転生したけど、どうやら魔法があるらしい   作:木林 森

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サブタイはそのまま受け取ってくれて構いません。
あと、最後の方で三人称視点からいきなり睦海君の視点に変わってる部分があるのでご注意下さい。


王幻の扱いってこんな感じですかね?

「ハアアアアアアアア!!!」

 

先に仕掛けたのは睦海だった。

剣を両手で持ち、涙に突っ込んでいく。

そして、睦海は剣を振りかぶり涙を斬る。が、涙は睦海の攻撃をあっさりとかわし、少し距離を取ってから手の平サイズのシューターを放つ。

睦海はそれに対し慌てる事無く剣で全部弾く。

そして、睦海はまた涙に斬りかかる。

しかし、涙は全て紙一重でかわしていく。

今度はさっきよりも魔力を込めたシューターを放つ涙。

睦海はまた剣で全部弾く。

そして、このパターンが五回程続いた後

 

「お前、舐めてるのか?」

 

少し苛立った表情で睦海は涙に言った。

しかし、涙は何を言ってるのか分からないといった感じで首を傾げる。

 

「何を言ってるんだ?」

「惚けんな。さっきからシューターばっかじゃねぇか。しかも対して強くも無いやつばかり」

「お前だってずっとその剣で斬りかかるだけじゃん」

 

何でこんなこと言い出すのかという顔をする涙。

睦海はさらにイラッときた様子で言う。

 

「そうじゃない。お前が王幻と戦ったあの夜もお前はシューターとバインドしか使ってないじゃないか。普通は武器くらい出すだろ」

「それはあいつがあっさりやられて、武器を出すまでもなかったからだし、それに俺が武器を使うとか何で分かるんだよ。もしかしたら素手で戦うタイプかもしれないぜ?」

「王幻が簡単にあしらわれたのは分かるが、それ以前に敵と対峙したら武器は持つだろ普通。あと、素手で戦うのなら、せめてグローブかガントレットみたいなのは付けるだろ」

 

睦海はそれが当たり前だというように言う。

対する涙はやれやれという風に首を振る。

 

「それはお前がそう思ってるだけだろ?グローブとか付けなくても素手で戦えるし、それに俺はバインドとかしか使えないかもしれないじゃないか。何でそれらの可能性を考えないんだお前?」

 

涙は馬鹿にしたような口調で睦海に言う。

睦海はまたイラッとしたが、大きく深呼吸して一旦落ち着く。

 

「分かった、言い方を変える。というかちゃんと言うわ。何で転生者なのにお前は転生特典とかを使わないんだ?」

 

涙の目元が少しだけピクッと動いた。

が、すぐに何でも無いような雰囲気になる。

 

「転生者?転生特典?何訳の分からん事を言ってるんだ?」

「いや、別に誤魔化す意味無いだろ。ていうか見たら分かるって。金髪赤目とか普通存在しないんだから。まあ、それ以前にその見た目。完全にギルガメッシュだよな、Fateの」

 

しらをきる涙に、ズバズバ切り込む睦海。

涙はやっちまった的な顔する。

 

(チッ。しまったな。あの時は完全にノリで言っちまったけど、よくよく考えたらこの容姿って自分が転生者だってバラしてるようなもんか)

 

今更、しかも他人に言われてやっと気づく涙。以外とアホだった。

 

「で?俺が転生者だったら何だってんだよ」

 

涙は自分のアホさ加減に軽くテンションを下げなから言った。

 

「だから、何で転生特典を使わず魔法だけで戦うんだよ。せめて武器くらい使えよ。というかデバイス出せ」

「いやいや。そんなのこっちの勝手だろうが。俺にとって転生特典は切り札だからそう簡単に使うわけにはいかねぇし、ぶっちゃけ武器は無い。マジで。だから、こうやって魔法で戦ってんだよ。別に舐めてるとかそんなんじゃない。でも、デバイスはちゃんとあるぞ?」

「ハァ?どこにあんだよ」

 

涙は自分の右目を指差す。

 

「ここ」

「あ?」

「だからここ。目。右目」

「何言って――」

「俺のデバイスは右目に埋め込まれてんだよ。ああ、ちなみにインテリジェントデバイスだから」

 

涙の言ってる事が真実だと言わんばかりに涙の右目が淡く光り、声が出る。

 

〈ドウカシマシタカ?マスター〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

睦海と涙が戦闘を始めたくらいの時。

 

「あん?何だ?魔力反応?」

 

睦海の結界に気づいた少年がいた。

その少年は銀髪でオッドアイだった。

つまり、王幻である。

 

「しかも学校の方からか?これ」

 

リンディから遊撃要員として家で待機している王幻は、また物語に無い事が起きて少々戸惑った。

 

「またこの前みたいにイレギュラーかよ」

 

それなりにストーリーを重視している王幻は、立て続けに本筋とは関係ない事が起こるとテンションが下がる。

原作のキャラ達でハーレムを作りたいと思ってるのに、イレギュラーのせいでキャラ達の性格やらが変わったら嫌なのだ。

前世で見た芯のある彼女達だからこそ良いのだ。

いくら見た目が良くても、中身がダメならその人物に価値は無いと王幻は思っている。

完全にブーメランである。

 

