デスマーチスピンオフ・幸腹   作:naogran

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グルメ7「初めての料理」

『BGM:安穏』

 

これは、ルルとアリサがヒカルとサトゥーに救われてから間もない頃のお話。切っ掛けは相手を想う気持ちから始まった。

 

 

 

 

ある村でルルとリザが買い出しに出掛けている時。

 

ルル「ご主人様とヒカル様に日頃のお礼がしたいんです。」

 

リザ「それは・・・中々難しい相談ですね。」

 

ルル「す、すみません突然・・・!」

 

リザ「いえ。私で良かったら聞きますよ。」

 

ルル「・・・ずっと考えていたんです。ご主人様とヒカル様は衣食や旅の安全まで保証してくれるのに。私にその・・・何か求めてくる訳でもなくて・・・どうお返しすれば良いか分からなくて・・・」

 

リザ「確かに。本来奴隷がするような仕事でも、ご自身で全て済ませてしまいますからね。」

 

ルル「そうなんです。私を人として扱ってくれるご主人様とヒカル様に、何かお返し出来れば良いんですが・・・」

 

リザ「ルル・・・そうですね。ご主人様とヒカル様に何か分かりやすい趣味や必要なものがあれば良いのですが・・・」

 

ルル「必要なもの・・・」

 

すると彼女は、屋台で鍋を煮込んでいる男性を見て思い付いた。

 

ルル「あ。お料理ってどうでしょうか?リザさん、この間お料理してましたよね?よ、良かったら教えて頂けませんか・・・?」

 

リザ「私ですか?私も大したものが作れる訳では・・・」

 

期待の眼差しで見てるルルを見て、リザが一肌脱いだ。

 

リザ「私で良ければ教えますよ。」

 

 

 

 

と言う事で、ヒカルとサトゥーに頼んで食事を作る事になった。

 

サトゥー「じゃあ俺は、調理道具でも用意しようか。」

 

ライト「俺はある程度材料を買って来る。」

 

 

 

 

そして、材料がある程度揃った。

 

リザ「何を作りましょうか・・・」

 

ルル「材料が沢山あって迷いますね。」

 

アリサ「あら?今日は2人が料理係?」

 

ルル「アリサ。ご主人様とヒカル様に何か作ってあげたくて・・・」

 

アリサ「ふむふむ・・・」

 

材料を見た後、アリサがある料理を言った。

 

アリサ「じゃあ、おにぎりなんてどうかしら?ご主人様とヒカル様、何だか作業に集中してるみたいだし。片手で食べられて良いんじゃない?」

 

リザ「良い案ですアリサ!」

 

アリサ「でしょー!」

 

ルル「そうしましょう!」

 

 

 

 

早速おにぎりの調理開始。

 

リザ「さて・・・もち麦も炊けましたし、早速握りましょうか。」

 

ルル「はい!」

 

麦と米を混ぜたもの。

 

リザ「ではまず、手に塩を付けて下さい。」

 

ルル「手に・・・ですか?」

 

リザ「塩は保存性も上がるし、味も良くなって万能の食材なんです。」

 

ルル「成る程!」

 

タマ「おにぎり〜?」

 

リザ「ポチ!タマ!」

 

匂いを嗅いでポチとタマがひょこっとやって来た。

 

リザ「後で皆で食べましょう。」

 

ポチ「美味しそうなのです!」

 

タマ「何味〜?」

 

ルル「味・・・もしかして、中に何か入れたら美味しくなるでしょうか?」

 

リザ「良いですね!くじみたいで楽しそうです!」

 

ポチ・タマ「肉肉肉ーーー!」

 

ルル「豆は美味しいでしょうか?」

 

リザ「魚も良いかも知れません。」

 

 

 

 

それぞれの食材が入った沢山のおにぎりが完成した。

 

ルル「沢山作っちゃいましたね。早速皆でご主人様とヒカル様の所に・・・」

 

アリサ「ルルが言い出しっぺなんだし、1人で行って来なさいよ。」

 

ルル「・・・」

 

 

 

おにぎりを持って、ヒカルとサトゥーが居る所へ向かった。ヒカルはシートの上で寝そべり、サトゥーは何かを書き記している。

 

