機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜 作:残月
あれから数日間、オーブ海域の外でアークエンジェルを待ち構えていた俺達。恐らく現れるであろうポイントで待ち構えていた。いつ来るか分からないアークエンジェルを待ち続けるのは結構暇なもので補給や整備が終わってしまえば、退屈になってしまう。
アスランは何処か思い詰めた表情になっていた。多分、キラの事で悩んでいるな。
イザークはギラギラとした目で日々を過ごしている。多分、『俺がストライクを倒す!』なんて意気込んでいるんだろう。
ディアッカはグラビア雑誌を読んでリラックスをしていた。後で借りるとしよう。
ニコルは……アイツにしちゃ珍しくボーっとする事が多くなった。オーブから戻ってから様子がおかしい気がする。
まだ出撃にならないので俺はニコルの様子を見にいく事にした。甲板に上がるとニコルがカモメに餌をあげながら囲まれていた。
カモメに餌を与える美少女……うーん、絵になるな。
「随分、懐かれたなニコル。おっと」
「あ、ラスティ……」
俺が声を掛けると一羽のカモメが俺の方に飛んできたので腕を伸ばすとカモメが俺の腕に留まる。おお、テレビで見たのをやってみたが案外、上手く乗ってくれるもんだ。
俺の声に振り返ったニコルは少し元気が無さそうに見えた。
「最近、少し悩んでる風に見えたが何かあったのか?」
「悩み……うん……聞いた方が早いですよね……」
俺の言葉にニコルは少し躊躇った後に口を開いた。
「ラスティは……年下が好みなんですか?」
「真顔で何を聞いてんねん」
真面目な表情で俺を見上げるニコル。思わず、芸人風のツッコミが出てしまった。でも何処か切羽詰まった様子のニコルに答えた方が良いのだろうと思う。
「そうだな……まあ、年上か年下のどちらかと言えば年下かな」
「そ、そうなんですね……だからラスティはオーブで、あの娘にナンパを……」
俺が質問に答えるとニコルは悩む仕草を見せた。ちょっと待とうか。あの後、何があったが説明しただろうが。
「説明はした筈だがシンとマユは偶々会っただけだぞ」
「でもディアッカが『ラスティは足が好きだからスカートを履いた、あの娘の足に夢中になったんだろうぜ』って言ってたので」
シンとマユに関する誤解は解いた筈なのに、ある意味誤解とは言えない誤解が発生していた。あながち否定も出来ないのが悲しい。取り敢えず後でディアッカには卍固めの刑に処するとしよう。
「それはディアッカの嘘……いや、からかっただけだろ。と言うか、それで悩んでたのか?ニコルも可愛いし、スカートも似合いそうだから着てみれば良いのに」
「に、似合うと思いますか?」
俺の発言に食い気味に反応するニコル。落ち着きなさいっての。
「ニコルは可愛いんだから、もっと自信を持っても良いと思うぞ。さぞ女の子らしい姿も似合うだろう」
「じゃ、じゃあ……今度、着てみますから……その……見て下さいね?」
思えばニコルは学生服と軍服しか見た事がない。しかも軍学校の制服もスカートをではなくズボンを履いていた。特別許可を貰っていたらしいのだが、俺としてはスカートを見たかった。
そんなニコルが私服を……しかもスカート姿を見せてくれると言うのなら嬉しいじゃないの。恥ずかしそうに、そんな事を言われたら色々と考えちゃうじゃないの。
「じゃあ、休みが取れたら一緒にショッピングにでも行くか。楽しみだなー、ニコルを着せ替えさせるの」
「うっ……いきなりハードルが上がりましたよね!?僕に何を着させるつもりなんですかっ!?」
俺の提案にニコルは何を着せられるのか想像したのか頬を染めていた。そんな想像をしたのなら、想像通りにしてやろうじゃないの。色々と楽しみになって来たぞー。
このやり取りの二日後にアークエンジェルを捕捉した俺達は出撃する事になった。俺は後々、この死亡フラグ満載の会話をニコルとした事を後悔する事となる。