機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜   作:残月

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ラスティ専用ジンのデビュー戦

 

 

ミゲルのジンが俺の専用機になった。それ自体は嬉しいのだが、やる事が増えた。俺の専用機になったとは言えど元々はミゲルの機体だ。改めて細かなセッティングをし直さなければならないのだ。それに加えて、現在クルーゼ隊はアークエンジェルを追跡中。つまり、次の接敵までに機体のセッティングを終わらせなければならないのだ。

 

 

「それに加えて追加装備の発注もだもんなー……なんで、俺にやらせるかなー」

 

 

カタカタとキーボードを叩く音が鳴り響く。何故か俺はクルーゼ隊長からジンの装備の追加発注の企画書を提出する様に言われたのだ。ジンのセッティングをある程度終わらせてから発注書の作成を急いでいた。

 

 

「ラスティ、仮のセッティングチェック終わりましたよ。相変わらず高機動のセッティングなんですね」

「ありがとう、ニコル。その方が性に合ってるんだよ。追加装備はこんなもんかな」

 

 

手伝いに来てくれたニコルに俺のジンのOSのチェックをお願いしたけど問題は無さそうだな。追加装備の発注もこんなもんだろう。クルーゼ隊長のPCに発注書をメール添付する。これって整備班の仕事だと思うだけど。

 

そんな風に思っていたら隊長からメールの返事が返ってきた。いや、はえーよ。しかも『考えている装備の案があるなら提示してくれ』って、なんやねん。はぁ、と溜息を零しながら『了解です。後程提出します』と返信。なんか仕事増えてねーか?

 

 

「ま、これで一休み……」

「あ、これから足付きの攻略の為のブリーフィングをするって言ってましたよ。隊長が」

 

 

ニコルから告げられた一言に隊長のマスクを剥ぎ取って殴りたくなってきた。あのマスク野郎、分かってて俺に仕事を回したんじゃなかろうな。

 

ブリーフィングで決められた作戦は単純なものだった。ガモフとヴェサリウスでアークエンジェルを挟み討ちにする。出撃するのは強奪した四機のGと俺のジンでだ。

 

とは言っても俺がやるのはアスラン達の援護だ。だって俺のジンで戦おうにもPS装甲のストライクを倒す術が無い。マシンガンやバズーカは決定打にならない。かと言ってビームランチャーは取り回しが悪い。俺は俺のやれる事をしよう。マシンガンと盾を装備していこう。スタンダードなのが良い。

ジンに乗り込んだ俺はベルトを絞めて、発進口にジンを固定する。ヴェサリウスは宇宙型の戦艦だから足下を固定するタイプじゃないのは残念だ。

 

 

「ラスティ・マッケンジー、ジン出るぞ!」

 

 

俺はジンのブースターを噴かしてカタパルトから発進する。実はこの発進する時の加速って割と気に入っている。こう……飛翔する感じが。

俺のジンの加速に遅れてアスラン達も発進してくる。

 

 

『ディアッカとニコルとラスティは足付きを沈めろ!俺はアスランとMSをやる!』

 

 

イザークからの通信に俺達は頷く。そして俺はペダルを踏みジンを加速してアークエンジェルに接近する。装備したマシンガンでアークエンジェルの銃器を狙い撃ちして破壊していく。俺は順調に破壊をしていったのだが、ディアッカとニコルの方が不調だった。

 

 

『グゥレイト!』

『ビームが弾かれる!?』

 

 

バスターとブリッツのビームライフルは直撃しているがアークエンジェルの装甲はビームを弾いていた。そういや、そんな特殊装甲してるんだっけ。

 

 

「足付きはビームを弾くらしい。実体弾じゃなきゃダメだな」

『なら、ミサイルを喰らわせてやるゼ!』

 

 

俺の一言にディアッカはバスターの肩部のミサイルを放つ。しかし、アークエンジェルのマシンガンや艦砲で撃ち落とされてしまう。ビームは効かず、実体弾は撃ち落とされてしまう、と。正直手詰まりじゃね?地道にアークエンジェルにダメージを与えていたが、ヴェサリウスが被弾したと報告が入る。あ、この話ってストライクとアークエンジェルが囮でメビウス・ゼロが奇襲する話だった!

 

俺とニコルとディアッカは慌ててヴェサリウスに援護に戻ろうとするとアークエンジェルから砲弾の雨嵐。更にメビウス・ゼロがヴェサリウスに奇襲でダメージを与えた事で俺達MS隊に帰還命令の指示が降る。

 

銃弾の雨を避けながら帰投すると、戻る途中でイージスがPS装甲がダウンしたストライクを捕獲していた。

 

 

『何をしているアスラン!』

『このままストライクを捕獲する!』

『はあっ!?何言ってんだアスラン!?』

『命令は破壊ですよ!?』

「まあ、捕獲出来るなら、その方が良いだろうけど……ま、そう上手くはいかないよな」

 

 

イザーク、アスラン、ディアッカ、ニコルの順に叫び声が上がる。俺はと言えば、このままストライクを捕獲しても『ガンダムSEED・完』になるわきゃないと馬鹿な事を思いつつジンのモノアイを上方向へと向ける。そこにはガンバレルを展開したメビウス・ゼロが一直線に突っ込んできた。俺は銃弾の雨を一足早く避けながら距離を空けた。

アスラン達はメビウス・ゼロの奇襲に驚愕し、隊列を崩した挙句、捕獲したストライクを逃してしまった。

 

この時点でヤバいのだがイージスの捕縛から逃れたストライクをデュエルが後を追っていた。もう帰投命令も出てるのにイザークの奴……

 

 

「仕方ないな。ニコル、ディアッカはアスランを連れて引き上げてくれ。俺はイザークを連れ戻す」

『ちょっ……待って下さい、ラスティ!』

『おい、ラスティ!?』

『待て、ラスティ。ストライクは……』

 

 

俺はニコル達に指示を出すとジンの最大速度でデュエルとストライクを追った。デュエルはビームライフルに付属されているグレネードランチャーでトドメを刺そうとしているが深追いは危険な上にイザークは周りが見えていない。その証拠にアークエンジェルからストライクの換装武装が飛んできてドッキングしようとしてるのも見えてないんだもんよ。明らかにストライクの背中を撃つ事しか考えてないな。

 

 

「下がれ、イザー……ぐうっ!?」

『邪魔をするな、ラスティ!いや……なんだとっ!?』

 

 

放たれたグレネードランチャーの爆炎でストライクの姿が見えなくなってイザークは勝利を確信した様だが、それはフラグだ!俺はデュエルの前に出てシールドを構えた。それと同時に煙の中から極太のビームが顔を出す。ランチャーストライクのアグニをジンのシールドなんかで防げる訳も無く、吹っ飛ばされる俺とイザーク。危なかった……直撃の瞬間に盾を晒して手を離さなかったら機体ごと貫かれてたわ。

 

 

「イザーク、撤退だ。これ以上はフォロー出来ないからな」

『くっ……チクショウ!覚えてろっ!』

 

 

原作と違い、片腕を失う事は無かったが流石に状況を見たのか今度は素直に撤退したイザーク。捨て台詞が三流だぞ。いや、「くっ……殺せ」をしろとは言わんが。

 

 

この後、後続でアークエンジェルがストライクの援護に来たので本格的に撤退となった。やれやれ、俺のジンのデビュー戦は苦いもので終わったな。これから、もっと苦い思いをしそうだな。特にシールド壊した事を整備の人達に怒られそうだ。

 

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