ダンガンロンパR~おかえり絶望学園~   作:パルティアン

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CHAPTER4 学級裁判 後半

【裁判再開】

 

俺達はもう楽な結論で終わらせたりしない。畔田の死の真相が分かるまで徹底的に議論をする。それが畔田に、死んでいったみんなに誠実に向き合うことになるはずだから。

 

「じゃあ議論を再開していこうと思うんだが、久見はどこが気になったんだ?」

「うーん、単純に死んだときの状況は首吊りなんだと思うんだけどー、首吊り=自殺っては必ずしも成り立たないんじゃないかなーってさー。」

「確かにそうかも知れないな…。」

 

まずはそこの可能性について考えてみるか…。

 

 

議論開始

 

「確かに首吊り=自殺ってのは早計かも知れないね」

 

 

「いわゆる【絞首刑】って奴は」

 

 

「形だけ見れば首吊りだしな」

 

 

「誰かがライトの支柱に」

 

 

「ロープを【くくりつけて】…」

 

 

「そんで畔田の首を引っかけた後に」

 

 

「ストーンと【落とせば】」

 

 

「形だけは」

 

 

「首吊り自殺の【完成】だな!」

 

 

確かにそれはそうだけどホントに可能なのか…?

 

【ライトの支柱)→【くくりつけて】

 

「それは違うぞ!」

 

 

「いや、それは無理だ。ライトの支柱が高すぎる。畔田以外じゃあそこまで手は届かない。」

「でもよ、俺がテーブルの上に椅子を乗せたら届いたろ?」

 

確かにそれで手は届いたけど、発見当時のテーブルには…

 

 

証拠提出

【テーブル)

 

「これだ!」

 

 

「確かにそれはそうなんだが、食堂のテーブルには発見当時畔田の足跡しかなかった。言い換えると椅子の跡はなかったんだ。ということはあそこにロープを結んだのは唯一手の届く畔田ということになる。」

「あー確かにそうだったなぁ。」

「つまりやはり自殺、ということか?」

「いや、まだ謎はあんだろ!」

 

 

議論開始

 

「残ってる謎か…」

 

 

「『DVDの中身』とかか?」

 

 

「犯人がそれっぽく見せるために」

 

 

「見えるとこに置いたとかさ」

 

 

「やっぱり『遺書』だって!」

 

 

「なんか引っかかるよ!」

 

 

「『現場の状況』とかもあるよね」

 

 

「自殺ならあるべきものがないとか」

 

 

「うーん、『死体』は特段」

 

 

「気になるところはなかったはずだが…」

 

 

…そう言えばちょっとだけ不自然なものがあったはず…!

 

【食堂の椅子)→『現場の状況』

 

「それに賛成だ!」

 

 

「現場の状況と言えば気になるものがあった。」

 

そう言いつつ椅子の写真を見せる。

 

「食堂の椅子?」

「ああ。」

「特段何か変わった様子はないが?」

「全体としてはな。細かいところに注目してほしいんだ。」

 

そう、みんなに注目してほしいのは…

 

 

選択肢セレクト

 

1.足跡

 

2.背もたれと座面の縁

 

3.倒れていた場所

 

→2.

 

「これだ!」

 

 

「みんなに見てほしいのは椅子の背もたれと座面の縁だ。」

「背もたれと座面の縁?足跡じゃなくてかい?」

「ああ。縁だ。あまりしたい想像じゃないかもしれないがみんな自分が首を吊ると想像してくれ。」

「ほんとに嫌な想像だぁ…。」

「すまない…。それでだが、ロープをくくりつけて椅子に乗って、首にかけて、そして後は落ちるだけ。さてどう落ちる?」

「俺ならそれこそ背もたれか椅子の縁を蹴るな。そこが一番蹴りやすい。」

「そうだろ?だけど今回畔田の近くに倒れていた椅子はそのどちらも目立った傷はなかった。その代わりだが、この椅子の脚のうちの1本に靴で蹴ったような傷が付いてた。」

 

