機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜   作:残月

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ライトニングストライカーパックの行末

 

ジンに乗った俺は宇宙を進む。同伴するのは試作されたライトニングストライカーパックを装備したストライク。 

 

 

「ライトニングの調子はどうですか、ムウさん」

『新作のストライカーパックとは大盤振る舞いだな。機動力も高いし調子が良いぜ』

 

 

ムウさんのストライクに通信を入れるとご機嫌な返答が来た。何故俺達二人がアークエンジェルから離れた宙域でライトニングストライカーの稼働実験をしているかと言えば現在の状況的にやる事をやっておかねばならないからだった。

 

現在、アークエンジェルとクサナギは補給と整備の為に廃棄されたL4コロニーを目指していた。その最中、プラントの各所でラクスの戦争を反対するラジオが流されておりザフトは彼女を裏切り者として捜索中。そんなラクスの真意と父であるパトリックの真意を知る為にアスランはプラントに戻り、話を聞く事に。アスランはプラントに戻る為に小型シャトルで帰還。キラも途中まで護衛として同伴して不在。

 

エース二人が欠けた事によりニコルとディアッカがアークエンジェルとクサナギの直援兼MS教習指導。他のMSパイロットは宇宙空間での慣熟訓練。

 

そして俺とムウさんはオーブから持ち出した試作型のストライカーパックの試運転をしていた。ムウさんのストライクにライトニングストライカーパックを装備させ俺はオーブで改修されたジンに乗っていた。流石にアサルト装備では無いが元のジンの姿と性能になっていた。アサルト装備は一応修復してはいたが、まだ試してはいない。同時に試験をして同時にトラブルが起きるのは勘弁だからな。

 

そんな訳で俺はジンに乗り、ムウさんにライトニングストライカーの試験運用をお願いしていた。因みにアークエンジェルとクサナギから離れた宙域で運用試験をしているのは万が一の接敵の際にアークエンジェルとクサナギの所在がバレない様にする為である。なんせ地球軍からの脱走組、オーブ軍、ザフトの機密を盗んだ組織と三つの要素がある以上、何処かの軍に遭遇すると非常に都合が悪い。そんな訳で新兵器の試験も単独行動をしながら実施となったのだ。

 

それにしてもライトニングストライカーの調子はかなり良いな。ムウさんが先日よりもMSでの宇宙操作になれたと言っても中々良い機動をしている。でも装備そのものが重いからエール程の加速が無い。

 

 

『ラスティは休まなくて良いのか?この間も言ったが、やる事が多いんだろ?』

「そうなんですけど一個一個片付けていこうかと思ってます。それに他のパイロットの慣熟訓練が終われば他の武装の試験も進められますし。それにストライカーパックは実質、俺とムウさんじゃなきゃ出来ないんですから」

 

 

ムウさんの問いにそう答えるしかなかった。他の武装ならまだしもストライカーパックそのものはストライクかテスタメントじゃなきゃ運用が出来ない。

ストライクルージュはまだ組み立て途中だし、M1にストライカーパックを装着させる改造も進めているそうだけどまだ先の話だ。

 

 

『ラスティ、ストライカーパックの電圧と内部熱が上がってきてんだが。想定よりも冷却が追いついてないみたいだぞ』

「重量増加でブースターを追加したから冷却システムを組み込んだって言ってましたけどプログラムか循環が上手くいってないみたいですね。アークエンジェルに戻ってチェックしましょうか」

 

 

なんて思っていたらムウさんからライトニングストライカーの問題が発生したと通信が。ライトニングストライカーパックは稼働時間を延ばすと同時に他のMSへのエネルギー供給を目的に開発されているのだが、その分重量が増している。それを解決する為にブースターの増加や冷却システムを追加したのだがそれが上手く起動しなかったりプログラムの誤作動が起きていた。まあ試作品だし不具合が多いか。じゃあ取り敢えずアークエンジェルに戻って……なんて思っていたら敵機接近のアラームが鳴り響く。

 

 

『敵機接近!機体は……ジンか!』

「ザフト正規軍じゃなさそうですね。型落ちのジンを改造した感じだから傭兵か宇宙海賊って所ですね」

 

 

