片原滅堂に与えられた一室で休憩中の柳葉竜胆の元に1人で来た呉時子が「会いに来たよ竜胆」と笑顔で言ってソファーに座る柳葉竜胆に近付いていき、柳葉竜胆の隣に座る。
「休憩時間に時子に会えるとは思っていませんでした」と言った柳葉竜胆は呉時子を見つめて穏やかな笑みを浮かべていたようだ。呉時子は「あたしも竜胆に会えて嬉しいよ」と嬉しそうな顔で言うと「しばらく一緒にいても良いかな竜胆」と聞く。
「構いませんよ時子」と答えてから「というか今日はもう休みを取ってきますから待っていてくださいね」と言い出した柳葉竜胆。休憩していた一室を飛び出した柳葉竜胆は片原滅堂から休みをもぎ取ると呉時子が待つ一室に戻っていった。
「俺が料理を教えた護衛者に料理を作ってもらうことにしたので今日は休みになりましたよ」と言ってきた柳葉竜胆に「行動が早いね竜胆、じゃあ今日は、ずっと一緒にいられるね」と喜んだ呉時子。
デートを何回かしていてもキスだけで終わっていた柳葉竜胆と呉時子の2人。今日こそ更に竜胆と距離を縮めようと思っていた呉時子は柳葉竜胆を片原滅堂の豪邸から連れ出す。
呉時子からの提案でデートをすることになった柳葉竜胆と呉時子は仲良く手を繋いで町中を歩いていく。服屋に寄って互いの服を選んだりしてみた2人は、気に入った服を購入する。
デートということなので服の代金は柳葉竜胆が全て払ったようであり、けっこうな金額を支払った柳葉竜胆へ感謝をした呉時子に「稼いでるから大丈夫ですよ」と言って余裕を見せた柳葉竜胆。
以前レシピを提供したことで豊田出光から支払われた報酬と拳願仕合に出て勝利するたびに支払われる報酬を合わせた金額は、かなりのものとなっていて柳葉竜胆の懐は暖かい。
服屋の次はレストランに入ることになり、メニューを確認してから柳葉竜胆と呉時子がそれぞれ違う料理を頼む。美味しいと思った料理をフォークで互いの口に運んで食べさせ合っていた柳葉竜胆と呉時子。
見ているだけでとても仲の良いカップルということがわかるようなことをしていた柳葉竜胆と呉時子の2人は、何回もデートを繰り返す内に距離がかなり縮まっていたようだ。
レストランで昼食を食べ終えた柳葉竜胆と呉時子が「あの料理は美味しかった」なんて話をしながら歩いていると勢いよく元気に走ってきた子どもがいて、2人の目の前で転ぶ。
膝を擦りむいて泣いている子どもを見て近場の自販機で水を買った柳葉竜胆は、子どもの傷口を水で洗ってから絆創膏を貼ってやり、泣いていた子どもの頭を撫でて泣き止ませた。
「ありがとう兄ちゃん」と言うと歩いて帰っていく子どもに「もう転ばないように気をつけろよ」と優しく言った柳葉竜胆を見ていた呉時子は、子どもかあと柳葉竜胆と自分の子どもを想像していたらしい。
「竜胆との子どもが欲しいなあ」と思わず思っていたことを言葉にして喋ってしまった呉時子に「時子との子どもは勿論俺も欲しいですよ」と正直に自分の考えを言った柳葉竜胆は結婚について考えていく。
どんな結婚式が良いか後で時子に聞いてみようと考えていた柳葉竜胆は結婚するまで呉時子に手を出すつもりはなかった。呉時子としては柳葉竜胆と更に距離を縮める為に今日こそ一線を超えるつもりでいたようだったが、柳葉竜胆は間違いなく拒否をするだろう。
夜になったところでそういうことをする場所に柳葉竜胆を連れていこうとしようとした呉時子だったが、呉一族秘伝の「外し」を使っても力負けする凄まじい力を持っている柳葉竜胆を連れていくことはできていない。
「諦めなさい時子」と言う柳葉竜胆を引っ張ろうとする呉時子に何故か増援として現れた泉初美が柳葉竜胆を動かそうとしながら「手伝うから私もそれには混ぜてね」と笑顔で言い出す。
「いきなり現れて何してんですか泉初美さん」と呆れたように言った柳葉竜胆に「竜胆君とそういうことするんでしょう、これは是非とも混ぜてもらわないといけないと思って」と笑顔で言ってきた泉初美。
「デート中に着いてくる気配は感じてましたが貴女だったんですね泉初美さん」と言いながらその場を動くことはない柳葉竜胆。なんとか柳葉竜胆を動かそうとする呉時子と泉初美は協力していく。