…あれ?それって…。

 

「それは妙だな。いくら畔田がデカいとは言え、さすがに首に縄をかけた状態で椅子の脚に足が届いたとは思えん。」

 

玉城の一言がこの状況の異常性の全てを示していた。畔田自身の状況が畔田が自殺したことを示しているにも関わらず、その周りの状況が畔田は自殺ではなかったのではないかと主張している。

死んだ当人の足が届かないところに靴で蹴った跡が付いている、ってことは…。

 

「最後に畔田を落としたのって畔田以外の誰かだったって事か?」

「そういうことになるね。」

「あ?そいつはおかしくねーか?だって畔田が自殺の準備を進めてたんだろ?でもトドメを刺したのは畔田じゃない誰かだったって話が通らねーじゃねーか!」

「いや、可能性はなくはないな。例えば昨日のパーティーの後、畔田が死のうとしていることを知っていた誰かが奴が死ぬ準備を整えていざ、という瞬間に椅子を蹴り畔田を殺せばいい。」

「ということはー、畔田君の自殺の計画を犯人が乗っ取っちゃった、ってことー?」

「そういうことだ。畔田はそもそも死ぬつもりだったんだ。そして畔田の目論見通りの死に方をさせれば現場の状況はほぼ畔田が自殺したのと同じ状況になる。」

「そうなれば犯人は最低限の努力で最大限のカモフラージュができるってわけか。」

「まあそれはあくまで一例だ。これだとしたら納得のいかんものもあるしな。だが畔田が自殺の形を作って他の何者かが畔田にとどめを刺したという点は間違いあるまい。」

「じゃあ次は具体的な事件に関係しそうなものを考えていこっか!」

 

 

議論開始

 

「事件に関係しそうなものか…」

 

 

「そもそもほんとに【他殺】なのかよ?」

 

 

「確かに玉城の言う通りなら」

 

 

「どうやって畔田の抵抗を退けたんだ?」

 

 

「いくら何でも」

 

 

「【意識がある】状態で」

 

 

「殺されそうになったら」

 

 

「自殺しようとしてるとはいえ」

 

 

「【抵抗】するだろうね…」

 

 

「でもさー、」

 

 

「現場の椅子は完全に」

 

 

「他の誰かが【蹴った】としか思えないよー?」

 

 

そうか、他殺だとしたら畔田の状態は必ずしも…!

 

【薬のビン)→【意識がある】

 

「それは違うぞ!」

 

 

「いや、畔田は他殺だ…。だからあんなものが畔田のポケットに…!」

「あんなもの?」

「薬のビンだよ。しかも睡眠薬の。久見が検死の最中に畔田のスーツのポケットから見つけたんだ。」

「なんだって…?」

「もし畔田が自殺しているところにうまく割り込んで睡眠薬を飲ませ、眠った畔田を首吊りの形で殺害したならば畔田の抵抗を受けず、かつ畔田の自殺の計画を乗っ取れるかもしれない。」

 

 

「株が下がる予感がするね。」

 

 

「でも本当にその睡眠薬は使われていたのかな?」

「見た目では分かんねーよな。」

「いや、わかるんだ。これまでずっと謎だったあの証拠を使えば!」

 

 

 

反論ショーダウン

 

 

「確かにそのビンは」

 

 

「畔田のスーツのポケットに入っていたんだろう。」

 

 

「だけどだからと言って」

 

 

「実際にその睡眠薬が使われたとは」

 

 

「限らないよね?」

 

 

‐発展‐

 

「確かに睡眠薬はポケットに入っていただけだ。」

 

「関係ないように見えるかもしれない。」

 

「だけどちゃんとそうじゃないってことが分かるんだ!」

 

 

「でも実際問題、」

 

 

「見た目だけじゃその睡眠薬が」

 

 

「使われたかどうかなんて【分からないよね】?」

 

 

「液体ならいざ知らず、」

 

 

「錠剤なんて数粒減っていたとしてもわからないんだからさ。」

 

 

いや、食堂に落ちていたあれは今思えばあの薬のビンに入っていたものだ!

