ダンガンロンパR~おかえり絶望学園~   作:パルティアン

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CHAPTER3 (非)日常編3

キーン、コーン・・・ カーン、コーン・・・

 

「おはようございます。7時です。今日も一日元気で頑張りましょう。」

 

昨日はアンリと比嘉の二人の深い話が聞けて何だか少しだけ気分がいい。すっきり目覚めて爽やかな気分で自室を出るとその瞬間目の前に奴はいた。

 

「よお水島、おはようさん!!」

「モノトラ、何の用だ。」

「おいおい、そう邪険に扱うなよー!お前に耳寄りな情報を持ってきてやったんだぜ?」

「耳寄りな情報?どうせ大したものじゃないんだろ?」

「いやいや、決めるのは話を聞いてからでも遅くはねーぜ?何せオマエラの人間関係に関わる重要な情報だからな。」

「俺達の人間関係?」

「ああ。だがあんまり人に聞かれちゃいけねー話だ。ちと耳貸せや。」

 

俺達の人間関係に関わるなどと言われてしまったら聞かないわけには行かない。仕方がないので、俺はモノトラに言われるがまま耳を差し出した。

 

「あのな?甘寺の奴、オマエとは友達じゃいたくねーって思ってるみたいだぜ?」

「・・・は?」

 

モノトラの言っている意味が分からない。甘寺が俺とは友達ではいたくない?

 

「ま、甘寺との関係性を考え直すこったな。」

「あ、ああ。」

 

俺、何かしてしまったんだろうか・・・?

自分の記憶を探っても甘寺に何かをしてしまった記憶がない。これ以上考えても仕方ないので取りあえず食堂に向かうことにした。

 

 

 

食堂に向かうと当の甘寺が朝食の準備をしてくれていた。

 

「あ、おはよう水島君!」

「お、おう。」

「どうしたの?体調悪い?」

「いや、何でもない。気にしないでくれ。」

「?」

 

ダメだ。どうしてもさっきのモノトラの言葉を気にしてしまう。その上直接会った甘寺の態度はいつも通りなモンだから余計に変な勘ぐりをしてしまう。余計な嘘を吐かないモノトラの発言だからこそどうしても気にせざるをえない。

そうこうしているうちにみんなが食堂に集まってきた。基本的にはみんないつも通りだ。しかしその中に少しだけなんとも言えない不和が混じっている様な気がした。やっぱり俺みたいにみんなもモノトラに何か吹き込まれたのかもしれない。山吹なんかはそれが顕著で、できる限り表に出さないようにしているが、どうしても比嘉の方をチラチラと見ている。

食事が終わると急に久見が立ち上がる。

 

「みんなー、明日さー、みんなでゲーム大会やらないー?」

「ゲーム大会?」

「そう!遊戯室にいっぱいゲームあったしさー、やらないともったいないじゃんー?」

「いいな、それ!」

「この前の水泳大会は結局流れてしまいましたし、親交を深めるためにもいいのではないかと。」

 

口々になんとなくみんなが賛成ということを言い出す。もしかしたらこのなんとも言えない不和が解消されるかもという希望をこのゲーム大会に抱いているのかもしれない。

その後明日の昼の11時集合ということで開催日時が決まった。そして朝食の片付けが終わった後、俺と甘寺、薬師に太宰が久見に呼び出された。

 

「ここのみんなは立ち上げメンバーというわけでー、大会の準備を手伝ってー!」

「なんだ、そういうことか。」

「構わないよ。」

「うっし!じゃあやるか!!」

「おー!!」

 

単純に明日のゲーム大会の準備をしようとこのメンバーを集めたようだった。断る理由もないので俺達はみんなで準備をすることにした。

 

 

 

このゲーム大会の準備といってもいくつもやらなければならないことがある。1つ目がそもそもどのゲームが娯楽室にあるのかの確認。これにはコマやダーツの矢など足りないものがないかの確認も含まれている。ここの作業が一番時間が掛かるのでここに俺と薬師、そして太宰が配属された。2つ目が得点計算方法。まあこれは単純に順位と逆に縁数を着けていこうという話になったので、同時に大会そのもののルール制定もやるということになった。ここには言い出しっぺの久見が当たった。そして3つ目がプログラム作成。どのゲームをやるのか、何種目やるのか、これは俺達の作業が終わってからにはなるが、最も重要な決めなければならない事項である。ここには残った甘寺が当たることになった。

