あと、最後の語りみたいな文は、特に意味はありません。
ただ書きたかっただけです。
なので、あまり気にしないでください。
どうも。一週間ぶりにアリサと一緒に下校している超幸せな転生者、悟です。
いやー、こうして好きな人と一緒にいられるってのは
いいもんだ。たった一週間だっていうのに、何だか一年くらい会ってない感じがする。
それほどまでにアリサに惚れているんだなと思う。自分は惚れっぽい性格なのだろうか?そう思ったけど、多分違う。アリサだからこんなに好きでいるんだよな。
好きな人をこんなに愛している自分は前世でもそうだったのだろうか?しかし前世の俺は貧乏だったし、そんな余裕は無かったかもしれない。
そんな風に思い、前世の自分の恋愛事情を思い出してみた事がある。だが、それは失敗に終わった。頭に強烈な痛みが走ったのだ。
これは転生する前、神様が言っていた事だった。
『もし、あなたが消した記憶に関連する事を思いだそうとすると、痛みが走るようになっています。まあ、思い出すなっていう警告です。無理に思いだそうとすると最悪寿命を縮めますからご注意を』
そんな事を言っていた。
俺が消された記憶は、俺が死んだ二年前からの記憶。つまり、俺が死んだのは恋愛関係ってことになる。痴情の縺れだろうか?そうだったらかなり情けない死に方だ。しかし、それだけで記憶を消すというのもおかしな話しだ。
二年間相当ろくでもない事が起こったらしい。正直知りたくない。しかし、やっぱり気になる。そんな微妙な心境が、思いだそうとした日からずっと続いている。
でも、別に思い出さなくても特に問題は無いし、家族や友達、そしてアリサと一緒に過ごしていると楽しくてあまり気にならない。
なんとなくそう感じる事があるってだけで全く大した事じゃない。
でも、この記憶を思い出したら俺はどうなるのだろう?それが気になってしまう事は確かだ。
まあ、別にそんなのどうでもいいか。
それよりも、今はアリサと一緒にいるんだ。だったら大して思い出す必要のない記憶より、アリサと話したりしてる方がよっぽど建設的だ。
「アリサ、今日どっか寄り道するか?」
「うーん、特に行きたいって場所はないけど」
「そっか。じゃあ、このまま帰るか?」
「それも何だか味気ないというか。折角、久しぶりに会えたのに何も無しっていうのものねぇ」
「それもそうだな」
こんな下らないけど俺とアリサにとっては幸せな会話をする。
そして、アリサが何か思いついたように言う。
「じゃあさ、悟は?悟はどこか行きたい所とかないの?」
「俺?」
「うん」
「そうだなぁ、行きたい所か」
俺はしばらく悩む。うーむ、行きたい所...。あ、そういえば最近翠屋行ってないな。
「翠屋行かね?」
「あら、いいわね。行きましょうか」
「何か久しぶりな気がすんな」
「実際久しぶりなんじゃない?大体二週間くらい」
「二週間って久しぶりの内に入るのか?」
「私的には入ると思うけど」
「そうなのか」
「そうなのよ」
そんな他愛ない会話をしながら、俺達は翠屋へ向かった。
side:王幻
よう!銀髪オッドアイの超絶イケメン転生者、榊原王幻だ。
昨日はなのは達とジュエルシードを封印した。が、まさかのプレシアの攻撃で気絶しちまうとは。
ていうか、プレシアってあんな魔法を放つ余裕あんのか?アニメじゃ一応病気になっていたハズなんだが。
やっぱり少しアニメとはズレてるみたいだな。原作キャラも何人か中身というか、強さが違うし。特に、ユーノとクロノが強い。
ユーノは搦め手がえげつなくて、クロノは戦略もだが、単純に原作よりも強くなっている。
まあ、でも所詮淫獣とKYだ。ハーレムの障害にはならねぇな。
そう、ハーレムだ。ハーレムを作りたいんだよ俺は。
だから、好感度を上げるために今日はなのはの家に行きたかったのだが、学校から帰ってきたら何故か親父がいた。(ちなみに、なのは達は先に帰ってしまったらしい。そんなに照れなくてもいいのにな)
家は母親がいないから、親父が男手一つでおれを育てている。結構いいところの企業の部長という中々エリートな立場にいる。
そんな役職だから忙しい身だったハズだ。何でいるんだよ。
今日は俺の誕生日だから早めに帰ってきた?
