ウマ娘 恋愛ダービー『あなたはトレーナーである』読者参加型   作:雅媛

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アンケート結果
 今回は最初から最後まで
 「実家ご挨拶が必要ではないか」
 が強かったですね。


3【ホープフルS】実家にご挨拶

 あなたはアグネスタキオンのトレーナーである。

 この度、無事メイクデビューを勝利したアグネスタキオンから、あなたに一つ提案があった。

 

「今週末、実家に帰るんだが、一緒に来てくれないか」

 

 あなたは衝撃を受けた。

 

 

 

 トレーナーとウマ娘の関係というのは複雑なものだ。

 だが、調教す(おしえ)る側と、調教され(おしえられ)る側という関係であるのは間違いなく、教師と生徒という関係であるのは間違いない。

 

 大事な娘さんを預かって、調教し(おしえ)ているのだから、保護者である親御さんへ、ちゃんとご挨拶しないといけないのは疑いもない話である。

 そんな、保護者へのあいさつを怠っていたあなたは、タキオンの提案に衝撃を受けた。

 

 最近、あなたは調子に乗っていたかもしれない。

 食事療法とマッサージによりタキオンの体を丈夫にし

 タキオンコーラの売り上げで遊んで暮らせるほどの財産を築いたあなた。

 だが、それもこれもタキオンのための行いであった。

 一番大事な保護者挨拶を忘れるなど、何たる失態であろう。

 

 だが、過ぎた時間は取り戻せない。

 目覚まし時計は残念ながら存在しないのだ。

 絶望し膝を折るあなたに、声が響く。

 

 ケツイを ちからに かえるんだ……! 

 

 ウマ娘と全く関係ないゲームの、この話と全く関係ない王様の言葉である。

 UNDERTALE、楽しいからみんなやろう。敵を全部、執拗に、一匹残らず倒していくのがおすすめだよ。

 

 何にしろ、あなたは一瞬にして気を取り直した。

 

「ああ、週末なら空いているよ」

「そ、そうかい? 体調が悪ければ、後日でも構わないが……」

「いや、今週末で構わない」

 

 一瞬にして膝から崩れ落ち、すぐに立ち直り最高の笑顔をタキオンに向けながら回答するあなた。

 この間約1秒である。

 タキオンが体調を心配するのも無理はない。

 だが、これ以上の遅延は許されない。

 あなたは、タキオンの実家を訪れ、タキオンの保護者へのあいさつをする決意を固めたのであった。

 

 

 

 週末まであと3日。

 土曜日朝にタキオンの実家に向かい、日曜日夜に学園に戻る、そんなスケジュールである。

 場所は予め確認したし、そう迷うものではない。

 だが、当日までに準備しなければならないことは多かった。

 

 まずは外見である。

 

 最初に、あなた自身の外見を整えなければならない。

 髪も伸びてきたのでこれを機会に、いつもの散髪屋ではなく美容室でも行って、整えた方がイイだろう。予約する時間もないので、こういうことが得意なゴールドシチーに土下座して頼み込んでやってもらうことにした。

 

 あとは服装である。

 あなたの普段着は、学園指定のジャージと同じものである。

 なんせ、いつ何時タキオンの実験が始まるかわからない。

 突発的な実験に対応するには、動きやすくて丈夫な服装が必須であり、となるとウマ娘たちのために作られた学園指定のジャージは最適であった。

 だが、そんな普段の恰好でタキオンの実家に挨拶に行くのはさすがにまずいだろう。

 なので、トレーナー仲間に服装を相談したところ、筋肉質でそのファッションの独特さに定評のあるKトレーナーが、あなたに正装を貸してくれた。

 真っ白なスーツに真っ赤なシャツ。そして真っ白なネクタイ、サングラスと帽子まで借りることができた。

 服飾に詳しくないあなたにとって、全く見たことがない服装だ。

 だが、紅白だし、きっと縁起がいいだろう。

 ありがたく借りて、当日着ていくことにした。

 

 

 

 菓子折りも買って、あなたはタキオンの実家を訪れた。

 タキオンとは、最寄りの駅で待ち合わせをする。

 あなたはトレーナーなので、タキオンを待たせないようにするべく、普段から30分程度は早く待ち合わせ場所で待っている。

 ちなみにタキオンは大体遅れてくる。

 

 タキオンが来るまでの時間、あなたはスマホでも見ながらタキオンが来るのを待ち続けるだろう。

 通りかかる人が、あなたをみて、何かこそこそ言っている。

 

「怖い人が居る」

「近寄らないほうがイイ」

 

