【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改   作:chanhaya

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6話 名も無き強者

 

 

荻原が横須賀鎮守府に着任して1ヶ月がたった。その頃には既に荻原は艦娘たちに殆ど受け入れられていた。荻原と時雨の奮闘によって会話は長続きしないが、挨拶程度なら緊張せずに行えるようになっていた。

 

荻原も徐々にだがこの環境に慣れてきていた。そんなある日、執務室に大本営からの書類が届いた。その中身を見た荻原は目を見開いた。そこにはある作戦の内容が書かれていた。それは・・・・・・ 南方海域攻略作戦。

 

そう書かれた書類には敵勢力の詳細や、作戦の概要などが書かれていた。そして最後にこう書いてあった。

 

〈この作戦において貴官らの活躍を期待する〉

 

おそらく、大本営のお役人共は「これまでも意味不明な戦果を挙げ続けてきたんだからいけるやろ」みたいなことを考えているのだろう。

 

しかし、そんなことを言われても困るというのが荻原の本音だった。戦略など考えたこともないし、考えようと思ったことも無い。

 

そもそも、今回の作戦で自分は何ができるのか?何もできないのではないか?時雨を筆頭に横須賀鎮守府(特に第1艦隊)はバケモノ揃いで、自分は天才呼ばわりされているが演習しかしたことが無いのだ。

 

「まあ、なんとかなるか・・・」

 

しかし、彼はすぐに気持ちを切り換えた。とりあえずやってみてダメならその時考える。それでいいじゃないか! そんな感じで彼の思考回路は出来ていた。

 

その後時雨を呼んで相談したが、時雨の思考回路も同じように出来ているのでほとんどノープランで出撃することになった。

 

 

 

 

 

一週間後、時雨率いる横須賀鎮守府第1艦隊は南方海域に出撃していた。

 

「まずは制空権確保して戦艦部隊による砲撃、駆逐艦による白兵戦をしかけろ」

 

「了解」

 

時雨が返事をすると空母機動部隊に発艦命令を出す。

 

「第一次攻撃隊、全機発艦!目標、敵軽母ヌ級」「イントピレッド航空隊各隊、発艦はじめて!」

 

加賀、イントピレッドから艦載機が次々と飛び立つ。

 

制空権を確保して攻撃に移る。

 

「金剛さんは砲撃、他は白兵戦用意!突っ込め!」

 

「「うおー!」」

 

1ヶ月前、20体ぐらいの深海棲艦の艦隊を殲滅した横須賀の第1艦隊にジャワ島沖にいた艦隊は勝てるはずもなく各個撃破されていった。

 

その後、艦隊はソロモン海北方に突入し、3ヶ月前に確認された姫級『南方棲戦姫』の待ち構える最終海域を目前にした。

 

 

 

 

side南方棲戦姫

 

『南方棲戦姫さん!横須賀の艦娘どもが突入してきます!』

 

「まずいな…私たちの戦力ではあの悪魔を止めるのは困難だ。てか、上層部は何やってるんだ!報告したのか!?」

 

『ええ、報告したのですがなんか実戦評価のために新型戦艦を1体とそれの回収のためのヨ級フラッグシップを派遣したらしいです』

 

「はあ!?こんな時に実践評価なんて悠長なことしてる場合か!?上層部はマジで何考えてんだ!?」

 

『ちょっ、ちょっと待って落ち着いてください!』

 

『あの~』

 

「あ?ああ、お前らが増援の~」

 

『ヨ級です』

 

「ああ、それでそいつが新型戦艦か?」

 

『ええ。あと戦闘時は私とこの新型以外は海域を離脱してください』

 

「は?なぜだ?」

 

『機密保持のためですね。あとこいつプロトタイプだからか敵味方の判別がつかないうえにアホみたいなスペックなんで普通に巻き込まれて死にます』

 

「マジか…がんばれ」

 

 

そう言いながら南方棲戦姫は残存戦力を率いて中枢海域に撤退した。

 

 

 

 

 

 

時雨率いる第1艦隊は最終海域に突入した。

 

 

が、そこには未確認の戦艦棲艦1体(レ級改)が無表情で突っ立っているだけだった。

 

 

 

 

 

 

「なんだコイツ……」

 

時雨は一瞬戸惑ったがすぐに気を取り直して指示を出した。

 

「取り敢えず砲撃開始!目標、敵新型戦艦!」

 

時雨の言葉に反応した全ての艦娘が一斉に砲撃を開始する。

 

しかし、それは全て装甲の前に弾かれてしまった。

 

「うそ~ん」

 

仕方ないので時雨、初月、夕立で白兵戦を仕掛けることにした。

 

「いくっぽい!」

 

「よし、僕に任せてくれ!」

 

3人は同時に動き出した。

 

そして、時雨の初撃は敵の右腕を切り飛ばした。だが次の瞬間、時雨は信じられないものを見た。切ったはずの腕が瞬時に再生されたのだ。しかもその速度は今まで見たことがなかった。(ちなみに時雨は命のストックを使えば同じように再生する)

