トレーナー「星3引換券を買ってきたぞ!」
遂に…… ついについについにっ……!! か…買ってしまった……!!
「これが… 星3引換券……っ!!」
リリース記念でももらったけど、強さとかよく分からなかった俺は… ストーリーで可愛かったマックイーンにしたっけな……。
今では毎月一回開催される… “ チャンピオンズミーティング ” などで、他のトレーナー達のウマ娘を見てきたこともあり、ある程度の強さの度合いも分かってきた。
「誰を引き換えようかな……。」
俺のキャラガチャの運は… とても他人に自慢できたものではない。 過去には140連して、星3がゼロだったこともある。 あの時は本気で辞めようかなって思った程だ。
ダートのウマなんて…… ほぼおらず、今月のチャンミでは痛い目を見た。 やはり、ここは枯渇しているダートのウマにするべきだろうか……?
まず、ダートで強いといえば必ず出るのが… “ スマートファルコン ” “ アグネスデジタル ” “ オグリキャップ ” の三人だろう。
スマートファルコンは… 成長率と固有がかなり優秀なのもあり、何故か芝の時でも魔改造されたのが出てきて… 1着を取られた記憶がある。 チーム競技場でもよく使われてる印象だ。
アグネスデジタルは… やはり、“ 狙うは最前列 ” を何の制限もなく積める所が強みだろうか。 サポカの登場によって他のウマ娘にも積めるようにはなったが、今のところ4種類以上のサポカ編成をするのは少し難しいため…… 固有で持っているデジタルはなかなかに使えるウマ娘の1人だ。
オグリキャップは… 固有が発動しやすく “ すごく族 ” のため、この時点でもう強いのだが… やはりどこでも走れるというのが1番の強みだろう。 成長率もスピパワに振られ、継承でも相性が良くなりやすい。 文句のつけ所のないつよつよウマ娘と言っていいだろう。
また、継承を考えると… “ セイウンスカイ ” 。 強さで考えると… “ 水着マルゼンスキー ” なんかも候補に入る。 この二人は… 固有がやばいほどに強い。
セイウンスカイの固有スキル “ アングリング×スキーミング ” は、汎用性の高い終盤加速スキルのため… 逃げなら必ず積め! と言われている程だ。
水着マルゼンの、“ グッと来て♪Chu ” は、発動しやすさと発動場所がかなり優秀な速度スキルで、逃げで先頭を取り続けるのにかなり使えるスキルとなっている。
こうやって考えると、どの子も強く… 選べないぞ…!?
「う〜む、どうすればいいんだ…!?」
「トレーナー。」
「!?」
その時、誰も居ないはずのトレーナー室のどこかから… 自分を呼ぶ声が聞こえた。
「だ、誰だ!? …どこから声が!?」
「下だよ、トレーナー♪」
……どうしてそんな所にいるんだよ!? 星3引換券を置いていた机の下から… ぬるりと一人のウマ娘が出てくる。 それは見たことがないウマ娘という訳ではなく… 最近サポカガチャの方で、お迎えした記憶のあるウマ娘だった。
「ファインモーション…!? 俺、確か未所持のはずじゃ……!?」
そう、何を隠そう。 ファインモーションが実装された12月辺りは… サポカガチャに向けて、石を貯めていた。 ログインとデイリーだけをひたすらにするだけの “ 虚無期間 ” というやつだ。 そんな中俺の手持ちに… 勝手にファインが加わる訳もなく。
「何を言ってるの…? その券をもう一度さ、よく見てみなよ…♪」
「………どういう事だ?」
言われた通り、引換券を見てみる。 するとそこには、元の文字の上から… “ ☘️ ファインモーション専用引換券 ☘️ ” と書かれていた。
「……これは!?」
「キミは悩む必要なんてないの。 それに私も強いし… その券じゃ私しか引き換え出来ないよ?」
ファインモーションは… 成長率が優秀で、チャンミなんかでも見るウマ娘の一人だ。 緑スキルも優秀で、やはり強いウマ娘の一人なのだが……。
「……でも、やっぱりサポカで使いたいし……。」
「そんな事言ってるけど、トレーナーは私のこと… 1凸しかしてないじゃん!」
「1凸でも優秀なんだよ…。」
「一周年で賢さ環境が変わるかもって聞いたよっ…?」
「う〜む… そうなんだけど……。」
「じれったいなぁ〜…。 あっ、たづなさん… 丁度いい所に!!」
「あら? ファインモーションさん… トレーナーさん、こんにちは!」
「この券、私を引き換えるために用意したらしいんです♪」
「ちょっ、ファイン… んっ!?」
その時、たづなさんの後ろに… 銃を構えたスーツのウマ娘の姿が目に入る。 唇が僅かに動いていたため、読唇術で何を言っているのか読み取ってみると…
『 殿下のなさる事の邪魔をするようであれば、容赦なく撃ちますよ。』
…命の危機じゃないか!? こんなん断れる奴いないだろ…!? 全身から汗が噴き出し、悪寒が止まらなくなる。
「トレーナーさん。 本当に、ファインモーションさんでよろしいですか?」
「………。」 スチャ…
「………♪」 ジーッ…
隣からは… 期待のこもった眼差し。 前からは… 銃口がこちらを向いたままで。 どちらも裏切れる訳もなく。
「はい… よろしくお願いします……。」
「分かりました! では、その券は回収させていただきますね!」
「やった〜! これで私も… キミの担当ウマ娘だね♪」
「あぁ… よろしく頼むな……。」
銃を持っていたウマ娘は、いつの間にか消えていた。 その事に安心して… ソファに座り込む。 そうするとすぐ、隣にファインが座ってきた。
「ふふっ、トレーナー…。 これからも末永く… よろしくね…?」
さよなら、俺の1凸ファイン。