機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜 作:残月
ヘリオポリスに到着したクルーゼ隊は潜入任務をする事になった。クルーゼ隊長曰く「地球軍が中立国のコロニー、ヘリオポリスで新兵器の開発をしている。我々はこれを奪取、または破壊をする」との事だった。
ヴェサリウス内部でこれから潜入するグループで一塊になり、待機していた。アスランやニコルは少々緊張気味でイザークやディアッカは『ナチュラルの施設への潜入なんか楽勝だぜ』と言わんばかりのリラックスモードだった。原作のラスティも似た様な考えで頭パーンされた訳だが。
「ラスティ……大丈夫ですか?」
「ん、ああ……中立のコロニーに潜入しても良いのかな……って思ってな」
ニコルが俺を見上げていた。俺は咄嗟に原作のラスティが言っていた軽口を出していた。まさか、これから頭を撃ち抜かれる心配をしていたなんて言えないしな。
「は、だったら……中立コロニーで地球軍の兵器を作るのはいいのかよ?」
「ま、ダメだよなぁ……」
イザークからは鼻で笑われていた。ため息混じりで返事をすると潜入するメンバーも苦笑いで俺達を見ている。一様に皆の緊張が解れた様にも見える。
『お前ら、あんまり待たせんなよ?』
「わかってるよ、それじゃ行こうか」
「オッケー」
「はい」
「ああ」
「おう」
モニターに映るミゲルから『早しろ』と急かされる。俺の一言に潜入メンバーがそれぞれ返事をする。
遂にヘリオポリスへの潜入を開始した。映画でしか見た事が無いような赤外線を張り巡らされたセキュリティーを解除して爆弾をセットする。
思った以上に簡単な潜入となった。新造艦であるアークエンジェルを格納庫で見た時は感動したが警備は隙だらけ簡単に爆破の準備が完了してしまった。ここで爆薬の量を増やしてアークエンジェルを破壊してしまえば『機動戦士ガンダムSEED・完』になってしまうのだろう。そんな考えが頭を過ったが止めておこう。これからの展開が完全に読めなくなるのは怖すぎる。
あまりにも予定通りに潜入出来た為に余裕が出来て、余計な事を考えてしまう。トレーラーの警備を倒した後にイザーク、ディアッカ、ニコルが地球軍の新型に乗り込んで起動を始めている。
俺とアスランは情報では五機の人型と聞いていたのに三機しかなかったから格納庫に行って奪取する事になった。
格納庫に向かい始めると背後ではデュエルが立ち上がっていた。初めて見るガンダムの起動シーンにちょっと感動してしまう。『ギュピィン!』とツインアイが光ったのはガンダムファンにとっては堪らないシーンだ。もっと見たかったが格納庫の方に行かねばならないので後ろ髪を引かれる思いで、その場を後にした。
格納庫に到着するとMS用のハンガーで横になっているストライクとイージス。サッサッと強奪して逃げたい所だが警備の数が半端ねぇ!外のトレーラーの警備員よりも人数多いんだけど。銃撃戦をしていると随伴していた仲間も撃たれて残るは俺とアスランだけとなっていた。いや、原作よりも難易度上がってねーか!?
「どうする、アスラン?」
「思った以上に抵抗されているな……数も向こうの方が多い」
物陰に隠れながら話し合う俺とアスラン。ぶっちゃけ頭を出したら即座にパーンされる程の銃弾の雨に二人揃って隠れていた。
「このままじゃジリ貧だな。一気に突入するか?」
「いやぁ……それは流石に。ミゲルが近くに居る筈だし、ジンで援護してくれないかな?」
隠れながらコソコソと話し合うアスランと俺。ぶっちゃけ、このまま突撃を仕掛けたら撃たれる自信がある。
「仕方ない……俺が突撃するから援護してくれ」
「死にに行く気か、阿呆。同時に仕掛けよう。どちらかに銃撃が集中する筈だから即座に互いの援護だ」
アスランが覚悟を決めた顔で提案してきたので、却下した。俺の代わりに頭パーンされるぞ。
警備隊の連中から放たれていたマシンガンの銃撃が多少収まったのを実感し、俺とアスランは飛び出した。警備隊の一部がマシンガンのマガジンを交換していたので銃撃が止んだのだろう。その銃弾を掻い潜り、警備の兵を倒していく。
大方の兵士を倒した後、アスランが女性士官の肩を撃つ。あ、マリューさんだ。巨乳だよ、スゲェ。じゃなくて!このパターンで行くと……周囲を確認すると隠れていた警備兵が俺を狙っていた。俺は咄嗟に体を捻った。頭の上を弾が通過したのか風切り音が聞こえた。あっぶねぇ!?
「ラスティ!?」
「大丈夫だ、当たっちゃいない!それより前見ろ!」
倒れた俺を心配して叫ぶアスランだが、俺は弾も当たっていないので無傷だ。原作知識が無かったらさっきので頭パーンだったけど。取り敢えず俺を狙っていた兵士を倒すとアスランが棒立ちになっていた。視線を移せばアスランの前方には同じ様に立ち尽くす少年。ガンダムSEEDの主人公キラ・ヤマトが立っていた。