「まあいい。どんなイレギュラーだろうとぶっ潰す」

 

まあ、とりあえずそういう考えを持っているので、王幻はイレギュラーの存在は早く取り除くべきだと思っている。

だから、王幻は学校へ全速力で向かった。

 

二人の下にメンドクサイ存在が着くまであと十五分弱。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは......」

 

金髪のツインテールの少女、フェイトとその使い魔のアルフも睦海の張った結界に気づいていた。

 

「アルフ。どうしよっか?」

「うーん、そうだねぇ。管理局の奴らの罠って可能性もあるし、でも気になるっちゃあ気になるからね」

 

腕を組んで「うーん」と、唸りながら考えるアルフ。

それを見て、アルフの真似をして腕を組み一緒に考えるフェイト。

二人は今ジュエルシードを探してる最中なのだ。が、いきなり誰かが結界を張ったため、どうしようかと考え中なのである。

二人揃って腕を組んで考えてると、フェイトが何か考えついたように腕組みを解く。

 

「ねぇ、アルフ。普通に二手に別れればいいんじゃないの?」

 

よくよく考えればそこまで悩む必要も無かったような気がしないでもないが、とにかくフェイトは自分の案を言う。

 

「ああ、そうだね。うん。それが良い。そうしよっか」

「じゃあ、どっちが結界の方に行く?」

「うーん、そうだねぇ。アタシは別にどっちでm......!」

「アルフ?どうしたn......!」

 

フェイトとアルフは魔力反応のある方に新しい魔力反応が向かっているのに気づいた。

それは、あの夜管理局の魔導士達と出会ったあの日にいた、生理的嫌悪感が大気圏を突き破るほどの気持ち悪い笑顔を浮かべていたあの少年の魔力だった。

フェイトとアルフは嫌な汗をツーと流しながら、お互いに顔見合わせる。

そして、二人は盛大に引きつった笑みを浮かべる。

そして、フェイトが

 

「アルフ?確かアルフさっきどっちでもいいって言ってたよね?じゃあ、私がジュエルシードを探しをするから、アルフはあっちの結界が張られてる方を――」

「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!待ってお願いホント勘弁してくださいお願いします!絶対無理!無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理ィィィィィィィィ!!!!」

 

フェイトが嫌な役目をアルフに押し付けようとする。

どれだけ心優しい彼女でも、限度というものがあった。

アルフもアルフで、いくら優しい主人のお願いでも流石にこれは全力で拒否したかった。

この二人にとって王幻という存在は、あの黒光りしていてカサカサと動く這いよる混沌の十倍は気持ち悪く感じている。そんな存在なのである。

 

このままでは埒があかない。

だか、お互い譲る気は無い。それはお互いの目を見れば分かる事だった。

ならば、する事は一つ。

 

「絶対に負けないよ、アルフ」

「ハッ!まさかこんな形でフェイトと戦う事になるなんてね......!」

 

まるで背後にゴゴゴゴゴゴという擬音でも見えるかのような錯覚に陥るほど、二人の闘志が高まっていく。

そして

 

「いくよ!アルフ!!」

「来な!フェイト!!」

 

戦いの火蓋が落とされる―――!!

 

 

 

 

ちなみにする事というのは

 

「「ジャーンケーン!」」

 

ジャンケンである。

 

「「ポン!!!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は戻って学校の屋上。

睦海と涙の戦いはさっきよりと苛烈になっており、涙が睦海を追い詰めている状態になっている。

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」

 

ズドドドドドドドドド!!!!!

 

バスケットボールサイズになったシューターが雨のように降り注ぐ。

 

「くっ!」

 

必死にそれを避け続ける睦海。

睦海はさっきまでの自分にバカ野郎と怒鳴り付けたい気分だった。

 

涙が右目にデバイスが埋め込まれていると言った時、確かに驚いた。実際少しの間とはいえ、固まっていたから。

だか、自分はそんなこと知った事ではないと、それでもお前が魔法だけで相手して俺を舐めている事には変わり無いと、だから全力で来い!なんて、格好つけた結果がこれだ。

ダサいってレベルじゃない。しかも、本気で来いって言ったときこいつはニヤリと笑った。まるで「計画通り」と聞こえてきそうな顔だった。

俺があんな風に言うことも分かってたって事なのか?

どんな脳してんだよこいつ!いや、今はこいつの脳よりこの理不尽な、まるでアル〇マみたいなシューターをどうにかしないと。

何か、何かこの状況に変化をもたらすような事が起きないと!

そう俺が思った時

 

パリィーン

 

結界の割れる音がした。

俺はその方向に目を向けた。

攻撃が止まったから、恐らく涙も見ているのだろう。

そして、割れた音の方から誰かの姿が見えた。

背格好は俺たちと同じくらい。髪は銀色、そして紫と金のオッドアイをしている。て、こいつ......

 

「よう。このオリ主様である俺様を差し置いて何盛り上がってんだよ」

 

王幻じゃねーか!!

いや、確かに変化をもたらす何かが起こってほしかったけど、ええー?こいつ?なんかなー。

見ると、涙もげんなりとした顔していた。

またメンドクサイやつが来たな、オイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次の話が終わったら、いい加減リリカルなのはのストーリー進めます。
オリジナルの話ばっかりで、全然話進んでないので......。
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