いや、仕事は?え?すぐに終わらせた?嘘ーん。
美味いもん食わせてやるからなーって、言われてもなぁ。
今から行くから早く車乗れって、いやいやちょっと待てって、急過ぎんだろっておい!聞けよ!
そんな俺の声を無視して親父は俺を車に投げ入れて、意気揚々と車を出した。
こっちは意気消沈だっつの。
あと、実はなんと親父殿からは魔力が感じられる。本人は気づいていないみたいだけど。
多分なのはと同じようなタイプだと思う。最初は転生者かと思ったが、それにしては魔力が少ない。多分Eランク程度だ。
これで面倒な事に巻き込まれないといいんだが。
基本的に俺は原作で起こったイベント以外は、あまり起こってほしくない。いや、他の転生者をぶっ潰すチャンスなら全然構わないんだが、ただただ自分がしんどい思いをするような事は起こらないでほしい。
今回のプレシアの攻撃は正にそれだった。またイレギュラーが起きないとは限らない。もう、こうなったら手段を選んでられないかもしれない。
出来るだけ早めになのは達をハーレムにしないと...。
原作知識が当てにならなくなると、面倒だ。
そんな風に俺が悩んでいるのに、親父はのんきに鼻歌を歌いながら運転している。
腹立つ。けど、この人には傲慢な態度を取ることが出来ない。
なんというか親父は、人に好かれる性質、というよりかは、人に嫌われない性質なのかもしれない。どうしても嫌う事が出来ない。
「王幻、楽しみにしてなよー。ものすごーく美味しい店だからなー」
「ヘイヘイ、楽しみにしてるよ。だから、前見て運転しろ」
前世ならあり得ない態度だと自分でも思う。
前世だったら、ウッセー!とか、話しかけんなクソがっ!とか。こんな言葉ばっかだった。
家族に罵声を浴びせ、浴びせられ。いつもイライラしながら生きていた。
だから、こんな感じで話すのは新鮮で嬉しい。最近ずっとそう思っている。
まあ、でも他の転生者や男は消えればいいと思ってるけどな。
sideout
side:なのは
学校の帰り道。アリサちゃんとすずかちゃんは習い事があるって早めに帰っちゃった。
今は睦海君と二人っきりで下校中です。
昨日はいきなりの攻撃を受けて気絶しちゃったけど、アースラの人達が一生懸命治療してくれたから、割りと早く目を覚ましたらしい。これはクロノ君から聞いた事だからあまり実感はない。
それよりも目を覚ました後、リンディさんがものすごーく怒っていた。
まあ、自分のしたことはやっちゃダメなことだから、怒られても文句は言えない。むしろ、ごめんなさいって謝らないといけない。
なので、ちゃんと謝った。
リンディさんはため息を吐いて
「私達もあんな小さい子どもを見捨てるというのは心が痛みます。だけど、ジュエルシードが暴走しているとき、それはとても危険なの。あの時あの場所に行けば気絶では済まなかった可能性もあるわ。あの子を蔑ろにしろとは言いません。ですが、もっと自分を大事にしなさい」
しっかりと叱られてしまった。
でも、これはリンディさんが正しいから何も言えない。
「なのはさん。貴女は自分よりも他人を優先する傾向にあります。それはとても危険よ。今のうちにその考えを改めておいた方がいいわ」
こんなことまで言われてしまった。
う~ん。別にそんな事無いと思うんだけどなー。それに、今更改めろって言われても、どうしたらいいか分かんないよ。
昨日言われたことで悩んでいたら、
「なのは、ちょっといいか?」
睦海君に声をかけられました。
「ん?どうしたの?」
「いや、ちょっと聞きたいことがあってな」
一体何だろう?何だか真剣な表情だけど。
も、もしかして告白とか!?ど、ど、どどどどうしよう!?心の準備なんて全く出来てないよ!?
「結構真面目な話なんだ」
うわわわわわわわわ!?ほ、本当に告白かも!?ごめんね!アリサちゃん、すずかちゃん!
「そこの公園で話そうぜ」
そ、そこの公園って、私と睦海君が初めて出会った場所なの!
睦海君、意外とロ、ロマンチックなのかな?初めて出会った場所で告白なんて、ムードがありすぎるよ~。
「なのはの気持ちを聞かせてほしいんだ」
こ、これは確実なんじゃない!?これは来たんじゃない!?我が世の春が来たんじゃない!?
