横須賀鎮守府の近くにある鎮守府附属学校……名前はまだ決めていない。
あれから亜里沙に車で送ってもらい20分でここまで着いた。さて、これからは加賀との会議か……
おさらいだが、加賀は、正規空母である。かつて俺の秘書艦を勤めていた。
現在は、世界史の先生として潜水科の生徒を受け持っている。
ちなみに科は、駆逐科、潜水科、軽巡科、重巡科、その他特別科に、分けられている。
「お待ちしておりました。雅裕提督」
「あぁ、久し振りだね。加賀」
久々に再開した加賀は少し大人っぽく見えた。何故? 久々なのかというと潜水科の授業は夜に行われる。その為、教師も夜勤だ。だが、俺は午後五時帰りなので、中々会うタイミングがなかった。亜里沙に頼めば調整は、してくれるだろうが、亜里沙もパラオ泊地の元統括総帥なので、提督業をリストラされても忙しい身なのだ。今日は、佐世保に行くと言っていた。
「で、今日の会議の内容なんですが」
「確か亜里沙に、聞いた話だと深海棲艦が、発見されたのか?」
「まだ確証は、ありませんけどね。場所は、太平洋のミッドウェー海域辺りです。アメリカ軍は無人偵察機を使い捜索しましたが、一回発見された限りですね。まぁ今回は、誤報かも知れないので、まだ軍が動く必要はないのですが……もし」
「今回の件は、他の艦娘には話してないだろうな?」
「はい。私と提督と極一部の上層幹部しか知りません。なんせ折角の学園生活ですからね。皆さんを二度と戦場には、戻したくありません」
加賀の目は、本気だった。確かにあの戦争が終わり多くの艦娘は戦いを忘れたいと思っているのは、事実だ。まだ金剛みたいに口調が「デース」などそのまんまの艦娘もいるが、口調を治し、癖も治し、完璧に戦い……いや自分の記憶を忘れようとする艦娘もいるのは、把握してある。その子達を戦争に、再び行かすのは、俺もごめんだ。
ふと、加賀が、手元にあったリモコンを操作してとある教室を映し出す。そこは、響や雷がいることから駆逐科の教室だろう。
「私は、この子達の生活を守ってあげたい。それは赤城さんや鳳翔さんも皆、思っていることなんです」
「そうだな……俺も出来る限りのことはするよ」
俺は、画面に写っている艦娘の会話をぼんやりと聞きながら答えた。
今、彼女達は、他愛も無い会話をしている。例えばこれは、雷と電が、会話している内容だが……
「今日の体育の授業疲れそうなのですー」
「今日は、持久走だったよね?」
「はいなのですー。先生は鳳翔先生なので怖そうなのですー」
「そうかな?」
「絶対そうなのですー」
「まぁお互い頑張りましょう!!」
「勿論なのですー」
まぁこんな感じだ。俺は、絶対にこの日常を崩したくない。これは俺の本心だ。だが、また深海棲艦が、現れたとなると……
「しばらくは、厳重警備をしましょうか? 提督」
「いや、まだまだいい……と言いたいが、念の為に鎮守府に、警戒を高めるように言っておこう。もしかしたら俺は、また提督に……」
「その時は、お伴しますよ提督」
「加賀……」
加賀が、俺の手を握ってきた。俺は、加賀の手を強く握り返しながら……
さて加賀とこれからどうなる!?