ルル(ご主人様・・・ヒカル様・・・)

 

ヒカル「zzz・・・」

 

サトゥー「ルル。」

 

ルル「!!」

 

サトゥー「もしかして食事が出来た?」

 

ルル「あ!お待たせしました。」

 

サトゥー「ありがとう。おにぎりか!美味しそうだ!」

 

ルル「リザさんと作りました。」

 

サトゥー「折角だし、一緒に食べよう。」

 

ルル「は、はい!」

 

ヒカル「・・・ん?何か匂いがする。」

 

サトゥー「おはようヒカル。よく眠れた?」

 

ルル「お、おはようございます!ヒカル様!」

 

ヒカル「よう。もうすっかり。お!おにぎり!美味そうだな!」

 

サトゥー「ルルがリザと一緒に作ったって。」

 

ヒカル「へぇ〜。」

 

サトゥー「いただきまー・・・」

 

ヒカル「どれどれ〜・・・」

 

1口食べた2人。だが。

 

ヒカル・サトゥー(これは・・・砂糖・・・!?)

 

そう。2人が食べたおにぎりは砂糖味だった。

 

ルル「そ、それ私が握ったんです。どうですか?」

 

2人はポーカーフェイスで誤魔化す。

 

サトゥー「うん!美味しいよ!」

 

ヒカル「これは美味いな!」

 

サトゥー(成る程。砂糖と塩を間違えて握ってしまったのか。)

 

ヒカル(だとしたら、リザが塩でルルが砂糖って訳か。)

 

サトゥー(こっちはコッソリ俺が食べよう。)

 

ヒカル(甘い・・・でも食えなくもない。)

 

ルル「・・・実は、ご主人様とヒカル様に日頃のお返しがしたくて作ったんです。」

 

ヒカル「恩返しか?」

 

ルル「はい。私はアリサみたいに賢くないし、皆みたいに戦ったり出来ない。本当だったら捨てられても仕方ないんです。でもご主人様とヒカル様は、そんな私でもここに居させてくれる。奴隷時代は辛かったけど、今はご主人様や皆と一緒に居る事が出来て、凄く嬉しいです!」

 

眩しい笑顔で2人を見た。

 

サトゥー「ルル・・・」

 

ヒカル「そうか・・・」

 

ルル「はっ!す、sみません!喋り過ぎですよね・・・!」

 

おにぎり1個食べる。

 

サトゥー「あ、そっちは・・・」

 

ルル「っ!・・・・・ごめんなさい・・・・こんなものを食べさせてしまってたなんて・・・・」

 

ヒカル「ありゃりゃ、砂糖おにぎりを食べちゃったか・・・」

 

サトゥー「一生懸命作ってくれた事が嬉しいから大丈夫だよ。それに、失敗とは限らない。」

 

ヒカル「俺達に良い考えがある。」

 

網とハケを出した。

 

 

 

 

火を熾しておにぎりを焼く。

 

ヒカル「これに醤油を塗って焼けば、焼きおにぎりの出来上がりだ!」

 

ルル「わぁ・・・!」

 

焼きおにぎりを実食。

 

ルル「美味しい・・・!砂糖とお醤油って合うんですね!」

 

サトゥー「口に合って良かった。」

 

ヒカル(砂糖醤油の餅が恋しくなる。)

 

サトゥー「ルル。別に失敗位しても良い。こんな風に協力すれば、失敗じゃなくなる事だってある。ルルはもう1人じゃないんだよ。」

 

ヒカル「君は俺達の奴隷でも、仲間の1人だ。」

 

ルル(・・・私はなんて幸せなんだ・・・こんなに温かくて、優しい人に出会えるなんて・・・この人達の役に立ちたい。ちゃんと恩返ししたい。今すぐには出来ないかも知れないけど、いつか必ず・・・)

 

その素敵な居場所は幸せに包まれて。

 

 

 

『ツヅク』




         キャスト

        ルル:早瀬莉花
       アリサ:悠木碧

       ヒカル:山崎大輝
      サトゥー:堀江瞬

        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
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