 

【フィルム)→【分からないよね】

 

「その言葉、斬らせてもらう!」

 

 

 

「いや、わかるんだ。これを見てほしい。」

「それは、フィルムかい?」

「あ、なーんだ輝くん、僕が教えるまでもなくコツ知ってるんじゃないかー。」

「コツって何だ?」

「その錠剤のビンが既に使われているかどうかのコツだ。一から説明しよう。まずこのフィルムって何に使われていたものだと思う?」

「あ、あれじゃね?新品の薬のビンに入ってるやつ!」

「その通りだ。これは錠剤に埃が入ったりしないようにするためのものなんだが、それは一旦置いておこう。じゃあ、このフィルムが外に出てた理由は何だ?」

「それはー、誰かが薬を飲むのにそのビンを開けた、ってことじゃないー?」

「じゃあその薬ってのは?」

「睡眠薬じゃねーのか?」

「いや、その他の薬の可能性もあるんじゃないかい?化学室にはいろいろな薬があったけど。」

「恐らく睡眠薬で間違いない。なぜなら…」

 

 

証拠提出

【薬品リスト)

 

「これだ!」

 

 

「俺と涼風で化学室の薬品リストと照合したんだが、数がずれていたのは睡眠薬だけ、それも1ビンだ。」

「っつーことはその睡眠薬は畔田のポケットに入ってたやつだな!」

「ああ。ということは逆説的にそのフィルムもこの睡眠薬のビンに入っていたものだろう。わざわざビンを開けてフィルムを出すところまで行っているのにも関わらず全く飲んでいないというのも考えにくい。恐らく犯人は何かしらの手段で畔田に睡眠薬を飲ませ、その上で畔田の自殺の計画を利用した、というのが一番あり得る。」

「それならその睡眠薬を持ち出した人が犯人ってことだね!」

「じゃあ次はその睡眠薬を持ち出した人が誰か考えてみよっか!」

 

 

 

議論開始

 

「睡眠薬を持ち出した奴が誰か…」

 

 

「ずっと化学室前にいたわけじゃねーしなー」

 

 

「さすがに誰も【見てねー】よなー」

 

 

「そんな奴怪しすぎんだろ!」

 

 

「それじゃー、」

 

 

「睡眠薬を欲しがってた人とかはー?」

 

 

「例えば眠れてないとかさー」

 

 

「確かに…」

 

 

「嘘でもそういうことを『言っていた』なり」

 

 

「『顔色が悪い』なり」

 

 

「そういう様子を見せている奴は」

 

 

「いたかもしれんな」

 

 

確かあいつがそんなことを言っていたような…

 

【涼風の証言)→『言っていた』

 

「それに賛成だ!」

 

 

 

「涼風、確かお前そんなことを言ってなかったか?」

「あたし?」

「睡眠薬を欲しがってた人がいたってさ。」

「あ!そういえば!」

 

その睡眠薬を欲しがってたのは…

 

 

選択肢セレクト

 

1.畔田

 

2.玉城

 

3.薬師

 

→1.

 

「これだ!」

 

 

「畔田が睡眠薬を欲しがってたって言ってたよな?」

「うん!まあ正確にはよく眠れてないって!だから化学室に睡眠薬が置いてあるよって教えてあげたんだ。」

「ちょっと待て、っつうことは睡眠薬を持ち出したのって畔田ってことか!?」

「それは変だね。クロは睡眠薬を持ち出した人物って話だろう?君らの話通りならば今回のクロは畔田ということになってしまうよ?」

「でもー、それじゃ話のつじつまが合わないよねー。だって畔田君は睡眠薬を飲まされて眠っているところをクロに殺されちゃったんでしょー?それならー、畔田君はクロになりえないよねー?」

「睡眠薬を持ち出したのが畔田なら、睡眠薬を畔田に飲ませたのも畔田自身、ってことになっちまうぞ!?」

 

マズい…!みんな混乱してしまっている…!でもここまで話してきたのはほぼ正確な情報のはずだ。何か見落としがあったのか…?

