【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改   作:chanhaya

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55話 坂本、調子に乗る

 

 

 

side坂本

 

俺の名は坂本藤雄。いや、それは今の名前か。

 

本名は覚えていない。一つ知っているのは俺はいわゆる捨て子だということだ。

 

俺を拾ってくれたのは坂本研究所とかいう所の所長の坂本治三郎という人だった。

 

彼はとても優しい人であったし俺にも色々世話を焼いてくれた。

 

彼は現実値なるものを研究していた。曰く、いろいろな世界が階段のように積みあがっており、現実値はその世界ごとに決まっているという。

 

彼は魔法も何もない世界のことを『基底世界』と呼び、現実値は100.0だと言う。

 

ちなみにこの世界は95.0らしい。

 

俺はこんなオカルトチックな事は信じなかった。いや、むしろ信じたら負けだと思い込んで疑っていたくらいだ。

 

そして、治三郎さんは研究が実を結ぶことを見ることなく、病気で亡くなった。

 

研究所は俺が引き継ぐことになった。

 

そしてそこで様々なデータを見ていて気づいたのだ。現実値は本当に存在する。平行世界も、世界の階層も存在する。

 

それから俺は研究を進めた結果『異世界』への転移方法を発見した。

 

それは、古代のシュメール文明の残した遺跡で発見された謎の材質の棒とそれを解析した結果製造した機械を使うというもので、この器具と装置を使えば理論上誰でも異世界に行くことができるということがわかった。

 

というか上層世界に行ってそこの人間と会話した。

 

そしてこの謎の材質の棒は少なくとも世界に5本存在するという。

 

とりあえず3本回収することができた。

 

そして数年後、日本海で部下たちと研究をしていると、髪の白い海の上を航行する珍妙な生き物だか人間だかを見つけた。

 

のちの深海棲艦だ。

 

俺たちは彼女を鹵獲すると、研究所に連れ込んで調べた結果驚くべき事実がわかった。

 

なんと彼女はロシアが異世界の『妖精さん』という技術を使って人間を改造して作り上げた生物兵器だということが判明した。

 

そして俺は、俺を捨てやがった人類に、治三郎さんを馬鹿にした人間たちへの復讐として『深海棲艦計画』を実行することにした。

 

計画は成功した。深海棲艦を量産し、それを世界中の海に放した。

 

だが、日本海軍がロシアから流出した妖精さんの技術で『艦娘』と言うものを開発していることを聞きつけた。

 

ならばこちらもと孤児を集めて深海棲艦の技術で『零式艦娘』を開発した。

 

零式艦娘はなぜか俺に心酔しており、なんやかんやあって大半が撃沈、もしくは解体され、今残っているのは俺の直属の第零艦隊の10体だけだ。(横須賀鎮守府に1体攫われたが気にしないこととする)

 

ちなみに今、第零艦隊の面子には横須賀の荻原を監視するように命令を出しておいたので監視してるだろう(小泉構文)。

 

 

 

 

「坂本元帥、起きてください」

 

部下であり深海提督である西馬が話しかけてきた。

 

「あぁ、なんだ」

 

「神風零式率いる第零艦隊が荻原大輔准将を確保、追撃する特務戦略技術軍と戦闘に入りました」

 

「……はあ、監視だけで交戦は控えろと言ったのに……」

 

俺は深いため息を吐く。

 

とりあえず立ち上がろうとしたが、めっちゃよだれが出ていた。

 

「これを」

 

西馬がハンカチを渡してくる。

 

「ありがとう。洗って返すから、2日ほど待っていてくれ」

 

「わかりました」

 

俺は椅子から立ち、燃え上がる東京都心を見る。

(坂本たちは葛西臨海公園の西なぎさ島にいます)

 

「おお、よく燃えているな。まるで、東京大空襲の再現のようだ」

 

俺はニヤリと笑う。するとそれに答えてか西馬もニヤリと笑って言った。

 