 

 

準備をするために娯楽室に行くとまず薬師がビリヤードやダーツといった大きなゲームの確認に向かった。その間に俺と太宰はボードゲームの類いを確認することにした。

 

「さて、僕たちはここの確認だね。」

「ああ。まずは人生ゲームか・・・。」

「これはかなり運要素も強いし、玉城君の独壇場にはならなそうだね。まあ、その分君の独壇場な気もするけど・・・。」

「盤面も2つあるし、まとめてしまえば全員でもできるな。」

「じゃあ、人生ゲームは1つ決まりだね!」

 

そんな会話を横で聞いていた甘寺は自分の手帳を取り出し、種目をメモっていく。

 

「あとは・・・、オセロもあるな。」

「単純だけど戦略性も高い。コマもちゃんと揃っているみたいだし、競技としては成立しそうだね。」

「じゃあ後は、将棋もあるな。」

「えー、でもそれじゃ玉城君の独壇場じゃない?」

「その分ビリヤードとかダーツでこっちも有利を取れるだろ。」

「まあ、確かにそうだね。」

「あ!でも待って!そこの将棋盤、脚が折れてる!」

「そう言えば玉城がそんなことを言ってたな。でも折れた先の部分も残っているし、どうにか修復は可能だろう。」

「じゃあ、僕ちょっと倉庫に行って接着剤を取ってくるよ。」

 

そう言って太宰は一度娯楽室を後にした。

 

そこから30分が経った。未だに太宰は戻ってこない。一体何をしているんだ? 

 

「太宰君遅いね。」

「倉庫に行っただけだよな?」

 

そこに薬師も混ざってくる。

 

「トイレじゃねえの?」

「にしても長いだろ。」

「ねえ、まさかってことはないよね・・・?」

 

甘寺の言うまさかとはもちろん、コロシアイのことだろう。太宰がその餌食になったのではないかというその不安だ。

 

「探しに行くか・・・?」

「そうするぞ!」

 

そうして部屋を飛び出そうとした瞬間。

 

「やあ、遅くなってごめんね。」

「太宰!!」

「どこで何してたんだよ!!」

「いやあごめんごめん。思いの外探すのに手間取っちゃってさ。灯台もと暗しとはこのこと、あんなに近くにあったとは。」

 

どうやら単純に接着剤が見つからなかっただけらしい。

 

「じゃ、ササッと将棋盤直しちゃおうか。」

 

そう言って太宰はすぐに将棋盤を直した。手先が器用なようだ。

 

「後はくっつくまでちょっとこのままかな。瞬間接着剤だし、ガチガチにテープで固めたりしなくても大丈夫だと思うよ。じゃあ、もし他に何か壊れたものがあったときのためにここにこの接着剤は置いとくね。」

 

そう言って太宰は瞬間接着剤を部屋の端の棚の上に載せた。

取りあえずこれで俺達の作業は終わったので後は久見がルールを制定して準備は完了だ。ということで俺達はここらで1回解散することにした。

 

 

 

 

 

取りあえず準備が終わったことで俺は暇になってしまった。ということでちょっとだけ周囲を探索してみることにした。すると近くに同じく準備を終えて時間ができてしまった様子の太宰がいた。

 

「おお、太宰。ヒマなのか?」

「やあ、水島君。君もか。」

「ああ、そうなんだ。」

 

そのまま二人でラウンジでミステリー小説談義に花を咲かせた。お互いに一推しのミステリー小説を紹介し合うなどとても充実した時間を過ごすことができた。

 

「いやあ、やっぱり水島君となら濃いミステリー小説談義ができると思っていたんだよ。」

「それはこっちのセリフだ。やっぱり太宰とならここまで深い話ができると思っていつか話ができないかとチャンスを窺っていたんだ。」

「ご期待に添えたのなら何よりだよ。」

 

そんな話をしているときにふと気になった。

 

「そう言えば太宰は何をきっかけにあれだけの本を読むようになったんだ?」

「ああ、僕が本を読むようになったきっかけかい?それなら簡単だよ。僕の父は小説家だったんだ。実は希望ヶ峰学園の卒業生でもあってね、若いころから多くの賞を取っていたんだ。で、それだけの作品を多く書くにはそれだけの資料が必要みたいでね。かなりの本を読んでいたんだ。それだけじゃなくて父は単純に本を読むのも好きな人でね。資料とは関係なく大量の本を買い込んでは締め切り間際に現実逃避として読んで編集の人に怒られていたよ。」