 

「どうした水島、この程度か。今までのお前ならこんな状況でも推理をして見せたはずだ。今それができないというのなら必ず何か見落としがある。しかもその矛盾をつなぐ要素がな。」

「…悪い、少し焦った。もう大丈夫だ。じゃあ次はその見落としがないか考えていこう。」

 

 

 

議論開始

 

「全てが事実にも関わらず矛盾がある」

 

 

「ならば必ずそこに【見落とし】があるはずだ」

 

 

「見落としか…」

 

 

「『畔田の死体』はどうだ?」

 

 

「いくら久見といえどずっと検死すんのはキツイだろ?」

 

 

「そんなはずはないんだけどなー」

 

 

「僕はー、『化学室』が怪しいと思うよー?」

 

 

「『畔田の部屋』なんてどうよ?」

 

 

「おめーらそんな長く捜査してたわけじゃねーだろ?」

 

 

「『DVDの内容』だったりして…」

 

 

「『食堂』なんてパターンもありえるかもね」

 

 

そういえばあそこにあったはずだ…!小さな、でもずっと引っかかっている謎が…!

 

【2枚使われたメモパッド)→『畔田の部屋』

 

「それに賛成だ!」

 

 

 

「あった…!ずっと謎だったもの…!」

「ほんとか!?」

「ああ。畔田の部屋にあったメモパッドだ。」

「あの遺書に使ったってやつ?」

「そう、それだ。それなんだが、メモパッドが2枚使われてたんだ。遺書は1枚しかないのに…!」

「普段使いしてたんじゃないの?」

「いや、畔田は普段のメモは自前の手帳に取っていたよ。」

「それに普段使いなら逆に2枚しか使われていない方が不自然だ。」

「書き間違いじゃなくてか?」

「畔田の部屋のごみ箱もそのほかの場所も見てみたけどどこにもそれらしきものはなかった。」

「つまり、普段のメモでもなく、遺書の書き間違いもしていないのにメモパッドが1枚余分に減っていた、と。」

「そういうことだ。」

「…あ!」

「甘寺何か気づいたのか?」

「それこそその行方不明の1枚が事件の真相に関わってるんじゃないか、って思って。」

「話してもらってもいいか?」

「もちろん!畔田君がその無くなったメモをどこにも持ってないとしたらどこに行ったんだと思う?」

 

畔田が持っていないとしたら…?

 

 

選択肢セレクト

 

1.畔田が食べた

 

2.畔田が既に処分した

 

3.誰かに渡した

 

→3.

 

「これだ!」

 

 

「誰かに渡した…?」

「そう!書き損じとか普段のメモなら別に部屋のごみ箱に捨てといて問題ないし、誰かに渡した可能性が高いんじゃないかな?ちょうど最初の事件の時の青山君みたいに。」

「じゃあそのメモって誰に渡したんだと思う?」

 

メモを渡した相手か…

 

 

選択肢セレクト

 

1.水島

 

2.犯人

 

3.アンリ

 

4.モノトラ

 

→2.

 

「これだ!」

 

 

「…もしかして犯人か…?」

「その通り!畔田君からメモを受け取ったって人がここまで出てこないって事は、畔田君はそのメモを今回の犯人に渡した可能性が高いんじゃないかな?」

「待て待て!なんでそんな真似をアイツがすんだよ!」

「それが最後の質問!じゃあなんで畔田君はそのメモを犯人に渡してるんだろうね?」

 

畔田が犯人にメモを渡した理由…?

 

 

選択肢セレクト

 

1.畔田と犯人は協力関係

 

2.畔田と犯人は対立関係

 

→1.