レーダーには三機のMSが接近しているのがわかった。機体を確認してみると軍で使われたジンの払い下げの機体だった。ゴテゴテとカスタムされたジンは稼働限界が近く無理に改造した感が凄い。

軍で使用されていたMSがジャンク屋ギルドや傭兵に払い下げられ作業用MSや無理に使用されるケースは非常に多く、この傭兵か宇宙海賊も同様なのだろう。

 

 

『敵は三機か。こっちに狙いを定めてるみたいだし、迎え撃つか』

「ライトニングストライカーに不具合出てるなら無理しないで下さいよ」

『ヒャッハー!新作のMSじゃねーか!』

『俺達が使ってやるから、それを置いていきな!』

『汚物は消毒だー!』

 

 

ムウさんはライトニングストライカーの装備の一つであるレールガンを構えたが不具合が発生してる機体で無理はしないでほしい。

俺はライフルを構えて三機のジンを牽制しようとしたと同時に三機のジンから通信が入る。世紀末の世界から来たのか、お前ら。ヘルメット脱いだらモヒカンだろ確実に。

 

 

『やる気満々みたいだな。迎え撃つぞ』

「イマイチ納得出来ないけど仕方ないですね」

 

 

宇宙海賊が確定した三機のジンを迎え撃つ事にした俺とムウさんは散開した。三機のジンはそこそこ良い動きはしているが所詮は海賊。正規軍とは比べるまでもなく弱かった。サーペントテールみたいのが出てきたら流石にマズいとは思っていたけどコイツらはそんな腕ではなかった。

 

 

「多分、民間のシャトルとか襲ってた海賊ですね。ギルドステーションの方に漂流させますか。いや、MSだけの行動は考えられないか。母艦が近くにいる筈だから放っても大丈夫かな?」

『俺達の姿を見られたのは少しマズいかもな。引き上げ……ん?』

 

 

三機のジンを行動不能に追い込み、引き上げようとしていた俺とムウさん。行動不能にした手前、放置もマズいとは思ったがそれこそ母艦が近くに居るはず。それなら放置しても大丈夫か。それよりも早く立ち去った方が良さそうだ。

だが不測の事態が発生していた。なんとバチバチと火を吹くライトニングストライカーパック。

 

 

『うおっ!?電圧と機体の熱が急上昇してるぞ!?』

「冷却システムが作動してない!?さっきの戦闘で回線にトラブルが!?このままじゃ……ストライカーパックのパージを!」

『バカめ!伏兵が居るとは思わなかっただろう!』

『覚悟しやがれ!』

 

 

このままじゃライトニングストライカーが負荷に限界が来て爆発する。そう思った俺はライトニングストライカーに近付きながらムウさんにストライカーパックをパージする様に叫んだ。だが、それと同時に他の場所から叫びが上がる。先程倒したジン三機とは別に二機現れて俺とムウさんに急接近し始めた。成る程、伏兵を忍ばせて追撃って……それどころじゃない!

俺はムウさんがライトニングストライカーパックを強制パージをした後でライトニングストライカーパックを二機のジンに投げつけた。

 

 

『なん……ぐわぁぁぁぉぁぁぁぁぁっ!?』

『な、なんだこりゃ!?』

 

 

投げ付けたライトニングストライカーパックは直後に爆散。手前で爆砕したライトニングストライカーパックの爆発に巻き込まれて二機のジンも大ダメージを負った。大破とまではいかなくても、ありゃもう動けないな。しかし危なかった。下手したらドミニオンの一撃を防ぐ前にムウさんのネオフラグが成立する所だった。

 

 

『危なかった……助かったぜラスティ。だが、これ以上ここに留まるのもマズいな。引き上げるぞ』

「了解。ストライカーパックが無いんだからこっちで牽引しますよ」

 

 

ムウさんの提案ですぐさま引き上げる事に。ストライカーパックが無いので機動力が無くなったストライクは俺のジンで牽引してアークエンジェルまで戻る事にした。

 

 

「はぁ……まさかこんな形でライトニングストライカーを失うなんて。やっぱガンバレルを組み立てるしかないか……」

 

 

俺はライトニングストライカーパックを失った事に意気消沈しながらアークエンジェルに戻る事に。

アスランが出てから数日経ったからそろそろラクスと合流時期かな?そんな現実逃避しながら俺はアークエンジェルへ急いだ。

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