須美が鷲尾家に来てから1ヶ月近くが経った。
今日は休日で、須美は居間でのんびりとお茶を飲んでいた。須美は特別今の生活に不満はない。非常に穏やかで、とても良い暮らしをさせて貰っている。改めて言おう。不満はない。ただ二つを除いて。
「何故、朝がトーストなのかしら。力がでないわ」
「母さんがパン派だし、元々洋食メインだったからなこの家」
須美は兄となった人物に愚痴をこぼしていた。
一つ目の不満は朝食が米ではなくトーストであること。
それともう一つ。
鷲尾晴哉。須美と同い年で、1ヶ月自分より誕生日が早く、やけに物事を達観してみている節のある人物だ。
須美は根っからの真面目で授業でも寝たことなど一度もない。テストも常に上位を保持している秀才でもある。
それに比べてこの兄はどうか。授業中に寝る、宿題は出さない。本ばかり読み、自堕落に生活している。
こんな晴哉のことが須美はとても苦手だった。真面目にコツコツと努力し続けることが美徳であると考えている須美にしてみれば、晴哉には思うところがあるのだ。
初めてこの家に来た時、柔らかく接してくれた人とは思えなかった。
1ヶ月も経つと互いに色んな面が見えて来る頃合いだ。須美は晴哉の本性を見た気分だった。
「兄さん、宿題はやったの?」
確かかなり多くの宿題が出されていたはずだ。と須美は思い返す。晴哉は須美から言われてようやくその存在を思い出したとばかりに小さな声で「あぁ。そんなものもあったな」と呟いた。
須美は晴哉の煮え切らない反応に思わずムッとなって、眉間にシワを寄せる。晴哉はそんな須美のことなど特に気にする様子もなく淡白に答えた。
「算数だっけ。専門分野外だ」
「距離の問題なんて簡単よ。教えてあげようか?」
須美は今思えば少々この人物を自分より低くみている節があった。
「俺に構わず須美は自分のことに集中してくれ。俺は適当になんとかするから」
兄はそう言うとフラフラと立ち上がって居間の外へと出ていった。しばらくして玄関の扉が開いて、閉じる音が須美の耳にも届く。
恐らく外に出て行ったのだろう。これもいつものことだった。
「なんなの?全く」
須美は救いの手を差し伸べてあげたにも関わらずそれを無視した晴哉に苛立ちを隠せなかった。須美はこのイラつきをぶつけるべく、次の授業の予習を始めたのだった。
数時間後、兄はまたフラフラと戻ってきた。
「どこに行ってたの?勉強もせずに」
須美は棘を含んだ言葉を容赦しなかった。だが兄はそんな言葉など意にも返さなかった。少しは言い返すくらいの器量を見せて欲しい。そんな風に思ってしまうこともしばしば。須美の中での晴哉の株は緩やかに下落していく。
「頼まれごとをしてたんだよ」
「頼まれごと?一体何の?」
「んー、落下物救助班?」
「は?」
「なんでもない。忘れてくれ」
兄は謎の言葉を残して自室へと戻っていった。
兄は人知れずレスキュー隊にでも所属しているのだろうか。
そんなわけない。小学四年生がそういう類の組織に入っていることがあればドキュメントにでも既になっている。
「…今度跡をつけてみようかしら」
なんとなく須美は冒険心にかられ、次の週末に兄を尾行することに決めた。家族の後をつけるだけでストーカーではないはず。須美は無駄に予防線を張った。
それからまた週は一周し、遂に週末になった。兄は今日も今日とて外にフラフラと歩いていった。
玄関が閉まる音がしたのを確認し、しばらくして須美は尾行を開始した。既に兄が行く道の物陰などはリサーチ済みだった。失敗する理由が見つからない。
「一体どこに行くのかしら…」
この先には小さな商店街がある。一体そこに何があるというのか。
兄はその商店街の中にある本屋へと入っていった。
