どうも。今、目の前で起こってる事が現実なのか分からない今日この頃な転生者、悟です。
おしおきも兼ねたスパルタ修行が終わり、やっと翠屋に行けるようになった事と、アリサとまた一緒に居れる時間が増えた事にテンションが上がった次の日。日曜日の事だった。
また、例の気を感じた。
リンディさん達が言っていたジュエルシードだ。てか、数多くないか?一、二、三、四、五、六。六個もあるのか。
俺は大丈夫だけど、なのはちゃん達とかは大丈夫なんだろうか?気になるなー。リンディさんにも手伝ってくれって頼まれてたし、ちょっと見に行こうかな。うん、そうしよう。
「父さん、母さん。ちょっと出掛けてくる」
「ああ。気をつけなよ」
これは父さん。
「また門限過ぎたら、容赦しないから」
これは母さん。発言が恐いよ。
絶対に門限を破らないようにと心に刻んで、いざ、ジュエルシードの所まで飛んでくぜ。シュワッチ!
てな感じで現場に到着したんだけど、何かエライ事になってた。海から竜巻みたいなのがゴーッと立ち上っている。
え、あの冗談抜きでヤバくない?
そんな風に思いながら軽く呆然としていると、遠くに何人かの人がいるのが見えた。ていうか、なのはちゃん達だった。
何か話してるみたいだけど、ここからじゃ全く聞こえん。父さんや母さんだったら聞こえたかもしれんが。あの二人基本不可能な事ないからな。化け物過ぎるっての。勿論、例外はあるけど。
そんなどうでもいい事を思いながらなのはちゃん達の方へと飛んでいく。
そして、唐突にとても嫌な感じがした。
これはヤバイ。いや、何がヤバイかははっきり言えないけど、何か嫌な予感がする。もっと言えば、俺にじゃなくて、なのはちゃん達にヤバイ事が起こりそうな、そんな感じ。
そして、紫色の雷が落ちてきているのが見えた。俺は咄嗟に、反射的に、自分の両手に気を溜めて、両手を上下反対にして、手のひらをつき出すように腕を伸ばして、放った。
「かめはめ波!!」
side:フェイト
今回、海の中に合ったジュエルシード。まさか六個もあるとは思わなかった。
これはかなり運が良い。これだけのジュエルシードを持って帰れば、きっと母さんは喜ぶ。きっと褒めてくれる。きっと、また笑ってくれる!だから、絶対にこれは逃せないし、逃さない。
しかし、いくら何でも海の中に潜って探すなんていう面倒な事をするつもりはない。なので、無理やりジュエルシードを目覚めさせて、一気に全部封印する。
アルフにそう言ったら、危険だと言われた。でも、これくらいしないと。だって、まだ全然ジュエルシードを母さんに渡してないんだよ?だから、多少危険を犯してでもやらないと。
前の時は慎重だったじゃないかって?あれは、本気で危なかったからだよ。最悪死んでもおかしくなかったし、一生動けない体になってたかもしれなかった。それぐらい危険だった。
しかし、今回はそこまでじゃない。それなりに負傷するだろうけど、魔導士として動ければ、母さんのために動ければ問題ない。だから、まあ、大丈夫だよ、アルフ。
そして、呪文を唱える。
「アルカス・クルタス・エイギアス」
出し惜しみはしない。自分の魔力を全てを使うつもりでいく。
「ハアアアアアアアアアア!!!!」
魔力を真下にある海に叩きつける。正確には海の中のジュエルシードにだけど。
そして、ジュエルシードが反応して、ゴオッと竜巻が起きる。さて、あとは封印するだけ。って、思ったけど、予想以上にジュエルシードが暴走してる。これ、かなりマズイかな?思った以上に骨が折れそう。
そう思いながら、ジュエルシードを封印するために動く。しかし、本気で厄介だ。それに魔力も結構使っているから、中々しんどい。
まあ、だからって諦めるわけにはいかないんだけど。そうやって、気合いを入れ直した。
そしたら、知ってる反応を感じた。つい最近知った魔力反応。
その方向を見ると、思った通りだった。
気持ち悪い笑みを張り付けている銀髪の男の子。
中々に強い黒髪の男の子。
女の子みたいな顔してるけど油断出来ない男の子。
