主人公は転生したての頃、いろいろあってあちこちウロウロしていたのでモンハン知識はないですが知ってるモンスターは結構います。
アイルーたちの噂話
まだ夜明け前の暗い中、水没林のとある川辺に向かってみると、普段は何もない川面から奇妙な小島が突き出ていることがあるニャ
その小島にはソウソウ草やマガタマ草が生い茂り、イワオモリトカゲやヒトダマドリなど珍しい生物がわんさかいるニャ
実はその島は神様の箱庭で、勝手に入ると島は突然沈んで入った奴は溺れてしまうニャ
でも、島の前にある尖った石の祭壇に強力なモンスターの素材をお供えすると、その島で好きに採取を行うことができるそうだニャ
なんの神様の箱庭なのかって?うーん、川の中だし水神様ニャ?
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今俺は真夜中の水没林にいる。ここは文字通り水没した林で、水性モンスターにとってはまさに楽園だ。ただし、水が濁りすぎているのが玉に瑕だ。
なぜ俺がこんなところにいるかと言うと、食料集めである。俺の好物はウリナマコだが、それしか食べないわけではない。自慢じゃないが俺はかなりの雑食である。
ここ水没林での目的は、主に魚類とデカデカ柿。魚類は各種の薬草やはじけクルミ、茸と一緒にして食べる。これがなかなかおいしいのだ。
デカデカ柿の方は樹木の洞に入れて置き、よく発酵させてから潰して泉の水と混ぜて飲む。これも割とうまい。
そして味より嬉しいのが、これならナズチのヤツと一緒に食べられるということだ。
俺の好物はウリナマコ。ナズチの好物は羽虫。俺は羽虫は好きじゃあないし、ナズチもウリナマコは苦手みたいだ。だから、互いに一番の好物は共有できない。
しかし、魚や柿なら二人とも食べられる。
昨日は準備ができてなかったが、今度は二人でゆっくり食事をしようと考えていた。そのために食糧豊富な水没林に来たのである。
「お、シビシビ柿。ラッキー。」
デカデカ柿以外の毒性の強い柿は俺は食べられないが、ナズチはむしろ毒があるやつの方が好みだ。体内で毒を中和できるのかもしれない。遊んだ後の土産に持たせてやれば喜ぶだろう。
「ムグムグ…。ふう、腹が重いぜ。」
集めた食べ物は飲み込んで腹の中に貯めておく。胃ではなく水袋の方に入れているから消化してしまう心配もない。
「いったん休憩して、日が昇る前に帰るとするか。」
重たい腹を引きずりつつ、お気に入りの休憩スポットである少し深めの川に向かう。ざぶんと川底に腹ばいになり、甲羅と頭の皿、それに呼吸できるよう鼻だけ水面から出してリラックス。
しばらくそうして微睡んでいると、何かが近づいてくる気配がした。ガーグァでも寄って来たか?フフ…背中に乗ってきたらいきなり深く潜って驚かせてやる…と、何やら異質な獣臭が。
クンクン…て、この匂いはリオレイア!?
うっそだろお前!?陸の女王がなんでここに?いや、落ち着け。身動きするな俺。生物だとばれたら殺されかねん。
幸い、水で匂いはほとんど漏れてない。やり過ごせるはずだ…ヤバいヤバい…めっちゃ甲羅探られとる。爪とぎでもしてるのか?やめてくれぇ…。
そうして身じろぎ一つせず待ち続け、やがて生物の気配が消えた。匂いはまだ残っているが、恐る恐る目を開けて周りの様子を伺ってみる。リオレイアの姿はない。
ほっと一安心したところで、頭の皿に違和感を覚えた。
手を伸ばして探ってみると、そこにはリオレイアのものと思われる鱗と爪が載っかっていた。
つまり…どういうことだってばよ?
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とあるアイルーの証言
すごいニャ!あの噂は本当だったんだニャ!
ハンターさんから余った素材を分けてもらっていてよかったニャ~
それにしてもこんなに大きいイワオモリトカゲを見たのは初めてニャ
石の祭壇も神々しい光に包まれていたし、翌日には跡形もなく消えていたし、あれは本当に神様だったのかもしれないニャ
今度は皆でお供え物を持っていくことにするニャ。
こんだけ動き回ってるのに主人公の目撃者が少ない理由としては、元人間なのでどう猛さより臆病さが先に立ち、割と慎重に動き回っていることが一つあります。
他の大型モンスみたいに堂々と獣道をうろついたりはしていません。
第二は単純にゲームではなく現実に存在している世界という設定上、ゲームほど簡単に人間が歩き回れる環境ばかりではないことが挙げられるでしょう。
むしろアイルーの方が接触頻度は高いです。これからどうなるかはわかりませんが。