Monster Hunter : World War   作:Soh.Su-K

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Prologue
狩猟時代から戦争の時代へ


 ここでは、人類史における大きな転換期である、狩猟時代の終焉について深く掘り下げてみたいと思う。

 現代、狩猟時代は終焉したと言っても過言ではない。

 『史上初のハンター』『ハンターの祖』『ココットの生きた伝説』『ココットの英雄』など様々な呼称を持つ、かの伝説的竜人から始まる人類の狩猟時代。

 自然そのものに対して成す術なく、抗う事の出来なかった我々弱き人類は、武器を手にモンスターへ挑む勇者たちを敬意をこめて『ハンター』と呼んだ。

 ハンターは自然との共存の一つの形として成り立っており、決してモンスターの殲滅が目的ではなく、自然との共生こそが人類の理想であった。

 幾人もの命を散らしながら、それでも強敵を倒した者は英雄と称えられ、憧れと尊敬の的となっていった。

 

 だがある時、モンスターを手懐ける者が現れた。

 太古より、性格の大人しいモンスターを家畜として飼う事はよくある話なのだが、この者は違った。

 凶暴な大型モンスターを手懐け、意のままに操る事が出来たのである。

 まるで心を通わせているかのようなその能力者を人々は『フィーダー』と呼ぶようになる。

 フィーダーの出現により、狩猟は飛躍的に容易になった。

 それにより、工業技術が飛躍的な発展を遂げる。

 狩猟時代の崩壊はこの時から始まったと言えるだろう。

 

 やがて、フィーダーは国の軍事力となり始める。

 その頃からフィーダーは『騎士(ナイト)』と呼ばれるようになった。

 それまで曖昧であった国家と言うものが急速に強固に形成され始め、工業技術の発展と共に資源や領土、思想や宗教と言ったものでの対立が激しくなっていく。

 騎士の出現により、人類は自然を相手とする狩猟の時代から、人同士が争い合う戦争の時代へと足を踏み入れたのである。

 

 ハンターという職業が完全になくなってしまった訳では、勿論ない。

 しかし、最盛期から比べ『ハンターズギルド』が抱えるハンターの数は三分の一以下にまで減っているのが現状である。

 まさに、斜陽産業と言えよう。

 騎士もフィーダーもいなかった狩猟時代、人類は自然と共に生きていた。

 今、人類は自然を全く顧みていない。

 人類は自然と共に生きてきた筈であり、人類も自然の一部の筈である。

 自然との共存について、我々が慎重さを欠いていた事を未来の世代は決して許さないのではなかろうか。

 これは私の主観ではあるが、その様な気がしてならないのである。

 

 

 

 

『人類史Ⅱ』狩猟時代から戦争の時代へ―――冒頭より一部抜粋

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