そして、ちょっと前までは素人だったはずの白いバリアジャケットを身に纏っている女の子。
四人の魔導士が、そこにいた。
「何の用?」
私はバルディッシュを向けて言う。
「安心しろよフェイト。俺達はお前を助kグホァ!?」
「王幻は黙ってて」
あの銀髪の子が気持ち悪い笑顔のまま話かけて来たけど、女の子みたいな顔の子に蹴飛ばされた。
アルフを蹴った時も思ったけど、彼って見た目以上に力強いみたいだね。
「で、何?何もないんだったらどっかに行ってくれる?邪魔」
目の前の白い魔導士の子を睨む。この子また来たの?いくら何でもちょっとしつこいんじゃないかな。そう思わなくもない。
「さっき王幻君が言いかけてたけど、私達はフェイトちゃん達を助けに来たの」
白い子がそう言う。
「へえ。そうなんだ」
バルディッシュを持つ手に力が入る。
「じゃあ、言うけど」
白い子を見据えて言う。
「助けなんていらない。だから消えて」
高速で迫って、私は目の前の白い子にバルディッシュを降り下ろした。
sideout
side:なのは
アースラで警報が鳴ったのを聞いた私は、ユーノ君、睦海君、嫌だけど王幻君も一緒にリンディさんの所へ向かった。
そこに着くと、当たり前だけどリンディさん、クロノ君、エイミィさん、そして局員の皆さんがいた。
「あ、あの。さっきの警報は」
「どうやらフェイトって娘が、相当な事をしてるみたいだね」
エイミィさんがそう答えてくれた。
写っている映像を見ると、フェイトちゃんは苦しそうな顔をしながら、荒れ狂っている海の上を飛んでいる。
「なんとも呆れた無茶をする娘だわ」
「無謀ですね。明らかに人一人が出せる魔力の限界を超えている」
リンディさんとクロノ君がそう言う。ってことは早く助けないと!
「あの、私フェイトちゃんの所に...」
「その必要は無いよ」
クロノ君が言う。必要は無いってどういう事?もしかして、現場に行かなくてもなんとかできるのかな?
「放っておけば勝手に自滅するよ。そこを叩けばいい」
「え?」
でも、クロノ君が言ったのは非情なものだった。
「彼女の捕獲準備を」
呆然としていると、リンディさんがそう言っているのが聞こえた。
「おい、いくらなんでも酷すぎるんじゃねぇか?」
王幻君が少し怒った風に言っている。彼がこんな真っ当な事を言うなんて珍しい。明日は雨が降るかもしれないの。
「王幻と同じってのは気に食わないけど、俺も酷すぎるとは思うぞ」
睦海君もそう言った。この二人の意見が合うなんて。明日は雷が降り注ぐかもしれないの。
「非情だとは理解しているわ。でも、私達は常に最善の選択をしなければならないの。残酷だけど、これが現実なのよ」
リンディさんがそう言い放つ。
「ハッ!目の前の女の子一人救わないで何が最善だよ」
王幻君も言い放つ。リンディさんの考えを鼻で笑って。
「そう。そうかもしれないわね。で?だから何です?あなたが何を言おうと、作戦に変更はありません。私は、私の思う最善を選びます」
確かに、あの危険な所に行ったらこっちも危ないし、フェイトちゃん達だって攻撃してくるから、助けるのは難しいかもしれない。
でも、でもさ。だからってフェイトちゃんを見捨てて良いことになるのかな?
「『私の思う最善を選びます』ね。だったらこっちだって同じ事だな。なあ?なのは」
睦海君がそう言ってくれた。そう、そうだよ。リンディさんの言っている事はリンディさん達にとっての最善で、私にとっての最善じゃない。
「私も」
そうだ。高町なのは。これでいいのか?これが私にとっての最善なのか?いや、違う。私にとっての最善は、
「私にとっての最善を選びます」
皆が傷つかないようにする事だ。それはフェイトちゃんだって例外じゃ無い。
私はそのまま部屋を飛び出して、転送ポートの方へ走り出した。ユーノ君、睦海君、王幻君も来てくれた。
そして、転送ポートを起動してフェイトちゃんの所へ飛んだ。
リンディさんのキャラがかなり悪くなってる......。
そして、書き終わって気づいた。ユーノ君一言しかしゃべってねぇ。