機動戦士ガンダムSEED〜ラスティ生存√リメイク〜   作:残月

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アルテミス要塞の戦い

 

 

 

クルーゼ隊長とアスランが評議会に召集され、本国へ帰投し離れる事に。俺、ニコル、イザーク、ディアッカは機体をガモフへと移動させ、足付きの追跡続行となった。ヴェサリウスに残っていたジンの装備は全てガモフへと移送した。クルーゼ隊長からは「上手く使ってくれ」と言われたけど、どーすっかな。

アークエンジェルは地球軍の要塞に逃げ込んだのだ。軍事要塞アルテミス。難攻不落と謳われる要塞でザフトも迂闊に手が出せない場所。

 

 

「しかし地球軍も姑息な物を造る。逃げる事や、隠れる事は得意らしいな」

 

 

イザークの言う姑息な物とは通称「アルテミスの傘」はレーザーも実体弾も通さないバリアだ。戦艦やMSが一定の距離接近すると傘を展開する。こうなると手が出せなくなるので手詰まりとなってしまう。

 

 

「どうするよ、出てくるのを待つか?」

「ふざけるなよディアッカ。お前は戻られた隊長に『何も出来ませんでした』と報告するのか!」

「んじゃ、どうする?」

「僕のブリッツならアルテミスに近付けるかも知れません」

 

 

ディアッカ、イザーク、俺、ニコルの順に話が進みブリッツのミラージュコロイドで接近してアルテミスのバリアの発生装置を破壊して足付きを要塞ごと破壊しようとなった。

 

 

「ククッ……臆病なニコルにはピッタリの装備じゃないか……がぁぁぁぁぁぁっ!?」

「お前は自分が勇敢だ、みたいな言い方してるけど単なる向こう見ずなだけだからな?この間の深追いを忘れたか?」

「おおっと、ギブアップかイザーク?」

「アハハ……」

 

 

ニコルは臆病なんじゃなくて慎重なんだよ。俺はイザークを卍固めに極める。ディアッカは笑い、ニコルは苦笑いになっていた。

イザークへのオシオキを終えた後、早速アルテミス攻略の為に動く事になった。ガモフをアルテミスが傘を開くであろうギリギリの地点まで移動させてブリッツを発進させる。その後、ブリッツはミラージュコロイドを発生させて接近する事に。

 

 

「じゃあ、頼むぞニコル」

『はい、僕がアルテミスの傘を破壊したら直ぐに来てくださいね』

 

 

ニコルのブリッツが姿を消してアルテミスに接近していく。俺はブリッツと同じくジンを発進させており、ガモフの外で待機していた。俺のジンの加速力はデュエルやバスターよりも上でアルテミスの傘が破壊されたら即行でニコルの援護に向かう為だ。前回、シールドを破壊されたので重斬刀を腰にマウントし、両手にバズーカを構える装備にしていた。余った武装を預かっていて良かった。本当ならマシンガンも持っていきたいがこれ以上装備を増やすと重量で速度が落ちるし、ペイロードも足りなくなる。

 

 

「ああ、すぐに迎えに行く。だから無理するなよ、ニコル」

「は、はい……待ってますね、ラスティ」

 

 

姿は見えないがまだブリッツは近くに居るのが分かっていたから通信をするとニコルからは戸惑った様な返事が来た。緊張してるのかな?

暫く、待機しているとアルテミス要塞に爆発を確認した。どうやらニコルがアルテミスの傘を破壊したらしい。

 

 

「んじゃ、行くか!イザークとディアッカも来いよ!」

『俺達の分も残しておけよ?』

『フン、さっさっと行け!』

 

 

ディアッカとイザークに声を掛けてからジンをフルスロットルで加速させてアルテミスに接近する。まあ、とは言ってもアークエンジェルはアルテミスから脱出して、ニコルはストライクと一騎討ちの最中だろうから早く援護に行こう。

 

 

「って、なんじゃこりゃ!?」

『くっ……数が多い……あうっ!?』

『うわぁぁぁぁぁぁっ!』

 

 

アルテミスに到着すると原作とはちょっと違う光景が広がっていた。ブリッツとストライクのタイマンではなく、ブリッツとストライクを大量のメビウスが包囲しながら攻撃していたのだ。ブリッツとストライクはタイマンをしながらメビウスの砲弾を避けている。時折、弾がブリッツやストライクに当たっていた。いや、なんでこんな事態に?アルテミスのメビウスってこんなに出てきてたっけ?