呉の技を使って柳葉竜胆を動かそうとする呉時子と合気拳法の技術を使って柳葉竜胆を動かそうとしていった泉初美は、戦っている時よりも必死に柳葉竜胆を動かそうとする。
「結婚するまでそういうことをするつもりはないんで諦めてくださいね2人とも」と言った柳葉竜胆をそういうことをする場所に連れていこうと必死な呉時子と泉初美を引きずりながら柳葉竜胆は、そういうことをする場所から離れていった。
拒否されたことで「竜胆は、あたしのこと嫌い?」と心配になって聞いていた呉時子に「嫌いじゃないですよ、大好きです」と答えた柳葉竜胆は呉時子に嘘をつくことはない。
「ちなみに私は、竜胆君が大好きよ」と言ってきた泉初美に「俺には結婚を前提に付き合ってる彼女がいますから」と言う柳葉竜胆へ「竜胆君なら愛人でも良いわよ」と言い出した泉初美。
「結構です」と断った柳葉竜胆に「じゃあ2号で良いわ」と諦めない泉初美へ「さっきと意味あんまり変わってませんよ」と突っ込む柳葉竜胆は泉初美に慣れてきていたようだ。
そんなやり取りをしている柳葉竜胆と泉初美を見ていた呉時子は、竜胆とちょっと仲良くなってないこの人と危機感を感じていたらしく、柳葉竜胆に抱きついて泉初美を恨めしそうな目で見る。
「あら、竜胆君と仲良くしてたら彼女さんに嫉妬されちゃったみたいね」と言って泉初美は笑った。柳葉竜胆が呉時子を抱きしめて頭を優しく撫でながら慎重に落ち着かせていくと、安心したのか笑顔を見せる呉時子。
「彼女さんと押せばいけるかと思ったけど失敗だったわね、残念だわ」と言いながら柳葉竜胆に近付いた泉初美は「ちなみに私は男性経験が無いわよ」と柳葉竜胆の耳元で囁く。
「だから私と竜胆君がもしもそういうことになったら、初めてだから優しくしてね」と言った泉初美は柳葉竜胆を全く諦めておらず、ロックオンしたままであることは間違いない。
泉初美と張り合うかのように「あたしも初めてだよ竜胆」と大きな声で言ってきた呉時子に「そういうことで張り合うのは止めましょうね」と優しく言い聞かせていく柳葉竜胆。
泉初美の言葉に呉時子が悪影響を受けるんじゃないかと思って呉時子を連れて素早く立ち去っていく柳葉竜胆へ、しっかりと聞こえるような声で「また会いましょうね竜胆君」と言うと泉初美は楽しげに微笑む。
とりあえず泉初美が追いかけてきたりはしていないようだと安心した柳葉竜胆は「俺と時子は結婚を前提にした交際をしているわけですが、そろそろ結婚しませんか」と言い出した。
「うん、竜胆と結婚する」と頷いた呉時子は、とても嬉しそうな顔をしていたようで、柳葉竜胆から結婚を申し込んできてくれたことが呉時子にとっては物凄く嬉しいことだったらしい。
結婚式をどうするか決めていく柳葉竜胆と呉時子の2人だが、呉時子が望む結婚式を実現する為に柳葉竜胆が努力する形となり、ウェディングドレスが着てみたい呉時子は教会での結婚式を希望する。
どんな結婚式にするかが決まった2人は、結婚式に呼ぶ人を決めていくことになって、柳葉竜胆は仲の良い護衛者達に加納アギトと王森正道に鷹山ミノルと片原滅堂に豊田出光と柳葉大樹を呼ぶつもりであったようだ。
呉時子は両親と呉恵利央に仲の良い呉一族の面々を呼ぶようで、呼ぶ面々が決まった柳葉竜胆と呉時子の2人は、結婚式の日は休みを取るように結婚式へ呼ぶ面々に連絡して頼んでおく。
結婚するという連絡を受けた全員が柳葉竜胆と呉時子の結婚式の日は休みを確実に取れるように日程を調節しており、2人の結婚式には何も問題なく全員が出席できるだろう。
全面的に柳葉竜胆に協力した片原滅堂によって日本国内で行われる結婚式としては凄まじく豪華な結婚式となることが決定したが、結婚式にかかる費用は柳葉竜胆の貯金で問題なく支払えるので問題はない。
全ての準備が終わって結婚式の当日となった柳葉竜胆と呉時子の2人は、それぞれが式で着用する衣装を着るために別々の部屋に移動していき、純白の衣装を身につけていく2人。