 

「これだ!」

 

 

「…畔田と犯人が協力関係にあったから…?」

「は!?畔田が犯人とグルだったっつーのか!?」

 

そうか、そういうことだったのか。ならば犯人はアイツしかいないのかもしれない。

そして、その仮説が正しいとしたら…

 

「だとしたら可能性がある。例えば畔田が殺人の計画書をメモに書いて犯人に渡したとしたら、それは畔田の部屋に謎のメモが残っていない理由になるだろ?そのメモを受け取った人がここまで出てこない理由にも。」

「つまり畔田は殺人計画を立てていたがその共犯に選んだ相手に裏切られて殺された、と?」

「いや、そういうわけじゃないんだろう。それならば畔田は自分の部屋に自分が死ぬ前提の遺書を残す必要がない。つまり畔田が立てた殺人計画、そのターゲットは…」

「…畔田君、ってわけかー。」

「やっべえ、頭混乱してきた…。なんで畔田はそんなことしたんだよ…?なんでクロはそんな計画に乗ったんだよ…?」

「多分クロは最初はそんな計画に乗る気はなかったんだと思う。その証拠もある。」

 

 

証拠提出

【薬師の証言)

 

「これだ!」

 

 

「薬師は畔田が誰かと言い争う声を聞いたって言ってたよな?これは多分畔田が犯人と計画のことで言い争う声だったんだ。でも結果的に計画に乗らざるを得なくなった。だから畔田は死んだ。殺された。」

「…なるほど…。」

「それならよー、結局その共犯者、いや、クロは何者なんだ?」

「そのクロの正体が畔田君の目的にもなってくるんだよ。畔田君は誰かに自分を殺させておいて自分は自殺だと私たちに誤認させようとした、それがここまでの推理から導き出される状況だよね?じゃあ何でそんなことしたんだろう?」

「それは…。あ!クロを逃がしたかったから、とか!」

「その通り!じゃあ、畔田君がそこまでして外に逃がしたいと考える人物は、誰なんだろうね?」

 

甘寺が俺に視線を向ける。俺にとどめを刺せ、と言うのだろう。それならば引き受けた。畔田が俺たちの、そして自分の命を捨て石にしてでも外に逃がしたかったクロの正体。それは…!

 

 

 

指名しろ

【アンリ・シャークネード】

 

「お前しかいない!」

 

 

 

「…私、か。」

「ちょっと待ってよ水島!アンリちゃんは畔田のことを大切に思ってたんだよ!?最初に死体を発見して、みんなを部屋に呼びに来るくらいに!なのに何で犯人なのさ!?」

「…そうだね、水島君。私が犯人だ、という証拠はないだろう?今のはあくまでここまでの状況を総合した推理、いわば状況証拠に過ぎない。私には彼を殺すことは不可能だよ。」

 

彼女はただただ冷静にその薄い青色の美しい瞳を俺に向けてきている。そしてそのプレッシャーはさすがは超高校級の資産家と言わざるをえないものだった。だが、それに気おされてはならない。生きるために。死んだ畔田のために。そして、アンリのために。

 

 

 

パニックトークアクション開始

 

「私ではないよ」

 

 

「どうして私が」

 

 

「少し落ち着いてくれないか」

 

 

「絶対に違う!」

 

 

「証拠はないのかな?」

 

 

「少し失望したよ」

 

 

「私には不可能だよ」

 

 

「それはただの推理だよね」

 

 

「絶対にありえない」

 

『そもそも私が畔田の巨体を持ち上げられるわけないじゃないか』

 

 

《ジャー》《マン》《スープ》《レックス》

 

 

「これで終わりだ!」

 

 

 

「…。」

「今お前は畔田の体を持ち上げられない、と言ったがそれは違う。だってお前は畔田のことを投げていたじゃないか。それなのにその言い訳は通じないぞ。」

「その点でお前の他に眠って力の入らない畔田を持ち上げられる人間はこの場にはいない。さっさと認めたらどうだ。」

「…。」

 

アンリは黙りこくっている。黙秘を貫くというのだろうか。

 

「…アンリ、もういいんだ。もう、楽になって。薬師の聞いた声からお前が殺したくて畔田を殺したわけじゃないことはわかってる。畔田が口論していた相手はお前なんだろ?畔田がお前を助けるためにお前に自分自身を殺させようとしていると知って。」

