FGO DLC実績『鬼血の継承者』獲得   作:秋の自由研究

231 / 373
第九十六章

 言え! その方法を! な実況、はーじまーるよー。

 

 さて前回、ボロボロの痛々しい姿になったラーマ君にナイチンゲール婦長が襲い掛かったところからの、続きです。いや言い方ぁ!!

 

『――クー・フーリン。光の御子と呼ばれた、アイルランドはアルスター伝説に語られた大英傑。彼が戦場を共に駆け抜けた槍ゲイ・ボルグは、狙えば必中、一撃で心臓を穿つと伝わっている』

 

 問題は、ラーマという英雄をここまで追い込んだ敵です。ケルトという伝説の軍勢が敵に回っているならば、真っ先に名前が挙がる程の脅威であり、抜群の知名度を誇っているのがクー・フーリンでございます。

 影の国、と呼ばれる人外魔境の地を統べる傑物、影の国の女王たる『スカサハ』に武術の手ほどきを受け、クランの猛犬と恐れられた武術の達人。

 

 ロマニの言う、必ずや心臓を穿つ呪われた槍『ゲイ・ボルグ』を手にし。短い生涯の中で参加した大きな二度の戦争で、多大な戦果を上げました。

 その最期は、敵に奪われた自らのゲイ・ボルグに貫かれるという、なんとも悔しい終わりだったと言いますが……それでも尚、クー・フーリンは自ら石柱に身体を括りつけ、内臓が零れる程の重症を負って尚、最後まで倒れる事は無かったと言います。

 

『ですがドクター、ゲイ・ボルグは心臓を穿つ伝説こそ持ちますが……ラーマさんのように心臓を呪う、と言う力は、ない筈なのでは?』

 

 ……しかし、マシュの言う通り。

 ゲイ・ボルグは相手の『心臓を一撃で穿つ』というシンプルかつ強力な力を持ってはいますが、しかし逆に言えば、それ以外の特殊な呪い等は持ち合わせません。

 ラーマ君の現状のように、心臓の治療を阻害する力とかは持ち合わせていません。

 

 そういう力を持っているのは、クー・フーリンの後輩……そう、以前登場した、ディルムッド君の持つ黄色の槍、『ゲイ・ボウ』と言う槍の方なのですが、ラーマ君が交戦したのはあくまでクー・フーリン。ディルムッドが戦いに乱入した、という事もないらしいのですが……さて。

 

『ゲイ・ボルグは、『放てば心臓を破壊する』という現象を引き起こす。だから、ラーマにゲイボルグが直撃したんだから、『心臓が破壊されて死んでいる』という状況の方が普通で……根性で耐えているこの状況の方が異常なんだよ』

『――彼が生きている事が異常だと?』

『いやそういう事を言っているんじゃなくてね!?』

 

 ……うんまぁ、そりゃあそこは反応するだろうねナイチンゲールさんは。まぁとりあえず落ち着いて、そういう事を言ってる訳じゃないんですお嬢さん……今の状況を客観的にドクターが説明してくれてるだけだから。

 

 えー……取り敢えず寸断された説明の続きですが。

 要するに、コレはゲイ・ボルグの能力じゃなくて、ゲイ・ボルグに心臓を破壊された事によって起きている『現象』が近いという話です。

 ゲイ・ボルグは『必ず』心臓を穿つ伝説を持つ槍ですが、それは宝具として昇華した後に『直撃すれば必ず心臓を破壊する』という能力として成り立ちました。

 

 その確定した筈の事象を、何とラーマ君は根性と逸話と化け物染みたステータスとスキル諸々で堪えているのです。しかし、直撃したゲイ・ボルグの方も心臓を絶対に破壊してやろうと力を発揮し。

 その結果、心臓にダメージを負いながらもなんとか耐えているけど、治療してもすぐさまその能力が修復した心臓を破壊しようと暴れ出す現状が出来上がる、と。要するに世界の選択に対してラーマ君がピンで抗っているというのが現状で。

 

 その心臓を蝕むゲイ・ボルグの力が『呪詛』と言う形で、ラーマ君の心臓に現れているという事になります。みーんなー! 分かったかなー? 俺は全然分からん(無知の知)

 で? どうやったらラーマ君を治せるんです?

 

『これをどうにかするには……一番手っ取り早いのは、傷を負わせた相手を倒し、ゲイ・ボルグを破壊する事。そうすれば、彼を蝕むゲイ・ボルグの力も消え、治療すれば問題なく心臓を治せる……んだけど』

 

 最終的に、全員〇せばいいのだ!!(笑顔) えぇ……(困惑)

 まさかのラーマ君を治療する方法が、承太郎さんがやったDIOという元凶を叩き潰す脳筋方式だったという……結局の所、筋肉式はすべての問題を解決するんやな、って……まぁ理論的としてはそれでいいと思うんですけれども。

 

『だけど、それが困難な事くらいは、通信の先の僕にだってわかる……』

『先の二人の英傑、フィン・マックールにディルムッド、それに無尽蔵に湧いてくるケルト兵たち……そして、ケルト、アメリカ、何れにも属さない二騎のサーヴァント。ケルトの大英雄殿を倒すには、余りにも不確定要素が多すぎる、かな?』

 

 相手は最強クラスの怪物だって言ってるだルルォ!? しかも今回の敵がケルトな皆様である点を考えると、少なくとも彼以外にもディルムッドとフィン・マックールというケルトの重鎮がいて、他にも敵がいると考えると……不可能に近いんじゃ……! それが出来たらもう多分特異点攻略できてしまっている可能性が高いんじゃ……!

