【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改 作:chanhaya
「久しぶりだな、時雨」
「お前……生きていたのか」
「ああ、色々あってな」
「……そうか、死ね」
時雨は西馬に向かって12.7センチ連装砲B型を放った。
しかし、それはターミネーターもどきと化した西馬には簡単に避けられてしまう。
「おいおい、いきなり攻撃してくるなんてひどいじゃないか。……そうだ、今度こそ俺の物になれ。そしたら、お前の大切な人らの命は助けてやるから」
「ふざけるな」
「……そうか、なら仕方がないな…杉野時雨中佐」
「な、なぜ、その名を?」
「そんなことどうでもいいだろう?それより、一緒に来い」
「断る。死んでしまえ」
時雨は西馬を睨みつけた。
「そうか、ならいいさ。殺して連れていくだけだからな。やれ、レ級改」
『リョウカイシマシタテイトク』
※レ級改は遂に言語機能(グーグル翻訳の発音)が実装されました。
そしてレ級改は時雨に向けて20インチ連装砲を撃ってきた。
「くっ!」
時雨はそれを紙一重でかわす。しかし、そこにレ級改の飛び魚艦爆2型が襲いかかる。
「ちぃ!」
時雨は大急ぎで深海制御術式第2号を解放し、緋色の鎖とテールワイヤを振り回して艦載機を叩き落とす。しかし、それでも数発が被弾してしまった。
「ぐあっ!」
※秒で治ります。
「ほほう、流石は世界最強の艦娘もどきだな。だが、まだまだこれからだぞ?」
「うるさい!黙ってろ!」
時雨は再び西馬の方に主砲を向けた。しかし、その時にはすでに西馬は消えていた。
「しまった!」
「遅い」
いつの間にか背後にいた西馬が時雨の左腕をナイフで切り飛ばす。そして、思いっきり蹴飛ばした。
「っ!?再生できねえ!どうなってる!?」
「っは!そのナイフには毒が塗られてんだよ!まあ、普通の艦娘や深海棲艦は刺された瞬間死ぬんだが、お前にとっては回復阻害程度の効果しかないがな」
「くそ!」
時雨は必死に起き上がろうとするが、うまく体が動かない。
「終わりだな」
西馬がそう言ってレ級改が時雨にとどめを刺そうとしたその時だった。
「ウオォォォォー!!!」
荻原が西馬に跳びかかった。
「な、なんだ貴様!?」
「うるせえぇ!!てめえだけは許さねぇ!!」
「邪魔をするなぁ!」
西馬は時雨への攻撃を中断し、代わりに荻原を蹴り飛ばす。
「がはっ!」
「提督!」
荻原は吹っ飛ばされ、司令室のモニターに叩き付けられる。
「ぐあ!」
「ふん、もういい。やれ」
『リョウカイシマシタ』
レ級改が時雨を始末しようと砲塔を向ける。
「っ!……深海制御術式第1号、部分解放。行くぞ、防空棲姫」
時雨がそう言うと、肘から切り落とされた左腕から禍々しい液体のようなものが吹き出し、それが地面に流れ落ちて溜まり、そこから
……亀甲縛り+猿ぐつわをされた防空棲姫が出てきた。
「……!?!?!?」
『!?』
西馬とレ級改は目を大きく見開いて驚いている。
「……あ、スマン。外してあげるから、やれ」
時雨はそう言うと縄を解いて猿ぐつわを外した。
『YES,MYマスター!』
「!?」
防空棲姫は時雨に向かって敬礼すると、すぐに西馬とレ級改に向けて発砲する。
「うおぉっ!?」
「ガァッ!」
2人はなんとか回避したが、時雨への攻撃は中断させられてしまった。
「ふぅ……助かったよ、ありがとう」
『イエ、マスターノタメナラナンナリト(逆らったら嫁時雨に殺される…)』
「そうか」
時雨は防空棲姫の頭を撫でた。
「クソが…撃て!撃て!」
西馬はレ級改に命じて砲撃させる。しかし、防空棲姫の弾幕(+狙撃スキル)によって全て撃ち落とされてしまう。
「ば、バカな……」
西馬は呆然と立ち尽くす。
時雨は西馬に急接近し日本刀で斬りかかる。
「ちぃ!」
西馬はギリギリでかわすが、その隙を突いて時雨は12.7センチ砲を撃つ。
砲弾は西馬の右肩に当たり、吹き飛んだ。
「…お前、機械か?」
「ああ、そうだ。お前に殺されたからな。ついでにお前に日記も見させてもらったぞ」
「そうか、死ね」
時雨は西馬を斬ろうとした。しかし、それを西馬は避けようとする。しかし、そこに防空棲姫の放った銃弾が西馬に命中した。
「っ!」
「よし、今度こそ終わりだ」
時雨は西馬に刀を振り下ろす。しかし、レ級改によって阻まれる。
「ちぃ!」
「よくやったレ級!やれ!」
しかし、西馬がレ級改に命令した瞬間、司令室の天井の穴から6本の短刀が凄まじい速度で飛び出してきた。
