とりあえず触り。主人公の知能は据え置き設定ですが、本能に侵食されきってます。
『とある古文書』
里人の水源守りし河童神
泉は土俵 土俵とは聖域
立ち入るべからず 騒がすべからず
大社に詣でる者よ
汝、水辺に近寄るなかれ
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転生したらヨツミワドウだった件。
前世で学校から帰って、ゲームして寝て起きたらモンハン世界でヨツミワドウになっていた。
何を言ってるのか分からないと思うが、俺も何が何だか分からん。
ヨツミワドウ。緑色のブヨブヨした体にカモノハシみたいな嘴。亀の様な甲羅を背負い、四肢に水かきを備えた、狩猟ゲーム『モンスターハンター』シリーズに出てくる怪物である。
ぶっちゃけモンハンはやったことない。動画は見たことあるからなんとなくは分かるけど。
そんなほとんど馴染みのない世界に唐突に放り出された俺が最初に思ったのは
『ウリナマコ食いてえ』
だった。
なんか、元の世界に戻るとかそんな欲求を遥かにしのぐレベルでウリナマコが食いたい。とんでもなく食いたいのだ。
今現在立っているのは小さな泉のど真ん中。早速、川底の砂利に手を突っ込んでまさぐると、柔らかい物体を捕まえた。
持ち上げてみれば、手のひらには緑色の物体が。間違いない。ウリナマコだ。早速口に放り込み、ゴクンと飲み込む。
う、うまい!
ほとんど咀嚼していないのになぜかうまい。最高の食べ物だ。
そうして次々とウリナマコを捕まえていく。最初は人間時代の癖で手で捕まえようとしていたが、途中からは動画で見た扁平な嘴を使っての総ざらいに切り替える。
しばらく食事を続けた後、ようやく腹が膨れた俺はあることに気づいた。
(このままのペースだと食い尽くしちまうな)
一回の食事で泉の4分の1ほどのスペースを漁ってしまった。このままでは数日と経たずに泉の中のウリナマコを食い尽くしてしまう。
動画の考察で、モンハン世界の小型動物は繁殖力が高いのではと言われているのを見たことがあるが、流石に俺の手のひら大の生物が数日で倍々に繁殖するということはないだろう。
(まずは食べるよりも増やすことだな…手始めに泉を拡張するか)
収量を増やすには生息面積を拡大するのがおそらく一番だろう。後はウリナマコが繁殖しやすい環境を整えてやることも重要だ。
幸い、水掻き状の手は土木作業に向いている。決めたぞ!俺はここにウリナマコ養殖場を造る!
この時点で俺は元の世界に戻るという意思を完全になくしていた。なぜなら、ウリナマコがめっちゃおいしいからだ。
多分完結はしないけど行けるとこまで行く予定