魔法少女イデアル☆ことはICONOCLASM 作:エステル
宣戦布告―――日本連邦共和国は独立以来初めての対外戦争を布告した。その相手は―――魔王である。無神論の立場を取るインターナショナル共和国連邦はこの事態を静観していたが、ヒメリカ合衆国を初めとする西側諸国は地獄利権を巡って同盟国としてこの戦争に参戦した。後に第1次魔界大戦と呼ばれる人類の魔界への侵略戦争が始まったのだ。
特にヒメリカ合衆国において、この戦争は神と悪魔の最終決戦の代行であると捉え、地獄を制圧しサタンに裁きを下した暁には、キリストの再臨がなされ、神が勝利してこの世が善なるものにより統治されると信じてやまない勢力が活気づいていた。一方キリスト教信仰の根付いていない日本ではこの考えは少数派に留まり、もっぱら狙いは魔界に眠っているはずの膨大な地下資源にあった。
各国はそれぞれの国から魔界へと侵攻し、暗黙の内に自国領を勢力範囲と定めて順調に侵攻していった。初めは黙っていたイ連も悪魔が次々と捉えられて地球に送られてきたことでその考えを転換し、イ連は東ローマ帝国の正当な継承者であり正教の擁護者であると宣言してこの戦争に介入。怒涛の勢いで領土を拡大していった。
古代イスラエル程度の軍事力しか持たない魔界に、人類軍に抵抗する術はなかった。ベルゼブブを始め、バアル、リヴァイアサン、アスタロトなど、誰もが知る大悪魔達が次々と捉えられ、彼らの神に対する罪を裁くために、ヴァチカンに設けられた国際宗教裁判所へと送致された。
問題と言えば、魔王サタンの行方が未だに掴めていなかったことだろう。人類軍は魔界の90%を制圧し、魔界南極にすら偵察飛行を行って魔王の行方を捜していたが、魔王の居場所どころか痕跡すらも見つけることは出来ていない。
「合衆国のラディン大統領は、魔界の元合衆国市民、つまりは死後地獄に落ちた人間に対して、合衆国の市民権を復活させるかどうかという一大決心を迫られています。これに対しエミリー大統領は、『地獄に落ちるような人間に共和国の市民権を与える必要はない』とこれを認めない方針を明らかにしています」
青堀邸で聖子はテレビニュースというものを見ていた。戦争が始まって以来、聖子はテレビっ子と呼ばれるくらいテレビにかじりついてニュースを視聴している。もちろん戦争が面白いからではない。人間が魔界へ侵攻することで犯罪率がどう変わるのかを分析していたのだ。その自由研究の結果、犯罪率は全く変わらないということが分かった。
魔界の人間に対する反撃は、意外なところから始まった。それはもちろんB-29が執着していた山戸撫市からだったのであるが、その特徴的な被害場所から、敵は直ちに明らかにされた。
百合牡丹の再結成記念ライブ。阪姫甲子園球場に集められた5万人のサムライ達が、魔法によって焼き尽くされた。百合と牡丹の破壊魔法によって。その衝撃は青堀邸にまで伝わり、窓ガラスが全部吹き飛んでテレビまで破壊された。コトハと聖子はすぐさま甲子園上空へと向かった。そこで見た光景にコトハは息を吞む。5万人のオタク達が生きながら焼かれていたのだ。その苦悶の声は男嫌いの聖子にすらほんのわずかな同情を抱かせた。百合と牡丹は甲子園の空に浮かび、うつろな目で2人を迎えた。
「どうしてこんなことを」
答えはない。それぞれが杖を向けて敵対の意志を示しただけだ。
「決まってるじゃないか」
その代わりに答えたのは、コトハの肩に止まっている鳩、アビゲイルだった。
「何が!?」
「いいかい、コトハ。罪人の魂を罰するのはサタンの仕事だ。その仕事をサタンに与えたのは誰だと思う?」
「誰って、そんなの神様に……」
「じゃあ処罰中の魂を勝手に解放したら、誰が怒るのかは分かるよね? いいかい、コトハ。君は刑務所の門を破って犯罪者を解放したんだ。君達の言葉で言えば国家反逆罪、つまりは神に反逆したんだよ」
