仮面ライダーディナイト・マルチバース・オブ・マッドネス 作:夢野飛羽真
本日20歳となりました夢野飛翔馬と申します。
原作:仮面ライダーで小説を書くのは初めてですが皆様何卒よろしくお願いします。
この回の内容はあらすじにも書かれている逢魔神話を詳細に描いたものです。
本格的なお話は次の第1話からですが第0話逢魔神話も是非読んでいってください!
特に歴史好きな人は楽しめる内容になっていると思います。
第0話:逢魔神話
「時計の針はさあ、未来にしか進まない。」
二筋の光が差し込む真っ暗な空間
一本の光は顔に傷を負い、服も所々焦げており戦いを終えた後であることが察せるような出で立ちをした若い男を、もう一本の光は王様が座る様な玉座に座る壮年の男を照らしている。
この2人の男は同じ名前をしている。厳密にいえば玉座に座る男は若い男の未来の姿でもある。
彼らの名は常盤ソウゴ、若い時の彼は王様を目指す中仮面ライダージオウに変身して自身の世界や仮面ライダーを巡る戦いに身を投じた時の彼であり、玉座に座っているのは"最低最悪の魔王"と呼ばれオーマジオウに変身し自分に挑む者達を追い払う日々を送っている。
「ぐるっと一周して、元に戻ったように見えても未来に進んでるんだ。」
若い方の常盤ソウゴも今はオーマジオウに変身すると言っても間違いではない。
というのも彼は先程までスウォルツという男が変身するアナザーディケイドと戦い、仲間であるゲイツとツクヨミの犠牲を払いつつもオーマジオウに覚醒しアナザーディケイドを撃破していた。
その結果として彼は世界を救い王になる資格を得たのだが、彼は歴史を作り直す道を選んだ。
仲間やライダー達のいる世界で王にならなくては意味がない。そう感じて彼は世界を作り直すという選択肢を選んだのだった。
未来の自分の
「二度と王にはなれんぞ」
という言葉にも
「なれるよ、なんかいける気がする。」
そう答えて彼は作り直した歴史で再び覇道を歩む道を歩むことになった。
そしてこの時計の針の話はその決意の後にわかき日の常盤ソウゴによって紡がれた言葉である。
「フッフッフッフッハッハッハッ、面白かったぞ、お前に会えて。若き日の私よ…」
その答えに未来の常盤ソウゴは満足し、金色の粒子と共に消滅し、その後現代のソウゴが変身するオーマジオウの手によって融合していた世界を再び分離し、新たな歴史を創造し、巻き戻った時間の中で新たな人生を歩むのであった……
そして、最低最悪の魔王オーマジオウとなる未来は消滅した筈だった……
「ここは…何処だ……?」
黄金の粒子となったはずのオーマジオウは荒れ果てた大地の上に立っていた。
『セイバー!』
何もない荒れた土地に一つの声がこだました。
オーマジオウと似た声で発せられたセイバーという言葉
それは物語を紡いできた炎の剣士仮面ライダーセイバーの事であり、そのことを示すようにオーマジオウの左手にはセイバーのライドウォッチが握られていた。
「このウォッチは……」
自分が未だ知らぬ仮面ライダーのライドウォッチが手元にあればそれを吹過ぎそうに見つめるという行動をするのは至極当然だろう。
『ワンダーライドブック!』
オーマジオウがウォッチを見るために自身の左手を顔の前に持ってこようとしたその刹那
ウォッチが光って一冊の本に変わる。
「この本は……?」
『スーパーヒーロー戦記!』
そのワンダーライドブックの名はスーパーヒーロー戦記
仮面ライダーとスーパー戦隊達の力を宿したライドブックである。
そしてライドブックを手にしたオーマジオウはその本から発せられる光に飲み込まれた…
春秋戦国時代 中国
「また違う場所か…」
気が付いた時にはオーマジオウは小高い丘の上にいた。
その丘からは1つの砦とそれを守備する兵士達、そして砦に攻め込もうとする兵達の姿があった。
「天に輝く五つ星!五星戦隊、ダイレンジャー!!」
だがその様子は普通の戦にしては異様だった。
攻める軍の先頭には赤、緑、青、黄、桃の5色に色分けされた男女の戦士5人
その名も五星戦隊ダイレンジャー、スーパー戦隊のうちの1つの戦隊である。
「何故彼らが……」
だがその彼らが戦争に参加し砦の守兵達に各々の武器での攻撃やそれぞれの技を次々に繰り出して攻め込んでいっている。
まるで戦争の武器、兵士、いや戦争の道具と成り果て、戦いに赴くダイレンジャーをオーマジオウは何故こんな戦いが繰り広げられているのかと不思議に思いながら見ていた。
そしてその景色はまた一瞬で変化した
1865年 アメリカ 南北戦争
「この戦争は…」
奴隷制度の撤廃を訴えるアメリカ北部、アメリカ合衆国と奴隷制度継続を訴え合衆国から分離した南部のアメリカ連合国によるアメリカ国内における内戦、南北戦争終盤