 等といっているが、不審者でも出たのだろうか。

 ウマ娘とはいえ、タキオンも女の子だ。あなたは少し心配になるだろう。

 

 そんなことをして待っていると、待ち合わせの時間の10分前には、タキオンも現れた。

 よく考えたら、今のあなたの格好は普段と違いすぎる上、帽子とサングラスをしている。

 タキオンもあなたと判断できないだろう。そう考えたあなたは声をかけるべきかと悩むが……

 

「トレーナー君。今日は…… 一段と…… その…… 決めているね……」

 

 タキオンはあなたと分かり、すぐに声をかけてきてくれた。

 

「ありがとうタキオン。キミのご両親にご挨拶をするということで、いろいろ正装して来たんだ」

「そ、そうかい。じゃあ、早速行こうか」

 

 嬉しくなるあなたに対し、タキオンは戸惑っているようだった。

 もしかしたら今の服装、タキオンにとっては不十分なのかもしれない。

 一般庶民の出自であるあなたに対して、タキオンは普段はあまりそういう態度はとらないが、アグネス家という名家のお嬢様だ。

 あなたにはわからない何かを察している可能性がある。

 

 だが、ここで着替えるわけにもいかない。

 足りない部分は態度と言葉でカバーする。

 あなたは決意を固めて、タキオン宅へと赴くのであった。

 

 

 

 アグネス家の邸宅は、それはそれは立派な豪邸であった。

 タキオンに連れられるまま、中に入ると、すぐにウマ娘と男性に出会う。

 顔を見て、すぐにタキオンの両親と理解したあなたは、あいさつをするだろう。

 

「アグネスタキオンのトレーナーをさせていただいております。今まで挨拶もせずに失礼しました」

「い、いえ……」

 

 タキオン母はかなり戸惑っているように見えた。

 タキオン父も困惑しているようだ。

 やはりこの格好、正装とするには何か足りていないのだろうか。

 それとも、態度が悪いのだろうか。

 足りない礼儀を補うには、熱意しかないだろう。

 あなたは再度切り出す。

 

「私は非才な身でして、タキオンとは釣り合っていないかもしれません。ですが熱意だけはだれにも負けていません。タキオンをずっと、懸命に指導をしていくつもりです。だから、どうか、私にタキオンをください!!」

 

 ご両親の前で土下座をするあなた。

 きっと誠意は伝わるはずである。

 

「トレーナー君! そこまでしなくても、私のトレーナーはトレーナー君だけだよ!!」

 

 慌ててあなたに駆け寄るタキオン。

 あなたの誠意と、タキオンの態度に納得したタキオンのご両親も、無事、二人の仲を認めてくれるのだった。

 

 

 

 さて、あなたがアグネス家に呼ばれたのは、実はご挨拶がまだだったから、というわけではない。

 最近タキオンの調子が非常に良い。

 その秘訣を教えてほしい、ということであなたは呼び出されたのだ。

 

 あなたはさっそく、マッサージの方法を皆に見せることにした。

 

「ウォーミングアップとクールダウンのマッサージは異なります。まずはウォーミングアップの方からお見せしましょう」

「トレーナー君、私以外に施術するのを見せた方がいいのでは?」

「タキオン以外にするつもりがないから」

「そう……」

 

 あなたのマッサージはタキオン専用だ。

 だが、アグネス家のトレーナーや元トレーナーたちなら、自分のやることを見て愛バ向けに改良することもできるだろうとあなたは確信していた。

 ブルマに丸首シャツという体操着姿のタキオンに、あなたは施術を始める。

 まずは脚先から。

 ウォーミングアップ用のマッサージジェルを塗り込むようにしながら、タキオンの肌をなでていく。

 マッサージというが、揉むようなことはしない。

 あくまでウォーミングアップは体を温めるのが目的であるため、肌をなでて血流をよくするにとどめる。

 指先から、足の裏、足の甲へと進んでいき、かかと、踝と徐々に撫でる場所が上がっていく。

 滑らかできめの細かいタキオンの脚の肌をあなたは存分に楽しむだろう。

 そうして柔らかいがしっかりしたふくらはぎ、膝と進んでいく。

 周りで見ている人たちはみな真剣にあなたの様子を窺っている。

 そのまま太ももへと進み、脚の付け根までしっかりとマッサージしていく。

 タキオンは短パン好みだが、最近ブルマを履いてもらっているのは、脚の根元までしっかりとマッサージするためだ。

 しっかりと張りのある太ももの外側から、柔らかい内腿までしっかりと撫でて、ジェルを刷り込んでいく。

 

