機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜   作:残月

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アカデミー卒業後の任務と訓練

 

 

転生してから既に半年が経過していた。アカデミーでの日々は何気に楽しいもので俺を特に奮い立たせたのはMSの存在だった。シミュレーターや実機に乗った時は感動して泣きそうになった程である。

まあ、最初のシミュレーターに乗った時は戦場の絆気分でやろうとしてシミュレーターでも仮想Gが掛かる事を知らず、何も考えずにフルスロットルを吹かして意識が飛び掛けるというアホな事をした。教官にはめちゃくちゃ怒られて、イザーク達からは馬鹿にされた。アスランとニコルは心配してくれたけど。

 

あれ以降、大きなトラブルも無くザフトのアカデミーを卒業した俺達は赤服を身に纏い、クルーゼ隊に配属された。

 

アカデミーを卒業したばかりのひよっこって事もあり、日々訓練や重要度の低い任務や雑務をこなす日々。まずは軍隊の規律や任務に慣れろって事なのだろう。そんな中で俺は……

 

 

『ちぃっ……やってくれる!だが、そろそろ終わりにするぞ!』

「ぐ……うぅ……っ!」

 

 

シミュレーターで模擬戦をしていた。目の前にはザフト軍の主力機であるジンを専用にカスタマイズしたオレンジ色のジン。俺の乗るジンは通常タイプの物なので性能に差はあるがカウンターや意表を突く戦い方ならなんとか戦えるので必死に応戦しているのだがいかんせん性能差とパイロットの腕の差でジリジリと追い詰められていた。

相手側からの通信で相手もこっちを仕留めようとしているのが分かる。高機動戦をしながら76mm重突撃機銃で撃ち合いをしていたが弾切れとなり、互いに重斬刀を構えた。こっちの機体は既に限界が近いが相手はまだ余裕がありそうだ。

 

 

『せやぁぁぁぁぁぁっ!』

「突貫する!と見せ掛け……ぐべっ!?」

 

 

ペダルを踏み、ジンの背面ブースターを吹かして突然。無理に突っ込もうと見せ掛けて、直前で軌道を変えて相手のジンをタックルで吹っ飛ばして体勢を崩してから重斬刀の一撃をと考えていたのだが俺の行動が先読みされていたのか、相手のジンは俺が変えた軌道に合わせて体勢を変えており、丁度俺が突っ込んだ先に待ち構えていた。そこへ相手のジンの重斬刀の一撃が俺のジンに浴びせられ『機体大破』の文字がディスプレイに表示される。俺の負けが確定した。

 

 

 

「くはー……負けたー」

「ふん、だらしない奴め」

「いや、俺達全員漏れなくミゲルに負けてるからな?」

「一番、食い下がったのはラスティだったな」

「お疲れ様です、ラスティ。凄かったですよ」

 

 

 

シミュレーターから出た俺はイザーク、ディアッカ、アスラン、ニコルが迎えてくれた。今現在、シミュレーターでの訓練に勤しんでいた。通常なら相手は連合のMAメビウスや戦艦を相手にシミュレーターをするのだが傭兵が相手の場合、相手もコーディネーターでMSを使ってくる場合がある。その為、MS同士の経験も必要だと模擬戦となった。

 

 

「まったく…ノーマルのジンで俺の機体に追い付くとか普通は無理だからな?自信無くすぜ」

「終始押されっぱなしだったから、それを言われても……やっぱミゲルは強いな」

 

 

俺と同じくシミュレーターから出てきたのはクルーゼ隊の先輩でもあるミゲル・アイマンだ。エースパイロットの証である専用機持ちなのは伊達じゃ無いな。めっちゃ強かった。

 

 

「ノーマルのジンで俺と互角に戦ってる段階で異常だっての。ラスティは新人の中で専用機を貰う筆頭かもな」

「アカデミーでもラスティはMSの扱いの成績が良かったですからね」

 

 

ミゲルが俺の評価を下し、ニコルがアカデミーの頃の事を思い出した様に口にする。

そう、最初の失敗を除けば俺はMSの扱いだけは成績が良かったのだ。アスランやイザークとMS模擬戦タイマン勝負をしても勝てる程度には。もしかしたら原作のラスティも同様だったのかも知れない。まあ、でも……いくらMSの扱いが巧みでも乗る前に頭パーンされたらダメだよなぁ……アカデミー卒業してから、いつヘリオポリス行きが確定するのか不安で時折胃が痛くなる。腹を括ったつもりでも不安が勝る時の方が多い。

 

 

「くそっ……勝負だラスティ!」

「よーし、返り討ちにしてやる」

「だったらチーム戦にしないか?俺とイザーク、ラスティとアスランで組めよ」

「ラスティは今、ミゲルとやったばかりだろう。俺とニコルで組むぞ」

「そうですね、一先ず休んでくださいラスティ」

「んじゃ、俺も休むか。シュミレーターをセッティングしてやるから待ってろ」

 

 

そんな俺の不安を知らずに負けん気の強いイザークはMS模擬戦で自分よりもミゲルと良い戦いをした俺に対抗心を燃やしたらしい。こういう時、イザークの性格って助けられるよ。体を動かしてた方が不安な事を忘れられるし。

そんな風に思っていたらディアッカ、アスラン、ニコル、ミゲルでトントン拍子に話が進み、俺は休みにされた。四人はそれぞれシミュレーターに入っていき、ミゲルは四人用のセッティングをし始める。

 

 

「ラスティはクルーゼ隊の次期エース候補だな。もっとも簡単にエースの座は渡さないがな」

 

 

ミゲルの発言に「それ、ある意味死亡フラグです」と心の中で呟く。そんな風に考えた俺の胃は再びキューッと痛み始めていた。

 

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