ポケットモンスターレジェンド ~最強博士と宝石姫~ 作:ヒイラギ。
ナナカマド博士との合同研究の為にシンオウ地方へ来た俺は博士との待ち合わせまで時間があったのでカンナギタウンへ来ていた。
ここには古い歴史が語り継がれており中々に興味をそそる。
澄みきった青空に映えるテンガン山はシンオウ地方の象徴とも言えるスポットだ。
カンナギタウンでふとテンガン山を見た時だった。
テンガン山の上空に亀裂が現れたのだ。
亀裂を見たのとほぼ同時の出来事だった。
俺は意識を失ったのだ。
「Wake Up!」
誰かの声がする。
男の声だ。
「Wake Up!」
再度、男の声がした。
どうやら俺に話しかけている様だ。
俺はどうしたんだっけ?
確か、テンガン山の上空に不思議な亀裂が現れて・・・
だめだ、その先が思い出せない。
「Wake Up!!」
3度目の声がした。
俺が目を開くとそこには3体のポケモンが俺を不思議そうに見ていた。
左からヒノアラシ、モクロー、ミジュマルだ。
「ここは・・・」
「ここははじまりの浜と言います。」
褐色肌の男性が言った。
「はじまりの浜?」
「えぇ、ポケモン達が逃げ出したと思えばここへやってきてテンガン山の時空の裂け目からあなた達が落ちてきたんですよ。」
男が言う。
「テンガン山・・・って事はここはシンオウ地方なのか。」
「シンオウ地方?
どこですか、それ?
ここはヒスイ地方ですよ。」
不思議そうな顔で男の人が言った。
ヒスイ地方?
だが、テンガン山と言えばシンオウ地方のシンボルだ。
「私はすぐ近くのコトブキムラでギンガ団の調査隊をしています、ラベンと申します。
別の地方から移民してきたポケモン博士です。」
男・・・ラベン博士が言った。
「コトブキムラ?
コトブキシティじゃないのか?」
「あなたこそ何を言っているんですか?
時空の裂け目から落ちて来ましたしあなたはどこから来たんですか?」
ラベン博士が言った。
「俺はアサギシティのヒイラギ。
ポケモン博士をしている。」
「アサギシティ?聞いたこと無い場所ですね。
あなたの連れているポケモンもそこで?」
ラベン博士に言われて下を見ると俺の足元にはディアンシーが倒れていた。
「ディア!」
「んん・・・ヒイラギ様?
いけませんわ!
こんな地べたに寝てしまうなんて!
ディアと名付けた俺のディアンシーがそう言って起き上がり宝石に付いた砂を払う。
「ヒイラギ様、ここはどこですの?」
ディアが言った。
その姿を見たラベン博士が驚いている。
「ポ、ポケモンなのですよね!?」
「はい。私、歴としたポケモンですわ。
ヒイラギ博士の助手をしております、ディアンシーのディアと申しますわ。
以後、お見知り置きを。」
ディアが丁寧にお辞儀しながら言った。
「人間の言葉を話すポケモンとは・・・」
「世界は広いのですわ。
そう言うポケモンが1体くらい居てもおかしくは無いのでは無くて?」
ディアが言った。
ま、初対面だと皆驚くよな。
「それより、追わなくてもよろしいのかしら?
あのポケモン達はあなたのポケモンで無くて?」
そう言ってディアが指差したのは走っている3体のポケモン達の姿だ。
「あわわ!
急いで追わなくては!」
ラベン博士がそう言って駆け出す。
「なんか、心配だし俺達も行ってみるか。」
俺とディアもラベン博士の後を追い掛ける。
「はぁ、はぁ、なんとか追い付きましたが私ポケモンを捕まえるのは得意では無いんですよねぇ。」
ラベン博士が言った。
「なら、代わりに捕まえようか?
これでも博士だしポケモンの捕獲も研究の一環だからな。」
「それはとても助かります!
ポケモンは不思議な生き物です。
様々な力を持っていますが唯一の共通点があります。
それが、ポケモンは体が小さくなると言うこと。
そして、それを利用してポケモンを捕獲するのがこの、モンスターボールです。」
そう言って渡されたボールは俺の知るモンスターボールでは無かった。
ぼんぐりで作られているのは変わらないがその機工は今の物より大分シンプルでとても古くさい。
「これがモンスターボール?」
「ヒイラギ博士、このモンスターボール私見た事がありますわ。
シンオウ地方のミオ図書館で大昔使われていたモンスターボールとして本に載っていましたわ。」
ディアが言った。
もしそれが本当ならここは昔のシンオウ地方と言うことなのだろうか。
確かに、そうだとしたら辻褄が合う。
まぁ、取り敢えずその話は後だ。
今はあの3体を捕まえてしまおう。