北軍と南軍のぶつかり合いの中でも異様な戦いが巻き起こっていた。
「龍撃剣!」
「リボルケイン!」
恐竜戦隊ジュウレンジャーの戦士の一人、ティラノレンジャーの龍撃剣と仮面ライダーBRACK RXのリボルケインが刃を交え合っている。2人の剣が交わる度に火花が散り、降りかかる火の粉を顧みず、また二人の戦士は剣を持つ腕を振り上げる。
治承4年(1180年) 韮山(現在の静岡県伊豆半島)
オーマジオウの目の前に広がる光景はまた一変する。
「今度は日本か…」
目の前に広がる田園風景や和風の建物からここが彼にとってなじみ深い国の日本であることがすぐに察せられた。
「かかれー!」
そして彼の前でまた一つの戦が繰り広げられていた。
鎧甲冑を身に纏った武者達が矢を放ち、刀を交え、槍で突き合っている。
彼らの背負う旗からこれが源平合戦の一幕であることが分かる。
「我こそは北条小四郎義時!いざ尋常に勝負致せ!」
「誰かと思えば北条の小倅か。平家に逆らったらどうなるか、この堤信遠がわからせてくれよう!」
源氏方の武者北条義時と平氏方の武将堤信遠の2人が向かい合い、これより一騎打ちが始まるという雰囲気が漂う。
「「変身!」」
『マツボックリアームズ!一撃インザシャドウ!』
2人が互いの刀で切り合うかと思われた時だった。
北条義時が仮面ライダーアギトに、堤信遠が仮面ライダー黒影に変身し先に黒影の槍である影松をアギトに向けて突くが、アギトは自身の脇腹を捉えた槍の刃先を手で受け流して一瞬で青い生態装甲が特徴的なストームフォームに姿を変えて薙刀のストームハルバードで黒影の胸部を突く。
「源氏如きがあ!」
胸部を突かれ、後方に退き距離を置いた黒影が影松を横薙ぎに振るい、アギトはストームハルバードで振るわれる影松を止める。
「何故あの者達が仮面ライダーに…」
歴史上の人物2人が仮面ライダーに変身し互いの刃を交え合っている様子に対しオーマジオウは考えを巡らせた。
戦争に参加するスーパー戦隊や仮面ライダー達。
増してやその変身者は実在した人物である可能性が高い。
この混沌とした状況の答えを導き出す頃にはまた彼の周囲の景色が変化していた。
応仁元年(1467年) 京都
京都と聞くと和風建築が立ち並び雅で煌びやかな都を想像する人が多いだろう。
だが今オーマジオウが立っているのは荒れ果てた大地
戦禍の中で荒れ果てて燃え尽きた木造の建物、戦いの中で命尽き果てた武士達の亡骸が地面に転がっている。
「応仁の乱か…」
応仁の乱、室町時代中期に京都の室町幕府の足利将軍家や有力大名の跡継ぎ争いが日本を2分した。
東軍と西軍2つの軍がぶつかり合い、この戦乱はやがて全国に広がっていくことになる……
「ここにもいるのか……」
そしてこの荒れ果てた京の都でも仮面ライダーやスーパー戦隊、さらにはキカイダーや宇宙刑事ギャバンなどの多くのヒーロー達が入り乱れて互いの攻撃をぶつけ合っている。
「あの本に記されたヒーロー達の物語が一気に解放されたことでヒーローの入り乱れる混沌とした世界ができてしまったのか…」
スーパーヒーロー戦記、それはアガスティアベースに保管されていたヒーロー達の物語が記された禁書が解放されたことで始まる物語であり、そのワンダーライドブックには仮面ライダーとスーパー戦隊の力が秘められており、世界を創造する力を持つオーマジオウの手が触れたことでヒーローの力が溢れ出してこの混沌とした世界が作られてしまった。
地球の歴史の様々な場面にヒーローが現れるこの世界が出来た経緯をオーマジオウは察することができた。
これもまた、彼の中にヒーローの物語の記憶が流れ込んできた為だろう。
「だがこの混沌…私が終わらせなくては……」
そしてオーマジオウはある一つの危惧すべき事案に気付いていた。
「歴史を正さねば……」
溢れるヒーロー達が本来の世界の歴史を変えてしまう可能性があった。
それは本来の世界とは全く違う世界を作ってしまうリスクがあることだ。
オーマジオウが未だ普通の高校生、常盤ソウゴだった頃よりも酷い世の中ができてしまうかもしれなかった。
このまま混沌とした状況が続いてしまえばこの世界が壊れてしまう、そう思ったオーマジオウはこの状況を打破する決心をした。
本来の歴史を守るためにも……
まがいなりにも自分の力によって作られたこの世界の人々を守るために……
そして、最高最善の魔王になるために……
「出でよ!仮面ライダー!!」