「……はあ。そうだね。もうこのあたりで終わりにしようか。」

 

大きくため息を吐くとアンリは諦めたような一言を溢す。

 

「…何で?何で畔田を殺したの?アンリちゃん、畔田のこと大好きだったじゃん!」

「仕方がなかったのさ。」

「仕方ないって…!」

 

そう、仕方なかった。その証拠もある。

 

 

証拠提出

【夜時間のルール)

 

「これだ!」

 

 

「ほんとに仕方なかったんだよ。畔田は死ぬことを決めていた。だからアイツは食堂で睡眠薬を飲んで眠った。夜時間に入る直前に。」

「夜時間…。…あっ!」

「そう、畔田は夜時間に食堂に入ってはならない、そして自室とラウンジ以外では眠ってならない、その2つの校則を破っていた。つまり、この事件が起きなくても畔田はルール違反で明日の朝には殺されていた。」

「だから、せめて最期は、私の手で…。」

 

アンリは悔しそうに顔を背ける。

 

「アンリ、最後にこの事件を振り返って、それで終わりにしよう。」

 

                    ・

                    ・

                    ・

 

【生存者】

超高校級の幸運?      水島輝(ミズシマアキラ)

超高校級のショコラティエ  甘寺心愛(アマデラココア)

超高校級の射撃選手     薬師弾(ヤクシダン)

超高校級の棋士       玉城将(タマシロショウ)

超高校級の長距離ランナー  涼風紫(スズカゼユカリ)

超高校級の資本家      アンリ・シャークネード

超高校級の漫画家      久見晴香(ヒサミハルカ)

超高校級の海賊       九鬼海波(クキミナミ)

 

残り8人




はい、ということで4章学級裁判はここでおしまい!次回は裁判閉廷へと向かっていきます。かなり人数も減ってきているので、予想が当たった方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?畔田君は何を思ってこの事件を計画したのか、アンリさんは何を思ってこの計画に乗ったのか、それはまた次回ということで!


それでは今回の設定裏話に参りましょう!本日の設定裏話は「超高校級の恋愛事情」と参りましょう!思春期真っただ中のみんなはこれまでどんな恋愛をしてきたのでしょうか?

水島輝
「あまりそういうことに興味がないんだ」

甘寺心愛
「片思い中、かな」

薬師弾
「彼女いたことはあるぜ?」

玉城将
「女などめんどくさくて仕方ない」

二木駆
「全世界の女の子がおれの恋人だぜ!」

涼風紫
「走ること以外全然興味なくって、あはは」

山吹巴
「んー、今はドラムが恋人みたいなモンかな」

有浜鈴奈
「恋愛映画はたくさん出ているけれど私自身はないわね」

アンリ・シャークネード
「鈍感なのが近くに1人、ね」

畔田鋼之助
「私は執事としての役割で精一杯ですので」

久見晴香
「今はー、ちょっと気になる人がいるよー」

太宰直哉
「僕はまるっきり本の虫だからね、そういうのはないかな」

美上三香子
「今は好きな人はいないかな」

青山蓬生
「テーラーとしての修行に力を注いでいましたのでそういうのは」

九鬼海波
「アイツらは男っつーより家族だからなー」

比嘉拳太郎
「そういうのはもっと金を稼ぐようになってからだぁ!!」


やっぱり才能に偏りすぎてそういうところまであまり目が行かないのでしょうかね?ということで、今回はここまで!それでは次回をお楽しみに!!

最終盤まできておいてなんですが、皆さんの推しを教えてください!!

  • 水島輝
  • 甘寺心愛
  • 薬師弾
  • 玉城将
  • 二木駆
  • 涼風紫
  • 山吹巴
  • 有浜鈴奈
  • アンリ・シャークネード
  • 畔田鋼之助
  • 久見晴香
  • 太宰直哉
  • 美上三香子
  • 青山蓬生
  • 九鬼海波
  • 比嘉拳太郎
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