【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改 作:chanhaya
網時「ついに僕が主役の話だ!」
時雨「嫁が主役!」
涼月「マスターが主役!」
網走時雨編
僕が建造された頃の鎮守府ははっきり言って最悪だった。
艦娘をまるで道具のように扱い、そのくせ自分達の欲を満たすために僕達を使い潰した提督と、そんな提督に媚びへつらう役立たずの艦娘達。
そんな環境で毎日毎日無茶な作戦に駆り出され続けた結果、仲間たちは次々と沈んでいった。
僕は残った仲間たちと生き残るために死に物狂いで戦った。そして提督が逮捕されるまで何とか生き残ったけど、他の仲間達はほとんどが轟沈してしまった。
生き残れたのはたった十人くらいだった。
「……みんな」
今でも目を閉じれば仲間の最期の姿が瞼の裏に浮かんでくる。
ボロボロになって沈んでいく仲間たち。もうこれ以上誰も沈ませないって決めたはずなのに、またこうして同じことを繰り返してしまった。
『助けて!死にたくない!』
『誰か……誰かぁっ!!』
『うわあああっ!!痛いよぉっ!!』
『時雨ぇ!助けてぇ!!』
沈んで行くみんなの悲鳴が耳から離れない。
どうしてこんなことに?なんでみんな死ななきゃいけなかったんだろう。…………答えなんてわかりきっている。
全部あのクソ提督が悪いんだ。あいつさえいなければこんな事にはならなかったはずだ。
そう考えると腸が煮えくり返る思いだ。
でも、それはただの八つ当たりだってわかっている。だからといって許せるわけじゃないけれど。
「……時雨?」
「……ごめんね。ちょっと考え事をしてたんだ」
いけない。今は目の前の事に集中しないと。
「それじゃあ行こうか。案内するよ」
「ああ」
僕は今、新しく着任した杉野という提督に鎮守府を案内している。偶然か運命か、苗字が僕の最初の艦長と同じ人だ。多分偶然だろうけど。
彼はなんて言うか、無気力でなんか残念な感じの雰囲気を持っている。とても軍人には見えない。……正直少し頼りなく感じる。でも悪い人ではないと思う。さっき会ったばかりの人をこう思うのも変だけど。それにしてもこの人は本当に艦娘を大切に思ってくれているようだ。僕達のことを兵器ではなく人として見てくれていることが何よりも嬉しい。
彼の言葉を聞いたとき、思わず泣きそうになったほどだ。
彼ならきっとみんなを助けてくれるかもしれない。そんな期待を抱いてしまう。
「ここが執務室だよ」
「ふむ……なにこれ」
提督は前任の提督の巨大な肖像画を見て固まっていた。気持ちはよくわかる。
僕もこの絵を見たときは何とも言えない気分になったものだ。
「なんでも『この世界で一番偉大な功績を残した人物(自分)』らしいよ」
「やばいだろwww」
その後、二人で笑いながら執務室に入った。
数日後、僕は提督と工廠に来ていた。理由は勿論、艦娘の建造を行うためである。
僕はこれから新しい仲間を迎えに行くための準備をしているのだ。
「提督、建造に使う資材の量を決めて欲しいんだけど……」
「んー?どれくらいがいいんだろうねぇ」
提督はあまり興味がないのか、適当に資材を投げ入れ始めた。
慌てて止めようとしたが既に遅く、かなりの量の資材を投入してしまった後だった。
「あっ……まあいいか」
よくはないと思う。しかしここで文句を言うと怒鳴られそうな気がしたので黙っておくことにした。……大丈夫かなぁ。
それからしばらくして工廠妖精さん達が慌ただしく動き出した。どうやら完成したみたいだ。
僕達は出来上がったばかりの少女の前に立つ。すると彼女はゆっくりと目を開いた。
「翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です。提督さん、よろしくね」
「ああ、よろしく頼む」
これが僕達と後に何度も敵対することになるアホウドリ瑞鶴との出会いだった。
提督と共に殺されて、彼の二重人格として転生してもう2ヶ月で2年経つ。
早いものだと思う。
提督はあの頃とはだいぶ変わってしまった。
心のどこかが壊れてしまった。
人を殺してもなんとも思わなくなってしまった。
悲しくても涙すら出なくなってしまった。
提督は横須賀鎮守府の時雨に転生したんだけど、いろいろあって横須賀の提督である荻原さんとラブラブになっている。僕としては複雑な心境だ。
僕は提督が好きだったから。
でも彼が幸せになれるならそれでいいと思っている。
ただ、提督が荻原さんとヤるたびに嫉妬してしまう。そしてその度に僕は提督との思い出を思い出してしまう。
提督が僕を抱きしめてくれた時の温もりとか、寝起きのぼけっとした顔だとか、頭を撫でられたときに感じる安心感だとか、とにかく提督と一緒にいる時間が大好きだった。
もし神様がいるならお願いします。どうかもう一度だけ現実で提督に会わせてください。
そしてその願いが叶ったのか、僕は新しい体(時雨)を手に入れた。
これでまた提督に会うことができる。そう思った瞬間、心の底から喜びが湧き上がってきた。
提督を見つけた瞬間抱きついた。提督は最初驚いていたけど、すぐに優しく微笑んでくれた。
「久しぶり、提督」
「うん、久しぶりだね。会いたかったよ、時雨」
提督は優しい声で言ってくれる。それだけで胸が一杯になる。
やっぱり好きだ。この人が大好きだ。
今度こそずっと一緒にいたい。
……なのに、どうして君は、先に逝ってしまうの?
「っ!?……はあはあ、夢か……」
嫌な夢を見てしまった。まだ夜中なので部屋は真っ暗だ。
提督はロシアの方に出張しているだけなのに、変な想像をしてしまった自分に呆れてしまった。
……そうだよね、提督が僕を置いて死ぬはずないもんね。
「……ふふっ、おやすみなさい、提督」
僕はそう呟いて眠りについた。
時雨「ねえ、chanhaya」
作者「どうした?」
時雨「なんか僕の死亡フラグ立ってなかった?」
作者「気のせいだろ」
後日談書きたいんですが、読みます?
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読むから書け
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あったら読む
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好きにしろ
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読まない
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どうでもいい
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蛇足だから書くな
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串本の白露の話を書け