」

「モノにしたって…」

 

横にいた雫と香織の友達『谷口鈴』と『中村恵里』がただならぬ様子に質問する。

 

「…初心者の光輝が対等に戦えるよう、今回はあえてのハンデマッチなのよ。光輝は模型部で作った作品を選んで、武装も自由にカスタマイズOK。それに対して南雲君はあのリーオーを最低性能の素組みで使うというやり方でね」

 

雫がこの状況を説明し、続けて香織が口を開く。

 

「ハジメ君の使う機体も武装も全て光輝君は知ってて、ハジメ君は今の戦いまで情報を与えられなかった。機体性能、情報…ほぼ全てにおいて光輝君が優位な状況で始まったこの勝負。唯一ハジメ君のアドバンテージは数年間に渡るガンプラバトルの『経験』による『操作技術』だけ。でも…」

 

 

光輝が才能と努力でハジメの数年間に渡る技術を追い抜いてしったのなら、むしろ全てにおいてハジメに致命的ハンデが付けられたことになる。

 

「それに、天之河のジャスティスとハジメのリーオーは圧倒的に相性が悪いんだよ」

 

大翔がそう言うと、ハジメのリーオーのライフルの弾がインフィニットジャスティスに命中。

 

だが、ギャラリーの見ている耐久値は全体の1%も削れていなかった。

 

 

「ど、どういうことだよ龍峰!?」

 

光輝の親友である坂上龍太郎が問いかけると、大翔は忌々しそうに説明。

 

「ヴァリアブルフェイズシフト装甲…通称『VPS装甲』。インフィニットジャスティスの装甲は常に電気を流している特殊装甲という設定でな…ビーム兵器級の威力より下の攻撃を受けてもダメージを大幅にカットする装甲なんだ。本来は専用のトップコートなり塗料がいるんだが…まあうちの部が忘れるはずないんだよな」

「じゃ、じゃあ南雲君のガンプラじゃ光輝君のガンプラを倒せないってこと!?」

 

鈴が慌てるが、香織が首を振る。

 

「ううん。リーオーの武器の中で唯一、ジャスティスのVPS装甲を貫ける武器がある。でも…」

 

(それでも…私は信じるよ、ハジメ君…!)

 

 

 

 

機動力、攻撃力、防御力…どれを取ってもリーオーに勝てる要素はない。

もしリーオーのオプションを使えるのならもう少し戦い方は変わったろうが、ルール上このステージに他の武器は持ち込めない。

 

(宇宙仕様の肩アーマーがあればもう少し機動力はマシになるのに…!)

 

唯一通じる武器…『ビームサーベル』を使おうにも近接戦は光輝の十八番だ。万が一斬り合いになればますますハジメの勝率は下がっていく。

 

 

当然ながらそれは戦っているハジメの方が理解していた。

 

「くらえ!!」

 

インフィニットジャスティスのビームサーベルをビームサーベルで受け止めるリーオーだが、スペック差もあってかどんどん押されていく。

 

(宇宙用バックパックがあればもうちょいマシなのに………)

 

ライフルが通じず、サーベルによる近接戦という相手の有利な状況に引きずられていくリーオー。

だが、ギリギリではあるもののリーオーはインフィニットジャスティスの剣戟をさばいていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へえ、やるね南雲は」

「…姉さん。貴女のことですから南雲が勝てそうな勝利の鍵くらい準備しているんでしょう?」

 

 

裕の言葉に瑠美は『静かに』のジェスチャーを送る。

 

「…一方的な試合なんてつまらない。むしろ面白いのは…ここからだよ」

 

 

画面を見る裕と瑠美。

ハジメ達の戦場はいつの間にか無数の残骸が散らばる戦艦達の墓標に移っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ライフルで足止めしようとするリーオーだが、インフィニットジャスティスはダメージを無視して突撃。

シャイニングエッジを直接手で持った攻撃によりリーオーのライフルが破壊されてしまった。

 

 

「くううっ!………!?」

 

どうにか離れようと加速するハジメだが、その中で散らばった船の中からあるものを見つけた。

 

 

「…これって…まさか!」

 

リーオーは1本のビームサーベルを投げつけ、インフィニットジャスティスはビームライフルで破壊。

 

だが爆煙に姿を消したリーオーは船の中で目に付いたロゴマーク…『OZ』のマークまで飛んでいく。

 

 

「これさえあれば…!まだ僕は、戦える!!」

 

 

目の前の戦艦に対し、ハジメのリーオーはその手を伸ばしていき………!

 

 

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