【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改   作:chanhaya

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42話 頼りにならないが多分裏切らない味方

 

 

 

 

side植村少佐

 

翌日、ついに横須賀鎮守府の査察の日となった。私は今、横須賀鎮守府の門の前に立っている。隣には私の秘書艦である江風がいる。

 

この鎮守府は前から艦娘に対して横暴なことをやっていたりセクハラをしていたりしているという噂が立っていた。

 

今日は証拠を見つけ次第憲兵に通報してやると決めている。何としてもこの鎮守府の艦娘たちを助けてみせる。

 

そんなことを思っていたら門が開いて一人の艦娘が来た。おそらく秘書艦が出迎えに来てくれたのだろう。

 

「提督さんの秘書艦の夕立っぽい~。今日はよろしくね♪」

 

そう言って、笑顔を見せてくれた夕立ちゃん。

 

か、可愛い……っ!こんな可愛らしい子に手を出すなんて許せない。

 

私は絶対に証拠を見付けて、あの男を牢屋に入れさせてやる!!私は深くそう決意した。

 

「うん、ありがとうね。早速だけど案内をお願いできる?」

 

「もちろん!ついてくるっぽい!」

 

夕立ちゃんに先導されながら執務室に向かう。道中にすれ違う女の子たちはみんな楽しそうにしている。どう考えてもこの鎮守府はブラックなのに、おかしいと思う。これは徹底的にやらないと。

 

そんなことを考えていたら、執務室の扉の前に着いた。この扉の先に悪の親玉(提督)が……。

 

覚悟を決め、ドアを開ける。中にはそれなりにイケメンの男……横須賀鎮守府の提督が椅子に座って待っていた。

 

「……初めまして、横須賀鎮守府提督、荻原大輔中佐です」

 

「初めまして、銚子鎮守府提督の植村綾子少佐よ」

 

お互いに自己紹介をした。この提督がこの前言った通りなら最低な奴のはずなのだが……全然悪い人とは思えない。

 

なぜだろうか……。とりあえず聞いてみることにするか。

 

「で、あなたは一体どんな不正をしているのかしら?」

 

「い、いきなり失礼ですね……。私、何もしてないんですけど」

 

本当に何もやっていなさそうな顔をしている。

この男は本気で言ってるのかもしれないけど、何か怪しい。

だって普通あんな酷い噂が立ってる鎮守府に着任しないでしょう。

絶対こいつ嘘ついてるわ。そう思い、私は尋問を始めることにした。

 

「そう。じゃあ質問を変えるわ。どうしてここに来たの?ここに来るまで色んな艦娘の人たちと会ったけど誰も嫌な顔はしてなかった。それどころかみんなすごくいい笑顔だった。それはなぜかしら?教えてもらえるかしら?」

 

「うーん、私といつも秘書艦をしている時雨がめっちゃ頑張ったからですかね……」

 

つまり荻原提督と時雨で艦娘たちを脅迫でもしていたということか。

それで笑顔だったから問題ないと。

ふざけんなクソッタレ……。

やっぱりここはブラック鎮守府だ……。

私はそう確信する。しかし一つ質問すべきことが増えた。

 

「その時雨はどこに行ったのですか?」

 

「時雨ならロシア行きました」

 

…………はあ!?なんでそんな急に!?てかなんでロシア!?わけわかんない……。

 

とりあえず、艦娘たちに酷いことをされてないか聞きに行くことにした。

 

「ねえ、夕立ちゃん。ここの提督とか時雨とかに酷いことされてない?」

 

単刀直入に尋ねる。すると夕立ちゃんは大変立腹したような表情で

 

「そんなことないっぽい!提督さんは優しくて面白いし、時雨ちゃんはここがブラックだった頃身を挺してみんなを守ってくれたっぽい!」

 

と答えた。その言葉に偽りはなさそうだ。

 

だが、夕立ちゃん以外の艦娘はどうなのか。

 

とりあえずその辺を歩いていた暁型4姉妹に声をかける。

 

「ええっと、あなたたちが第六駆逐隊の四姉妹かしら?」

 

私の呼びかけに反応したのは響ちゃん。

 

「うん、そうだよ。私たちになにか用かな?」

 

その子が答えてくれたので続けて話しかける。

 

「ええ、ここの提督とか時雨とかに酷いことされてないかなって思って。大丈夫?」

 

「大丈夫だよ。みんな優しい司令官の下で楽しく暮らしてるよ」

 

他の3人も同じように返してきた。

 