コトハは白い鳩を無造作につかみ、思い切り力を入れる。
「イタタタ……何をするんだいコトハ。僕に当たっても仕方ないじゃないか」
「そんなのはキリスト教の信仰じゃない。聖書の教えじゃない!! アビー君、あなたは悪魔の使いだったんだね!」
「何を言う、僕は神様の」
渾身の力を込めてコトハはアビゲイルを握りつぶす。鮮血が噴出し内臓が手から零れ落ちた。
「うわ、グロッ!」と聖子が言った。
どこからともなく白い鳩が飛んできて、今度は聖子の帽子の唾にとまる。
「キリスト教が正しいなんて誰が決めたんだい? 僕がそんなこと一度でも言ったかい?」
「死んじゃえ、異教徒ッ!!」
1mmでもずれたら聖子ごと焼きそうなぎりぎりを狙ってコトハは正確無比な魔力砲を放った。鳩は一撃で焼かれたが、聖子の肝は冷えた。
「お、落ち着きなさいなジョセ」
気づけば百合牡丹の周囲に鳩の群れが集まって飛び回っている。よく見ればすべて同じ鳩、同じ白い鳩だ。
「やれやれ、君がここまで物分かりの悪い子だとは思わなかったよ。僕は神様の使いって初めに言ったよね? つまり僕が魔王、いわゆる君達がサタンと呼ぶ存在さ」
「やっぱり、悪魔だったんだね。遠慮なく殺してあげるよ、骨すら残さずにッ!!」
百合牡丹まで殺しそうな勢いで広域殲滅魔法が放たれる。だが今度は百合牡丹が防御魔法を展開して魔王を守り、コトハの攻撃は通じなかった。
「落ち着きなさいってば!」
聖子はコトハを後ろから羽交い絞めにしてどさくさに紛れて胸を揉む。妙な刺激がコトハの怒りを少しだけ冷まし、ようやく頭から血が引いて行く。
「魔王、なんで私達にこんな力を与えたのよ。B-29で山戸撫市を攻撃してたのもあんたなんでしょう?」
「戯れに、かな。特に理由なんてないよ。それと街を攻撃してたのはこの2人がそれを望んだからで、僕が爆撃してたわけじゃないからね」
「遊と見里が?!」
「悪魔がやれって言ったんだよ。悪魔が遊ちゃんと見里ちゃんを洗脳して、B-29を使って爆撃しろって言ったんだ!! 死んじゃえ、異教徒ッ!!」
またしても百合牡丹を殺しかねない勢いで放たれる魔力砲撃。コトハの怒りは煮えたぎる鉄のように冷め辛く、激しいのである。
「お前が信じてるのは神じゃない、悪魔だよ!! それにお前は魔王じゃなくて異教徒なの!! 聖書にそう書いてあるんだ! 殺してやる、お前達をみんな殺してやる!! そして取り戻すんだ、イエス様の愛に祝福された善なる世界を!!」
「んなものどこにあるって言うのよ……」
あまりに狂信的な言動にドン引きした聖子はどっちつかずの態度を見せたので、恐ろしい目で睨まれてしまった。
「で、あんたの目的は何な訳?」
「人類の魔界への不干渉、つまりは休戦協定の締結だよ。でも無理そうだから、とりあえず一旦人類滅亡かな。このまま一人残らず人類を殺す。そして一から新しい文明を始めるんだ。それが僕の目標だよ」
「分かりやすい悪役ね」
聖子は苦笑するが、激怒し続けるコトハは3回目の砲撃を百合牡丹に向けて放った。
「こんなことはバベル以来だよ。まさか人間が地獄へ侵攻してくるなんて思わなかったんだ。僕も不本意なんだけれど、こればっかりは仕方がないよ」
「うるさい悪魔ッ!! 死んじゃえ!!」
今度は飛び回る鳩だけを正確に狙った超小型魔力弾を無数に撃ち出し、9割くらいの鳩を串刺しにして落とした。だが落としても落としてもどこからともなく鳩は増えて行き、元の数に戻ってしまう。100万羽くらい殺した頃には、さすがにコトハも落ち着きを取り戻し、ようやく魔法ステッキを下げた。
「なんとなくわかってるけど、どうやって人類を滅亡させるの?」と聖子は聞いた。
「遊と見里を使って、イ連の戦略核ミサイル基地に侵入して、ニューヨークにICBMを発射するのさ。後は勝手に人類が自滅してくれる」
「古いスパイ映画の見すぎね。それを私達が許すと思ってる訳?」
