【本編完結】転生したらブラック鎮守府の時雨だった話 改   作:chanhaya

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66話 スーパー煽り散らしタイム

 

 

 

「大佐!」

 

「おお、来たか、荻原大輔准将」

 

モスクワの艦橋では二人の男が対峙していた。荻原は拳銃を構えているのに対し、クズネツォフは座って余裕そうに足を組んでいる。

 

「さて、私を捕まえるか……撃ち殺すかな?」

 

クズネツォフが煽るように言うが荻原は黙っているだけだ。

 

「ふむ、まあよかろう。いいものを見せてやる」

 

クズネツォフはそう言うとリモコンを操作し、モニターにとある画像を出した。それは……時雨が死亡した東京都民や深海棲艦etc…の命を吸い取っていく様だった。

 

それを見た途端、クズネツォフは高笑いし始める。

 

「……何をするつもりだ?」

 

「ふっ、君はこの私とともに目撃するぞ。あの忌まわしきバケモノが、この世から綺麗さっぱり消え失せるところをね」

 

「なっ……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フハハハハハッ!食い放題もいいところだなぁ!最高だよ!ハハハ!」

 

瑞鶴に言いたいことは半分くらい言い終わった時雨は満足そうに笑う。彼女は彼女の屍海に沈んだ東京中心部の死体から命を奪い続けていた。すなわち、再び残機を増やし続けているのだ。もはや誰にも止められないであろう。

 

「まだよ!まだ私の勝負は……ついてない!ついてないわ!!クズネツォフ!!やめさせろ!!」

 

「いいや、もうついたよ。もう遅い」

 

「もう遅いよ。バ~カ」

 

時雨とクズネツォフがキレ散らかす瑞鶴を嗤う嗤う。

 

「もう全てが遅いのだ。お前ではもうそいつに勝てない。機会は永久に近く訪れない」

 

クズネツォフは嘲笑う。その笑みはとてもとても邪悪であった。

 

「好機はくれてやった。千載一遇の、そのバケモノを物理的に殺すことのできるただの1度の好機だ。2000人の特別戦闘部隊、3000体の深海棲艦、そして第零艦隊、そして深海化神風、そしてお前のこれまでの人生。全てを犠牲にして得たチャンスだ」

 

クズネツォフの言葉に嘘はない。全て真実だ。

 

「それらの全てを犠牲にして作り上げた、お前の人生におけるたった一度の絶好の機会だ。それを無駄にした貴様にはもはや勝ち目などありはしない。あるわけがない。時雨の命の数はいったい、いくつだ?100万か?200万か?お前ではもう勝てない」

 

クズネツォフはさらに煽る。

 

「瑞鶴、お前の人生は今、台無しになった」

 

「……………………」

 

無言のままの瑞鶴を見て時雨は瑞鶴の胸倉を掴み持ち上げる。

 

「ボーっとすんなって言ったじゃん!ほら早くしなよ。もうすぐ僕のご飯になるんだし、最後くらい何か喋って欲しいなぁ?」

 

「…………死ねぇ!!!」

 

瑞鶴は時雨の胸元に渾身の殴りを放ち、それは時雨の心臓を貫通し、彼女の体内で拳を引き抜く。しかし……。

 

「……残念だったね」

 

時雨は不敵に微笑んでいた。時雨は瑞鶴を殴り飛ばすと、傷を逆再生するように修復していった。

 

「気張りなよ、あとたった何万回だよ?そんな少ない数じゃないでしょ?」

 

「あ……」

 

瑞鶴は絶望したような表情をする。

 

「神風で勝てなかったこの僕を、お前みたいな顔色の悪い糞餓鬼が、どうやって倒すつもりだい?お前みたいな鉄屑が、10年や20年思い煩ったところで、勝てるわけないだろ!ば~か!!」

 

時雨とクズネツォフの笑い声は、瑞鶴の精神を打ち砕くには十分なものだった……。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、クズネツォフの命を受け、例のシュメール文明の謎の材質の棒(ソ連側名称『越界棒』)を持ったとある超兵は都内のとあるビルの屋上にいた。

 

「……ふぅー……」

 

その男は深呼吸すると、越界棒を振り上げ、空へと投げた。

 

棒は放物線を描いて上空へ投げられ、時雨の屍海へ、ぽちゃんと落ちて沈んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ふっ、勝った♪」

 

クズネツォフはその光景を眺め、ほくそ笑む。

 

「お前の負けだ、時雨」

 

 

 

 

後日談書きたいんですが、読みます?

  • 読むから書け
  • あったら読む
  • 好きにしろ
  • 読まない
  • どうでもいい
  • 蛇足だから書くな
  • 串本の白露の話を書け

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