……もしかしたらこの子たちもあのクズ男を庇っているのかもしれない。

 

そしてそれ以外にも何人かに聞いてみたのだがみんな口をそろえて提督も時雨も優しいと言っていた。

 

私がそれに頭を抱えていると私の秘書艦の江風が「なあ、やっぱここ普通の鎮守府なんじゃねえか?」と言ってきた。

 

だが、私はまだ諦めない。近くを白露が通りかかったので話しかける。

 

「ちょっといいかしら?あなたは白露ちゃんね?ところで、ここの時雨にいじめられたりしてないかしら?あとここの提督に酷いことされてない?」

 

矢継ぎ早に質問を浴びせかける。すると、白露は呆れたような、どこか怒ったような表情でこう言ってきた。

 

「そんなことあるわけないじゃん!提督は私たちに優しくしてくれるし仕事もよくしてくれてて助かるって感じ。時雨は私との約束を命懸けで守ってくれた自慢の妹だよ!」

 

そ、そうなんだ……。この子たちは騙されているんだ!助けなくてわ!!

 

「あなたは騙されているのよ!ここの提督を逮捕するために査察に協力して!さあ早く!」

 

「あ、終わったっぽい」

 

夕立がそう言って私を止めてきた。は?何が終わったっていうの?まさかこの子はこのクズが実は改心してました!なんていう展開があると思ってるの!?馬鹿じゃないの!?そんなのあるわけないのに!

 

そんなことを思った瞬間、白露が私に殴りかかってきた。私は避けきれずモロに食らって吹っ飛んだ。そして床をゴロゴロ転がった後壁に強く体をぶつけた。痛い……。この子、なんて力してるの……。

 

「いきなり殴ってきてどういうつもり!?」

 

私が声を荒げながら言うと彼女は落ち着いた様子で、そして静かにこういった。

 

「今のあんたは提督と時雨のことを悪く言った。だから殴った」

 

私はその発言に絶句した。確かに今の言葉には悪かったところはある。しかしそれは悪徳提督を罰するためのものだ。何も間違ったことはしていない。なのにこの子は私が悪いみたいなことを言うの……!?

 

「あんた、自分が正義の味方だとでも思ってるんじゃないの?」

 

その一言で頭に血が上るのを感じた。気付けば再び彼女に立ち向かっていて、さっきより強烈な一撃をお見舞いされていた。意識が遠のいていく。

 

薄れゆく視界の中、私はこの鎮守府に来てから聞いた言葉をもう一度思い出す。「優しい」「楽しい」「助かっていた」というみんなの発言を。

 

あれ?もしかしてこの鎮守府普通にホワイト???

 

 

目が覚めると医務室にいた。そばには江風と白露がいた。どうやら彼女たちは私の看病をしてくれたらしい。起き上がりお礼を言う。

 

「ありがとう。あなたたちが私をここまで連れてきてくれたのよね?あと看病までしてもらって……」

 

2人は微笑み、口々に気にするな、と言うと去って行った。それを見た私は大きく息を吐き心を落ち着かせる。

 

すると今度は荻原提督が部屋に入ってきた。

 

「あ、起きたんですね。どうですか体の調子は?」

 

私は彼の問いに対し、少し考えて「大丈夫です」と答えた。すると彼はほっとした顔をした後、「よかったです」と言った。

 

その言葉を聞いた私は彼に尋ねた。

 

「で、なぜここに来たんですか?」

 

「あぁー、そうですね。まあ話したいことがあったから来たんですよ。正義中毒なあなたなら協力してくれそうだなと思って。あー、単刀直入に言います。この戦争の元凶は坂本元帥です」

 

私は彼が発した言葉の意味を理解することができなかった。坂本?元帥の名がどうしてここで出てくるのか?そう思った。

 

だが、彼(と途中でビデオ通話を始めて会話に参加してきた齋藤少将)の説明を聞いていくうちに一応理解できた。

 

「分かりました。あなたたちに手を貸します。あと、先程はご無礼を働いて申し訳ありませんでした」

 

「いやいや、いいですよ謝らないで。それより、これからよろしく頼みますよ」

 

その後、荻原提督と雑談したりした後、江風と共に銚子鎮守府に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side提督

 

なんか、そんなに戦力ないけど多分裏切らないであろう味方ができたわ。やったぜ!

 

 

 

 





植村少佐にはたくさん頑張ってもらいましょうかね(笑)。

後日談書きたいんですが、読みます?

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  • 読まない
  • どうでもいい
  • 蛇足だから書くな
  • 串本の白露の話を書け
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