「できれば許して欲しいな。君達だって友達を殺したくはないだろう?」
「うるさい死んじゃえ異教徒ッ!! 遊ちゃんと見里ちゃんを殺してでも止めてやる!!」
「そうはいかないよ。君との契約を解除する。もう君は魔法の力を使えないよ」
一羽の鳩がコトハの周りを飛んで、彼女のドレスを剥がしていく。だが消したそばから彼女の服は再生し、白い肌はすぐに隠されてしまう。
「マスタードシード、何をしているんだ。契約は解除すると言っただろう?」
「"からし種一粒ほどの信仰があれば、この桑の木に『抜け出して海に根を下ろせ』と言っても、言うことを聞くであろう"。これはイエス様のお言葉、それを異教徒なんかに使わせやしない。マスタードシードは私の物、私の信仰だよ」
「そんな馬鹿な、世界の理を無視するというのかい」
「主の代行者として、お前達に裁きを下す。覚悟するがいい異教の者よ!」
コトハは魔法ステッキをまっすぐと魔王に向けて威厳たっぷりに宣言する。
「ラスボスのセリフじゃない」と聖子が呆れてつっこんだ。
だが戦闘にはならなかった。百合と牡丹は北に向かって全速力で逃亡したからだ。2人はその後を追撃し、八甲山脈を越えて豊岡上空に至り、日本海を越えてプリモルスク共和国はウラジオストク付近までやってきた。ここで百合牡丹はようやく2人に対する攻撃を開始した。ただしそれは2人を迎撃するものではなく、自分達の存在をイ連空軍にアピールするためだけのもの。まんまと釣られた2人は大規模な魔法攻撃を加えたため、すぐにイ連に察知されSu-27戦闘機が発進してきた。
恐るべき速度で飛んでくるこの戦闘機に対し、2人の取りえる選択肢などない。彼女達は日本連邦共和国の市民。イ連領に侵入したうえ戦闘機を撃墜すれば第3次世界大戦が勃発、どのみち人類は滅亡するのだ。コトハはiPhone17を取り出して、FBI捜査官のジャックに電話を掛けた。
「どうしたッ!?」
「悪魔がイ連領に侵入してニューヨークに核ミサイルを発射しようとしているの。イ連当局に連絡して私と聖子ちゃんの入国許可を貰って!」
「コピーザッ!! すぐに折り返す!!」
それからすぐに電話は掛かってきた。彼は物分かりがとてもいいのだ。
「ジョセフィーヌ、俺だッ! イワノワ大統領と直通回線を繋いでいる。お前から交渉しろッ!」
「えぇ!?」
「フセヴォー ハローシェヴァ、ヂェーヴシカ ヴォリシェーブニツァ。私はインターナショナル共和国連邦大統領のイワーナ=イワーノヴァナ=イワノワです」
「ほ、本物のイ連大統領?」
「ダバイダバイ! 早く要件を話せ!!」
ジャックが急かす。百合牡丹は基地付近に迫っている。満州ではすでに地上戦が開始され、2人の魔法少女相手に北中国軍管区の機甲部隊が絶望的な防衛線を繰り広げている。
「満州に侵入した魔法少女は遊ちゃんと見里ちゃん。サタンに洗脳されているの。2人を止めないと核戦争で人類が滅亡しちゃう!。私達の入国許可をください!」
「国連安保理でもお伝えした通り、我がイ連は正教の擁護者です。ですが、ラディン大統領からの要請なしにそのような行為は認めません」
「聞いてください大統領。何千何万の地球市民の命が掛かっているんです」
「では、ラディン大統領もこの電話会議に参加させてください」
「少し待ってください大統領……! クロエ俺だッ!! ホワイトハウスと繋げるか!?」
それから気まずい沈黙が流れ、地上ではどっかんばっかん爆発が鳴っている中、ヒメリカ合衆国大統領は電話口に現れた。
「やぁ、イワーナ。それから日本当局の諸君。私はオバマ=ビン=ラディン、ヒメリカ合衆国大統領だ。話は聞いている。合衆国政府からの正式な要請だ。合衆国軍及び魔法少女の諸君をイ連領内に入れてくれ。魔王は全キリスト教会の擁護者である合衆国が倒さねばらない」
