とある御坂の暗部加入   作:ルシフェル

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とりあえずかけました
少しだけ早く投稿
本当少しだけ
夏休み暇かと思いきやそこまで暇じゃない件
まあともかくどうぞ


仕事②

 その後もトラックは順調に進んでいった。

 

「場所はもうちょっと先?」

 

「ああ、こっちのはずだ」

 

 トラック移動から数分後、目的地近くに到着した。

 ここからは裏道を使うそうなので、歩いて移動している。

 道中誰も襲われることはなく近くまで来たが、まだ油断はできない。

 私もいるし他二人も能力を持っているため負けることはないはずであるが気を引き締める。

 

「ここじゃないか?」

 

「そうみたいね」

 

「ちっ、誰も襲って来ないじゃないか。腰抜けどもしかいなかったようだな」

 

 数分ほど歩いていると目的地と思われる廃工場の前についた。

 結局誰も会わなかった。

 ここまで誰も会わないというのは逆に不安になってくるのだが。

 ただ黒夜曰く「別に暗部も常に戦うわけじゃない。依頼を受けてそのまま遂行するだけなら戦うことがないことだってある。まあ稀だがな」だそうだ。

 

 逆に言うとこれから戦うことが多いとわかり憂鬱だ。

 私は別に戦闘狂(バトルジャンキー)ではない。

 少々強気で物事を進めるため、仕方なく戦闘になってしまうこともあるだけだ。

 それに私のレベルから考えるとおいそれと戦うこともできないのだ。

 下手な相手だと大怪我させてしまう。

 あのレベル0のツンツン頭は特別である。

 

「さて、今日の取引相手のお手並み拝見しますか」

 

「……」

 

 お手並み拝見とは何だろうか、とは思わない。

 ただ普通に終わる気はないのだろうかと思ってしまうが、彼女らしいといえばらしい。

 

 

 

 ガラッと黒夜は少し乱暴に扉を開ける。

 中は廃材ぽい木材やコンテナが置かれており、その開けた中央に一人の男がいた。

 

「おう、またせたな。お前が今日の取引相手か?」

 

「ああ、その通りだ。ここにいるんだ、当たり前だろ?」

 

 違いねぇ相手の皮肉に軽く返すと建物中央に対峙する。

 テレビドラマのような会話が美琴の前に飛び交う。

 まさかリアルでこんな言葉の掛け合いが出るとは思わなかった。

 と驚きと同時にあることに気づく。

 

(取引相手以外にも人がいる? いやいてもおかしくはないけど……)

 

 美琴は自前の能力である電気のセンサーで気づいた。

 取引相手の以外にも人がいる。

 それに関してはなんら不思議なことではない。

 護衛や証人近くにいて、取引が正しく行われたか確認するためにも複数人いることは当然と言えるだろう。

 美琴にも暗部での経験がない人間だとしてもそれくらいなら容易に想像くらいはできることである。

 しかしこれはどういうことであろうか。

 なぜ目の前にいる男以外全員隠れているのか?

 こうなってくると答えは明らかとなってくる。

 

「海鳥あぶなっ」

 

「わかってるよォ、バーカ!」

 

 美琴が黒夜に向かって叫ぶ。

 そして黒夜も乱暴な声に変わり叫ぶ。

 と同時に彼女自らが動いた。

 少し前傾姿勢を取ると両手を前に突き出す。

 ゴッ!!と空気が弾ける音。

 と同時に前にいた男が使わなくなったであろう廃材の中につっこまされていた。

 防御の構えどころか声も出せなかった男はすでにのびている。

 

「私が取引相手だと思い込んでいるとでも思っていたのかァ? はっ、こちとら長いこと暗部をやっているンだ。たたずまいでわかるぞォ!」

 

 黒夜はわかっていた。

 それでいて、彼女は余裕の笑みをうかべていた。

 もし美琴が反応していなくとも、黒夜はあっさりとやっつけていたであろう。

 歴然とした実力である。

 美琴の横にいるヤスと呼ばれている男も起こったことにほとんど動じていない。

 こちらもさすが暗部というだけのことはある。

 と逡巡している間に、向こうも放心状態から立ち直ったのであろう。

 ガチャガチャとした音が聞こえ始める。

 何の音だと考えるまでもない。

 武器を構える音だろう。

 

