銀河機攻隊 マジェスティックプリンス 君は生き残ることができるか 作:てこの原理こそ最強
宇宙空間での戦いも敵本隊が撤退したことで集結しており、ソウが戻った頃にはプトレマイオス隊も全員無事に帰還していた
「おかえりお兄ちゃん」
「あれクリス?」
着艦したソウは機体の整備を整備班に託してコックピットを出るとそこにクリスが出迎えた
「どうした?」
「フェルトと交代で休憩中。お兄ちゃんが帰ってくるって聞いたから待ってた」
「そっか。ありがとな」
「うん♪」
「着替えてくるからちょっともうちょっと待っててな」
「手伝おうか?」
「おバカなこと言ってるんじゃないの」
「照れてる?」
「そういう問題じゃないの」
ソウは全く力を込めずくクリスの頭をコツッとして更衣室に入った
着替えを済まし外に出るとクリスが飛びついてきた
「遅いよ〜」
「いや、結構最速タイムなんだけど」
「私の体感時間3時間ぐらいだった」
「調節狂ってるよそれ」
「えへへ♪」
「ホントにどうしたんだクリス。今日ちょっと変じゃない?」
「んー、なんか今日はすごく甘えたい気分なんだ〜」
「そうなのか。まぁたまにはそういう日もあるんかな」
「あるんだよ私達には。ね、お兄ちゃん。お風呂行こ」
「お風呂?」
「そ!どうせこれから入るでしょ?」
「確かに入るけど。え、クリスも一緒に入るの?」
「そうだけど?」
「いやいや、さすがにダメじゃない?」
「なんでさ。初めてってわけじゃないんだし」
「いやそうだけど...」
「なら決まり!ほら行こ行こ!」
「ちょっ!」
ソウが止める暇もなくクリスに手を引かれてお風呂にやってきた
「あら、ソウではありませんか」
「え」
「そ、そそそそそそそソウさん!?」
「え」
「ソウ」
「え」
「あれ、先客がいた」
お風呂には長い髪をタオルで巻いて湯船に浸かっているラクスとメイリン、そしてティファがいた
「クリスも一緒でしたか」
「うん!一緒していい?ラクスさん」
「えぇもちろんですわ。メイリンもよろしくて?」
「で、でも...」
「自信を持ちなさいメイリン。あなたは十分魅力的ですわ。ねぇソウ?」
「もちろん。メイリンは魅力的だ」
「あ、あぅ...」
「ソウ、こっち」
さっきまでのどこ見ていいかわからないといった表情とは打って変わってキリッとした表情でラクスの問いに堂々と答えるソウ。その横ではディファが隣を空けてソウが入る分のスペースを作った
「先に背中流してあげるよお兄ちゃん」
「そう?ならお願いしようかな」
クリスがソウの腕を引っ張り洗い場に座らせる
「どう?」
「もうちょっと強くてもいいかな」
「オッケー」
ソウの要望に応え洗う強さを強くするクリス
「そういえばお兄ちゃんとラクスさんてずっと一緒に寝てるの?」
「そうだなー。大抵ラクスとティファと一緒かな」
「そうですわね」
「うん」
「そっかー。いーなー」
「あら、来たいのでしたらいつでも来ていいですわよクリス?」
「え、そうなの?」
「えぇ。ティファはだいたいソウの上で寝ていますし。ソウのもう片方の隣は空いておりますもの」
「お兄ちゃんはいいの?」
「オレ?別にいいよ?ベッド広いからもう1人ぐらいならはいるんじゃないかな」
「ティファは?」
「私も、大丈夫」
「そうなんだ。えへへ、いいこと聞いちゃった。今度突撃するね♪」
「変なことしないで大人しく寝るんだぞ?」
「はーい♪」
「あの...私も...」
「うん。メイリンも寂しくなったら来ていいからね」
「は、はい...!」
「メイリンも意外と大胆だね」
「そ、そんな!」
クリスの指摘でメイリンはのぼせたように顔を真っ赤にしてしまった