 それが終われば、一度手をぬぐい、次は臀部である。

 臀部は非常にデリケートな場所だ。

 トレーナーという関係性、そしてあなたに疚しい気持ちが少しもないからこそ許されるマッサージだ。

 周りにも緊張が走る。

 少しでも揺らげばすぐにウマピョイ警察が飛んでくるだろう。

 

 もちろん一流トレーナーのあなたがそんなへまをすることはない。

 尻尾の付け根まで、しっかり温めた後、腰、腹へと進んでいく。

 タキオンもすでに慣れてしまっていてなされるがままである。

 尻尾は気持ちよさそうにゆらゆらと揺れていた。

 

 そのまま全身をマッサージしきったあなたは、屋敷の練習コースに向かうタキオンを見送りつつ、額の汗をぬぐった。

 アグネスタキオンはとても美しく、可愛いウマ娘である。

 それにこれだけの濃厚接触をしながら、一切疚しい気持ちを抱かないためにはすさまじい集中力が必要なのだ。

 今回も、ウマピョイ警察は来なかった。

 サイレンの音も聞こえない、完璧なパーフェクトコミュニケーションであった。

 

 

 

 そうして軽く、庭にあるトレーニングコースを走って、タキオンは戻ってきた。

 庭にトレーニングコースを作れるという時点で、アグネス家の家の大きさがわかるだろうが、今はあまり関係ない。

 トレーニングが終われば、クールダウンのマッサージである。

 こちらはしっかり揉みこんでいく。

 凝っている場所があれば、そこは重点的にマッサージをする。

 

「んっ!! トレーナー君、そこ結構痛い……」

「右足のほうが負担がかかってるね。フォーム後で確認した方がよさそうだ」

 

 このマッサージは、もちろん疲れを癒し、怪我の防止の目的もあるが、現状走りで起きている問題の把握にも非常に役立つ。

 偏った負担は、最終的に怪我につながる。

 それを常に調整し続け、怪我を防ぐのがトレーナーの役割だが、目視だけではなく、こうやって触診をすることが、怪我の防止に非常に役に立っていた。

 

 あなたは、文字通り足の指先から、頭のてっぺんまでじっくりと揉み解していく。

 ときどき、タキオンが

 

「そこっ! だめぇ!!」

 

 とか

 

「もうむりぃ!!」

 

 とか悩ましい声を上げるが、あなたはトレーナーなので一切疚しい気持ちなく、マッサージを行う。

 そうしないとウマピョイ警察が来て、あなたは明日からトレーナー免許はく奪である。

 鋼の意思をもって、あなたはマッサージを完遂した。

 

 アグネス家の皆は驚いていた。

 タキオンとあなたの絆の強さに。

 そして、マッサージの内容にも驚いていた。

 見学していたウマ娘たちは、老いも若きも問わず、自分の担当トレーナーや、元担当トレーナー現夫などを連れ得て、各々の部屋へと帰っていった。

 きっと今のマッサージを実践するつもりなのだろう。

 さすが名家に関係するトレーナーたちとウマ娘である。みんな熱意が高かった。

 

 

 

 あなたはタキオンの両親からも、トレーナーとしての腕が認められた。

 人見知りの気が強いタキオンがこれだけ心を許すトレーナーを引き離すのは、両親でも無理であるのは明らかであった。

 たとえそれが、やくざのような外見をしたこわもてで、愛娘の全身をいたぶるようなマッサージをする相手だったとしてもである。

 

 つまり、単に、世界は平和である、ということだった。

 

 

 

 あなたとタキオンの関係が両親にも認められた公認のものになり、タキオンの調子はより絶好調になった。

 次の目標レース、ホープフルステークスもまた、タキオンは圧倒的な勝利をおさめた。

 

 タキオンの勝負服は研究者の白衣風で、とてもタキオンに似合っていたが、セーターの下が何も履いていないように見えて、あなたはドキドキしてしまうのであった。




感想、評価お気に入り、よろしくお願いします。

次の展開はアンケートで決まっていきます。
アンケート期限は、大体投稿した日の24時ぐらいを考えています。
アンケート終了になっていなければ受け付けていますので振るってご回答ください。

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https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=275110&uid=349081

皐月賞目指して、何をしようか?

  • 皐月賞直前が、タキオンの誕生日だな
  • 皐月賞まで油断せずトレーニング
  • お出かけするとタキオンが服を選んでくれる
  • カフェと協力してタキオンのトレーニング
  • タキオンは置いて樫本理事長代理と温泉旅行
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