ダンガンロンパR~おかえり絶望学園~   作:パルティアン

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CHAPTER2 学級裁判 閉廷

 ここまで来たらクロはほぼ有浜で確定だろう。だからこそここできちんと事件を振り返る。そしてちゃんと罪を認めさせる!!

 

クライマックス再現

 

ACT1

「まず今回のクロは7時のアナウンスより前に図書室に来て最初の偽装工作を仕掛けた。まず時計を壁から外し、その電池を抜いた。そして時間を8時15分に設定した後止まったままの時計を壁に戻したんだ。」

 

「次にクロは寄宿舎に戻ってきた後、今回の犯行に使うものを2つ持ちだした。」

 

「1つ目はキッチンの刺し身包丁だ。これは他の包丁とは違い、引き出しにしまってあるからクロにとっても持ち出したのがバレにくかったんだ。」

 

「2つ目は倉庫のシーツの予備だ。今回の事件においてかなり重要なアイテムだな。」

 

「これらの道具を回収した後、これらを現場に隠しに行くためにクロはプールに向かった。殺人の計画に使われた消火器やバケツはこのプールの周辺で調達されたものだな。だが、この時校舎の方に向かう姿をアンリに正体までは分からずとも目撃されてしまったんだ。」

 

 

ACT2

「事件が動き始めたのは朝食のすぐ後だ。クロは朝食を食べ終わると、部屋に戻るふりをしてすぐにプールへと向かった。被害者の美上を待ち伏せするためだ。」

 

「そしてクロが食堂を出たおよそ10分後、クロの思惑通り、美上は絵を描く準備を終え、早めにプールに向かっていった。まさかこの後自分が殺されるとも知らずにな。」

 

 

ACT3

「クロが美上を殺害した方法は至ってシンプルだった。」

 

「朝に準備したシーツを細長いロープ状に持ち、それを絵を描くための準備を整えている美上の後ろから彼女の首にかけて絞殺したんだ。」

 

 

ACT4

「だが、クロの計画はここからが本番だった。まずクロは絞殺に使ったシーツをローブのように身に纏い、刺し身包丁を取り出した。」

 

「そしてその刺し身包丁を美上の死体の首に当てて彼女の首を切り落とした。更に彼女の頭に首の切断面から流れ出した血液を付着させ、あたかも彼女の死因が撲殺だったかのように見せかけた。」

 

「更には身に纏っていたシーツに彼女の首をくるんで隠す準備を整えた。」

 

「続いてクロは彼女が撲殺されたことの信憑性を高めるために消火器を凹ませてプールに沈めた。だけどトリックの都合上彼女の頭にたたきつけられなかったことで誤算が生じた。消火器の内部の粉末が思ったより漏れ出てしまったんだ。」

 

「これでは床に消火器をたたきつけたことがバレてしまう、そう思ったクロは更なる偽装を仕掛けた。元々切り落とした首を運ぶのに使うつもりで持ってきたバケツで水を汲み、プールサイドの血液ごと消火器の粉末を洗い流したんだ。」

 

 

ACT5

「そしてクロは現場での偽装工作の最後に取りかかった。バケツにシーツにくるんだ首を入れ、それごとロッカーの中に隠して更衣室とは反対側の体育館に繋がる扉の方から脱出した。この時脱出する前にクロは刺し身包丁を身につけている服の中に隠してその後ずっと持ち続けたんだ。」

 

「だが、さっきの想定外のせいで予想以上に時間を喰ったんだろな。焦ってバケツに首を入れたクロはバケツの縁から血液をこぼしてしまった。結果そのせいで早めに死体の首が発見される結果になった。」

 

 

ACT6

「そうとも知らないクロは自らのアリバイトリックを完成させるためにとある場所に向かった。それは図書館だ。」

 

「図書館には太宰がおり、その太宰も図書室の時計が止まっていることに気付いていなかったからクロにはアリバイがあると思い込んでしまった。こうして犯人は偽のアリバイを手に入れたんだ。」

 

「そして死体発見アナウンスに合わせて太宰と共にプールに現れて初めてそこで死体を見つけたように装ったんだ。」

 