お風呂から上がったソウ達を待っていたのは頬をぷくっと膨らましてぷんぷんしているプルだった
「どうした?プル」
「プルもお兄ちゃんとお風呂入りたかった!」
「そっか。ごめんな」
「やーだ!もう一回プルとお風呂入ろお兄ちゃん!」
「ふやけちゃうよ」
「ごめんなさいプル。次機会がありましたら必ず呼びますわ」
「うぅ~...」
「プル、兄さんは作戦帰りで疲れてるんだ。あまり困らせるものじゃない」
「ん~...!」
ラクスやマリーダに慰められいつもならこの辺で引き下がってくれるのがいつものプルなのだが、今日は特に構ってほしいらしい
「よっと。本当にごめんなプル」
今にも泣きだしそうなプルをソウはゆっくりと抱き上げる
「これから部屋に行くし、本でも読もうか」
「いいの?迷惑じゃない...?」
「迷惑なもんか。でもそのまま寝ちゃったらごめんね」
「ううん。そしたらプルも一緒に寝る」
「そっか。そういうわけだからごめんラクス、ティファ」
「えぇ。今日はティファと一緒に寝ますわ」
「ん」
「よろしく。じゃあ行くぞプル!部屋まで大車輪だ!」
「え?あ、あはは!」
ソウはプルと手を繋いで腕を伸ばしプルを振り回すようにして自分の部屋へ向かった
「やっぱりお兄ちゃんはお兄ちゃんだね」
「はい。みんなに平等に優しくて」
「いつも気にかけてくれている。こんなに嬉しいことはない」
「ソウの温かさをわかってもらえて嬉しいですわ」
「ソウはいつもあったかい」
残されたクリス、メイリン、マリーダ、ラクス、ティファの5人はソウの優しさに触れて改めて最高の兄であり婚約者だと感じた
地球防衛作戦から1ヶ月もしないうちに新たな作戦が言い渡された。内容はついに敵の懐に飛び込んでやろう、そんな作戦だ
土星よりも先、人類が未だかつて到達していない場所に目標となるゲート、敵が進行してくる次元の穴が存在する。そのため今回の作戦は非常に生還率が低い。そんな作戦遂行に呼ばれたのはチームドーベルマンだった
「ソウ!」
「どしたミリー!?」
「ティファが!」
「っ!」
ソウが休憩しているところだった。ミリアリアの慌てようが事の重大さを物語っていた。
急いでティファの元へ駆けつけるとティファは酷くうなされていた。
「ティファ!」
「あぁ...あぁぁぁぁ...!!!」
「ティファ!しっかりしろティファ!」
「ソウ...」
「あぁ、オレだ!わかるか!?」
「ラン...ディ達...が...」
「ランディ...?」
「...」
ソウはうなされていたティファの手を取り必死に声をかけた。するとティファは一度目覚めランディの名を口にするとまた眠りについた。ソウを近くに感じたからなのか先程までとは打って変わって安らかに眠っている
「ランディ...ミリー、ドーベルマンってたしか次の任務に向かったんだっけ?」
「うん。詳しい内容は聞かされてないけど大々的な任務があるって」
「...ミリー、急いでシモン指令に通達を出して。ドーベルマンの行先を聞いてもらいたい」
「わかった!」
ミリアリアはすぐに本部とコンタクトを取りシモンにつないでもらった。シモンは事情を聞き疑うことなく作戦内容と行先のデータをプトレマイオスに送った
「ソウ!来たよ!」
「ありがと。木星...ゲートの偵察...?」
「こんなとこまで...」
「ラクス、いい?」
「もちろんですわ」
「各員第二種戦闘配置!これより作戦遂行中のチームドーベルマンの救援に向かう!パイロット各員は準備ができ次第アッシュに搭乗し待機!いつでも出られるようにしておいて!」
『了解!』
間に合うかどうかなんて考えない。彼らなら無事、そう信じるソウであった