「話をややこしくしないでよ」と聖子が大統領相手に上から目線で口をはさんだ。
「誰がサタンを倒すかなんてどーだっていいでしょ! あんたの国に核ミサイルが発射されそうなのよ!? 下らない利権争いに固執しないで!」
「彼女は何を言っているんだい? 私は日本語が分からないんだ」
クロエの自動翻訳システムが機能していないのか、それとも意図的に無視しているのかは、聖子にとってはどうでもいいことだが、とにかくラディン大統領は聖子の意見を却下する。
「すみません大統領、ですが時間がありません。ニューヨークに核ミサイルが発射されるまで残り10分です。彼女達を行かせてあげてください」
「我が国のミサイル防衛システムは完璧だ。ICBMの1発や2発、迎撃することは可能だ」
「この●●●頭イカれてるんじゃないの!?」
聖子が人種差別発言をしたため、コトハは親友の頭を手加減なしにぶん殴ってやった。いくら仲がよかろうが、コトハは特定の人種に対する攻撃的発言を絶対に許さないのである。
「元気な子だ。いいだろう。その魔法少女がイ連領内に侵入することを許して欲しい。合衆国大統領からの正式な要請だ」
「分かりました、ラディン大統領。お嬢さん方、ようこそイ連へ。地上の楽園を満喫して行ってください」
コトハは何も言わずに電話を切った。彼女は無神論が嫌いだったが、口だけでも正教の擁護者と言っているイ連はそんなに嫌いではない。
イ連の機甲部隊は壮絶な火力をもって魔法少女相手に遅滞戦術を展開している。人間2人に投射する火力量とは思えない、滅茶苦茶な砲爆撃を加えたが、戦闘機は次々と撃墜され、戦車が紙吹雪のように舞い、砲兵部隊は陣地ごと引きちぎられていた。
百合牡丹がイ連第17親衛ロケット軍の置かれている新京基地まであと100メートルもないところまで迫ってきた所、ようやく聖子とコトハは追いついて後ろから一撃を加えた。百合牡丹は歩みを止め、新たな脅威となった魔女と魔法少女のコンビの方へ振り返った。
「遊ちゃん、見里ちゃん、目を覚まして!」
「うっせーボケ狂信者。私達は元々プチ・サタニストだぞ。目を覚ますもクソもあるか」
「もっと人間どもをサタン様の生贄に捧げなきゃいけないよ」
その言葉はコトハにとっては別に意外でもないんでもない。偶像-アイドル-なんてやって人心を惑わす存在を、コトハは認めた覚えなどないのだから。
「だからってあんた、自分の信者殺してどうすんのよ!?」
「クズ男なんて全員死にゃいいんだ。てめーもそう思ってんだろ、聖子!」
「あら、そうね。確かにそうだわ。でも女の子とか、ネコさんとか、うさぎさんとかを巻き添えにしていいってことにはならないでしょうよ!」
「何がネコさんだ。カワイコぶりやがって」
「ぶってんじゃないわ。私は世界で一番可愛いし、本気で言っているのよ」
もちろん聖子は大真面目言っていたし、思ってもいた。
「人類を滅ぼしたいなら私の計画に乗りなさい。私には新しく、平和な人類滅亡計画があるのよ」
「言ってみろ」
「人類全員を同性愛者に変える魔法を掛けるの。そうすれば人類は当代限りで滅びるわ。ね? 私の計画の方が素敵でしょ?」
「ボケが! ババアになってから人類が滅亡したところで嬉しくもなんともねえんだ。私達は、今、人類に滅亡して欲しいんだ!!」
「だったら死んじゃぇ、背教者ッ!! エグゾセッ!!」
特大の魔力弾がコトハから発射された。さらにコトハはぶつぶつと詩編を唱え、次々と巨大魔法陣を展開させて魔力弾を装填していく。
「エム・エル・エ・エス、ファイアッ!!」
数えきれないほどの魔力弾が背後の魔法陣から怒涛のように発射される。そのほとんどは流れ弾として周囲の森や、背後の核ミサイル基地に着弾し、あらゆるものをふっ飛ばしてがれきの山に変える。
「待ちなさいジョセ。いくらあの2人が悪魔崇拝者でも、クラスメイトの女の子を抹殺するのはよくないことよ」