「そいつはすごいな・・・。」

「そんな状況で育ってきた僕が本を読むようになったのは割と自然なことだったんだ。」

「なるほどな・・・。でもブログは自分の意志なんだろ?誰かの影響を受けたとかじゃなくてさ。」

「まあね。単純に僕が好きな本をみんなに知って欲しい、できることならば好きになって欲しい、と思うようになっていったんだ。だからブログを書き始めたんだ。でも別に趣味の範疇だったから特に最初のころは全然アクセス数を稼げてはいなかったんだけどね。」

「なるほどな・・・。」

「あ、実は僕のブログがバズったきっかけは有浜さんでね。」

「そうなのか?」

「うん。実は彼女が何かのラジオか何かで最近ハマっているものとして僕のブログを挙げてくれてね。その日以来アクセス数が爆ノビしたんだ。」

「へえ、それは意外な繋がりだな。」

 

しかもやっぱり“超高校級の女優”だな。世間の影響力が絶大だ。

 

「だから実は彼女のことは同級生でもあり、僕をここまで連れてきてくれた恩人でもあるんだ。」

「恩人・・・?」

「うん。だってそうだろう?こうやって素晴らしい仲間と大好きな本の話を思う存分できるのは彼女が僕のブログを紹介してくれたおかげだ。」

 

素晴らしい仲間なんて言われたら照れてしまう。

 

「だから僕にとって彼女は恩人なんだよ。だからこそああなってしまったのはすごく残念なんだけどね・・・。」

 

そう言って太宰は悔しそうに目を背ける。そう、有浜はコロシアイを起こしてしまったとしても俺達にとっては大切な仲間。彼女を失ったことは俺達にとって大きな傷となっている。

 

「でも、それを引きずっていても仕方が無いからね。前を向くことにしたんだ。」

「ああ、それがいい。」

「じゃあ、そろそろ行くよ。君とミステリー談義をしていたら急にミステリー小説を読みたくなってしまったよ。」

「そうか。じゃあな。」

 

そう。それでも俺達は前を向かなければならない。だから俺達は希望を持って生きていく。死んだ4人に顔向けができるように。

こうして俺は太宰と別れた。

 

 

 

太宰とミステリー談義をしたことで俺も読みたくなってしまいラウンジで本を読んでいると、そこに薬師が現れた。コイツもどうやらヒマを持て余しているらしい。

 

「おっす、水島!元気か?」

「まあな。」

「ヒマなんだ、ちっと話に付き合ってくれよ。」

 

突き放すのも申し訳なかったので俺は薬師の話に付き合うことにした。大した話をしたわけではなかったが、それなりに面白い話ができたと思う。

 

「そういえば、薬師がピストル射撃を始めたきっかけってなんだったんだ?」

「あー、確かにそういう話をしたことはなかったっけな!いいぜ!俺がピストル射撃を始めたのはアニメの影響だ!」

「アニメ?」

「ああ。某怪盗アニメに出てくる仲間のガンマンなんだがよ、幼い俺にとってはそれがたまらなくかっこいいものに見えたんだよ。」

「なるほどな。でもそういうアニメのピストルと射撃用のピストルって全然違うだろ?」

 

現にそれが証拠で最初の事件においては一度薬師から疑いは逸れた訳だしな。

 

「あー、それはな、めちゃめちゃ勘違いだ。」

「・・・は?」

「子どものころの話だからよ?アニメのピストルと競技用のピストルが同じものだと思い込んでたんだよ。ま、その後ちょっと経ってからすぐに気付いたんだけどな。」

「よくそのタイミングで辞めなかったな。」

「俺は“超高校級の射撃選手”だぜ?小さいころから才能があった訳よ。的にはバンバン当たるし、それを周りがメチャクチャ褒めてくれるからさ、辞めるのは惜しくなっちまってよ。」

 

薬師ははにかみながらそう言った。

 

「はは。デタラメな奴だ。」

「ま、結局その後に余裕ができてからサバゲーを始めたことで当初の目的だった映画みたいなガンアクションをするってのも達成したんだけどな!」

「サバゲーもやってたのはそういうことか。」

「まあな!でもピストル射撃をやってたことでそもそもの銃を撃つための基礎ができてたからそういうガンアクションもできるんだぜ?」

「何事も基本が大事ってことか。」

「もちろん何もかも同じって訳にはいかねえんだけどな。」

 

確かに射撃競技と実戦に近いサバゲーじゃ多少勝手も違ってくるだろう。

 

「そうだ、ここから出たら水島もサバゲーに連れてってやるからよ、今のうちに基礎を叩き込んでやるから話聞いてけ!」

 

おいおい、これからか・・・?

