転生したけど、どうやら魔法があるらしい   作:木林 森

16 / 29
今回も魔導士組の話。それだけです。



戦う一歩手前な魔導士達

次元航行艦アースラ。

その艦の艦長である女性、 リンディ・ハラオウンは、目の前に映し出されている映像を見て頭を抱えたくなった。

その映像には魔導士が八人いる。八人中四人は自分が送り出した魔導士だ。

 

今回の事件のきっかけである少年、ユーノ・スクライア。

 

そのユーノと出会い圧倒的な才能で成長し魔導士となった少女、高町なのは。

 

高町なのはと幼馴染みで魔法が無いこの世界で自分たちに会う前から魔導士だった少年、神崎睦海。

 

わずか十四歳で管理局の執務官になった我が息子、クロノ・ハラオウン。

 

この四人は大丈夫だ。しかし、他の四人の魔導士が問題だ。

 

一人は金髪ツインテールの少女。現在アースラの管理局員と対立している魔導士、フェイト・テスタロッサ。

 

フェイトの使い魔と言うオレンジの女性、アルフ。

 

銀髪で金と透明がかった紫のオッドアイで、かなりの魔力を持つ少年、榊原王幻。

 

最後に金髪赤目で魔力が王幻と同じくらいある名前も知らない初めて見る少年。

 

フェイト達は言わずもがなで、王幻は一応味方だが、勝手に暴走して場をめちゃくちゃにするので、正直不安というか邪魔以外の何でもない。

金髪の少年は味方か敵かも分からない。中立の立場なのにあれほどの魔力量はかなり厄介だ。

しかもよく考えれば皆子供なのだ。

フェイト達は敵で、王幻は邪魔で、金髪の少年は得体が知れなくて、クロノ達四人は、クロノとユーノはそれなりに実戦の経験があるから大丈夫だが、なのはと睦海は才能は申し分ないが、しかし二人とも素人である。なまじ強い分不安が大きい。

さらに、まだ暴走したジュエルシードのこともある。

この不安要素が多すぎる事態に、リンディは静かに大きなため息を吐き、頭を抱えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八人の魔導士達は鉢合わせた時、皆動きを止め、そのまま硬直状態に入った。

なのはは戸惑っていて、睦海は王幻と涙の転生者達を睨んでいる。

クロノとユーノはフェイトとアルフの動向を伺っている。フェイト達も何とかジュエルシードの下に行こうと隙を狙っている。

王幻は相変わらず気持ち悪い笑顔をなのはとフェイト達に向けている。

涙はずっとダルそうに傍観している。

そんな風に誰も動かないでいると、ユーノが声を上げた。

 

「クロノ!先に行って結界を張ってきて!なのは!君は僕と一緒にフェイトって娘を食い止めよう!睦海はその使い魔を頼む!最後に王幻!君はそこにいる金髪の少年を相手にしてくれ!」

 

突然のユーノの指揮に皆一瞬戸惑っていた。が、その方がいいと判断したのか、クロノは目的地へと飛んでいった。

フェイト達も慌ててクロノの後を追うように飛ぶ。しかし、ユーノのバインドによって、止められる。

 

「睦海!頼んだよ!」

 

そう言って、動けないアルフを思いっきり睦海の方へと蹴飛ばした。

 

「お、おう!」

 

睦海は戸惑うように了承した。

そして、なのはは自分の所に戻ったユーノに困惑していた。

 

「ユーノ君って意外と力強いんだね」

「まあ、魔力で強化してるんだけどね。でも発掘したりするから、それなりに力が付くんだと思うよ」

「それよりなのは。さっきも言った通り僕と二人で戦うからね。前みたいに一対一はできないよ。いい?」

「うん、分かったの」

「聞き分けのいい娘で何よりだ」

 

フェイトがバインドを破り、なのは達を睨む。

 

「あの一瞬で三重のバインドを出せるなんて、すごい。でも厄介」

「褒めてくれてありがとう。僕はサポート系の魔法が得意でね。あれぐらいは出来るのさ」

「さあ、行くよなのは。クロノが結界を張るまで持ちこたえよう。というかもうここで捕まえよう」

「そうだね。どういう理由でこんなことをしてるのかも教えて貰わなくちゃなの」

 