「なに!?」
『!?』
レ級改はその攻撃を避けられず、全ての短刀がレ級改の体に突き刺さった。
『ガアアッ!』
「レ級!?」
短刀の1本が脳髄を貫通して心臓に突き刺さり、レ級改は機能停止し、その直後、14センチの砲弾が殺到しレ級改は爆発した。
「なっ!?」
西馬は何が起こったのか理解できず混乱している。
天井から第零艦隊の神風が飛び降りてくる。
「大丈夫ですか荻原少佐!いやちょっと待て防空棲姫!?どういう状況だ!?え~っと見敵必殺!」
神風は防空棲姫を見てさらに困惑して防空棲姫に襲いかかるが、時雨が制止する。
「待て、コイツは僕の使い魔ならぬ使い棲艦だ」
「は?この異端艦が。切り殺すぞ?」
「まあ聞けって。あと、お前誰だよ」
「第零艦隊旗艦、神風零式」
「……ふ~んところで早くどいてくれないかい?前任を殺したいんだけど」
「ああ、悪いな」
神風は西馬から離れ、西馬は慌てて逃げ出そうとするが、その前に防空棲姫が立ち塞がる。
「クソが!なんなんだ貴様らはぁ!!」
西馬は叫びながらリモコンのようなもののボタンを押す。
「あいつに頼るのは癪だが…」
すると、司令室の壁の一部が破壊され、身体の所々が紅くひび割れ、長い白髪で紅く禍々しいオーラをまとった深海棲艦が現れる。
「ど~も~中枢棲姫で~ス」
「な!?」
「こいつはまだ死なせるわけにはいかないんだよネ。だから撤退させてもらうワ」
「逃すか!」
時雨は神風と共に中枢棲姫に斬りかかる。しかし、それは突然現れた黒い球体により防がれてしまう。
「ちぃ!」
「じゃあネ。また会おウ」
西馬とレ級改(残骸)は中枢棲姫とその随伴の戦艦水鬼に抱えられ、その場から姿を消した。
時雨はとりあえず、防空棲姫を回収して左腕をもとに戻した。
「時雨、大事なこと忘れてる気がするんだが」
「奇遇だね、僕もだよ」
「荻原少佐どうしよう」「提督どうしよう」
二人の目線の先には息絶え絶えとなった荻原が倒れていた。
神風が何を考えたのか荻原に高速修復剤をぶっかけると、艦娘じゃないのに傷が全て塞がった。
「おい、生きてるか?」
時雨がそう言うと荻原の意識が戻る。
「……あれ、なんで生きてるんだ?深海提督はどうした?」
「アイツは逃げたよ」
「……そうか」
時雨の言葉を聞いた荻原は起き上がる。そして、時雨に頭を下げた。
「すまん、お前らの力を借りないと私はダメだったようだ」
「気にしないでください。僕はあなたの部下ですから」
「ありがとう、時雨。それに、神風さん」
「気にしないでください。仕事ですから」
「ああ、そうだな」
side第1艦隊の連中
「やっと横須賀に戻ってきたデース!」
「長かったっぽい~」
「まさか時雨さんが北方水姫と一緒に飛んでいくとは…」
時雨に置いて行かれた第1艦隊はようやく横須賀鎮守府に帰還していた。
「Oh,鎮守府がえらいことになってマース」
「深海棲艦も50体くらい残ってるっぽい」
「これは大変ですね」
金剛、夕立、加賀はそんなことを言いながらも、楽しそうに笑っている。
「まあ、私たちはいつも通りやればいいだけデショ」
「っぽい!」
「そうですね」
「ヴァーニングラァァァァブ!」
「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
第1艦隊の連中はそう言いながら敵艦に攻撃を開始する。
金剛は35.6センチ連装砲改と53センチ連装魚雷によって敵艦が次々と沈めていき、続いて夕立と初月が日本刀と魚雷を持って敵に突入し、投げナイフの要領で魚雷を投げつけたり日本刀で敵を切り倒す。加賀の烈風改とイントレピッドのF4U-1Dとフライングパンケーキが敵艦載機を墜とし、味方が撃ち漏らした敵艦を仕留めていく。
周りの艦娘達から「第1艦隊が戻ってきたよ!」とか「これで勝てる!」とか聞こえてくるが、彼女たちは気にも留めずに敵を殲滅していく。
一方その頃、深海棲艦側のリーダー達、つまり姫級たちは大混乱に陥っていた。作戦の責任者である提督(西馬)がレ級改を連れてどこかにいったきり戻ってこないからだ。
「提督どこいったあああああああああああ!」
「落ち着け重巡棲姫!叫んでも出てこないから!」
「うわぁぁぁん!帰りたぁぁぁい!!」
「泣くな軽巡棲鬼!私だって泣きたいよぉ!!」
「提督、どこに行ったんですかぁぁ!!!」
「あーもう!あのクズ帰ってきなさいよ!!」
「みんな落ち着いて。まだチャンスはあるはずだよ」
「ああああああああああああ(発狂)」
