超一流ヴィランの俺様だが貴様らがどうしてもというならヒーローになってやらんこともない!   作:阿弥陀乃トンマージ

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第16話(4)銀河鉄道翔ける

「むっ!」

 

「花巻の地元ヒーロー! やはり、あのレストランのイケメン二人だったのね!」

 

「ドクターMAX……」

 

「アンタたちにMSPを回収させている間、あの二人を軽妙なトークで引き付けておこうと思ったのだけど……」

 

「軽妙なトーク? そんな器用なこと出来るんですかニャ?」

 

「初耳だぴょん……」

 

 ネコまんまとウサギぴょんが揃って首を傾げる。

 

「ええい、うるさいわね! こうなったらあのG‐EXとやらを始末しなさい!」

 

「了解しましたニャ」

 

「任せて欲しいぴょん」

 

「さて、どうする? 鳴鐘……」

 

「北海道から来たヒーローたちは倒れている。彼らを当てには出来ん……」

 

「俺たちでやるしかないというか……まあ、その方がかえってやりやすいかもな」

 

「そういうことだ、至仁!」

 

「何を一人でぶつぶつ喋っているニャ!」

 

「戦闘員ども、叩きのめすぴょん!」

 

「うおおっ!」

 

「ふん!」

 

「どわあっ!」

 

 G‐EXが腕を振るい、あっという間に戦闘員たちを叩きのめす。

 

「大したことはないな……」

 

「前菜にもならん……」

 

「むむっ!」

 

「なかなかやるぴょんね~」

 

「感心していないで、アンタたちでかかりなさい!」

 

 ドクターMAXが声を上げる。

 

「はっ!」

 

「分かりましたぴょん!」

 

「それっ!」

 

「!」

 

 ネコまんまがG‐EXの背後に回る。

 

「スピードはその程度か! もらったニャ!」

 

「むん!」

 

「なっ⁉」

 

 G‐EXが掌を広げると、ネコまんまが吸い寄せられる。

 

「『銀河パンチ』!」

 

「ニャッ⁉」

 

 G‐EXの強烈なパンチがネコまんまの体に突き刺さる。

 

「……手応えあり」

 

「相変わらず良いパンチだ、鳴鐘」

 

「がっ……今の吸い込みは一体……」

 

「ブラックホール的なものを発生させ、あらゆる物体を引き寄せることが出来る……」

 

「ブ、ブラックホール的なもの⁉ ど、どういうことニャ⁉」

 

「……さあ?」

 

「俺らもよく分かっていないんだよ」

 

 G‐EXが首を傾げる。

 

「じ、自分でもよく分からんものを使っているのか⁉ ヤ、ヤバい奴ニャ!」

 

「いやあ……」

 

「照れるな……」

 

 G‐EXが自らの後頭部を撫でる。

 

「褒めてないニャア!」

 

「ふん、それならば吸い寄せなければいいだけぴょん!」

 

「ん?」

 

 ウサギぴょんがぴょんぴょんと飛び跳ねる。

 

「これならそうそう吸い込めないぴょん!」

 

「へえ……よく考えたな」

 

「どうする? 至仁?」

 

「問題ない……!」

 

「むっ⁉」

 

 G‐EXがあっという間にウサギぴょんとの距離を詰め、懐に入る。

 

「『鉄道キック』!」

 

「ごはっ⁉」

 

 G‐EXの鋭いキックがウサギぴょんの体をくの字に曲げる。

 

「どんなもんだ」

 

「ナイスキックだ、至仁」

 

「ぐっ……なんだ、今の移動は……」

 

「鉄道のようにレールを敷いて移動出来るんだ」

 

「そ、そんなことが⁉」

 

「出来るんだからしょうがないな」

 

「くっ、ネコまんま!」

 

「おう!」

 

「おっ⁉」

 

 ウサギぴょんがネコまんまを抱え、高く飛び上がろうとする。

 

「そっちが二人で一人ならこっちも力を合わせるニャ!」

 

「そうぴょん! 空なら届かないだろうぴょん! ……うん? なんか重いぴょん……」

 

「え? ああっ⁉」

 

 ネコまんまが驚く。自分の尻尾にクラブマンがハサミで挟んでいたからである。

 

「す、少し大人しくしていろ……」

 

「むうっ⁉」

 

「その程度の高さなら十分だ!」

 

 G‐EXが空中にレールを敷き、その上を走って、ウサギぴょんたちに迫る。

 

「し、しまった!」

 

「『銀河鉄道アタック』!」

 

「⁉」

 

 G‐EXが勢いよく体当たりをかまし、ウサギぴょんとネコまんまの体を貫く。

 

「ニャア! せっかく復活したのに!」

 

 ネコまんまとウサギぴょんが爆発させる。二つの球体が戦闘員たちの前に転がる。

 

「ド、ドクターMAX! コアを回収しました!」

 

「よくやったわ! ここは撤退するわよ!」

 

 ドクターMAXたちは足早に撤退する。

 

「お、落ちる……⁉」

 

 落下するクラブマンをG‐EXが受け止め、地上に降り立つ。

 

「お陰で助かりました……クラブマンさん。お礼にデザートでもいかがですか?」

 

「は、はい、頂きます……」

 

 クラブマンは恍惚とした感じで頷く。

 

「……再生怪人は弱いと聞いていたが、そんなことは無かったな」

 

「……ええ、そうね」

 

「何をムッとしているのだ、舞?」

 

 ジンライが舞に尋ねる。

 

「運命の君だって、いつの間にか、敵の幹部とそんな爛れた関係に……」

 

「そ、それはあの女科学者が勝手に言っているだけだ!」

 

 舞の言葉にジンライが慌てる。

 

「素敵だったな、G‐EX……ああいう男になりたいものだ……」

 

「ジッチョク、お前……まあいい」

 

「はい、もう一杯! お姉さん! 555杯目! もうすぐ日本記録だよ!」

 

「むっ、むう……ね、ねえ、これってノンストップなの? どうやったら終わるの~⁉」

 

 帰りに立ち寄った盛岡のわんこそば屋にドトウの声が響く。

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