(本当に本が好きなのね)
ここまでくると流石に興味が湧いた。須美とて本は好きだが真っ先に本屋に行こうとは思わない。
兄は着くなり早々に参考書コーナーに足を踏み入れる。須美は意外な行動に首を傾げた。
(小説を買わないのかしら)
普段兄が読んでいるのは伝記ものだったり、ミステリーだったりと分類は様々だった。本人は自称乱読派を名乗っていたのを思い出した。
兄はその参考書の中のうち一冊を手に取った。
『小学4年生の算数』
それを手にとりパラパラとページをめくりながら兄は唸っていた。
(本当に何してるのかしら)
「こんなんじゃ、ダメだよなあ…」
須美は兄がぽつりとこぼした一言を聞き逃さなかった。
「と言っても教科書の問題すら解けんのにこんなの買っても意味ねえわな。最悪、須美に土下座だな」
結局兄は本棚へその参考書を戻してしまう。
須美はもしかしたら自分は何か大きな勘違いをしているのではないかと思い始めた。自分は兄のたった一つの部分を見て決めつけていたのではないか。
須美は兄がこちらに近づいてくるのを感じ、その場を離れた。
兄は本屋の次は近くの児童館に入っていった。
(今度は何かしら…こんな場所、普通用事ないわよね)
おそらく須美は完全に不審者だった。須美は窓から中を覗き込んでいる。その窓の向こう側で兄は突如として小さい子供たちに囲まれた。
(信じたくないけど、そういうのが趣味なのかしら)
須美は自分の兄がそういうタイプではないことを祈った。見ていると実際そんなことはなかったので一安心。
兄ははしゃぐ子供たちを落ち着けさせ、その場に子供達を座らせるとえほんの読み聞かせを始めた。
(子供達が笑ってる?)
須美は不思議なものをみている気分になった。
普段特に表情を変えず、気力がなさそうな顔をしている兄とはあまりにも対照的だった。
(学校にすら友達がいないというのに、どういうことなの?)
須美は自分のことを棚にあげた。別に自分はいないわけではない。必死に自分自身に言い訳する自分が少々惨めに感じた。
読み聞かせが終わり、子供たちの保護者にとても感謝されながら兄はその場を後にする。
それにしても何をどうしたらここでこういう事をすることになるのか。
須美の中であまりにも不可解なことが多いの兄の人間関係が構築されつつあった。
その後、兄はお婆さんの荷物を持ってあげたり、泣いている子に手品を見せたり、怪我を治療したり、落とし物を交番に届けたりしていた。
(巻き込まれすぎじゃないかしら…)
自らその場に突っ込んでいっているのではないかと言えるくらい色々なことに遭遇していた。
須美はこの2年後似たような感覚に囚われるがそれはまた別のお話。
須美はこの1日で兄に対する評価があまりにも一方的で、どれだけ自分が兄に対して酷い言葉をかけていたのかを自覚し、そんな自分を恥じた。
いつから自分の方が上だと思ったのか。
人間性は自身よりも兄の方が上だった。兄は努力をしていない訳ではない。誰にもバレることなく、密かに自分の出来ることをしていた。おまけに、今まで短い期間しか一緒に過ごしていないがその短い期間でも兄は他人を陥れるような発言はしなかった。
(謝ろう。まだ間に合う筈だ)
須美は決心し、兄より先に家に戻ろうとする。
だが神は無情だ。
「ん?須美何してんの」
須美は後ろから声をかけられる。その声はあまりにも聞き覚えがあった。そう。紛れもなく尾行していた相手である。
須美は自分の顔が引き攣るのがわかった。
「お茶でよかったか?」
「うん。ありがとう」
結局、見つかってしまった須美は兄と商店街近くの公園のベンチに座る。須美が座った後、また兄はどこに行ったかと思えば近くの自動販売機で飲み物を買ってきてくれた。