 

 

結局その後2時間にもわたってサバゲーの基礎について薬師に叩き込まれた。そんな話をしている内に夜は更けていった。

 

 

キーン、コーン・・・ カーン、コーン・・・

 

「午後10時になりました。ただ今より夜時間となります。食堂は閉鎖されますので速やかに退出してください。それではよい夢を。お休みなさい。」

 

明日はゲーム大会の本番だ。でも前回の水泳大会の様なことにはさせない。みんなで大会を楽しみきって、コロシアイも絶対に起こさせない。

そう決意を固めて俺は眠りに落ちていった。

 

 

 

【モノトラ劇場】

 

「ボードゲームってのは中々面白いもんだが、それが行きすぎるのもいかがなもんかって感じだよな。」

 

 

「よくAIを搭載したボードゲーム専門のロボットなんてものも出てくるが、それが人間を越えたなんてニュースを聞くとオレは賞賛の気持ちよりつまんねえって気持ちの方が勝っちまう。」

 

 

「やっぱりボードゲームは人対人でやってるからこそ心理状態の読み合いなんかも起こっておもしれーんだとオレは思うぜ!!」

 

 

「え?オレもAIじゃねーかって?」

 

 

「いやいや、こんな愛くるしいオレがAIなわけねーだろ?コンピュータごときにこの生きた愛くるしさを出すのはまだまだ無理だと思うぜ!!」

 

 

「ってな訳でオレもボードゲームくらい長年愛される存在になりてーってそんな話だったぜ!!」

 

                    ・

                    ・

                    ・

 

【生存者】

超高校級の幸運?      水島輝(ミズシマアキラ)

超高校級のショコラティエ  甘寺心愛(アマデラココア)

超高校級の射撃選手     薬師弾(ヤクシダン)

超高校級の棋士       玉城将(タマシロショウ)

超高校級の長距離ランナー  涼風紫(スズカゼユカリ)

超高校級のドラマー     山吹巴(ヤマブキトモエ)

超高校級の資本家      アンリ・シャークネード

超高校級の執事       畔田鋼之助(クロダコウノスケ)

超高校級の漫画家      久見晴香(ヒサミハルカ)

超高校級の図書委員     太宰直哉(ダザイナオヤ)

超高校級の海賊       九鬼海波(クキミナミ)

超高校級の空手家      比嘉拳太郎(ヒガケンタロウ)

 

残り12人




今回はここまで!第3章の3日目はここで終了です!!さあ、水島君達は明日、無事ゲーム大会を開催することができるのでしょうか?是非ともお楽しみに!!


ということで裏話をしていきましょう!前回まで書いてみて思いの外各章で書くことって無いんだな、ということに気付いてしまいました笑。てな訳で今回からは第2章の裏話をしていこうと思います!

今回は第2章のタイトルに関しての話をしていこうと思います!第2章のタイトル、「My Friend Is Tied Up」、直訳すると「私の友は縛り上げられている」ということになるのですが、この一文はとある曲名から取っています。その曲とは、ELLEGARDENさんの「My Friend Is Falling Down」、訳は「僕の友は落ち込んでいる」です。どちらも自分の友のマイナスな現状を述べた文になるわけですが、この曲名をもとに第2章の犯人である有浜さんの動機を書いている、というそんなタイトルになったわけです!
と今回は以上です!こちらの続きもお楽しみに!!

最終盤まできておいてなんですが、皆さんの推しを教えてください!!

  • 水島輝
  • 甘寺心愛
  • 薬師弾
  • 玉城将
  • 二木駆
  • 涼風紫
  • 山吹巴
  • 有浜鈴奈
  • アンリ・シャークネード
  • 畔田鋼之助
  • 久見晴香
  • 太宰直哉
  • 美上三香子
  • 青山蓬生
  • 九鬼海波
  • 比嘉拳太郎
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