「よくない!? それがどうしたの。コトハは常に全身全霊を掛けて最善を尽くしているんだ。今回はそれが抹殺なの! なら聖子ちゃんはもっといい方法を考えているの?! いないでしょぉぉ!!」
「で、でも……」
「でもじゃない! あいつらは殺す、それが神様の御心なんだから!! マスタードシード、シャルジュ!!」
コトハの姿が消える。全魔力を速度に変換して遊に向かって突撃したのだ。その勢いで遊の顔面をぶん殴る。魔法少女にあるまじき予想外の蛮行に、遊はもろに衝撃を食らって地面に叩きつけられ、その衝撃は半径数百メートルにわたって地面を陥没させた。さらにその反動すべてを拳に乗せて、見里のみぞおちに向かってバックブロウを叩きこむ。見里は目と口を見開き、地面に軌跡を残しながら聖子のところまでふっ飛ばされて行った。ちょうど目の前にやってきたので、聖子は見里の首根っこを掴み、そのまま押し倒して伸し掛かった。
「まったく、使えない子達だなあ」
意識を喪失した百合の頭に舞い降りてきた魔王が、ため息とともに言う。
「もういいよ、こうなったら僕自ら」
「ルクレールッ!!」
その射線の先には無防備な遊がいるというのに、コトハは砲撃魔法を撃ち放つ。魔王はとっさに真の力を解放しようとしたが、その砲撃をもろに受け、肉体を少しずつ崩壊させていく。コトハはさらにマスタードシードを振って、周囲に超巨大な魔法陣を展開させようとしている。
「イデアル・マジカル! サン・ディジエ・ロバンソン! イストル・ル・テュベ! アヴォール! リュクスイユ・サンソヴェール! モン・ド・マルサン! シャルル・ド・ゴール! 死んじゃぇ、サタン!! アスンプッ!!」
死。圧倒的な死の予感が魔王を襲った。からし種一粒の信仰がこれほどまでに大きな力を持つのだと、魔王は今さら思い知ったのだ。魔王の肉体は魔力核爆発の中で一片も残さずに分解されてしまった。遊は魔王の影にいたため、直撃を受けずに済んで死ななかった。皮肉にも魔王に助けられたのである。そのコトハの核魔法は遥か新京の市街を真昼のように照らし出し、ガラスを全部割って凄まじい被害を出し、エミリーは私財からイ連に賠償させられたのだが、それはまた後の話。
こうして世界は平和になった。魔王は倒され、罪人は今まで通り地獄に落ちることになってはいたが、もう魔王は死んでいるので天国も地獄もさほど変わらなかった。魔王がいなくなっても人の心は別に変らず、相変わらず犯罪者は犯罪者で、今日も元気に殺人犯は人を殺し強姦犯は人を犯していた。
百合牡丹はもちろん活動禁止処分を受けた。あれだけ殺したのだから魔王に洗脳されていて意思能力がなかったなんて言い訳も通用せず、少年院にぶち込まれている。コトハは時々面会に行っていたが、2人はその日を恐れおののいているという。
一方聖子は百合に語った秘密の人類絶滅計画をいつか実行するつもりだ。そのために聖子は児童強姦犯を一人ずつ去勢し、その苦しみを魔力に変えて貯蔵していた。いつか人類を滅ぼし、平和で罪のない世界を実現するという野望を彼女はまだ捨てていない。
ほのぼの日常系空襲アニメを作れないかと模索してたけど、なぜか魔法少女とかが出てきちゃう。なのはとか昔好きだったから。法律を勉強中だから法律用語をちりばめたりとか我ながら作者の気持ちが分かりやすい……
https://ncode.syosetu.com/n0817he/
これはなろうで書いたもの
やっぱり魔法少女が出てきてしまった
舞台も登場人物も同じだが超長い
空襲と日常系を融合させようとするんだけどB-29が出てきたら撃墜したくなっちゃう。
今回はジャック・バウアーもどきもゲスト参戦。「クロエ俺だ!」って言いたいだけ言わせてやったわ。
以下、ジャックからみんなへのメッセジをどぞ
「君をこの物語に巻き込んでしまったことを………………
本当にすまないと思っている……!」