犬鳴トンネル焼殺事件
1988年(昭和63年)12月、車を窃盗しようとしていた少年ら5人が偶然目を付けた男性工員に逃げられたことに怒りを表し、男性工員を拉致し、残虐なリンチの末に旧犬鳴トンネルで全身にガソリンを浴びせ焼殺するという事件。
明子「こ、これだよね?さっき女将さんが言ってたの・・・・」
4人はご飯を食べ終えた後、慎吾の部屋に集まり、女将さんが話していた5人の男の子が人殺しをした事件についてネットで調べていた・・・
事件の凄惨な内容に、セミの鳴く風通しの良い畳の部屋の中で4人は、しばらく互いに誰も喋らなくなり沈黙の時間が続いた・・・・
慎吾「この事件の他にも犬鳴峠やトンネル周辺では、殺人、自殺などの胸の痛くなるような事件が多発しているらしいっすよ・・・」
沈黙を破ったのは、慎吾のその一言・・・・
楓「ねえ、もしかして、私たち結構ヤバい所に来ちゃった?」
楓の顔は4人の中でも、一段と青ざめていた・・・
慎吾「いや、今さらっすか?」
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明子「知佳は大丈夫?」
知佳「うん、私は別にそんなに怖くはないんだけど・・・・」
明子「・・・・だけど?」
知佳「ううん、何でもない・・・・」
知佳は、ある違和感を感じていた・・・・・一体、それは?
慎吾「ち、知佳さん、ジュースどうすか?」
慎吾は、窓の外の深い暗闇に包まれた森をボーっと見ている知佳に、冷やしておいたジュースを渡した。
知佳「いいの?ありがとう・・・」
慎吾「なんだかんだ、さっきまで色々怖がってたけど、明子さんや楓さんは結局行く気満々みたいですよ。」
知佳「そっか・・・・じゃあ明日に向けて色々準備しなきゃだね・・・」
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慎吾「知佳さん・・なんか不安なことあるんですか?」
知佳「え?」
慎吾「さっき4人で話した時に、何か言いかけていたじゃないですか・・・もし、あの2人に話しづらいことがあるなら、俺でよければ聞きますよ。」
知佳「うん、ありがとう・・・言いづらいわけじゃないんだけどね・・・・そう言ってくれるなら話そうかな・・・・
私ね、小さな頃に、両親と旅行に来た時に 古い方の犬鳴トンネルで迷子になったことがあるの・・・・」
慎吾「ええ!、そ、それってマジすか?」
知佳「うん、それでね・・・さっきみんなで旅館に着いた時に感じたの・・・あれ、この旅館の匂い、あの時迷子になった時に感じた匂いと同じだって・・・」
慎吾の顔から急激に血の気が引き、汗がふき出てくる・・・
知佳「あ・・・ごめんね、やっぱり怖がらせちゃったね・・・」
苦笑いする知佳・・・
慎吾「い、いえ大丈夫っす? てことは幼少期に迷子になられた旧トンネルの匂いと、この旅館の匂いが同じってことすか?」
知佳「う~ん、どうなんだろう・・・そこらへんはハッキリとはしてないんだけど・・・確実にどこかで
感じた匂いなんだ・・・それも迷子になった時のどこかで・・・」
慎吾「でも、よく覚えてらっしゃいますね、匂いを記憶として覚えておくなんて中々できないっすよ。」
知佳「別に鼻が良いほうでもないと思うんだけどね・・・う~ん、なんだか、この旅館の匂いと、迷子になった時のどこかの匂いはハッキリわかったんだ。」
慎吾「そうなんすね、じゃあ・・・明日行って確かめましょう!ハッキリさせましょうよ!そしたら
きっとスッキリしますよ・・・」
知佳「うん、そうだね・・・ありがとう慎吾君」
ニコリと笑う知佳
その笑顔を見て「生きてて良かった~」と感涙する慎吾であった・・・