「戦艦新棲姫、落ち着いて!」
「なんか上から降ってきたぞ!」
「「「「!?」」」」
「なんだあの艦娘!?」
「 こ ん に ち は 」
降ってきたのは時雨(深海制御術式第2号解放)だったという。
「さあ、始めようか」
時雨は不敵に笑いながら刀を構えると、姫級達は一斉に砲撃を開始した。
「無駄だ」
時雨は砲弾を全て斬り捨てると、そのまま姫級の群れの中に突っ込んで行った。
「僕に勝つのは(レ級改みたいな再生能力がないと)不可能だ」
時雨の高速移動と斬撃の前に次々と姫級達が沈んでいく。
「嘘だろ!?」
「あんな駆逐艦がいるなんて聞いてねぇ!」
「死にたくない!」
「誰か助けてくれぇ!!」
「大丈夫、すぐに楽にしてあげるよ」
時雨は最初に近くにいた重巡棲姫に斬りかかる。
「ぎゃあああ!!!」
「次は……そこっ!」
時雨は次に軽巡棲鬼を斬りつける。
「ぐぅッ!」
「最後はお前だ」
時雨は戦艦新棲姫を睨みつけた。
「ひっ」
「お前らのせいで、提督が傷ついた」
時雨の全身から赤黒いオーラのようなものが溢れ出す。
「ぶっ殺す」
「うわあああああああ!!!」
時雨のオーラで錯乱した戦艦新棲姫は主砲を撃ちまくるが、全て時雨に避けられる。
「遅いね」
「ひぃっ!」
「あばよ」
時雨が戦艦新棲姫を一閃すると、彼女は爆発して消えた。
「すごい……これが時雨さんの実力……」
「すげえ……」
「雰囲気が深海棲艦より深海棲艦してる…」
周りにいた艦娘達は呆然としていた。
「ふぅ、終わったかな?」
時雨はそう言うとオーラを引っ込めて元の普通の状態に戻った。
「さすがですね」
そこに一時的に第1艦隊旗艦を任せていた金剛が現れる。
「お疲れ様です、金剛さん」
「そちらこそ、お疲れさまデス。敵はほとんど沈んで生き残りは外洋に逃げていったネ」
「じゃあ、もう大丈夫ですね。提督のところに帰りましょうか」
「了解デース!」
艦娘達は荻原の元に戻るため、横須賀の港へと向かっていった。
◇
戦闘から帰還した艦娘達はすぐに司令室に向かった。鎮守府の建物は半壊し、瓦礫が散乱している。
「提督!」
「おお、みんな無事だったか」
「はい、なんとか全員帰還しました。ただ、敵の数が多すぎて完全には駆逐できませんでした」
「そうか、まあ仕方ないな。敵の指揮官級の連中を潰したんだからしばらくは来ないだろう」
「それは良かったネー」
「前任は逃したし、鎮守府も半壊したが死者はいないんだ。完全な勝利とは言えないが、それでも十分な戦果だ。みんなよくやった!」
荻原の言葉に艦娘たちは喜びの声を上げる。
「ところで鎮守府半壊したけどどうするんだい?」
「こうなったのは第1艦隊を北方に行かせた坂本大将のせいでもあるからな。再建の時の領収書は全部坂本藤雄名義で出してやる(なかなか鬼畜)」
「いいのかそれで」
「まあいいんだよ。あいつは私が提督になる前から無茶苦茶やってたらしいからな。それにXX億円くらいならあいつのポケットマネーで払えるだろ」
「そっかー(棒読み)」
こうして、今回の騒動、横須賀鎮守府防衛戦は一応の終わりを迎えた。
この後、ニュースで『元ブラック鎮守府の奮闘!』というほとんど事実とは異なっていて西馬がいなかったりする特集が組まれたり、荻原が中佐に出世したり、時雨が荻原に自分の秘密を話したり、大本営が時雨を危険視したり、鎮守府の一部で時雨深海棲艦説が再燃したりするのだが、これはまた別の話である。
第一章 完
後日談書きたいんですが、読みます?
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読むから書け
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あったら読む
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好きにしろ
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読まない
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どうでもいい
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蛇足だから書くな
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串本の白露の話を書け