 

「そしてここまでの一連の犯行を行うことができたのは、有浜、お前しかいない!」

 

「フフ・・・。当たりよ。私が美上さんをを殺したの。」

 

彼女は悪びれもせず笑った。

 

「なんでそんなこと・・・!」

「あら、話したら私を助けてくれるの?わざわざ別の人に投票するとかして。」

「そりゃできねえけど・・・。」

「だったら話す意味はないわね。モノトラ、早く投票して終わらせてもらえる?」

「オーケー、分かったぜ!!」

 

 

 

投票結果→アリハマスズナ

 

 

 

【学級裁判閉廷】

 

「ぐぷぷ・・・!大!正!かーい!!!そう、超高校級の画家を殺した今回のクロは超高校級の女優である有浜鈴奈だ!!!!!」

「嘘・・・。」

 

宣告を聞いて涼風が崩れ落ちる。他のみんなも信じられない、といった感じだ。だが、俺には1つきちんと彼女に聞いておかなければならないことがあった。

 

「有浜、原因はやっぱりあの動機か?」

「だから話す気はないわ。」

「お前は1回目の裁判の後俺達に生きることが死んだ奴らへの一番の手向けになると言った。そのお前がどうしてこんなことをした?仮にもお前が起こした殺しで死にかけた俺達にはその理由を知る権利があるはずだ。」

「・・・はぁ。仕方ないわ。話してあげる。」

 

渋々といった感じで彼女は口を開いた。

 

「水島君の想像通り、私が事件を起こしたきっかけはあの映像。あの映像の中にいた他の人が誰かは知らないけれど、1人だけははっきり分かった。私の親友だったから。」

「どうしてそれが・・・?」

「だってこの世に1組しかないペアリングを着けていたんだもの。片方は私が持っていて、もう片方は彼女が。彼女は私にとって親友であり恩人なの。私が女優を続けてこられたのはずっと背中を押し続けてくれた彼女の存在があってこそ。そんな彼女がいなくなってしまうくらいなら今ここで、殺しを行って一か八か、彼女と一緒にここから逃げ出す賭けを打った。それだけのことよ。」

「そうか・・・。」

 

彼女は親友のために殺しを起こしたのだ。有浜にとっての優先順位は俺達より彼女の方が高かった。それだけのことだった。

 

「でも、よく考えたらバカな話よね。リングで判断したというだけで実際のところは彼女が本物である確証はどこにもない、本物であったとしても生きているかどうかも分からないのに仲間を殺したんだもの。同じくらい大切な存在になったかもしれない、仲間を。」

 

そう彼女は俺達の方を見て悲しく笑う。

 

「待てよ・・・!!」

「ありがとう、あなたたちとのこの数日間、悪くなかったわ。」

「行ってはダメだ!!」

「じゃあ、モノトラ。始めてちょうだい。私のおしおきを。」

「そんじゃ遠慮なく!超高校級の女優、有浜鈴奈のスペシャルなおしおきを開始するぜ!!!!」

「待てって!!!」

 

モノトラはハンマーを振り上げボタンを押す。

 

「ああ、水島君。これ渡しておくわ。」

 

彼女が何かのメモをこっそりと俺に握らせると、その直後におしおきは始まった。

 

 

 

アリハマさんがクロにきまりました。

おしおきをかいしします。

 

 

 

薄暗い舞台の上。そこには有浜ただ一人が立っている。

 

急に照明が灯る。あまりの眩しさに目を細めるとそこには天まで届きそうな長い階段が伸びていた。

 

 

超高校級の女優 有浜鈴奈のおしおき

《冥途イン》

 

 

その階段をよく見ると有浜にとってよく見知った後ろ姿がかなり遠くではあるが先に階段を登っている。彼女に追いつこうと有浜は階段を登り始める。

 

ゆっくりと階段を登っていく後ろ姿に対して1段ずつ飛ばしながら階段を登っていく有浜。みるみるうちに親友の背中は大きくなっていく。

 

