アメーバ女神によって異世界転生した俺、リセマラで良いスキルを手に入れたんだけど故郷からは使えないと追放されたので孤島に引きこもってスローライフを満喫します   作:嫉妬レウス

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24話 身勝手な切なる願い

 全く、面倒なことになったものだ。

 俺としては全く馬鹿にしたつもりもないし、煽ったつもりもないのだが、どうも魔王は先日の俺の態度がいたく気に入らなかったようだ。

 あれから、防衛兵器がひっきりなしに稼働して魔王軍を薙ぎ払い続けている。

 全く、こっちに手を出してこなければ何もしない、お互い相互不干渉で居ましょうと言ってあるのにこれだ。

 

 リア充系脳筋というのは俺みたいなタイプを攻撃せずにはいられないのだろう。

 全く嫌な連中に目を付けられたもんだ。

 

 今日は大戦士だかなんだかって名乗ってた奴が来ていたようだが、両手両足を機械弓に撃ち抜かれて動けなくなっていた所を、砦近くの樹海に生息する謎生物に襲われていた。

 あとで装備は回収しておこう。

 

 ところで、なんだか最近は魔族と人族が連合して襲い掛かってくるようになった。

 あいつら相争ってたのになんで今更仲良くしてんだ?

 何か?一緒に虐められる弱い奴を見つけたから仲良く甚振ろうってのか?

 

 クソが、黙ってやられてるだけだと思うなよ。

 

 窮鼠猫を噛むって事を教えてやる。

 

 こっちはスローライフがしたいだけだというのに、余計なのがちょっかいをかけてくるから防衛能力の強化という余計な仕事が増える事になった。

 ともあれ、喧嘩を売られて反撃しない訳には行かない、それは最悪だからだ。

 最早明確な敵となった人魔連合に容赦をしてやる理由はどこにもない。

 

***

 

 とりあえず、レーダーの認識距離を伸ばして、最近使えるようになった飛行型の小型ゴーレムと連携しての索敵を可能にさせてみた。

 これで相手が空を飛んでこようが、先手を打って発見する事が出来る。

 発見さえできれば、空中戦なんて概念が無い世界だから、生物的な反応で回避行動をとる事があったとしても基本的には七面鳥撃ちだ。

 そしてそれを潜り抜けたとしても増設した対空システムが間違いなく空を覆う弾幕を打ち上げる。

 

 なお、最近大陸間弾道弾的な付与にも成功したので、避難民だか軍だか知らないが人や魔族が集まっている所らしい場所にメガトン級の弾頭を2~3発撃ち込んでおいた。

 ……警告してるんだ、空気読んでこっちに来るのはやめてくれよ?

 

「……ご主人様」

「なんだ、リーザ」

「ご主人様は、何故人々を助ける事を厭うのですか?」

 

 起きたか

 

「俺が一人でここまで発展させた、その対価も払わずに自分たちの命を助けるためにここを善意だけで利用させろだなんて虫唾が走る」

「外は死病が蔓延しているのでしょう?持てる者が持たざる者を助けるのはあるべき義務ではありませんか?」

 

 ノーブレスオブリージュって奴か。

 外から上っ面だけ聞くなら美しい言葉だな。

 

「大きな力を持つ事には大きな責任が伴う、か?」

「はい」

 

 はぁ……

 

「いいか、リーザ、大きな力を持つ者は大きな責任を負う事もできるだろう、しかしそれは“負う事もできる”と言うだけで“負わなければならない”とイコールではない」

「ご主人様、これは損得勘定ではなく誇りの問題なのです」

「俺にとって、その誇りとやらは道端の石ころと何も変わらない」

「……どういう事でしょう」

「歴史上、大きな力を持つ者が大きな責任を負うふりをしてもっと下の、力のない者にその責任を丸投げしてきたのは数えきれないほどある、それを罪だというなら、今更俺がそれに一つ書き加えたからなんだというんだ」

 

 誇りや信念……統合すれば「やりがい」は他人を搾取するとき以外は全く存在感のない言葉だ。

 それが全てを過不足なく物語っているだろう。

 

 それよりも……

 

「リーザ、ここ暫くは反抗的だな」

「そ、そんな事は……」

「まぁ良い、他人が何をどう言おうと俺のすることは変わらないからな」

 

 社会やら他人やら、そういうモノが先に裏切っておいて事が露見すると被害者面するものだという事位は知っている。前世で散々その被害に遭ったんだからな。

 だから、俺は前世の轍は踏まない。

 そして他人に対して一番良い対応と言うのは、今も昔も同じ。

 無視する事だ。

 お互いに無関係、という関係だけが人間関係を丸く収める。

 それは社会に対しても同じ事。

 社会にとって居ても居なくてもいいどうでもいい人間である事は、社会だの世間だのから身を守る唯一絶対の方法だ。

 いくら社会だの世間だのってのが悪辣で厭味ったらしく、如何に自分以外を貶めるかに生命を賭けているとしても、よく知らない、判らない奴にあまり濃い攻撃は出来ない。

 無論、知らないなら知らないなりに攻撃はできるが、その労力をかけるよりは無視したほうが良い、という結論に達するだろう。

 

「……」

 

 リーザはそれ以上何も言わない。まぁ納得だの理解だのはどうでもいい。

 

「用がないなら下がれ」

「はい……」

 

 そう言えば、ここ暫く二人とも抱いていない。

 魅了とかそういうのが切れたか?

 

 制限のあるエンチャントに関しては効果時間や条件なんかをその内確認しないと駄目だな。

 

***

 

 結局何かする気にはなれず、生産設備の見回りだけして横になる。

 射石砲が稼働してるので、何か捕らえたんだろう。

 また明日には素材回収ができそうだ。

 

「俺はただ、平穏に生きていたいだけなんだ……」

 

 なんで、世界総出でそれを責め立てるんだ。

 俺が生きてることが、悪だとでもいうのかよ……。




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