 

 つまりラーマ君は最早助からないという事ですか!?

 いいえ皆さま……心配をなさらず。当然、別の方法もございます!

 

『……とはいえ、この不確定要素たっぷりで、渾沌とした状況だからこそ、我々には好材料がある、かな』

『うん。この世界が、到底安定している状況ではないという事……彼の身体を蝕む槍の力も、不安定なこの環境では絶対じゃない。ラーマ君自身の存在力、槍に対抗する為の力を補強できれば、かなりマシな状況になる筈だ』

 

 そう、サーヴァントも決して弱い訳じゃありません。槍の力が絶対的でない現状ならばしっかりとラーマ君の存在を補強すれば……跳ねのけられるのです。世界がラーマ君へ押し付けている呪いを!!

 

『しかし、存在力の補強と言っても……』

『ふむ。一番わかりやすいのは、生前の彼の知り合いに会う事だ。生前の彼の『設計図』を知っている相手がいれば、治療の効果も上がると思う』

 

 つまりは? 絆パワー!!!(雑) いや絶対違う。

 それは兎も角。この方法には、ラーマ君のお知り合いが召喚されている事が、先ず大前提な訳なんですけれども。ラーマ君の知り合いとなると……馬鹿な、聖人よりも数が少ない、だと……!?

 

 同じ神話から知り合いが特異点に召喚されてる、って言う割と絶望的な可能性を引かないといけないという。くそっ、折角ラーマ君の身体を治せる光明が見えてきたというのにそんな都合の良い話が――

 

『心当たりは、ある』

 

 あったよ!! 都合の良い話!!(歓喜)

 

 ラーマ君曰く、この特異点には彼の生前の妻である、シータちゃんが召喚されているとの事で。そもそもクー・フーリンに勝負を挑んだのも、彼女の行方を探るためだったという事です。

 

 ラーマの妻シータ。ヴィシュヌの化身と言われるラーマ君に対して、彼女はそのヴィシュヌの妻であるラクシュミーの化身。前前前世から結ばれているカップルと言うわけですねぇ!! フゥ! アッツゥイ!!(茶化しホモ)

 

 そして、ラーマ君が英雄だったように。彼女も強いヒロインでありまして。

 

 特にラーマ君から二度の不貞の疑いをかけられながらも、決してあきらめることなく最後まで自らの誠実を訴え続けた、とっても強い……えっ? ラーマ君?(震え声)

 

 一応、二度目はまぁ理由があっての事だったんですけど……一度目は普通に妻を信じられなかったラーマ君に全面的な非があるという。

 お前そんなことしておいてもう一度会いたいとか抜かしてたの……?(困惑)

 

 いやまぁ、ラーマ君はシータちゃんを大切にしてたのも、ちゃんと仲が良い夫婦であることも、原典でも一応、言及はされているらしいんですけれども……因みにFGOのラーマ君はゲロほどその事を後悔していると自ら言及しています。残当で草も枯れるわ。

 

『成程、ラーマの妻、シータか。君の縁に引かれて召喚されたのか。その人であれば申し分ない。ゲイ・ボルグの呪いを跳ね除けるのも、不可能ではないだろう』

 

 うーん生前の行いから割と恨まれていても仕方ないと思うんですけれども、まぁ、それで恨まれていない事を祈りつつ、お力を借りに行くしかありません。ラーマ君は一応現状の最高戦力なので、コレを切り捨てる手はありませんしね。

 

『となれば後は――エジソン・ケルトの勢力と、アメリカ各所で惨殺を繰り返す、何れにも属さぬ武者のサーヴァントをどうするか、だな』

 

 ……んで。首尾よくラーマ君を復活させて、戦力が整ったとして……問題はそこに帰って来るわけですけれども。

 

 ロマニの分析曰く、エジソン側のの物量は単純な『アメリカンチート』との事。まぁ、現代においても『物量戦』ならアメリカって言う位に化け物染みてますから……

 しかし、真に問題なのはもう一つ。積極的に人理崩壊を目指しているケルト側の勢力の方なのですが……こいつ等、恐ろしい事に兵士を『無限に増殖してくる』可能性が出て来ております。

 

 ケルト側の証言(盗み聞き)から『女王(クイーン)さえいれば幾らでも替えが利く』とのお言葉が出ているらしく。そして向こうも実際、当然の如く敵兵を湯水のごとく使って攻勢を仕掛けているとの事で、状況証拠もなんとなくその最悪の可能性を補強しており……つまり! 戦力を削る事は、ほぼ不可能!!! まぁアメリカ側と消耗戦するのも不毛ではあるんですけれども……

 

 まぁどっちにせよ頭である発明王と女王様を倒さねば面倒という事に変わりなく。

 

『となれば……』

(キング)女王(クイーン)を同時に、そしていっぺんに討ち取る……ケルトを瓦解させるならば、『暗殺』が一番手っ取り早く、そして確実だと思われる』

 

 という事で。

 カルデア勢初めての……敵将に狙いを絞った暗殺作戦が、今、ロマニの手によって立案されました。うーん世界を救う側の戦い方じゃないねェ……

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。