オーマジオウが手を振りかざすと過去の彼の姿の一つであるグランドジオウやかつて彼と何度か共闘をしたディケイドの最終形態であるコンプリートフォーム21、究極の闇を超えし仮面ライダークウガライジングアルティメットフォーム、そして仮面ライダーゼロツーを中心とした総勢21体の最強形態の仮面ライダー達が一斉にオーマジオウによって召喚され、天に突きあげられたオーマジオウの右手には伝説の聖剣、刃王剣十聖刃が握られている。
「物語の結末はッ…!私が決めよう……」
これより後の世でこの戦いは逢魔の乱と呼ばれた。
オーマジオウと彼に召喚されたライダー達は他のヒーロー達を次々と撃破することで世界からヒーローの物語を次々と分離した。
そして、1945年 8月頃 逢魔世界 ユーラシア大陸
「これで最後か。」
ここまで世界からヒーロー達の物語を切り離してきたオーマジオウと仮面ライダー達、彼らの前に最後の壁が立ち塞がった。
「デビルシティーにデビルライダー、貴様らをここで止める!」
最後に残った物語、それは悪魔の物語であった。
本来中国という国があるはずの地には悪魔ディアブロと彼が率いる悪魔達が大量におり、アジアと呼ばれる地域の大半を占領し、ユーラシア大陸を悪魔の手中に収めようとしていた。
この時点で世界の勢力は従来通りではなくなってしまった。
今後本来の歴史を歩むことはこの世界ではできないことが決まってしまった。
「かかれー!」
ディアブロの配下の悪魔、クリスパー4体がデビルシティーに向かって歩みを進めるオーマジオウに下級悪魔と共に突撃する。
「世界の歴史を修復することはもう叶わない。ならば私がより良い世界を作ろう。」
オーマジオウ、常盤ソウゴの内に秘めたる思いは世界を良くしたい。その為に王様になりたい。
オーマジオウの力でいくら寿命が延びて数百年生きようとその根幹にあった思いは変わらなかった。
「最高最善の魔王に、私はなる!」
刃王剣十聖刃を手にオーマジオウは悪魔達を次々と切り伏せた。
「これが私の天下だ!!」
4体のクリスパーとデビルライダー軍団を切り捨てたオーマジオウが振るってきた刃王剣十聖刃の刀身がオーマジオウの力を注ぎこまれることでどんどん巨大になっていく。
その大きさはkmの単位でしか表せないほどに大きくなり、オーマジオウとともに宇宙から飛び立ったかと思えば、デビルシティーの上から降り注ぎその中心部を刺し貫ぎ、地面に突き刺さった。
崩れ行くデビルシティ、そこから出てきた悪魔ディアブロ、そしてそのディアブロを拳一発で撃破するオーマジオウ
それは悪魔の敗北を意味していた。
悪魔を倒したオーマジオウは英雄となった。
その後の世界もオーマジオウが統治することでより良い世界となった。
悪魔達との戦いの跡地にはオーマジオウと21人の仮面ライダーの像が作られ、彼はこう呼ばれた。
"最高最善の魔王"
その後この地は逢魔天竺と呼ばれてオーマジオウの巨大な石像や21人のライダー達の石碑が立てられ、彼ら英雄を称える地となった。
後の世でこの世界は逢魔世界と呼ばれ、逢魔世界から分岐した平行世界が次々と作られた。
その平行世界には分離された物語のヒーロー達が現れてそれぞれが各々の世界で輝きを放っている。
ヒーロー達の輝く平行世界群はこう呼ばれた。
"ステラバース"
そして現在、ステラバースの中でまた一つの新たな星、新たな仮面ライダーの伝説が始まろうとしていた。
平行世界を巡る戦士の物語
"マルチバース・オブ・マッドネス"
The Story is started...
ということで逢魔神話でございました。
スーパーヒーロー戦記から始まるマルチバースの物語
その行く末は第一話からでございます。
では次回もお楽しみに!
小ネタ解説
春秋戦国のシーン
ここのシーンはMARVEL映画シャン・チーの1番最初のシーンを中華風のスーパー戦隊
ダイレンジャーで再現してみました。
南北戦争のシーン
アメリカでの戦争のシーンということで初代パワーレンジャーとしてアメリカでリメイクされたジュウレンジャーと同じくアメリカでリメイクされたBRACK RXの組み合わせを出してみました。
源平合戦のシーン
現在放送中の大河ドラマ"鎌倉殿の13人"の主人公北条義時(演じるのは小栗旬さん)と平家の憎まれ役の堤信遠に登場していただきました。
ライダーを選んだ基準としましては両方槍などの長い武器を使うという基準です。
それに加えて、小栗旬さんが仮面ライダーアギトに変身するの何かカッコいいなとも思ったのでやってみました。
応仁の乱のシーン
日本で1番の大乱戦と言えば僕は応仁の乱を思い浮かべます。
オーマジオウはこの時、セイバーライドウォッチとスーパーヒーロー戦記の影響でセイバーまでの仮面ライダーの力を使えるようになりました。
第二次世界大戦のシーン
戦いの終わりを表わすには日本が終戦したこの戦争と同じ年代で最後の戦いを描いてみました。