純白の衣装を身につけた互いを見ていった柳葉竜胆と呉時子は互いに見とれていて、式場のスタッフに「そろそろ式が始まりますよ」と声をかけられるまで互いを静かに見ていた柳葉竜胆と呉時子。
結婚式が始まっていき、特に問題なく式は進み、指輪を交換してから誓いのキスをした柳葉竜胆と呉時子は幸せの絶頂にいた。それから何故か呼んでもいないのに結婚式に来ていた泉初美を発見して戸惑うことになる柳葉竜胆。
何でいるんだあの人と疑問に思っていた柳葉竜胆が泉初美を見ていると「初美さんは、あたしが呼んだんだよ」と柳葉竜胆の疑問に答えた呉時子は「あたしと竜胆が結婚する姿を見れば諦めてくれるかと思って」と続けて言った。
「たぶん無理ですよ時子、あの人は諦めていないようです」と言う柳葉竜胆は泉初美のことをよく理解しているので、この程度で泉初美さんは諦めないだろうなと確信しているようだ。
そんな柳葉竜胆が自分を見ていることに気付いた泉初美は、新郎である柳葉竜胆に向けて投げキッスをして、かなり積極的にアピールをしていき、柳葉竜胆が結婚したとしても変わらない姿を見せつけていく。
結婚式も終わりとなり2人だけになった柳葉竜胆と呉時子は高級なホテルに泊まることになり、呉時子にとっては念願が叶うことになったらしく2人だけの時間を過ごした柳葉竜胆と呉時子。
呉時子は柳葉竜胆と一線を超えたが想像以上に凄かったようで、優しくしてもらったけど凄かったと思っていた呉時子は、あたしは満足したけどまだ竜胆は満足していないようだし、このまま何度も続けたら、あたしだけだと壊れてしまうかもしれないと考えていたらしい。
初美さんに手伝ってもらう必要があるかもと考えていた呉時子は結婚してから初体験をして気持ちに余裕ができていたので、泉初美に嫉妬する気持ちもかなり弱まっていた。
泉初美さんをあたし公認の愛人ということにして竜胆に相手してもらうようにしようかなと考える呉時子。そんな呉時子の考えを知るよしもない柳葉竜胆は呉時子のことを優しく扱っていき、無理をさせないように気をつける。
呉時子だけでは色々と凄まじい柳葉竜胆を完全に満足させることはできていないようだったが、結婚して妻となった呉時子に無理をさせるくらいなら我慢はできる柳葉竜胆。
夫となった柳葉竜胆を満足させたい呉時子は泉初美を呼び出そうか迷っていたが、今日だけは2人だけで過ごさせてもらおうかなと考えて泉初美を呼び出すことはなかった呉時子は柳葉竜胆に抱きついたまま寝てしまったようだ。
朝になって目が覚めた呉時子の隣で既に起きている柳葉竜胆が「よく寝ていましたね、おはようございます時子」と朝の挨拶をしてきたので「おはよう竜胆」と挨拶を返して柳葉竜胆の頬にキスをした呉時子。
「結婚式があった昨日と今日は休みをもらっていますから、今日1日は時子と一緒に過ごせますね」と言うと笑った柳葉竜胆を見た呉時子も「そうなんだ、竜胆と1日一緒にいられるのは、あたしも凄く嬉しいよ」と言って嬉しそうな顔で笑う。
妻である呉時子と一緒に過ごす柳葉竜胆は、とても幸せな気持ちになっていたようで、それは呉時子も同じであったらしく、互いに幸せな気持ちになっていた柳葉竜胆と呉時子の2人。
手を繋いで歩く柳葉竜胆と呉時子の指には結婚指輪がはまっていて拳願仕合以外の時は常に結婚指輪を着けている柳葉竜胆は、結婚指輪を見るたびに結婚式で見た呉時子のウェディングドレス姿を思い出しているらしい。
時子が綺麗だったなと純白のウェディングドレス姿を思い出す柳葉竜胆と一緒に手を繋いで歩いていく呉時子は、今日は何処に行こうかなと考えていて、考えが纏まったところで言葉にしていく。
「遊園地に行こうよ竜胆」と言い出した呉時子に「じゃあ行きましょうか」と了承した柳葉竜胆は、携帯電話でタクシーを呼び出すと有名な遊園地にまで乗せてもらうことにする。
向かった先の遊園地は栃木ディスティニーランドであり、充分に楽しんだ柳葉竜胆と呉時子は最後にディスティニーランドのキャラクターであるモッキーとホナルドと一緒に写真を撮影して、新婚デートを終わりにした柳葉竜胆と呉時子だった。