お久しぶりです。リハビリで書きました。

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高貴な王族

 

昔はたしかにちょっと鈍臭くて、お世辞にもパッとしない容姿ではあったがとても暖かいに女だった

 

 

だが、今の彼女は努力によって己を磨き上げた

 

 

アイツはかなり美人であり

 

そしてとても賢くもある

 

 

 

そんな彼女を婚約者として迎えられた俺はきっと幸せ者というやつなんだろう

 

 

 

だが、いつのまにか考えが全く読めなくなってしまったあの澄んだ瞳

 

 

まるで、人形のように温度のない澄ました表情

 

 

彼女にはこの世界はかなりつまらないものに見えるようになってしまったのかもしれない

 

 

 

それら全てはどれもこれも俺の婚約者となったせいだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レオナ様、お久しぶりです。」

 

 

王宮に戻ると、直ぐに事務的挨拶をしに、彼女がやってくる

 

 

片足を引き、ドレスを軽くつまんで行う礼は完璧で美しいと思うと同時に、完璧すぎて人間味を感じられないとも思う

 

 

「ああ、そだな」

 

「お元気な姿を見れて心から嬉しく感じます」

 

 

本当かよ、その言葉

 

 

まるで計算して分度器で測って左右対称に整えたかのように綺麗に眉を軽く上げる表情から喜び感じられない

 

 

「夕飯はご一緒させて頂いてもよろしいですか?」

 

「ああ、構わない」

 

「ありがとうございます」

 

 

また軽く一礼をし、踵を返して廊下を歩いて行く

 

 

折れそうなほど細い背中は真っ直ぐと伸びていた

 

 

 

 

夕方、一緒に食事を取るが目線があまりに合わない

 

 

話しかければ返事が返っては来るもののそっけない

 

 

ああ、やっぱりこいつも他の奴らと一緒でいつまでたっても卒業しない俺に愛想を尽かしたのか

 

 

まだ幼い頃に結んだ婚約

 

 

不吉な子と蔑まれる俺には勿体ない程優しい子だった

 

 

その頃はあんまり賢いとは言えない上、ふっくらと太っていた子だったが、俺のような奴にも優しくしてくれたのは忘れられない

 

 

だが、いつまでも俺なんかに縛り付けておく訳にはいかない

 

 

 

手放しがたいが、こんないい女俺には勿体ない

 

 

だから…

 

 

 

「婚約を解消しよう」

 

 

 

そう言った瞬間、彼女の手から銀食器が落ち床に落ちて耳障りな音を鳴らした

 

 

 

「なっ、何か失態を犯してしまいましたか?」

 

 

明らかに動揺した様子で、でも、辛うじて口角を軽くあげて歪ながらも微笑みを浮かべて伺ってくる

 

 

「いや、何も」

 

 

「ならっ…ほ、ほかに思いを寄せる方でも?」

 

 

声が震え、口角が下がってくる

 

ああ、こんなにも感情を露わにした様子はいつぶりだろうか

 

 

「いない」

 

 

「では、婚約が嫌なほど私の事を嫌悪するように?」

 

 

ついには席を立ち、俺のすぐそばまで近寄ってくる

 

ペッタリと垂れた耳、小刻みに震える尻尾、まさかここまでの反応が返ってくるとは思っていなかった

 

 

「そんな事はない」

 

 

「なら何故!!」

 

 

グワシッと勢いよく胸倉を掴まれて強制的に席から立たされた

 

グイッと近づけられた顔、威嚇するように牙が見えるが、目は変わらず不安に揺れ、そして目の中にはあっけにとられた自分の顔が写って慌てて表情を取り繕った

 

 

「何がダメなの!?」

 

 

ここまで動揺するとは思ってなかったが、そんな表情を最後にみれて俺としては満足してしまう

 

 

「俺とお前じゃ釣り合わない」

 

 

「……そう…、そういう事……分かったわ、確かにそうかも…」

 

 

ザックリと傷ついた顔をして、胸倉から手が離れ、そのまま体から力が抜けるように急に崩れ落ちそうになったので慌てて抱きとめる

 

 

立たせてようにも、ショックで気絶してしまったのか足に力が全く入っておらず、仕方ないので椅子に座り膝の上に横向きに乗せて抱える

 

 