やっと追いついた。そう思って有浜は親友の肩に手をかける。親友が振り向いた、ハズだった。そこにいたのは親友とよく似た後ろ姿をしたモノトラ。その彼女に突き飛ばされ彼女は先ほどまでかなり登ってきた階段を転げ落ちていく。

 

落ちて、落ちて、落ち続けたその先に舞台が見えた。有浜はこの勢いのまま舞台に衝突して死ぬことを覚悟した。その時、奈落が落ちた。

 

それはちょうど彼女が落ちるはずだった先。彼女は目を見開きながらその穴に落ちていく。そしてその奈落の底にはいつの間に誰が用意したのか、大きな剣山。

 

有浜鈴奈はその剣山の針に全身を貫かれて息絶えた。奈落の底には血の池ができた。針の山に血の池。まるでそれはおとぎ話に出てくるような地獄そのものの光景だった。

 

 

「有浜っ・・・!!」

「鈴奈ちゃん・・・。」

 

残された俺達の中には絶望が漂う。その中を切り裂くように奴が不快な声を上げる。

 

「エクストリーーーーム!!!!やっぱいいなぁ、地獄の光景が生まれる様を見つめる地獄の空気!!ああ、乾きが潤うぜ!!」

「てめえ!!」

「やめとけ。死体が増えるだけだ。」

「っ!!クソっ!!!」

「ほいじゃおつかれさん!さっさと部屋に戻って寝るんだぜ!もしかしたら今すぐにでもオレの息が掛かった奴がオマエラの命を狙ってるかもしれねーんだからな・・・。」

「!!?」

 

ポロッとモノトラが漏した衝撃の真実。それはどうにか生き残ったこの中にモノトラの、いや、黒幕の内通者がいるかもしれないという事実。

 

「おい、今の!」

「あ、口が滑っちまった!退散退散!!」

 

勝手に暴露だけしてソイツはここからいなくなった。残った俺達の間に流れるのはある意味絶望よりもタチの悪い、お互いに対する‘疑念’だった。

 

「ね、取りあえず1回部屋に戻ろ?それでちゃんと寝ようよ!みんなきっと裁判で疲れちゃってるんだよ!だからさ・・・、みんな前を向こうよ!絶対疑い合って傷つけ合うなんてダメ・・・!ちゃんと休んで、元気になって、今度こそみんなで外に脱出しよう!」

 

甘寺が必死に俺達に呼びかける。みんなの反応はない。分かっているんだ。でも頭の整理がつかない。だから何も言葉にならない。その中で誰かが声を上げた。

 

「でも・・・、内通者がいるのは事実だよね。しかも僕たちの命を狙っているかもしれない。なのに全く何も考えず協力しようなんて無理だよ。甘寺さんが言いたいことも分かるけど、ごめんね。」

 

きっと太宰の考えはみんな心のどこかで思っていることだったんだろう。誰も何も言えなくなってしまった。

 

「でもー、ここにずっと留まってても仕方ないよねー。だからー、みんな1回部屋に戻ろうよー。そこは間違ってないはずだよー?それでさー、これからのことは明日考えようよー。」

「それは、そうだよな!その方がきっといい!頭使った後でどうせいい案も今は思いつかねえだろうしな!」

 

でも今日のところは休んで、これからのことはまた明日。そんな久見と薬師の提案に俺達は乗ることにした。そして俺達は赤い扉の前で解散した。

 

 

 

夜、どうしても寝付けず目が覚めてしまった。有浜は元々感情をそんなに表に出す方ではなかった。確か何かの雑誌で彼女はそれは演技に支障を来さないためだと言っていた。それじゃあ、最期に彼女が見せたあの悲しげな顔は演技だったのだろうか。それとも、そんな彼女が最期の最期に少しだけ見せてくれた、彼女の心の一端だったのだろうか。そんなことを考えていたら眠れなくなってしまったのだ。

有浜のことを考えていると、ふと彼女がおしおきの直前に俺に握らせてきたメモのことを思い出した。メモ開くと、そこには『p274』とだけ書いてあった。

 

「何かのページ数か・・・?」

 

でもこの校舎の中に有浜が自由に開ける本の場所なんてあそこしかない。図書館だ。

 

図書館に行ったはいいものの、彼女はどの本のことを指していたのだろうか。そう言えば彼女は以前に図鑑なんかも見てみると面白い発見があるかもしれないと言っていたな。彼女に関係する図鑑・・・?そんなものはアレしかないじゃないか・・・!彼女が殺しのトリックの参考に使った人体図鑑しか・・・!