今になって、また一つわかったことがある。兄は非常に優しい。その手段が色々と不器用なだけなのだ。須美はまた自分の矮小さを思い知らされた気分になった。
戻ってきた兄は須美の横に腰掛ける。
「用事があったなら言ってくれればついでに頼まれたもの買ったのに」
「いえ、そういうのじゃないの。なんというか、その…」
歯切れの悪い須美の様子に兄は首を傾げた。
当たり前だ。尾行してましたなんて言えるわけがない。そんなこと須美にもわかっている。
「特に理由もなく出てきたって事かな?須美にしては珍しい」
兄は勝手に歯切れが悪いことを用事がなくなんとなくで外出したのだと捉えたらしい。今の須美にはとてもありがたかった。
「ずっと家にいるのも身体に悪いかなって思ったのよ。特に理由はないわ」
須美は兄の勘違いに乗ることにした。それよりも須美にはどうしても気になることがあった。
「それより兄さん、どうしてあんな風に人を助けてるの?自分に利益なんてないじゃない」
須美が今日一日見ていた兄の姿は自分の知っているものとはかけ離れていた。須美自身、人を助けるのは当たり前だと思っているし、利益目的で助けるのは違うと分かっている。ただ、今はそういう聞き方しか知らなかった。
「なんだ見てたのか……。恥ずかしいなあ。だって、困ってる人がいたら助けるのが普通じゃないの?」
最早それを普通と言ってのける姿は、須美のこれまでの晴哉に対する評価を一瞬にして反転させた。やはり自分はこの人を勘違いしていた。
普段家や学校では自堕落であるが、そんなの日常生活の一コマでしかない。優しい声音で晴哉は続ける。
「俺、人付き合いは苦手だけどさ、見捨てるって言うのも目覚めが悪いからな。難しい言葉で偽善者って言うんだっけ?まあ、多分その類だわ」
自分自身ろくな人間じゃないのになと最後に付け加えた。須美はこの時、一つの仮説を考え出した。兄はきっと『自分のためには』動くことができないのではないか、と。『誰かのために』なら何の躊躇いもなく動くのではないか、と。
「ごめんなさい」
するっと須美自身驚くくらい素直に口から言葉がこぼれた。
「何が?」
兄はまた首を傾げる。突然謝られたら誰でもそうなる。
「私、兄さんのこと一つの面しか見てなかった。前は酷いことを言ってしまってごめんなさい」
須美は頭を下げた。兄の表情は見えない。悲しんでいたらどうしよう。怒っていたらどうしよう。失望されたら嫌だな。なんてお門違いなことも考えたりもした。
だが、須美の予想に反して晴哉はキョトン。としたあと軽く笑った。
「須美は真面目だな」
「なんで笑うのよ」
「だってまだ俺たち家族になって全然時間経ってないじゃん?俺だってまだ須美がどんな人物が計り兼ねてるし。お互い様だよ。それに前のは俺が悪いんだし、須美が謝ることじゃないよ」
須美は改めて自分の小ささを痛感した。
自分はこの兄のようになれるだろうか。きっとなるにしてもかなり時間がかかる気がする。
「私、兄さんみたいな人になれるかしら」
「え、俺?あはははは!やめといた方がいいよ。須美が俺のようになったら、お兄ちゃん大号泣」
その口ぶりからして怠惰である自覚はあるらしかった。でも、そんなマイナスをプラスに出来てしまう人がきっと自分の兄なのだろうと須美は何となく思う。
「俺は須美はその実直で真面目なところ、凄いと思う。俺には出来ないからな」
「ほ、褒めたって何も出ないわよ」
突然褒められた須美は顔が熱くなってスッと視線を晴哉から逸らす。自分より少し身長が低い晴哉は小さく笑った。
「さてと。そろそろ夜ご飯の時間だし帰ろっか」
晴哉は時計を見ると、須美に促す。座っていたベンチから見える夕陽は既に落ち掛けていた。