「はい、坂本元帥。死者行方不明者の数は見当もつきません」

 

「これは神罰だ。この坂本藤雄という神を捨てやがった国家の末路だ!」

 

「……左様で」

 

そんな会話をしていたら配下の深海棲艦(全員人型)が後ろからぞろぞろ来て整列した。

 

「米国は?」

 

「大混乱です。ホワイトハウスやニューヨークに深海棲艦を派遣した結果、米国の政府機能は完全に機能停止しました」

 

「中国は?」

 

「北京、大連に侵攻、中華民族統一評議会のメンバーを皆殺しにしました」

 

「朝鮮は?」

 

「平壌の朝鮮統一政府を壊滅、指導者の一族は処刑しました」

 

報告を聞いた俺は満足げにうなずく。

 

「特務戦略技術軍は東京侵攻以外は特に動いていません。何故でしょう?」

 

「あのわけわからんジジイはあの時雨以外には興味がないんだろう。深海棲艦すら興味の対象外だ」

 

俺は東京上空の空中戦艦を見て言う。

 

「だが、そうは行くか!脇腹を思い切り殴りつける!我々は、愚かな日本人から、日本列島を収奪するのだ!」\(^O^)/

 

その言葉に配下全員が「オオーッ!」と声を上げる。

 

深海棲艦のうち、特に立場の高い6体の姫級が前に出てくる。

 

「深海棲艦日本方面軍、総勢1280体、推参!」

 

「深海棲艦南方方面軍、総勢340体、推参!」

 

「深海棲艦欧州方面軍、総勢650体、推参!」

 

「深海棲艦地中海方面軍、総勢490体、推参!」

 

「深海棲艦インド洋方面軍、総勢160体、推参!」

 

「深海棲艦アフリカ・アラビア方面軍、総勢130体、推参!」

 

6体は俺に向かって頭を下げる。すると西馬が話しかけてきた。

 

「現在松本にいる日本国総理大臣、小泉一郎から、『坂本藤雄海軍元帥を大元帥に昇格する』との伝言を受け取りました。あと、大元帥のバッチも送られて来ました」

 

俺はそれを聞くと、笑みを深めた。そして小泉総理から送られてきた大元帥の階級章を付ける。それは旭日のマークが刻まれた物であった。

 

ちなみに大元帥は旧自衛隊における統合幕僚長と同格の扱いだ。

 

「……捨て子だった俺は……遂に大元帥に……日本で一番偉い男になった。……次は世界だ…………全身全霊を以て号令する!目標は日本国、首都東京!進撃せよ!殲滅せよ!日本人を根絶やしにするのだ!」

 

「「オオオオッー!」」

 

総勢3000体以上の深海棲艦が東京に放たれるのだ。(ちなみに50体くらいはヘリで出撃)

 

俺もヘリ乗ろうとしたその時、西馬が話しかけてきた。

 

「大元帥」

 

「なんだ?」

 

「これを」

 

西馬が手渡してきたのは衛星写真だった。

 

「ロシアの樺太から離陸した戦闘機が真っ直ぐ東京に向かって来ています」

 

「なんだと?領空侵犯か?」

 

「まさか、時雨が?」

 

姫級の1体が言った。

 

「……かまわん。日本も特務戦略技術軍も、時雨も消えてなくなる。最後に勝つのは我々だ」

 

俺は笑いながら言う。

 

「さあ、全軍進撃!日本国滅亡の、時来たれん!」

 

深海棲艦たちは俺の号令で進軍を始める。

 

俺もヘリに乗り、東京に急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side西馬

 

俺は坂本の命により、残った200体程の深海棲艦を率いて横須賀鎮守府に向かう。

 

「坂本、お前じゃあの時雨(バケモノ)には届かない」

 

そう小さく呟いた。たぶん誰にも聞こえなかったと思う。

 

 

 

 

後日談書きたいんですが、読みます?

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