 

 

「取り敢えず……援護するしかないよな!」

 

 

俺は両手に構えたバズーカを乱射する。即座に弾切れを起こすが、その甲斐あってブリッツとストライクを囲っていたメビウスはあらかた全滅させた。俺がメビウスを落としている間にブリッツとストライクのタイマンは更に白熱しており、凄まじいの一言に尽きる。ストライクは接近専用のソード装備でブリッツと戦っていた。破壊されたアルテミス要塞の破片を縫う様に高速移動しながら斬り合う二機。だけど、ブリッツの方が若干押され気味に見えた。

 

弾切れになったバズーカを捨て、俺はストライクとブリッツの間に割り込む。腰部にマウントしていた重斬刀を構えて、ブリッツを庇う様に前に出る。

 

 

『ラ、ラスティ……』

「悪い、待たせたなニコル。だが、アルテミスを防衛していたメビウスは大抵落とした。後はストライクと足付きを落とすだけだ」

 

 

ニコルの安堵した様な声に俺もちょっと安心する。モニターに映るニコルはちょっと涙目になっていて、それがまた可愛かった。

さて、ストライクを落とすと言ったものの俺のジンじゃ手に余る相手なんだよなぁ。バズーカでも大したダメージにもならないし、重斬刀じゃ話にもならない。

そう思っていたらストライクは大型のソードを振りかぶって接近して来る。俺は思わず重斬刀で対抗しようとしたが当然ビームの刃に勝てる訳も無く、重斬刀はアッサリと折れ……いや、斬られてしまう。俺は残された刀身をストライクに投げ付ける。ダメージにはならないが多少の目眩しにはなった。ストライクが右手にソードを持ったまま、左腕で重斬刀を払い退けた。だが、それこそが俺の狙いだった。

 

 

「隙ありっ!」

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』

 

 

俺は最大速でストライクに接近して、その腹に飛び蹴りを直撃させた。機体そのものにはダメージは無いだろうが衝撃までは無効化出来まい。蹴りの衝撃とアルテミス要塞に叩き付けられて内部へ衝撃があったのだろう。ストライクからは悲鳴が聞こえた。

 

 

『す、凄いですラスティ!トドメは僕が……キャアッ!?』

「ニコル!?ちっ……足付きが援護に来たか……」

 

 

武装が無くなった俺のジンに代わってニコルがビームサーベルを起動させてトドメを刺そうとしたがアルテミスから脱出したアークエンジェルからストライクへの援護射撃が飛んでくる。

 

 

「アルテミスから発進したか……俺のジンは武装が無いし、ニコルもエネルギーが足りないだろ?退くぞ」

『で、でも……イザークとディアッカが来る筈ですよ?』

 

 

俺のジンは丸腰だし、ニコルのブリッツもそろそろエネルギーが心許ない筈だ。確かにイザーク達もそろそろ合流する時間ではあるが……

 

 

「微妙に間に合わないな。下手すりゃこっちが墜とされるぞ」

『そう……ですね』

 

 

俺の判断が間違っていないと判断したのだろう。やっぱニコルは慎重で冷静に物事が判断出来るから助かるわ。イザークだったら間違いなく突撃してるだろうから。

俺とニコルは揃ってアルテミスから離脱した。深追いをしてもアークエンジェルもストライクも落とす事は無理だから。

しかし……直接戦うとやっぱ強いなストライク……いや、キラ・ヤマト。さっきは初見で上手い事、隙を突いたからなんとかなったが同じ手は二度通用しないだろうし。

 

 

『どうしたんですか、ラスティ?』

「ああ。いや……うん、ちょっと考え事」

 

 

ガモフへの帰投中に俺が何も話さなかったから心配になったのかニコルが不安そうな顔をしていた。俺が現段階でキラの名を知ってるのは不自然だから言えないし……ふむ。

 

 

「ニコルの『キャアッ』なんて悲鳴初めて聞いたから可愛いって思ってた」

『わ、忘れてください!』

 

 

誤魔化したらニコルは顔を赤くしてプイッとそっぽを向いた。いや、だから可愛いだけだっての。

 

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