「そうね。そうしましょう」
須美は兄とともに立ち上がった。相変わらずマイペースに自分の速度で歩き進める兄と並んで帰路につく。
「そういや、朝食だけど。いっそこと自分で作ればよくない?台所ハイジャックしちゃいなよ」
突拍子のない兄の提案に須美は笑った。
「手伝うぞ?料理なんてしたことないけど」
「いい案かもしれないわ。でも、勝手にやってしまっていいのかしら」
勝手に調理器具などをいじってしまって良いのだろうかと不安になる。
「最初はおやめください!的なこと言われるかもしれないけど、ちりも積もればなんとやらってやつだ」
要するにずっと何かを言われ続けてもやり続けろってことだろうか。
兄はこう言う訳のわからない言い回しが好きなのかもしれない。
言葉の言い回しがたまにこの人が小学生なのかを怪しくさせる時がある。
「じゃあ、そうするわ。兄さんも協力お願いね?」
「…できたらやるよ」
さっきと言っていることが違った。そんな兄の言葉を聞いて須美は呆れたようにため息をついた。
「全く、兄さんは」
これまでなら不満を感じていたような言動にも、須美は不思議と笑顔になれたのだった。
きっとこの先、自分たちは長い時間をかけてお互いを知っていくのだろう。須美たちは本当の兄妹ではない。つい先月まで赤の他人だったのだ。
何度もこの先間違い続けるのはずだ。でも、多分自分たちなら大丈夫だ。不思議とそう思えた。
そうして、何度もこの先言い続けるのだ
「全く、兄さんは」と。
東郷美森は自室で目を覚ました。
なんだか不思議な夢を見ていた。自分の知らない人、名前。
少し思い返そうとすると、既にもう夢に見ていた人や名前、光景は全てにモヤがかかっていて何も思い出せなくなっていた。
「なんだったのかしら…」
美森は不自由な足にもようやく慣れ、自分で車椅子に乗れるようになった。
様々な朝のルーティーンをこなし、制服に着替え、自室に掛けてある時計を見る。
「あら、もうこんな時間。友奈ちゃん起きてるかしら」
友奈とは隣にいる美森の唯一無二の友達だ。最近引っ越して来た美森に、とても親切にしてくれた。優しくて活発な女の子だ。
美森は友奈に肉体的な面でも、精神的な面でも助けられた。今、自分がこうしていられるのは友奈のおかげでもあった。
美森は身支度の仕上げに誰かから貰った大事なリボンを髪に結う。
「いってきます。お母さん」
三森は家を出る。
「あっ!おはよう、東郷さん!」
友奈は既に家の前で美森を待っていた。
「今日は私の方が早かったね。何かあったの?」
「なんだか不思議な夢を見たの…思い出せないけど」
「そっか。いい夢だった?」
友奈の質問に美森は少し迷った。内容は思い出せない。けれど、結論は一つしかなかった。
「ええ、とても」
「それならよーし!行こう!東郷さん」
友奈が美森の後ろに回り、車椅子をおす。
美森は友奈と共に学校へと向かった。
放課後、校舎内では一年生への部活への勧誘が熾烈を極めていた。
「東郷さんは部活何するの?」
「私は、足がこんなのだし。あまり考えてなかったな。友奈ちゃんは確かチアダンス部に勧誘を受けてなかった?」
「あー、私あれ断っちゃった。何か違うんだよなぁ」
そんなことを言いながら校舎内を進む。
「待てーい!そこの者たち!」
「「え?」」
突然声をかけられ二人して驚く。
そこには2年生の先輩と思わしき人と、もう一人その後ろに、同じ一年生でやけに疲れ切り、やつれた男子生徒がいた。
「私は2年生の犬吠埼風よ。貴方たちに適した部活がここにあるわ!」
犬吠埼風と名乗った先輩は一枚の紙を友奈と美森に押し付けた。
そこには『勇者部』と書かれていた。
「勇者部?なんですか?これ」