「あの時」
あ、あの時?いつの事だろう?私何か言ったのかな?何か睦海君が告白したくなるような事言ったのかな!?
「あの時、フェイトと友達になりたいって言ってたけど、何でそんなことを言ったんだ?」
.........................は?
え?ちょっと待って。え?ナニソレ?告白じゃ無いの?え?え?私の勘違い?
え?嘘、待って。恥ずかしい。私今かなり恥ずかしいよ!
そ、そうだよね!普通に考えたら今はジュエルシードとかで大変なのに、告白とかしてる場合じゃないよね!
うわ、うわぁ。ダメだ。恥ずかしい。ホントに恥ずかしい。
多分顔真っ赤なの。
「なのは?聞いてる?何で顔俯けてんの?」
大丈夫、聞いてるから。でも、ちょっと待って。今は少しだけ放っておいて。
sideout
side:睦海
何故かなのはが顔真っ赤にしている。そんな変な質問してないと思うんだが。
いや、知っている人からしたら変な質問なのかもしれない。
俺がした質問、何でフェイトと友達になりたいと言ったか。
原作知識を持っている王幻と聖からしたら、何を言っているんだと思うかもしれない。
何故なら、このセリフは原作にもあった場面だ。だから、これを言うことは何も間違っていない。
だけど、俺は少し気になる事があった。
それは、この世界と原作とのズレだ。
この世界は原作では無かった事が起こり過ぎている。
今は一応話は沿っているが、このままじゃ大きく話が外れていく可能性もある。
それの影響で、なのは達原作キャラも変わってしまう恐れがある。
現にユーノやクロノ。そして、リンディも変わっている。リンディさんの方は正直よく分からない。というのも、まだそんなに話をしていないからだ。
でも、それでもアニメで見た印象と違う気がする。
でも、ユーノとクロノは、特にクロノは原作と違いすぎる。
見た目や性格はそこまで変わっていないが、強さが段違いだった。
クロノが初めて出てくる場面、なのはとフェイトの一対一を止めた時、俺も王幻もクロノが来ることを分かっていたが、分かっていてもKYだと、いや、分かっていたからこそ、クロノのKYぶりにイラッとした。
が、俺はあまり波風を立たしたくないから、我慢したが、王幻は出来なかったみたいで、(多分する気は無かった)クロノに向かっていったら、あっという間に墜とされた。
王幻はバカだが、それでも強い。なのに、一瞬で倒した。
王幻の特典である、無限の剣製《アンリミテッド・ブレイドワークス》で、剣を作り出すのを見ても、全く動揺も見せずに倒したのだ。
まるで、その程度珍しくもないとでも言わんばかりだった。
そんな感じで、もしかしたら、なのはがフェイトに言った言葉も原作と違う意味合いなら?
原作はフェイトと気持ちを分かち合いたいという想いから、フェイトと仲良くなろうとしていた。
けど、そうじゃないなら?もし、仲良くなっても、普通の関係にならないかもしれない。
これは勝手な自分の妄想にしかすぎない。でも、可能性はゼロじゃない。
だって、もうこの世界は自分の知っている世界じゃない。何が起きても不思議じゃない世界になりつつあるのだから。
だから聞く。せめて、なのはとフェイトが普通の、どこにでもあるような普通の友達でいられるようになってほしいから。
自分が原作の正しい流れにして、安心したいという気持ちも無くはない。
でも、やはり二人には幸せになってほしい。普通に友達同士でいてほしい。
俺の勝手な願望だけど。だけど、二人が原作通りに仲良くなったら、俺も安心するし、二人だって幸せなんだから、一石二鳥なんじゃないだろうか。
こんな風に考えるのは酷いかもしれない。
そんな事を考えながら、なのはの答えを待つ。
「どうして睦海君がそんな質問するか分からないけど、私の気持ちを言えばいいの?」
なのはが少し戸惑いながら聞いてきた。
「ああ。なのはの気持ちをだ」
俺は頷く。
「そう、じゃあ言うけど、そんな大それたモノじゃないよ。単純に昔の私みたいだなって思っただけ」
ここは原作と同じだ。
「睦海君は知ってるだろうけど、昔の私はずっと一人だった。お父さんは大怪我で入院して、お母さんはお店が忙しくて。お兄ちゃんとお姉ちゃんはそんなお母さんを手伝ってて、私に構ってる暇なんて無かった。だから、ずっと一人だった」
