ポケットモンスターレジェンド ~最強博士と宝石姫~ 作:ヒイラギ。
コトブキムラへやってきた俺達は村の人達に温かく迎えられた・・・訳もなく怖がったり怪しむ人の方が多かった。
まぁ、時空の裂け目から落ちてきた人なんて良くわからないしな。
それに、一番恐れられていたのはディアだった。
どうやらこの世界ではポケモンを恐れている人が多いらしい。
ディアに近付こうとする人は誰一人居なくて、それどころかディアから離れるように動く人が多い。
ポケモンを持ってる人も少ないとラベン博士が言っていたが皆ポケモンと言う生き物に恐怖心を抱いている様だった。
ポケモン図鑑で簡単にポケモンの生態がわかる現代と違ってこのヒスイ地方にはポケモン図鑑なんて無く、そのポケモンがどんなポケモンかなんてわからない。
わからない存在に近付くのは恐い。
ましてやポケモンは人間とはかけ離れた不思議な力を持つ存在だ。
それを考えれば恐がるのま当たり前か。
ディアには少しの間我慢して貰わないとな。
「さて、私は報告がありますのでそこのイモヅル亭で休んでいて下さい。」
ラベン博士が言った。
イモヅル亭・・・あぁ、あのおじさんの居る食堂のような場所か。
ラベン博士と別れ、イモヅル亭へ向かうとそこには1人の少女が居た。
黒に近い紺色の髪に紺色の服を着た15歳位の女の子だ。
「あら?あなた見ない顔ですね?
誰かの関係者ですか?
あぁ、それよりもラベン博士をご存じ無いですか?
またポケモンを逃がしたらしくて。
全く、しっかりして欲しいです。
まぁ、私も人の事言えないんですけどね。
でんきショック受けて寝込んでましたし。」
「いやぁ、ヒカリ君には頭が上がりませんよ。
また、やってしまいました。
ですが、今回はすぐに解決しましたよ!
この、ヒイラギさんが私の代わりにポケモンを捕まえてくれたのです!」
ラベン博士が嬉しそうに言った。
「彼が?そう言えば、不思議なポケモンを連れていますね。どこの人なのですか?」
「時空の裂け目から落ちてきました。
別の世界から来たみたいです。」
「ヒイラギだ。前の世界ではポケモン博士をしていた。
こっちは俺の助手だ。」
「助手のディアンシーのディアですわ。
以後、お見知り置きを。」
俺とディアが挨拶した。
やはり、ディアが喋ったのに驚き固まる。
「ま、そうなるわな。」
「ふふ、そうですわね。でも、私はディアディア~なんて鳴きませんわよ?」
ディアがそう言って口元を隠して笑う。
ディアは俺が出会った頃には普通に喋っていたからな。
俺と出会うよりも前に言葉を覚えたらしい。
「それで、まさかこの人を調査隊に?」
「もちろんです!」
「シマボシ隊長が許可すると思います?」
「許可する。」
ヒカリがジト目で言うと後ろから現れた女性が言った。
話の流れからして彼女がシマボシ隊長なのだろう。
目付きが悪いが真面目そうな女性だ。
「だが、いきなりどこの誰かもわからん物を調査隊に入れる訳にはいかない。
よって、明日試験を行う。
それに成功すれば改めて調査隊への入隊を許可しよう。
取り敢えず今日はそこの宿舎を使え。」
シマボシ隊長はそう言うとイモヅル亭の中に入っていった。
「まぁ、その方がフェアですよね。
ですが、ヒイラギさんならクリアできるでしょう!」
「そんなに凄いんですか?」
「ええ!なんと3体捕まえたんですから!」
ラベン博士が言った。
いや、そんなのそこらの短パン小僧でも普通にやり遂げるぞ。
「嘘っ!?私でも1体捕まえるのに1日掛かるのに!?」
ヒカリが驚く。
この世界なら短パン小僧でも救世主になれるかも知れないな。
1日に3体のポケモンを捕まえるだけでこの有り様だからな。
その後俺達は話をしながら食事をして俺とディアは宿舎で休むのだった。