人体図鑑を取り出す。メモに書かれたとおり、274ページを開く。しかし、ちょうどそのページが切り取られていた。

 

「なんだよ、これ・・・?」

 

俺は有浜にからかわれたのだろうか。だが一応念のため目次のページを開いてみる。もしかしたらそこにあったはずの内容が重要だったのかもしれない。索引を開いてみると、そこにあったはずとされていた内容は双子に関するものだった。俺には双子どころか兄弟すらいないし、やっぱり俺はからかわれたのか・・・?

 

結局彼女が何を思って俺にこのメモを渡してきたのか分からなかった。もしかしたらこのページが切り取られているのを見て何か深読みをしてしまっただけかもしれない。死んでしまった彼女の真意はどれだけ考えても正解は出ないので俺はさっさと部屋に戻った。すると今度はさっきとは打って変わって早々に眠りに落ちた。

 

こうして2度目の学級裁判の夜は更けていった。

 

 

 

 

 

 

CHAPTER2 My Friend Is Tied Up  END

 

 

TO BE CONTINUED・・・

 

 

【生存者】

超高校級の???      水島輝(ミズシマアキラ)

超高校級のショコラティエ  甘寺心愛(アマデラココア)

超高校級の射撃選手     薬師弾(ヤクシダン)

超高校級の棋士       玉城将(タマシロショウ)

超高校級の長距離ランナー  涼風紫(スズカゼユカリ)

超高校級のドラマー     山吹巴(ヤマブキトモエ)

超高校級の資本家      アンリ・シャークネード

超高校級の執事       畔田鋼之助(クロダコウノスケ)

超高校級の漫画家      久見晴香(ヒサミハルカ)

超高校級の図書委員     太宰直哉(ダザイナオヤ)

超高校級の海賊       九鬼海波(クキミナミ)

超高校級の空手家      比嘉拳太郎(ヒガケンタロウ)

 

残り12人




ということで第2章これにて完結です!さあ、有浜さんが最期に残していったものは一体何だったのでしょうか?非常に気になりますね!!それでは次回から第3章開幕です!!!ぜひお楽しみに!!!

さて、こちらの設定裏話シリーズ、遂に登場人物編最期の1人になりました。ということで比嘉君の話をしていきたいと思います。
さて、この比嘉君ですが、じつは最初から空手が天才的だった、という訳ではありませんでした。もちろん、ポテンシャルはあったし、体も大きかったのですが、別に空手が好き、という訳ではなく稽古を全然していなかったのです。ですが、これは本編でも後々描いていこうと思うのですが、とある事件をきっかけに強くなろうと決心、稽古にもマジメに取り組むようになり、遂には全国を制覇するに至った、という経緯があります。
そんな彼の名前の由来ですが、まず勝手に空手というと沖縄、というイメージがありました。そこで沖縄っぽい苗字ということで比嘉を選出しました。そして名前は分かりやすく拳を入れようということで拳太郎にしました。今では豪放磊落という言葉がぴったり似合う彼にどんなかこがあるのか、そんなところにも注目していただけると幸いです!

ということでまた次回お会いしましょう!!

最終盤まできておいてなんですが、皆さんの推しを教えてください!!

  • 水島輝
  • 甘寺心愛
  • 薬師弾
  • 玉城将
  • 二木駆
  • 涼風紫
  • 山吹巴
  • 有浜鈴奈
  • アンリ・シャークネード
  • 畔田鋼之助
  • 久見晴香
  • 太宰直哉
  • 美上三香子
  • 青山蓬生
  • 九鬼海波
  • 比嘉拳太郎
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