 

「なんだよこれ!?」

 

「くらえ!」

 

初月が太刀を敵の肩を切り落とす。(初月は元駆逐水鬼で腕と艤装の腕が統合されているので意味不明な腕力をしている)

 

しかし、それもすぐに修復されてしまう。

 

「くそ!」

 

「どうなってるんだいこれは?」

 

「ぽぃ〜〜」

 

仕方ないので時雨は半深海化して敵に切りかかる。

 

しかし、これも無駄だった。敵はいくら切ってもすぐに再生されるのだ。

 

「くそ!こうなったら!」

 

時雨は61cm五連装酸素魚雷を発射した。

 

魚雷は高速で敵に迫り、そして命中した。

 

「やったか!」

 

「いや、まだっぽい」

 

「クソ!なんだあいつ!?某チート吸血鬼かよ!?」

 

「はぁ……はあ……はあ」

 

「大丈夫かい?時雨」

 

「うん、なんとか」

 

「でも、どうやって倒すっぽい?あれだけ切ってもすぐに回復するっぽい」

 

「そうだね……とりあえず…」

 

 

 

「えーっと、初月と夕立は敵の両腕を掴んで止めて、僕は奴の心臓を潰すから」

 

「わかったっぽい」「了解だよ」

 

時雨はそう言って敵に飛び込んだ。

 

「死ねやゴラァ ٩(╬ఠ༬ఠ)و!!」

 

時雨は敵の胸めがけて太刀で突く。

 

だが、それは避けられてしまう。

 

「チッ」

 

舌打ちをしながら時雨は敵から離れる。

 

(コイツ、速い!さすが新型だ!)

 

敵はお返しと言わんばかりに尻尾?のような艤装についた20インチ砲を撃ってきたが、間一髪で避ける。

 

「危ないなあ、もう」

 

「ぽいっ!時雨ちゃん!後ろ!あぶないっぽーい」

 

「え?」

 

振り向いた時には遅かった。

 

敵の放った砲弾が時雨に迫る。

 

「うわっ!」

 

時雨は吹っ飛ぶ…と思われたが艤装についたテールワイヤで切り落とせた。

 

「ふぅ……助かった…」

 

「時雨ちゃん、油断しちゃダメっぽい」

 

「ああ、わかってる」

 

そう言った後、時雨は敵を見据える。

 

「さて、どうしようかな…てかあいつ速いなおい!うちの島風の2、3倍は速いぞ!?」

 

そう。敵の新型戦艦(レ級改)は戦艦の割にめちゃくちゃすばしっこい上に小回りが利くのだ。

 

さらに、砲撃は戦艦とは思えないほどの速度で放ってくる。

 

はっきり言うとめっちゃ強い。なぜか艦載機は飛ばしてこないが、多分試作だからまだ積んでないのだろう。

 

「時雨、僕が抑えてる間に君が決めてくれ」

 

「ああ、分かった」

 

初月と夕立が敵の注意をそらしてくれるうちに時雨が決める。それが今回の作戦だ。

 

「よし、行くよ!」

 

時雨は敵に突っ込む。

 

敵の砲撃を避けながら懐に入る。

 

そして、思いっきりジャンプし、敵の後ろに着地する。

 

「死ねやゴラァ!(2回目)」

 

時雨は背中に突き刺すように刀を突き立てる。

 

刀は敵の心の臓を貫通し、敵は力なく倒れ、そのまま沈んでいった。

 

 

「よし!勝った!」

 

時雨達は喜び、そして帰路に着いたのであった。

 

 

 

side???

 

「フゥン。やっぱりあのバケモノは早く始末しないとネ」

 

『ああ、全くもってその通りだ。西馬君、早速、横須賀鎮守府を襲撃するプランを立ててくれ』

 

「アッハイ(くそ、俺は深海棲艦の提督だぞ。なんでこんなやつらに従わなければいけないんだ)」

 

『ん?何か不満があるのかね?』

 

「いえ、別にありません」

 

『よろしい。では、頼むよ。くれぐれも、しくじるなよ』

 

「はい」

 

ピッ

 

「クソが!時雨(あのクソ転生者)のせいで計画がめちゃくちゃだ!挙句の果てに俺を殺して(・・・・・)、おかげで俺はこんなターミネーターみてえな体になっちまった!あいつは俺がぶっ殺してやる!」

 

「ハイハイ、落ち着きましょうネ、子供じゃないんだかラ」

 

「うるせえ!黙れ!この化け物姫級が!」

 

「あらら、酷い言われようダ」

 

「いいから、さっさと仕事しろ!」

 

「ハーイ」

 

「まあいい。取り敢えず、まずは………」

 

 

 




新型の戦艦はレ級改です。

後日談書きたいんですが、読みます?

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  • 好きにしろ
  • 読まない
  • どうでもいい
  • 蛇足だから書くな
  • 串本の白露の話を書け
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