「勇者部はね、世のため人のため、困った人たちを助ける部活よ。内容はゴミ拾いや部活の助っ人。その他もろもろね」
友奈はその紙を凝視して、ばっ!と勢いよく先輩の方を見た。
「なんですか、それ。とってもワクワクする響きです!!」
「そうでしょそうでしょ?どう、やってみない?」
風は友奈と美森を交互に見た。
友奈は目をキラキラさせて、やる気満々だった。足が動かず、部活は出来ないと思っていた美森にしてみれば、友奈と共に部活動ができるのなら断る理由など一切なかった。
「こんな私でも役に立てるのなら、やります」
三森の返答に風は満足いったのか、うんうんと大きく頷いていた。
そこに友奈が申し訳なさそうに風に聞いた。
「あの、さっきから犬吠埼先輩の後ろにいる男の子って…」
友奈の質問に風は「あ、忘れてた」とつぶやいた。友奈から見れば風に取り憑いている亡霊にでも見えたのだろう。そのくらい存在感が薄い。
「忘れてたって、さっき先輩に凄い長時間説得された身なんですが」
「ごめんって、そんなことどうでもいいから早く自己紹介しなさいよ」
「この先不安だ…。俺は鷲尾晴哉。クラスは違うかな。よろしく」
鷲尾晴哉と名乗った男子生徒は風に軽く悪態をつくと、友奈と美森には礼儀正しく挨拶をした。
「私は結城友奈って言います!よろしくね!えっと、晴哉くん!」
友奈が晴哉の手を握りぶんぶんと縦に振った。
晴哉はその勢いに若干驚きの表情を浮かべていたが、すぐに表情をもとに戻した。友奈は美森の時もそうだったが距離の縮め方がやけに上手かった。人を安心させる能力、雰囲気というものに非常に長けているのだろう。
「よろしく。結城さんでいい?」
「んー、名前でいいよ。その方が嬉しいな」
友奈が晴哉に笑顔を向けた。晴哉もそう言われて仕舞えばそう言うしかなく、小さく頷いた。
「了解。なら改めて、よろしく。友奈」
「うん!よろしく!」
そんな様子を見て風は「あらあら〜」などと言って見ていた。
そんな風の台詞を無視して、晴哉は美森の方を向いた。
「…」
何故か晴哉は美森の方をじっと見て無言だった。観察するような視線に少し身体がむず痒くなる。
「あの、どうかしましたか?」
「いや、悪い。知ってる人に似ていたからつい。気分を害したなら謝る」
「ううん。大丈夫よ。私は東郷美森と言います。よろしくお願いしますね。晴哉くん」
「ああ、よろしく。…東郷」
晴哉は何故か美森のことを呼ぶ時だけ、どこか苦しそうだった。
2人の間に流れる不思議な空気を吹き飛ばすがごとく、風が手を叩いて場を整える。
「よし!ある程度自己紹介も済んだわね。ならうどん食べに行きましょ。親睦会も兼ねて!」
「何故うどん」
晴哉が真っ先に突っ込んだ。
「うどんを誰かと一緒に食べると絆もあがるのよ。知らなかった?」
「そんな話一度も聞いたことないんですけど」
「だって今、私が作ったから」
その後、自信満々な風に連れられて結局四人でうどん屋に行き親睦を深めた。
初対面でどう話せばいいかわからないこともあったがある程度、互いを知ることができた。
ただ、美森の中ではまだ友奈を含め、風や晴哉の事を知り尽くしてはいなかった。いつ、そのような事を思ったのかわからないが人を一つの面だけで判断してはならないと言う考えが美森の中にはあった。
きっと親にでも教えてもらったのだろう。
風と晴哉と別れ、友奈と共に美森は帰路についていた。
「勇者部。面白そうだね!東郷さん」
「そうね。私は友奈ちゃんと一緒に部活動をやれるなんて思っても見なかったから。それが嬉しいわ」
「私もだよ東郷さん。次の活動日が待ちきれないよー」
「全く、友奈ちゃんってば」
美森と友奈は部活動や日々の生活に胸を高鳴らせた。
陽はまだ落ちていない。