なのはとユーノはキッとフェイトを見据える。

 

「.........私の忠告通りに手を引いていれば、ケガせずに済んだのにね...」

「悪いけど、さっさと沈んでもらうよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルフはユーノに蹴飛ばされたことに対してかなり怒っていた。

 

「あのクソガキ!絶っっっっっっっっっっっ対に許さないよ!頭蓋骨陥没するまで殴ってやる!」

 

鬼のような形相でぶちギレているアルフを見て、睦海はかなり引いていた。

(アルフ恐すぎだろ。バーサーカーじゃねぇんだから。つーか、ユーノってあんなのだっけ?もう少し大人しくて空気だった気がするんだが…)

軽く失礼な事を考えながら、目の前のアルフを見る。

ユーノに対しての怒りを一通り叫んだら、ギロッと睦海の方を睨んだ。

そして、指を鳴らしながら威圧的な笑みで

 

「まずあのガキの前にあんたからボコボコにしてやるよ」

「おい待て。理不尽だぞ」

「ああ?知るか!アイツの仲間だってんなら誰だろうとぶん殴る!あんたは目玉が飛び出るぐらい殴ってやる!」

「止めろ!シャレにならんわ!」

 

アルフが思いっきり殴りかかって来る。睦海はそれを避ける。それでアルフはキレる。

 

「避けてんな!殴られろガキ!」

「無茶言うな!」

 

何とも言えない感じで戦闘が始まった。

(アルフのキャラ変わりすぎだろ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王幻は一瞬で変わったこの状況に着いていけなかった。

だが、ユーノに命令(ユーノ的には別に命令をしたわけではなく、打開策を言っただけのつもり)された事が納得いかず、ユーノに叫ぶが

 

「おい、淫獣の分際でこのオリ主様である俺に命令してんじゃ...ッ!」

 

いきなりお手玉サイズの魔力弾が飛んできて、それを避ける。

飛んできた方を見ると、ダルそうな顔の涙が周りに先程と同じような魔力弾を四つくらい浮かばしている。

 

「おいモブ野郎、お前何のつもりだ?」

 

苛立ちを隠しもせず、涙に言う。

 

「いや、他はもう何か既に相手決まってるからさ、お前でも倒そうかなと思って」

 

涙は相変わらずダルそうに言う。

 

「ああ?モブ如きがオリ主である俺に勝てるとでも思ってんのか?」

「思ってるから言ってんだけどな。てか、お前オリ主ってキャラじゃねーだろ。何て言うかもっとこう、子悪党的キャラだろ」

 

ブチッという音が聞こえたかのように、王幻はキレた。

 

「上等だ!まず、テメェからぶっ殺してやる!!」

「殺れるもんなら殺ってみろ(チョロいな~コイツ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結界を張るために飛んでいったクロノはとりあえず目的地に着いた。着いたが

 

「何?これ」

 

目の前で繰り広げられている戦いに呆然とするしかなかった。

ジュエルシードが暴走しているから、どんな事態になっているかと思ったらまさかの肉弾戦が行われているとは誰も思わないだろう。

というかジュエルシードは暴走じゃなくて発動なのかよ。でも、あれだけの魔力反応なら暴走してると思ってもおかしくはないか。つーかあのボケフェレットもどき!こんな恐ろしい場所に僕一人向かわしたのか!いや、了承した僕も僕なんだが。とりあえず、結界張ろう。

結界を張り、ふう...と、息を吐く。

(もう、帰っていいかな?)

切実にそう思うクロノだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ユーノ君だって発掘に携わっているのだから、それなりに力はあると思うんですよね。
あと、ずっと魔力弾とかそんな表現してますけど、あれって名前とかあるんですか?ぶっちゃけなのはは二次創作とMADくらいでしか見たことないので、分からないんですよね。誰か教えてくれると嬉しいです。
次回も多分魔導士組の話になると思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。