 しかし

 

「おっっせーーンだよっ!! ドブネズミ共がよォ!」

 

 ダッン!と大の男が吹っ飛ばされる。

 間に合っていない。

 彼女を止める時間が足りていないのだ。

 一瞬たりとも呆然としていたのなら海鳥はすでに動いている。

 構え直している暇など、暗部の人間である海鳥に対してあるわけがない。

 海鳥は能力を使って相手を確実に倒していく。

 その姿はまさに圧倒的であった。

 美琴が動かなくとも敵はやられていく。

 隣にいるヤスもときどき銃(能力?)を使って牽制はしているがほとんど動かない。

 数十人はいた敵がわずか数分で制圧してしまった。

 

「全くもって無駄足になっちまったな」

 

 ヤスが脱力しながら呟く。

 周りを見渡しているが、気持ち的にはすでに帰る方向になっている。

 

「こういうこともあるのね」

 

「まあたまにな」

 

 アバウトに返される。

 美琴は返事からしてある程度起こることなんだと思った。

 横から伺うと物が崩れる音が聞こえた。

 

「ハァ~帰るぞ」

 

 黒夜だ。

 先の戦闘で率先して戦っていた彼女は……ほぼ無傷であった。

 服の端が少し破れ、顔に多少の砂埃がついているといったこと以外目立ったものはない。

 先制をし、不意をついたものの無傷というのは場慣れしているのだろう。

 

「こいつらの処分はどうする?」

 

「あっ? まあ主文は下の部隊がやってくれるだろ」

 

 帰ろうと美琴も外に向けて歩き出す。

 一気に脱力して緊張の糸をほぐす。

 だが美琴はそこで気づく。

 

「処分……?」

 

(今あいつらは処分って言った? どうして……)

 

 美琴は立ち止まる。

 そして後の二人に聞かざるを得なかった。

 

「この人たちはどうするの……?」

 

「聞くまでもないと思うぞ。死か」

 

「ひひっ、あるいはよくて暗部行きだろうな。よかったな。仲間が増えてよ」

 

 美琴はわかっていた。

 自分がこういう立場になったのだ。

 相手が暗部に挑み負けたのならそれ相応の報復が待っているのだ。

 

 だけども美琴は言う。

 

「……なんとかできないの?」

 

 バゴンッ!

 後ろのコンテナがひしゃげる。

 黒夜が能力を使い壊した音だ。

 

「お前ふざけているのか?」

 

「ふざけてないわよ……」

 

 美琴は小細い声で言う。

 

「じゃあわかっているだろ? 無理だ」

 

 わかりきっていることだ。

 所詮私たちも下部組織。

 変なことをすれば処分される様な立場でどうこうすることなどできるはずはないのだ。

 

 ましてや先ほどまで戦っていた者たちだ。

 助けてやるほどの義理など、黒夜たちには全くないのだ。

 

「私は暗部の生き様を見るとは言った。だがこっちに迷惑はかけンじゃねェよ」

 

 美琴に眼光を向ける。

 美琴もわかっていたことだ。

 これ以上何もいえない。

 言わしてもらえないだろう。

 

「今回は許しといてやる。だが次は容赦しねぇぞ」

 

 黒夜はそれ以上声をかけるまでもなく、外に出て行った。

 

 ヤスも「先に行くぞ」というと同じく先に出て行った。

 

「レベル5だっていうのになんて無力なの……」

 

 所詮美琴は一人の女子中学生。

 ここでまた痛感するとは思わなかった。

 これはまだ初仕事。

 これからも嫌というほど痛感することがあるだろう。

 次こそは下手でも心を落ち着かせれるように。

 だからこのときばかりは顔をうつ伏せる。

 

 美琴は数分間泣いていた。

 




どうもルシフェルです

ということで4話目

今回は後半
黒夜ちゃん無双
改造前でもやはり強い
みこっちゃん出るまでもなかったですねw

美琴の成長はこれからですね
まあ初仕事ですし

次回はインターンとかあるんでたぶん次は一ヵ月後はちょっと無理っぽい
すみません

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