ここも原作通りだ。
「我が儘は言えなかった。一回だけ言ったことがあったんだけど、その時のお母さんの顔はとても困ったような顔をしてた。それを見て分かったんだ。我が儘は言っちゃダメだなんだって。それからずっと泣いてた」
我が儘を言った事があるというのは原作には無かった。
少し、焦りと不安が生まれる。
「そんな時だった、睦海君と会ったのは。泣いてる私を笑わせようとしてくれて、そして私が笑ったら睦海君も笑ってくれた。一緒に遊んで私がケガをして痛そうにしていたら、睦海君は自分の事みたいな顔して、手当てしてくれた。私が泣いていた理由を言った時、私の辛いっていう想いをただただ受け止めてくれた。私の気持ちを受け止めてくれた」
................。
「そして、分かったんだ。辛さも痛さも、そして喜びも。全部一人で抱えず、誰かと分かちあった方がいいんだって。フェイトちゃんは、それが分かる前の私なんだよ。全部一人で抱えてる。抱えきれない事は分かってるけど、それを無視して抱えてる。だから、私はフェイトちゃんの抱えてるモノを知りたい。知って、分けあいたい。だから、友達になりたいって、思ったんだ」
そうか。なのははこんな風に思っていたのか。
原作とは細部は違えど、基本的な想いは同じだ。
安堵した。そんな自分を殺したい気分にもなったが。
「でも、これはなのはが勝手に思ってること。フェイトちゃんの意思を無視してしていること。じゃあ何でするのかっていうとね、昔の私みたいな子を見たくないっていう、ホントに自分勝手な考えなんだよ」
まさかの暴露だった。
「こんな考えは間違ってるかな?」
不安そうに聞いてくる。
正直言って何が正しいか分からない。
でも、とりあえずフェイトを助けたいっていう想いは本物だ。
「もしかしたら、間違ってるかもしれない。でも、尻込みして何も伝えられないより、思いっきりなのはの思いをぶつけた方がいいと思うぞ」
なんて、マンガやアニメで聞いたことあるようなセリフを言った。
たが、なのはは少し目をパチクリさせて
「そうだね。そうする、ありがとう」
と、晴れやかな笑顔でそう言った。
sideout
side:涙
どうしよう。
だんだん原作とズレていっているから、これ以上介入するのは止めとこうかな。
ていうかメンドクサイ。
俺は俺でやることが結構あるんだよな。
お菓子作りとかお菓子作りとかお菓子作りとか。ていうのは嘘だが。半分。
と、翠屋の味に近づくためにお菓子を作りながらそんな事を考えてみたり。
でも、真面目な話ホントにやることがある。
家の用事的みたいな。
いや、ふざけてないぞ?あんまり言えないんだよ。ああ、いくらお前でもな。
おい、そんな拗ねんなよ。しょーがねーだろ、これ以上踏み入ったら困るのはお前なんだぜ?
ほら、シュークリーム出来たから、これ食って機嫌直せよ。
あ?そんなので、釣られないって?じゃあ、シュークリームいらないのか?じゃあ、俺一人で食うか。
ん?何だよ、服の裾掴んで。服が伸びるだろが。
あ?やっぱり欲しい?最初っからそう言えよ。
それ食ったら帰れよ。もう話す事無いからさ。
あ?結局原作に介入すんのかって?とりあえず、無印はもう関わらないようにしようかなって思う。
それ以降はノリで決める事にする。
ほら、もういいだろ?これから用事あんだよ。
何のって、さっきちょっと言ったろ。
家の用事だよ。
sideout
そして、それぞれの今日は終わっていく。
明日になれば新しい何かが始まる。
それが、良いものか悪いものか。
どう感じるかは、その人次第。
さあ、一体何が始まるのでしょうか 。
異常な強さを持つ中学生の考え。
魔法を使う少年少女の気持ち。
そして、大人達の思惑。
それぞれが絡みあって、ジュエルシードを巡る話はいよいよ佳境に入る。
どんな結末になるのやら。
それは、神さえも分からないかもしれません。
書いてて思いましたが、睦海はいくらなんでも気にしすぎですね、これ。
さらに王幻の父親登場。しかも、魔力持ちという露骨なアレ。
涙に至っては謎だらけ。
こんな感じですが、次回もお楽しみに。