自分の腕の中で嗚咽を漏らす事すらなくただ、苦しそうに気絶している姿さえも綺麗な姿

 

 

彼女の乱れた髪を手櫛で軽く整える

 

 

「まさかこんなに驚き悲しむとはな」

 

 

正直、あっさりと微笑んで席を立つと思っていた

 

 

「こんな俺との婚約なんぞがそんなに大事だったとはな、俺も腐っても王族って事か」

 

 

腕の中で変わらず意識をと話し返事をしない彼女に語りかける

 

 

「俺はお前が無邪気に走り寄ってくる姿が好きだったんだ、俺を慕い、俺を思い、全身で好きと表してくれるお前が」

 

 

返事はもちろんない、だが、それが良くて優しく背中をさすった

 

 

力一杯抱きしめてしまえば折れそうな程細いのに柔らかい感触の体

 

 

最後だから

 

 

そう言い訳して抱き締め、まるで甘えるように首筋にすり寄れば優しい甘さのいい匂いがする

 

 

自ら別れを切り出したのに、離れがたくてなかなか身体を離せない

 

 

だが、いつまでもこんな事をしていてはいけない

 

 

 

「どうか、幸せになってくれ…」

 

 

 

唸るようにそう呟いて身体を離すと、タイミングがいいのか悪いのか目を覚ました

 

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「大丈夫です。私のような不出来な雌なんかではレオナ様に釣り合うわけ無かったんです…そんなこと最初から分かってました、夢を見させて頂きありがとうございます」

 

 

またボロボロと大粒の涙を流しながら、身体を震わせて力なく俺の上から降りようとするので、思わず強めに抱き寄せた

 

 

「何を言ってる、釣り合ってないのは俺の方だ、お前は厳しい妃教育をこなし、皆に慕われ、その上飛び切り美人」

 

 

「私なんてまだまだですよ、それに、レオナ様が釣り合わないってどういう事ですか?貴方ほど勉学に優れた方はこの国にいらっしゃいません!私のような者にも優しくしてくださいますし、それにと、とってもカッコイイですし…」

 

 

さっきまで涙を流していた顔を赤く染めて恥ずかしそうに目線を外した

 

 

「だから、私貴方の婚約者になれて滅茶苦茶嬉しかったんです。貴方に見合う人になりたいって思って努力してるんです。でも、まだ、、、全然足りなくて…どんどんレオナ様と距離ができてしまって…」

 

 

また暗く沈んだ表情をした彼女の顎に手を添えて顔をこちらに向けて軽く唇にキスを落とした

 

 

途端に頬を真っ赤に染める彼女が愛しくてたまらない

 

 

「そこまで俺のこと思ってくれていたんだな、俺はてっきり愛想をつかされたかと」

 

 

「そんな事有るわけありません!!」

 

 

「ならどうして最近態度がつれなかったんだ?」

 

 

頬に手を添えて照れてそらした視線を再び寄せる

 

 

「それは…皇太子妃に相応しい態度をとるようにとの事だったので……」

 

 

「他のやつなんてどうでもいい、これからはお前のしたいようにしろ、そして気持ちはちゃんと言え」

 

 

丁寧に悲しい涙の跡を拭う

 

 

「はい」

 

 

「敬語も公式の場以外要らない」

 

 

「えっ」

 

 

「夫婦は対等」

 

 

両頬を包み込み、顔を強制的に合わすと、また照れ臭そうに視線が落ちる

 

 

「でも…レオナ様にそんな…」

 

 

「お前が隣に立ってくれないなら俺は独りきりだな」

 

 

「そんな寂しいこと……「お前はさせないだろ?」」

 

 

言葉尻を攫うと頷く

 

 

「それでこそ俺の女だ、ほら、俺の事呼んでみろ」

 

 

「レオナ」

 

 

「よし、今後はちゃんと呼ぶんだぞ」

 

 

「うん」

 

 

嬉しそうに返事をする彼女の目元に浮かんだ涙を指で拭い、軽く唇にキスを落とすと耳まで真っ赤に染めて照れる姿が愛おしい

 

 

「生涯お前のことは離してやれそうにない」

 

 

「離されては困ります」

 

 

恥ずかしそうにギュッと抱きついてくる姿が愛おしすぎてまたキスを1つ落とした

 









連載小説もそろそろ書かないとまずいとは思ってる…

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